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アシオ・シティを開発
さて新しい世界を作っていこうか
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「う~ん、ここはどこだ?」
白く明るい場所。うん、よく知っているよここ。
「やあ、ヒロシ君。よく頑張ってくれたじゃないか。
残念ながらあの星は無くなってしまったよ。でもね、君のおかげであの世界の人々は助かったんだ。」
「じゃあ、最後の魔法陣も...」
「そうだね、ジーポン王国の魔法陣も上手く起動してギリギリで転移完了したよ。
それとほぼ同時に君は消滅してしまったけどね。」
そうか、良かったよ。スワリング共和国の人達には申し訳なかったけど、多くの人が生き残ったんだな。
「ムーン大陸の次元は異世界管理局の管理外だからね。
サナキス様も安堵の顔を浮かべていたよ。
ただスマルの身体を通して全てを見切った監査部のスぺランク様は苦虫をかみつぶしたような顔をして管理局に戻っていったけどね。
一応サナキス様に対する嫌疑の証拠は完全に抹消されてしまったから、サナキス様が何かの罰を受けることは無いだろうけど、スぺランク様がこのまま黙っているとも思えない。
何らかの処置は下されると思うけどね。
それで、恐らくわたしも共犯として何らかのお咎めを受けるだろう。
でもわたしは満足なんだ。この1万年間、わたしは自分の罪の呵責に苦しんでいたんだと思う。
いま星がきれいさっぱりなくなって、不謹慎だけど、ホッとしているんだからね。」
ミケツカミ様も最初会った頃の間延びした口調や、ちょっとあきらめの入った眼差しが消えている。
恐らく今の姿がミケツカミ様の本来の姿なんだろうな。
自分の上司が創って、そして壊そうとした星。ただ亡ぶはずだった星でその星の最後を見届けるのがミケツカミ様の役目だったはず。
なのに1万年後の今も人々の営みが細々と続いている、いやミケツカミ様がわずかに生き残った人達を陰からサポートして続かせたんだろうな。
だんだん反映していく星を見ながら再び上司が星を壊そうとするのを知ったミケツカミ様の心境はどのようなものであったのか。
恐らくミケツカミ様にとって俺が最後の希望だったんだろうな。
「さあ、ヒロシ君。君はどうする?
君はある意味、わたしの思い描いた結末よりも良い世界を作ってくれたと思う。
期待以上の働きをしてくれた君に何か褒美をあげたいと思っている。
もちろん君も今すぐにでも元の世界に返してあげるつもりだ。
なんでも言ってごらん。」
俺は考えた。いっぱい考えた。
「俺はまだこの世界でやり残したことがいっぱいあります。
それをやりきるまではこの世界にいたいと思います。」
「本当にそれでいいのかい。もしわたしが監査部に捕まってしまったら、君が元の世界に帰ることも出来ないかも知れないよ?」
「それでも俺はこの世界にかけがえのない人達が出来たんだ。元の世界に戻れなくてもいいと思っているんです。」
「分かったよ。君の気持ちは本当に有難いよ。わたしもこの世界の行く末を見たいものだが、その役目は君にお願いすることにするよ。
頼んだよヒロシ君。
あっ、そうだ。君にこれをあげよう。これは君が脳内アシスタントさんと呼んでいるものの本体だ。
これを使えば全ての世界にある知識は引き出せると思う。君ならこれを持ったとしても正義にしか使わないだろうしね。」
直径10センチほどの小さい水晶玉をミケツカミ様からもらった俺は、ミケツカミ様の「じゃあ元気でね。」という言葉を聞きながら意識を失ったのだ。
「おお、気がおつきになられましたか。気分はどうですかな?」
目を覚ますとそこは小さな家の中であった。
粗末な立て付けの柱や壁、横たわる寝台も干し草に粗末な布を張っただけのもの。
身体を起こすとにこやかに笑うおじいさんとその足元にしがみついている小さな女の子がひとりいた。
「こ、ここは?」
「ここはアシバル村ですだ。あんたはこの先の森の中で倒れているところをこの子が見つけたんだよ。」
「お嬢ちゃんありがとうね。」
俺が少女に話しかけると女の子はおじいさんにしがみつく手の力を少し緩めて、頬を赤くした。
「おじいさん、ここはなんていう国ですか?」
「エレクトス王国ですだよ。すぐ隣がインディアナ神国との国境になるだで。」
良かった。無事戻ってきたようだ。
「おじいさん。俺はデニス王様に会いに行きたいんだけど、王都にはどう行けばいいですか?」
おじいさんポケーっとしているよ。
「おじいさん?」
「ああ、すまなかっただ。王都はここから3日くらい馬車で行ったところにあるが。
ところであんたデニス王と言われたかや?」
「ええ、デニス王とマリヤ王妃なんですが。」
