最強魔法戦士は戦わない ~加藤優はチートな能力をもらったけど、できるだけ穏便に過ごしたいんだあ~

まーくん

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第10章 ダンジョン攻略

4 【冒険者ギルドの解体室】

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<<ランス視点>>
転移の魔法陣を使って庁舎まで戻って来た。

グリルさん達、へとへとみたい。

庁舎内に残っていた冒険者の人に、魔物の買い取りについて聞いてみた。

魔物を解体して部位を取り出す必要があるみたい。

ギルドでも解体してくれるって言うから、解体場に付いていった。

「ここで解体するんだよ。
ところで魔物はどこだい?
リュックの中かい?」

「ここにおけば良いのですか?
ちょっと場所が狭いかも。」

「おお、凄えなぁ。楽しみだねぇ。

この部屋の中ならどこでもいいよ。」

冒険者のおじさんは、ニコニコしながらそう言った。

「じゃあ出しますね。」

僕は亜空間を開いて、イノシシの魔物を床に広げた。

部屋中、山のように積み上げられた魔物に、おじさんもビックリ。

イノシシは体長5メートルくらいのが、52匹いたからね。

それ以外にもモグラが60、カエルが20匹、亜空間に入っている。

身動きが取れない状況だったから、半分以上をもう一度収納した。

「なんだいさっきの量は。
スタンピードでもあったのかい?」

「うん、イノシシは1匹やっつけたら、仲間を呼んじゃったんだよね。」

「なるほど、よく生きて帰れたもんだ。
しかし、鮮度がいいな。

ただのマジックバッグじゃねえな。」

「これは空間魔法です。中では時間も止まっているから、いつまでも新鮮なんです。」

「こりゃ驚いた。しかしすごいもんだ。

とりあえず今日はこれ1匹で手一杯になりそうだから、また明日にでも持って来てくれるかい。」

「分かりました。おじさん、よろしくお願いします。
じゃあまた明日。」

僕は冒険者ギルドを後にして家に帰った。

夕食の時にお父様に今日の話しをしたら、次は自分も行きたいだって。



<<冒険者ギルド解体室ベンチ視点>>
さっき妙なガキが来やがったんだ。

魔物を狩ったから買って欲しいって言うんだぜ。

まだ10歳くらいの子供がだ。

この国に冒険者ギルドを作るって言うから来たんだけど、今日初めてギルド長のグリルさん達が、ダンジョンに潜るって話しを聞いたところだ。

暇にはちげいねえ。

子供の相手でもしてやるか。

リュックを背負って、綺麗な身形の少年は、どう見ても狩りに行っていたように見えない。

冗談で、ここに出してみなって言ったら、部屋が狭過ぎるって言いやがった。

構わないと言ってやると、目の前が明るく光り、部屋中に馬鹿でかいイノシシが山積みになってた。

このままじゃ、身動きもとれねぇ。

そう思っていたら半分くらいの量になり、ようやく検分出来るようになった。

こんな馬鹿でかいもん、どうやって仕留めたんだよ。

1匹でもA級指定じゃねえのかい。

触ってみると鮮度が高い。
まるで今狩ったばかりのようだ。

少年に聞いてみると空間魔法とか言っている。

よくわからねぇが、時間の止まるマジックバッグみたいなもんだな。

とりあえず全部は解体出来ないから、1匹だけ残して翌日にまた来てくれるように頼んだ。


少年が帰った後、解体作業をしていると、ギルド長がやって来た。

目の前のイノシシを見て、深いため息をついた。

「これ持って来たの、子供だったろう。」

「ええ、これと同じイノシシを部屋いっぱい持っていましたぜ。

ギルド長は、彼をご存知なんですか?」

「彼はこの国の王マサル様の御子息のランス様だ。

そのイノシシは、今日俺達が行ったダンジョンで彼が1人で倒した獲物だ。」

「あれを全部ですか!?」

「正確にはあの中の1匹だけ、俺達冒険者全員で倒した。

後は全て彼が1人で、それも一瞬で倒したんだよ。

はあぁ、英雄の子はやっぱり英雄なんだな。」

ギルド長が遠い目をしていた。



<<マサル視点>>
先日夕食時に、ランスが冒険者に連れられて、ダンジョンに行って来た時の話しをしていた。

結構な魔物が居ると言うことで、次は俺も一緒に行くことにしたんだ。

ダンジョンは冒険者ギルドの管轄下だから、今度も冒険者達と一緒に入ることになる。

俺達だけの方が小回りが効いていいんだけど、今後の管理まで考えると、冒険者ギルドに主導してもらった方が良いだろう。

メンツの問題もあるだろうし。

日本人の小市民的な性格は、何年経っても抜けないようだ。


ギルド長のグリルさんと、冒険者ギルドの事務所で打ち合わせを行う。

「マサル様、わざわざご足労頂きありがとうございます。

今回の再攻略にはマサル様もご参加頂けるとか、助かります。」

「お邪魔になるかもしれませんが。
また息子のランスも参加させて頂きます。」

「滅相もない。前回の攻略の際はランス様が居られなければ、全滅してました。

参加して頂けると非常に助かります。」

「ありがとうございます。

それで、今回の計画はどのような感じになりますか?」

「そうですね、あのダンジョンには、今までの基準を超える魔物がいると思われます。

たかが3階層で、あのイノシシですからね。

今の冒険者達には、荷が重過ぎると思います。

出来れば、マサル様、ランス様の後を荷物持ちや露払いで結構ですから、お供させて下さい。

わたし達がいると、邪魔なのは承知していますが、新しいギルドで、冒険者を纏めて行くには、実績も必要なんです。

つまらねえ見栄なんですが。」

「グリルさん、大丈夫です。
お立場はよく分かりますので。

あくまでも、わたし達は検分というスタンスで参加させて頂きます。

もちろん、狩りのお手伝いはさせて頂きますが。」

涙ぐみながら頭を下げるグリルさんに、俺は手を差し出して固く握手をした。








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