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ムーン大陸でも国造り
セリーヌさんの決意は固そうです
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「来月から週1回休みの日を作ります!」
クルステさんの声が全教会に伝わり、神の声として巫女に告げられる。
女神像にスピーカーと共に埋め込まれた水晶のカメラを通して巫女達の戸惑う様子が映し出されている。
そりゃそうだ、巫女達も休日なんて経験が無いんだから。
どう説明したらいいんだろうと思っているとひとりの巫女さんが女神像に話しかけてきた。
「休みの日というと、旧アシオ・シティに伝わる運動会や料理教室のことでございましょうか?」
「あなたは?」
「はい、わたしはアシオ・シティで領主をまかされておりました、ランス・デ・ストラトスの子孫でございます。
我が家には、ランスの遺言で運動会と料理教室の話しが残っております。
この世界の救世主でもあるアルマニ公爵様が休日と運動会と料理教室を用いて、何も無かったアシオ・シティに奇跡の発展を齎されたと。
必ずアルマニ公爵様は復活されて、また休日と発展を齎してくださるだろうから、その時には我が一族が率先してその先頭に立つようにと、伝わっております。
そしてその当時の資料もわたくしが引き継いでおります。」
「ランスさんかー。懐かしいな。」
「ええ、本当に。」
「そうだな、ランス殿とはよく手合わせをしたものだ。」
俺、イリヤ、スペルさんは懐かしそうにランスさんの顔を思い浮かべる。
ミーアはあんまり覚えていないみたいだけど。
俺と一緒に行動することが多かったのにな。まあ、ミーアは興味の無いことはあんまり覚えてないしね。
「あなた名前は?」
「セリーヌ・フォン・エレクトスと言います。」
「ああ、たしかランスさんのお孫さんが王家に嫁いだんでしたよね。」
「セリーヌさん、そちらで協力者はいますか?」
「はい、お父様やお兄様は手伝って下さると思います。
この資料もわたくしが巫女になる時にお父様から受け継いだものですので。
お父様とお兄様はこの資料の内容をご存じのはずです。」
「わかりました。それではエレクトス王国から休日制度を始めましょう。
運動場や料理教室などを作る広場は用意できますか?できれば人の集まりやすい場所で。」
「では、災害時の避難場所の一部を公園にする予定でしたのでそこを最初の運動場にします。」
「わかりました。それじゃあ、今夜にでもそこに運動場の設備といくつか趣味のサークルに使える建物を作っておきますよ。」
俺はセリーヌさんにそう言って通話を切った。
「最初はエレクトス王国からですね。すぐに行ってきますね。」
セリーヌさんに指定された場所に行くと丁度夜だったので、土魔法で運動場と避難場所にも使用できる建物をいくつか作っておいた。
戻ってきてすぐにクルステさんのところに行く。
「運動場の準備をしてきましたよ。
セリーヌさんと連絡は取れますか?」
既に外に広がる空は明るくなっているため、セリーヌさんに連絡しても失礼にはならないだろう。
「ヒロシさん、セリーヌさんと繋がりましたよ。」
すっかり交換手扱いしてしまってクルステさんごめんなさい。
「セリーヌさん、運動場の整備をしておきましたが、もう見て頂けましたか?」
「ええ、あれ程の設備と建物を一瞬でご用意いただけるとは、おじい様から聞いていた伝説のアルマニ公爵様かと思いました。」
「えっ、俺はヒロシ・デ・アルマニ。たぶんランスさんの言っていたアルマニ公爵って俺のことですよ。」
「............ええええええっ!ア、アルマニ公爵様でご、ございますか!!!」
「あ、そうか、そう言えば昨晩は名乗っていませんでしたね。失礼しました。」
「い、いえっ、も、申し訳ございません。そんな滅相も無い。あ、あ、う、ううっ!」
「ヒロシさん、あんまりいじめちゃだめですよ。セリーヌさんも早く正常に戻って!」
「女神クルステ様、申し訳ありませんでした。しかし、あのアルマニ公爵様がクルステ様とご一緒に居られるとは、しかも地上に降りられて我々にあのような立派な設備をお授け下さるなんて本当に夢のような。」
セリーヌさん、声が震えちゃって感極まっているみたいだけど大丈夫かな。
「セリーヌさん、運動会のことで分からないことがあったら、連絡くださいねって、そちらから連絡する方法が無いか。」
「ヒロシさん、大丈夫ですよ。セリーヌさん、もしアルマニ公爵様に何かお告げを頂きたいのであれば、その像の前で祈りなさい。
アルマニ公爵様がきっと相談に乗って頂けますからね。」
「女神クルステ様、ありがとうございます。アルマニ公爵様、このセシール・フォン・エレクトス、この身に代えましても必ず運動会を成功に導き、このエレクトス王国、いえ全世界に休日の習慣を根付かせて見せます。
