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ムーン大陸でも国造り
可愛いを広めよう
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中の時間で1年ほど経った頃、中の皆んなも外の世界の運営に慣れてきたようで、様々な施策が実行・検証されながらだんだん文明と文化、秩序が整ってきた。
いろんなルールや規律が出来て安定した運営が出来るようになってきたんだけど、何かが足りない。
何が足りないのかをずーっと考えていたんだけど思いつかない。
「「お帰りなさい。」」
2人揃って家に帰った俺を迎えてくれる。
晩御飯を食べ終わった後イリヤとミーアがこちらにやってくる。
「ヒロシ~。これと同じ物イリヤにも作ってやって欲しいんだ。」
ミーアが持ってきたのは、この家を作ってすぐくらいに俺が作ってやった犬のぬいぐるみだ。
「ミーアまだ持ってたんだ。」
「あたりまえだろ。ヒロシが作ってくれたんだし、可愛いしな。なあ、イリヤにも作ってやってよ~。」
犬のぬいぐるみかー。そういや最近忙しくてこんなのも作っていなかったなあ。
可愛いものって見てるだけで心が安らぐし。
うん?可愛いもの...ってこれだ、これが足りないんだ!
合理的に国は動いているんだけど、可愛らしさというか娯楽が無いんだよな。
もっと趣味の時間を持ってもらって心に余裕を持ってもらわなきゃ。ゲームじゃないんだからね。
そうだスワリング共和国からアシオ・シティを作る時だって趣味を作ったり運動会をやったりしたじゃないか。
あれをやればいいんだよね。
「ミーア、イリヤ、ありがとう。運動会や趣味の同好会なんかを作ろう。」
「あのーヒロシ様、わたしの犬のぬいぐるみは?」
「あー、イリヤごめん。すぐに作るね。」
「やったーイリヤ良かったな。」
「ミーア有難う。ヒロシ様、わたしにも作り方を教えてください。
わたしも可愛いもの作ってみたいです。」
「ヒロシー、僕も僕も!」
「よし、皆んなで一緒に作ろう。」
心の余裕を一番忘れていたのは俺かも知れないな。
翌日、俺はイリヤとミーアを連れて塔にやってきた。
「クルステさん、スペルさん、皆さん、週に一回休みの日を作りませんか?」
部屋に入って開口一番、俺は居並ぶ皆んなにそう告げる。
「休みの日?そういやアルマニ領では週に2回休みの日があったな。」
「そうですスペルさん。俺の元々いた世界には週に2回休みがあったんですよ。
その2回の休みは何をしてもいいんです。
例えば忙しくて家の掃除が出来ていない人は掃除をしたり、読みたい本がある人は本を読んだり。
中には大工でもないのに自作の棚や本棚を作ったりする人もいました。
もちろん何もしないで一日中寝ている人も。
1週間に1,2日休みがあると体が休まりますし、毎日の仕事にメリハリがついて生産性も上がるんですよ。
何よりも心に余裕ができるんです。」
「休みか。今まで考えたことも無かったな。体調を崩して仕事を休んだりしたら後ろめたい思いばかりで申し訳なかったものだが、制度的に休めるんだったら後ろめたくも無いし、定期的に体を休められるんだから、体調を崩すことも減るだろうな。」
「そうです。それに俺達はその休日を使って趣味も持っていました。
例えば釣りをしたり、料理をしたり、ぬいぐるみを作ったり。」
「そうだよアニキ~。これはヒロシが作ってくれたんだよ~。可愛いだろ~。」
ミーアとイリヤが俺の作ったぬいぐるみを見せて自慢している。
「ふむ、たしかに可愛いな。これをヒロシ殿が...か?」
「そうだよ。ヒロシすげー上手いんだ。僕達も昨日作り方を教えてもらったんだ。」
作りかけのぬいぐるみを見せながらニコニコするイリヤとミーアを見て皆んなニコニコしている。
「確かに2人とも楽しそうだな。そんなに楽しいことが出来る日が週に1回あるんだったら、民達も喜ぶだろうな。
どうだ皆んな、ヒロシ君の案は?」
「わたしは賛成です。」「わたしも!」
「では全員賛成でいいですね。で、ヒロシさん、いきなり休みの日を貰っても皆混乱すると思うのですが?」
「そうですね。アシオ・シティの時は、運動会をやりましたね。
まずは国が主導してイベントを実施するんです。参加は自由ですが、恐らくほとんど全員が参加すると思います。
運動会ではいろんな種目をやります。長距離走、短距離走、玉入れや綱引きなど、子供から年寄りまでが楽しめる運動をすることで、自分の得意な種目に出てもらいます。
走るのも年齢別とか。
それで面白いって思って、次の運動会までにその種目を休みの日に練習してもらえればと。
その他にも料理教室や裁縫教室もやりたいと。
料理や裁縫の得意なおばあさんやお母さん達に先生になってもらってもいいですね。」
「いいんじゃないか!なあ皆んな。」
「やりましょう。面白そうです。」「民の皆は楽しみを持って毎日を過ごしてくれるようになるといいですね。」
フランシス王子やハリス王子も大乗り気みたいだ。
クルステさんは早速マイクを持って語り出した。
「来月から週1回休みの日を作ります!」
いろんなルールや規律が出来て安定した運営が出来るようになってきたんだけど、何かが足りない。
何が足りないのかをずーっと考えていたんだけど思いつかない。
「「お帰りなさい。」」
2人揃って家に帰った俺を迎えてくれる。
晩御飯を食べ終わった後イリヤとミーアがこちらにやってくる。
「ヒロシ~。これと同じ物イリヤにも作ってやって欲しいんだ。」
ミーアが持ってきたのは、この家を作ってすぐくらいに俺が作ってやった犬のぬいぐるみだ。
「ミーアまだ持ってたんだ。」
「あたりまえだろ。ヒロシが作ってくれたんだし、可愛いしな。なあ、イリヤにも作ってやってよ~。」
犬のぬいぐるみかー。そういや最近忙しくてこんなのも作っていなかったなあ。
可愛いものって見てるだけで心が安らぐし。
うん?可愛いもの...ってこれだ、これが足りないんだ!