「......デニス王とはこの国再興の祖と言われるデニス王のことだか?いやマリヤ様が后というのであれば間違いあるまいて。
しかし、それは200年以上前の話しなんだがや。」
白く明るい場所。うん、よく知っているよここ。
「やあ、ヒロシ君。よく頑張ってくれたじゃないか。
残念ながらあの星は無くなってしまったよ。でもね、君のおかげであの世界の人々は助かったんだ。」
「じゃあ、最後の魔法陣も...」
「そうだね、ジーポン王国の魔法陣も上手く起動してギリギリで転移完了したよ。
それとほぼ同時に君は消滅してしまったけどね。」
そうか、良かったよ。スワリング共和国の人達には申し訳なかったけど、多くの人が生き残ったんだな。
「ムーン大陸の次元は異世界管理局の管理外だからね。
サナキス様も安堵の顔を浮かべていたよ。
ただスマルの身体を通して全てを見切った監査部のスぺランク様は苦虫をかみつぶしたような顔をして管理局に戻っていったけどね。
一応サナキス様に対する嫌疑の証拠は完全に抹消されてしまったから、サナキス様が何かの罰を受けることは無いだろうけど、スぺランク様がこのまま黙っているとも思えない。
何らかの処置は下されると思うけどね。
それで、恐らくわたしも共犯として何らかのお咎めを受けるだろう。
でもわたしは満足なんだ。この1万年間、わたしは自分の罪の呵責に苦しんでいたんだと思う。
いま星がきれいさっぱりなくなって、不謹慎だけど、ホッとしているんだからね。」
ミケツカミ様も最初会った頃の間延びした口調や、ちょっとあきらめの入った眼差しが消えている。
恐らく今の姿がミケツカミ様の本来の姿なんだろうな。
自分の上司が創って、そして壊そうとした星。ただ亡ぶはずだった星でその星の最後を見届けるのがミケツカミ様の役目だったはず。
なのに1万年後の今も人々の営みが細々と続いている、いやミケツカミ様がわずかに生き残った人達を陰からサポートして続かせたんだろうな。
だんだん反映していく星を見ながら再び上司が星を壊そうとするのを知ったミケツカミ様の心境はどのようなものであったのか。
恐らくミケツカミ様にとって俺が最後の希望だったんだろうな。
「さあ、ヒロシ君。君はどうする?
君はある意味、わたしの思い描いた結末よりも良い世界を作ってくれたと思う。
期待以上の働きをしてくれた君に何か褒美をあげたいと思っている。
もちろん君も今すぐにでも元の世界に返してあげるつもりだ。
なんでも言ってごらん。」
俺は考えた。いっぱい考えた。
「俺はまだこの世界でやり残したことがいっぱいあります。
それをやりきるまではこの世界にいたいと思います。」
「本当にそれでいいのかい。もしわたしが監査部に捕まってしまったら、君が元の世界に帰ることも出来ないかも知れないよ?」
「それでも俺はこの世界にかけがえのない人達が出来たんだ。元の世界に戻れなくてもいいと思っているんです。」
「分かったよ。君の気持ちは本当に有難いよ。わたしもこの世界の行く末を見たいものだが、その役目は君にお願いすることにするよ。
頼んだよヒロシ君。
あっ、そうだ。君にこれをあげよう。これは君が脳内アシスタントさんと呼んでいるものの本体だ。
これを使えば全ての世界にある知識は引き出せると思う。君ならこれを持ったとしても正義にしか使わないだろうしね。」
直径10センチほどの小さい水晶玉をミケツカミ様からもらった俺は、ミケツカミ様の「じゃあ元気でね。」という言葉を聞きながら意識を失ったのだ。
「おお、気がおつきになられましたか。気分はどうですかな?」
目を覚ますとそこは小さな家の中であった。
粗末な立て付けの柱や壁、横たわる寝台も干し草に粗末な布を張っただけのもの。
身体を起こすとにこやかに笑うおじいさんとその足元にしがみついている小さな女の子がひとりいた。
「こ、ここは?」
「ここはアシバル村ですだ。あんたはこの先の森の中で倒れているところをこの子が見つけたんだよ。」
「お嬢ちゃんありがとうね。」
俺が少女に話しかけると女の子はおじいさんにしがみつく手の力を少し緩めて、頬を赤くした。
「おじいさん、ここはなんていう国ですか?」
「エレクトス王国ですだよ。すぐ隣がインディアナ神国との国境になるだで。」
良かった。無事戻ってきたようだ。
「おじいさん。俺はデニス王様に会いに行きたいんだけど、王都にはどう行けばいいですか?」
おじいさんポケーっとしているよ。
「おじいさん?」
「ああ、すまなかっただ。王都はここから3日くらい馬車で行ったところにあるが。
ところであんたデニス王と言われたかや?」
「ええ、デニス王とマリヤ王妃なんですが。」
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