222 / 382
第10章 ダンジョン攻略
9 【ダンジョン再攻略3】
しおりを挟む
<<ランス視点>>
2回目にダンジョンに入った翌日から、3日ほど魔法の研修を行なった。
皆んな喜んでくれているから、役に立ったんだと思う。
ダンジョンの1回目から先頭に立っていた剣士の人なんて、涙を流しながら喜んでくれていた。
最初はどうなるかと思ったけど、研修をやって本当に良かったと思う。
今日は研修の締めとして皆んなの魔法の実力を見せてもらうことになっている。
ギルド長のグリルさんが、皆んなの実力を把握しておきたいと言い出したからなんだけどね。
魔法使いから順に新しく手に入れた魔法を披露していく。
なかなか威力のある攻撃魔法を繰り出す人もいて、グリルさんもホクホク顔みたい。
最後はこれまで魔力が無かった人達の番になった。
拙いながらも攻撃魔法を繰り出す人や自分の剣に魔力を纏わせて魔剣にする人が多かった。
泣いて喜んでいた剣士さんの姿もあった。
剣士さんは、回復魔法を使えるようになっていた。
「一応、火魔法もある程度使えるようにはなったんだがよぉ、威力を出そうとしたら、魔素を集めるのに時間が掛かってな。
どうやら俺には魔力ってもんが全く無いみたいだな。
実戦で使うにはちと心許ないからな、回復魔法なら自分のタイミングで使えるしよぉ。」
少し照れ笑いしながら話す剣士さん。
最前線で戦う剣士だからこそ、一番必要な魔法なのかもしれないと思うんだ。
たぶんこの剣士さんは、怪我はしなさそうだから、他の剣士さん達のことを思いやってのことだろうね。
「よし!皆んなの力は見せてもらった。
だいぶ戦力アップ出来た。
俺は嬉しいぞぉ。
よし、明日からは、またダンジョンに潜るぞ!」
「「「おー!」」」
グリルさんの掛け声に皆んな嬉しそうだ。
その後、皆んなに揉みくちゃにされながら御礼を言われたりして、かなり照れ臭かったけど、研修をやって本当に良かったと思ったんだ。
<<グリル視点>>
ランス様のおかげで、大幅な戦力アップが出来た。
3度目の挑戦は、1階層目から行うことにした。
魔法の成果を実戦で確認すると共に経験値を積んで欲しいからな。
散々苦労した1から4階層だったが、魔法による効果は大きい。
120人もいるから、潤沢に魔法も使える。
遠方からの魔法攻撃で、戦闘時間も短縮され、ずいぶんと楽に進めるようになった。
あっという間に4階層目の転移魔法陣が置いてあるところまでやって来た。
「グリルさん、こりゃ余裕だなぁ。
あんなに苦労してたっていうのになぁ。」
「そうだなナルン。思った以上の効果だな。
しかし、お前が回復魔法を覚えていてくれて、本当に助かった。」
負傷者を癒すために後方に下がって手当てしてくれているナルンと話す。
「そうかい、それは良かったよ。
まさか俺が魔法を使うなんてなぁ。
特にダンジョンの中は俺には好都合みたいだな。
俺は周囲の魔素を集めて魔法を使うから、魔素の多いダンジョン内は、魔法を使いたい放題だ。」
「確かにこの回復魔法はダンジョン内では、非常に有効だな。
これは皆に覚えさせよう。
ナルン、講師を頼んだぞ。」
「ああ、これを皆が使えるようになったら、ダンジョン攻略の致死率もかなり軽減されるだろうなぁ。」
横で聞いているマサル様やランス様も嬉しそうにしておられる。
「マサル様、5階層目に行こうと思うのですが。」
「今の皆さんだったら大丈夫だと思いますよ。
油断だけはしないで下さいね。」
「よし皆んな。下に降りるぞー!」
「「「おー!」」」
5階層目で最初に出てきたのは、ウサギの魔物だった。
動きが非常に速く、ジャンプで上下に移動するため、魔法でも捉えにくい。
火魔法を使える者を複数人並べて、ウサギの軌道に沿って複数の場所に同時に魔法を発射させる。
何度か試してみると、だんだん動きが分かってきたのか、命中率が上がり、ウサギのエリアも問題なくクリア出来た。
ウサギの次はコウモリだ。
コウモリは何と言っても数が多い。
