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アシオ・シティを開発
冒険者ギルドができました
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「ホールドの奴にはめられて、このアシオ・シティに冒険者ギルドを作ることになってな。
そこのギルマスにされてしまったんだ。」
久しぶりにスタイロンさんがやって来て冒険者ギルドを作る話しになった。
「今この街には大勢の人が集まっているだろ。
人が移動するということは護衛が必要だ。
だから冒険者達も大挙してこの街に集まっている。
まぁだいたいの奴らは来た場所に戻るだろうが、この街の活気を見たらここに留まる奴らも結構な数いるだろうな。
だから、そいつらを纏めるために冒険者ギルドが必要になるってことだな。
ただ、新しい街であちこちから集まるだろうから、冒険者に知名度がある俺がギルマスに指名されてしまったのさ。」
「それはお気の毒に。でも俺は嬉しいですよ。
スタイロンさんなら気心も知れていますし、安心出来ますからね。」
「嬉しいことを言ってくれるじゃねえか。
アルマニ公爵様の後見があればなんでも出来そうだな。」
「無茶はしないで下さいね。」
「それで早速なんだが、冒険者達を集めたのはいいんだが、魔物が極端に少なくてな。
今はこの街と他の街の間を行き来する護衛があるからいいんだが、そのうち仕事にあぶれる奴らが出るんじゃないかと心配してるんだ。」
「うーん、魔物はミーアがダイエット代わりに倒しているからなあ。
あっそうだ、冒険者の皆さん自警団に参加できませんか?
人が急に増えて犯罪もうなぎ登りなんです。
スタイロンさんの悩みも仕事にあぶれた冒険者が犯罪に走らないか心配なんでしょ。
犯罪を取り締まる仕事を与えれば好都合じゃないですか?」
「たしかに。ありがたい話しだな。」
「それじゃ街の管理をして頂いている方を紹介しますよ。
シャルルさーん、ランスさんを呼んで来てもらえますかー。」
ちなみにシャルルさんって、俺の秘書です。
しばらくしてランスさんが到着。
「ヒロシ様、何かございましたでしょうか?」
「ランスさん、急に呼び出してごめんなさい。
こちら今度アシオ・シティに冒険者ギルドを作るために来られたスタイロンさんです。」
「おー、騎士団長のランス殿か。」
「誰かと思えばスタイロンさんでしたか。ご無沙汰しています。」
「なーんだおふたりは知り合いでしたか。」
「ええ、スタイロンさんには王家騎士団の訓練や遠征時なんかにお世話になっていたんです。
でも、スタイロンさんが冒険者ギルドのギルマスですか。
あんなに嫌がっておられたのに。」
「そうなんだよ。ホールドの奴にはめられっちまった。」
「それじゃ仕方ないですね。」
「ランスさん。この間、自警団の人数が集まらないって言ってましたでしょう。
冒険者ギルドと契約して派遣してもらいませんか?」
俺はスタイロンさんと話してた冒険者を自警団として採用するメリットをランスさんに説明した。
「承知しました。ヒロシ様のお考えに賛同します。
スタイロンさん、よろしくお願いします。」
「ああ、こちらこそよろしく。」
どうやら冒険者と自警団の両方の問題が解決しそうだな。
犯罪を犯しそうな者を先んじて犯罪を取り締まる側に回すことで抑制力を持たせるということだ。
一見良さそうだけど、俺を刺したロビーのことが頭をよぎる。
俺は、視界の端で盛り上がっているふたりに声を掛けた。
「ふたりともよく聞いて欲しいんだ。
ふたりはストレスって言葉を知ってますか?
ストレスっていうのは抑圧された心や気持ちなんです。
他人に嫌なことを言われたけど我慢しなきゃいけない。
嫌な仕事を押し付けられた。
こんな時おふたりはどんな感情を持ちますか?
恐らく『くそっ!』とか『なんで俺が!』って思いますよね。
この感情が溜まるとストレスになるんです。
おふたりには俺が殺された話しをしましたよね。
あの後、いろんな人から、あの時俺を殺した警備隊員の話しを聞きました。
彼はストレスをかなり溜め込んでいたみたいなんです。
この街では土日を休みにする規則があり、その休みを使って各々が自分の好きなことを好きなだけ出来るようにしています。
ストレス解消には適度な休息と鬱積した気持ちを発散させるために打ち込める趣味が必要なんです。
自警団の方々は喧嘩の仲裁や苦情の受付など、特にストレスが溜まると思います。
その辺りをおふたりにはよく理解してもらえたらと思っています。」
俺の言葉をどのくらい理解してくれたかは分からないけど、ふたりの顔を見る限り、心当たりがあるようだな。
真剣な眼差しで考え込んでいるよ。
「ヒロシ様のお考えはわたしも全く同意できます。
王家騎士団のような騎士道を幼い頃から教育された者達にも過ちを犯す者はおりましたから。
そのストレスというものが原因だと考えれば思い当たる節はたくさんあります。」
「冒険者だってそうだ。あいつらは酒場で酒をかっくらって嫌なことを忘れようとするが、そんなことはできねーよ。
そのストレスってやつを先送りして溜め込んでいるだけだな。
だから喧嘩したり、悪事を働くやつが出てくるんだ。
ランスさん、俺達も含め部下のストレス発散については真剣に考えてみようじゃねえか。」
「そうしましょう。スタイロンさん。」
かたい握手を交わすふたり。
まぁ、このふたりがいる間は上手くやってくれそうで良かったよ。
そこのギルマスにされてしまったんだ。」
久しぶりにスタイロンさんがやって来て冒険者ギルドを作る話しになった。
「今この街には大勢の人が集まっているだろ。
人が移動するということは護衛が必要だ。
だから冒険者達も大挙してこの街に集まっている。
まぁだいたいの奴らは来た場所に戻るだろうが、この街の活気を見たらここに留まる奴らも結構な数いるだろうな。
だから、そいつらを纏めるために冒険者ギルドが必要になるってことだな。
ただ、新しい街であちこちから集まるだろうから、冒険者に知名度がある俺がギルマスに指名されてしまったのさ。」
「それはお気の毒に。でも俺は嬉しいですよ。
スタイロンさんなら気心も知れていますし、安心出来ますからね。」
「嬉しいことを言ってくれるじゃねえか。
アルマニ公爵様の後見があればなんでも出来そうだな。」
「無茶はしないで下さいね。」
「それで早速なんだが、冒険者達を集めたのはいいんだが、魔物が極端に少なくてな。
今はこの街と他の街の間を行き来する護衛があるからいいんだが、そのうち仕事にあぶれる奴らが出るんじゃないかと心配してるんだ。」
「うーん、魔物はミーアがダイエット代わりに倒しているからなあ。
あっそうだ、冒険者の皆さん自警団に参加できませんか?