合理的に国は動いているんだけど、可愛らしさというか娯楽が無いんだよな。
もっと趣味の時間を持ってもらって心に余裕を持ってもらわなきゃ。ゲームじゃないんだからね。
そうだスワリング共和国からアシオ・シティを作る時だって趣味を作ったり運動会をやったりしたじゃないか。
あれをやればいいんだよね。
「ミーア、イリヤ、ありがとう。運動会や趣味の同好会なんかを作ろう。」
「あのーヒロシ様、わたしの犬のぬいぐるみは?」
「あー、イリヤごめん。すぐに作るね。」
「やったーイリヤ良かったな。」
「ミーア有難う。ヒロシ様、わたしにも作り方を教えてください。
わたしも可愛いもの作ってみたいです。」
「ヒロシー、僕も僕も!」
「よし、皆んなで一緒に作ろう。」
心の余裕を一番忘れていたのは俺かも知れないな。
翌日、俺はイリヤとミーアを連れて塔にやってきた。
「クルステさん、スペルさん、皆さん、週に一回休みの日を作りませんか?」
部屋に入って開口一番、俺は居並ぶ皆んなにそう告げる。
「休みの日?そういやアルマニ領では週に2回休みの日があったな。」
「そうですスペルさん。俺の元々いた世界には週に2回休みがあったんですよ。
その2回の休みは何をしてもいいんです。
例えば忙しくて家の掃除が出来ていない人は掃除をしたり、読みたい本がある人は本を読んだり。
中には大工でもないのに自作の棚や本棚を作ったりする人もいました。
もちろん何もしないで一日中寝ている人も。
1週間に1,2日休みがあると体が休まりますし、毎日の仕事にメリハリがついて生産性も上がるんですよ。
何よりも心に余裕ができるんです。」
「休みか。今まで考えたことも無かったな。体調を崩して仕事を休んだりしたら後ろめたい思いばかりで申し訳なかったものだが、制度的に休めるんだったら後ろめたくも無いし、定期的に体を休められるんだから、体調を崩すことも減るだろうな。」
「そうです。それに俺達はその休日を使って趣味も持っていました。
例えば釣りをしたり、料理をしたり、ぬいぐるみを作ったり。」
「そうだよアニキ~。これはヒロシが作ってくれたんだよ~。可愛いだろ~。」
ミーアとイリヤが俺の作ったぬいぐるみを見せて自慢している。
「ふむ、たしかに可愛いな。これをヒロシ殿が...か?」
「そうだよ。ヒロシすげー上手いんだ。僕達も昨日作り方を教えてもらったんだ。」
作りかけのぬいぐるみを見せながらニコニコするイリヤとミーアを見て皆んなニコニコしている。
「確かに2人とも楽しそうだな。そんなに楽しいことが出来る日が週に1回あるんだったら、民達も喜ぶだろうな。
どうだ皆んな、ヒロシ君の案は?」
「わたしは賛成です。」「わたしも!」
「では全員賛成でいいですね。で、ヒロシさん、いきなり休みの日を貰っても皆混乱すると思うのですが?」
「そうですね。アシオ・シティの時は、運動会をやりましたね。
まずは国が主導してイベントを実施するんです。参加は自由ですが、恐らくほとんど全員が参加すると思います。
運動会ではいろんな種目をやります。長距離走、短距離走、玉入れや綱引きなど、子供から年寄りまでが楽しめる運動をすることで、自分の得意な種目に出てもらいます。
走るのも年齢別とか。
それで面白いって思って、次の運動会までにその種目を休みの日に練習してもらえればと。
その他にも料理教室や裁縫教室もやりたいと。
料理や裁縫の得意なおばあさんやお母さん達に先生になってもらってもいいですね。」
「いいんじゃないか!なあ皆んな。」
「やりましょう。面白そうです。」「民の皆は楽しみを持って毎日を過ごしてくれるようになるといいですね。」
フランシス王子やハリス王子も大乗り気みたいだ。
クルステさんは早速マイクを持って語り出した。
「来月から週1回休みの日を作ります!」
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