多少の魔法では無理がある。
通常コウモリは、ダンジョンの入り口付近にいることが多いため、大規模な火魔法を使うのが定石であるが、ダンジョンの深くにいる今使うのは危険度が高い。
「わたしに任せて下さい。」
エルフの血を引くと言われている弓使いのA級冒険者サリだ。
確か彼女は、矢に纏わせた炎の魔法を得意としていたはずだ。
「分かった。サリ、頼んだぞ。
他の者は、サリの援護に回れ。」
魔法による遠隔攻撃組がサリの後方に、剣士組がサリの周りに集まって、サリのサポート体制を取る。
サリは器用に3本の矢をつがえて、一気に引き絞る。
キリキリと弓を引き絞る音が響き、3本の矢は放たれた。
大量のコウモリの中にバラけて発射された3本の矢からはバチバチという音と共に、光が出ている。
矢がコウモリに届くと、コウモリ達は、その大半が下に落ちていった。
雷魔法だ。矢に雷魔法を纏わせてコウモリ達を感電させたのだ。
雷は空気や物質を伝播する。
密集しているコウモリ達を感電させるには、非常に効果的な魔法と言えよう。
サリは続けて矢を発射、コウモリのほとんどは下に落ちた。
「皆んな後は頼んだよ。」
サリの言葉に、まだ残っているコウモリに剣士が、下で感電しているコウモリ達には火魔法使いが攻撃し、ほどなくコウモリも全て殲滅出来た。
「サリ、よくやった。素晴らしい判断と腕だったな。」
俺の言葉にサリは目を細めて嬉しそうにするのだった。
2回目にダンジョンに入った翌日から、3日ほど魔法の研修を行なった。
皆んな喜んでくれているから、役に立ったんだと思う。
ダンジョンの1回目から先頭に立っていた剣士の人なんて、涙を流しながら喜んでくれていた。
最初はどうなるかと思ったけど、研修をやって本当に良かったと思う。
今日は研修の締めとして皆んなの魔法の実力を見せてもらうことになっている。
ギルド長のグリルさんが、皆んなの実力を把握しておきたいと言い出したからなんだけどね。
魔法使いから順に新しく手に入れた魔法を披露していく。
なかなか威力のある攻撃魔法を繰り出す人もいて、グリルさんもホクホク顔みたい。
最後はこれまで魔力が無かった人達の番になった。
拙いながらも攻撃魔法を繰り出す人や自分の剣に魔力を纏わせて魔剣にする人が多かった。
泣いて喜んでいた剣士さんの姿もあった。
剣士さんは、回復魔法を使えるようになっていた。
「一応、火魔法もある程度使えるようにはなったんだがよぉ、威力を出そうとしたら、魔素を集めるのに時間が掛かってな。
どうやら俺には魔力ってもんが全く無いみたいだな。
実戦で使うにはちと心許ないからな、回復魔法なら自分のタイミングで使えるしよぉ。」
少し照れ笑いしながら話す剣士さん。
最前線で戦う剣士だからこそ、一番必要な魔法なのかもしれないと思うんだ。
たぶんこの剣士さんは、怪我はしなさそうだから、他の剣士さん達のことを思いやってのことだろうね。
「よし!皆んなの力は見せてもらった。
だいぶ戦力アップ出来た。
俺は嬉しいぞぉ。
よし、明日からは、またダンジョンに潜るぞ!」
「「「おー!」」」
グリルさんの掛け声に皆んな嬉しそうだ。
その後、皆んなに揉みくちゃにされながら御礼を言われたりして、かなり照れ臭かったけど、研修をやって本当に良かったと思ったんだ。
<<グリル視点>>
ランス様のおかげで、大幅な戦力アップが出来た。
3度目の挑戦は、1階層目から行うことにした。
魔法の成果を実戦で確認すると共に経験値を積んで欲しいからな。
散々苦労した1から4階層だったが、魔法による効果は大きい。
120人もいるから、潤沢に魔法も使える。
遠方からの魔法攻撃で、戦闘時間も短縮され、ずいぶんと楽に進めるようになった。
あっという間に4階層目の転移魔法陣が置いてあるところまでやって来た。
「グリルさん、こりゃ余裕だなぁ。
あんなに苦労してたっていうのになぁ。」
「そうだなナルン。思った以上の効果だな。
しかし、お前が回復魔法を覚えていてくれて、本当に助かった。」