どうぞ、天からお見守り下さいませ。」
大丈夫かな、セリーヌさん。頑張ってもらうしかないか。ちょくちょく見に来よっと。
クルステさんの声が全教会に伝わり、神の声として巫女に告げられる。
女神像にスピーカーと共に埋め込まれた水晶のカメラを通して巫女達の戸惑う様子が映し出されている。
そりゃそうだ、巫女達も休日なんて経験が無いんだから。
どう説明したらいいんだろうと思っているとひとりの巫女さんが女神像に話しかけてきた。
「休みの日というと、旧アシオ・シティに伝わる運動会や料理教室のことでございましょうか?」
「あなたは?」
「はい、わたしはアシオ・シティで領主をまかされておりました、ランス・デ・ストラトスの子孫でございます。
我が家には、ランスの遺言で運動会と料理教室の話しが残っております。
この世界の救世主でもあるアルマニ公爵様が休日と運動会と料理教室を用いて、何も無かったアシオ・シティに奇跡の発展を齎されたと。
必ずアルマニ公爵様は復活されて、また休日と発展を齎してくださるだろうから、その時には我が一族が率先してその先頭に立つようにと、伝わっております。
そしてその当時の資料もわたくしが引き継いでおります。」
「ランスさんかー。懐かしいな。」
「ええ、本当に。」
「そうだな、ランス殿とはよく手合わせをしたものだ。」
俺、イリヤ、スペルさんは懐かしそうにランスさんの顔を思い浮かべる。
ミーアはあんまり覚えていないみたいだけど。
俺と一緒に行動することが多かったのにな。まあ、ミーアは興味の無いことはあんまり覚えてないしね。
「あなた名前は?」
「セリーヌ・フォン・エレクトスと言います。」
「ああ、たしかランスさんのお孫さんが王家に嫁いだんでしたよね。」
「セリーヌさん、そちらで協力者はいますか?」
「はい、お父様やお兄様は手伝って下さると思います。
この資料もわたくしが巫女になる時にお父様から受け継いだものですので。
お父様とお兄様はこの資料の内容をご存じのはずです。」
「わかりました。それではエレクトス王国から休日制度を始めましょう。
運動場や料理教室などを作る広場は用意できますか?できれば人の集まりやすい場所で。」
「では、災害時の避難場所の一部を公園にする予定でしたのでそこを最初の運動場にします。」
「わかりました。それじゃあ、今夜にでもそこに運動場の設備といくつか趣味のサークルに使える建物を作っておきますよ。」
俺はセリーヌさんにそう言って通話を切った。
「最初はエレクトス王国からですね。すぐに行ってきますね。」
セリーヌさんに指定された場所に行くと丁度夜だったので、土魔法で運動場と避難場所にも使用できる建物をいくつか作っておいた。
戻ってきてすぐにクルステさんのところに行く。
「運動場の準備をしてきましたよ。
セリーヌさんと連絡は取れますか?」
既に外に広がる空は明るくなっているため、セリーヌさんに連絡しても失礼にはならないだろう。
「ヒロシさん、セリーヌさんと繋がりましたよ。」
すっかり交換手扱いしてしまってクルステさんごめんなさい。
「セリーヌさん、運動場の整備をしておきましたが、もう見て頂けましたか?」
「ええ、あれ程の設備と建物を一瞬でご用意いただけるとは、おじい様から聞いていた伝説のアルマニ公爵様かと思いました。」
「えっ、俺はヒロシ・デ・アルマニ。たぶんランスさんの言っていたアルマニ公爵って俺のことですよ。」
「............ええええええっ!ア、アルマニ公爵様でご、ございますか!!!」
「あ、そうか、そう言えば昨晩は名乗っていませんでしたね。失礼しました。」
「い、いえっ、も、申し訳ございません。そんな滅相も無い。あ、あ、う、ううっ!」
「ヒロシさん、あんまりいじめちゃだめですよ。セリーヌさんも早く正常に戻って!」
「女神クルステ様、申し訳ありませんでした。しかし、あのアルマニ公爵様がクルステ様とご一緒に居られるとは、しかも地上に降りられて我々にあのような立派な設備をお授け下さるなんて本当に夢のような。」
セリーヌさん、声が震えちゃって感極まっているみたいだけど大丈夫かな。
「セリーヌさん、運動会のことで分からないことがあったら、連絡くださいねって、そちらから連絡する方法が無いか。」
「ヒロシさん、大丈夫ですよ。セリーヌさん、もしアルマニ公爵様に何かお告げを頂きたいのであれば、その像の前で祈りなさい。
アルマニ公爵様がきっと相談に乗って頂けますからね。」
「女神クルステ様、ありがとうございます。アルマニ公爵様、このセシール・フォン・エレクトス、この身に代えましても必ず運動会を成功に導き、このエレクトス王国、いえ全世界に休日の習慣を根付かせて見せます。
どうぞ、天からお見守り下さいませ。」
大丈夫かな、セリーヌさん。頑張ってもらうしかないか。ちょくちょく見に来よっと。
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