人が急に増えて犯罪もうなぎ登りなんです。
スタイロンさんの悩みも仕事にあぶれた冒険者が犯罪に走らないか心配なんでしょ。
犯罪を取り締まる仕事を与えれば好都合じゃないですか?」
「たしかに。ありがたい話しだな。」
「それじゃ街の管理をして頂いている方を紹介しますよ。
シャルルさーん、ランスさんを呼んで来てもらえますかー。」
ちなみにシャルルさんって、俺の秘書です。
しばらくしてランスさんが到着。
「ヒロシ様、何かございましたでしょうか?」
「ランスさん、急に呼び出してごめんなさい。
こちら今度アシオ・シティに冒険者ギルドを作るために来られたスタイロンさんです。」
「おー、騎士団長のランス殿か。」
「誰かと思えばスタイロンさんでしたか。ご無沙汰しています。」
「なーんだおふたりは知り合いでしたか。」
「ええ、スタイロンさんには王家騎士団の訓練や遠征時なんかにお世話になっていたんです。
でも、スタイロンさんが冒険者ギルドのギルマスですか。
あんなに嫌がっておられたのに。」
「そうなんだよ。ホールドの奴にはめられっちまった。」
「それじゃ仕方ないですね。」
「ランスさん。この間、自警団の人数が集まらないって言ってましたでしょう。
冒険者ギルドと契約して派遣してもらいませんか?」
俺はスタイロンさんと話してた冒険者を自警団として採用するメリットをランスさんに説明した。
「承知しました。ヒロシ様のお考えに賛同します。
スタイロンさん、よろしくお願いします。」
「ああ、こちらこそよろしく。」
どうやら冒険者と自警団の両方の問題が解決しそうだな。
犯罪を犯しそうな者を先んじて犯罪を取り締まる側に回すことで抑制力を持たせるということだ。
一見良さそうだけど、俺を刺したロビーのことが頭をよぎる。
俺は、視界の端で盛り上がっているふたりに声を掛けた。
「ふたりともよく聞いて欲しいんだ。
ふたりはストレスって言葉を知ってますか?
ストレスっていうのは抑圧された心や気持ちなんです。
他人に嫌なことを言われたけど我慢しなきゃいけない。
嫌な仕事を押し付けられた。
こんな時おふたりはどんな感情を持ちますか?
恐らく『くそっ!』とか『なんで俺が!』って思いますよね。
この感情が溜まるとストレスになるんです。
おふたりには俺が殺された話しをしましたよね。
あの後、いろんな人から、あの時俺を殺した警備隊員の話しを聞きました。
彼はストレスをかなり溜め込んでいたみたいなんです。
この街では土日を休みにする規則があり、その休みを使って各々が自分の好きなことを好きなだけ出来るようにしています。
ストレス解消には適度な休息と鬱積した気持ちを発散させるために打ち込める趣味が必要なんです。
自警団の方々は喧嘩の仲裁や苦情の受付など、特にストレスが溜まると思います。
その辺りをおふたりにはよく理解してもらえたらと思っています。」
俺の言葉をどのくらい理解してくれたかは分からないけど、ふたりの顔を見る限り、心当たりがあるようだな。
真剣な眼差しで考え込んでいるよ。
「ヒロシ様のお考えはわたしも全く同意できます。
王家騎士団のような騎士道を幼い頃から教育された者達にも過ちを犯す者はおりましたから。
そのストレスというものが原因だと考えれば思い当たる節はたくさんあります。」
「冒険者だってそうだ。あいつらは酒場で酒をかっくらって嫌なことを忘れようとするが、そんなことはできねーよ。
そのストレスってやつを先送りして溜め込んでいるだけだな。
だから喧嘩したり、悪事を働くやつが出てくるんだ。
ランスさん、俺達も含め部下のストレス発散については真剣に考えてみようじゃねえか。」
「そうしましょう。スタイロンさん。」
かたい握手を交わすふたり。
まぁ、このふたりがいる間は上手くやってくれそうで良かったよ。
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