負傷者を癒すために後方に下がって手当てしてくれているナルンと話す。
「そうかい、それは良かったよ。
まさか俺が魔法を使うなんてなぁ。
特にダンジョンの中は俺には好都合みたいだな。
俺は周囲の魔素を集めて魔法を使うから、魔素の多いダンジョン内は、魔法を使いたい放題だ。」
「確かにこの回復魔法はダンジョン内では、非常に有効だな。
これは皆に覚えさせよう。
ナルン、講師を頼んだぞ。」
「ああ、これを皆が使えるようになったら、ダンジョン攻略の致死率もかなり軽減されるだろうなぁ。」
横で聞いているマサル様やランス様も嬉しそうにしておられる。
「マサル様、5階層目に行こうと思うのですが。」
「今の皆さんだったら大丈夫だと思いますよ。
油断だけはしないで下さいね。」
「よし皆んな。下に降りるぞー!」
「「「おー!」」」
5階層目で最初に出てきたのは、ウサギの魔物だった。
動きが非常に速く、ジャンプで上下に移動するため、魔法でも捉えにくい。
火魔法を使える者を複数人並べて、ウサギの軌道に沿って複数の場所に同時に魔法を発射させる。
何度か試してみると、だんだん動きが分かってきたのか、命中率が上がり、ウサギのエリアも問題なくクリア出来た。
ウサギの次はコウモリだ。
コウモリは何と言っても数が多い。
多少の魔法では無理がある。
通常コウモリは、ダンジョンの入り口付近にいることが多いため、大規模な火魔法を使うのが定石であるが、ダンジョンの深くにいる今使うのは危険度が高い。
「わたしに任せて下さい。」
エルフの血を引くと言われている弓使いのA級冒険者サリだ。
確か彼女は、矢に纏わせた炎の魔法を得意としていたはずだ。
「分かった。サリ、頼んだぞ。
他の者は、サリの援護に回れ。」
魔法による遠隔攻撃組がサリの後方に、剣士組がサリの周りに集まって、サリのサポート体制を取る。
サリは器用に3本の矢をつがえて、一気に引き絞る。
キリキリと弓を引き絞る音が響き、3本の矢は放たれた。
大量のコウモリの中にバラけて発射された3本の矢からはバチバチという音と共に、光が出ている。
矢がコウモリに届くと、コウモリ達は、その大半が下に落ちていった。
雷魔法だ。矢に雷魔法を纏わせてコウモリ達を感電させたのだ。
雷は空気や物質を伝播する。
密集しているコウモリ達を感電させるには、非常に効果的な魔法と言えよう。
サリは続けて矢を発射、コウモリのほとんどは下に落ちた。
「皆んな後は頼んだよ。」
サリの言葉に、まだ残っているコウモリに剣士が、下で感電しているコウモリ達には火魔法使いが攻撃し、ほどなくコウモリも全て殲滅出来た。
「サリ、よくやった。素晴らしい判断と腕だったな。」
俺の言葉にサリは目を細めて嬉しそうにするのだった。
0
あなたにおすすめの小説
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
社畜サラリーマン、異世界でパンと魔法の経営革命
yukataka
ファンタジー
過労死寸前の30代サラリーマン・佐藤健は、気づけば中世ヨーロッパ風の異世界に転生していた。与えられたのは「発酵魔法」という謎のスキルと、前世の経営知識。転生先は辺境の寒村ベルガルド――飢えと貧困にあえぐ、希望のない場所。「この世界にパンがない…だと?」健は決意する。美味しいパンで、人々を笑顔にしよう。ブラック企業で培った根性と、発酵魔法の可能性。そして何より、人を幸せにしたいという純粋な想い。小さなパン屋から始まった"食の革命"は、やがて王国を、大陸を、世界を変えていく――。笑いあり、涙あり、そして温かい人間ドラマ。仲間たちとの絆、恋の芽生え、強大な敵との戦い。パン一つで世界を救う、心温まる異世界経営ファンタジー。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
『異世界ごはん、はじめました!』 ~料理研究家は転生先でも胃袋から世界を救う~
チャチャ
ファンタジー
味のない異世界に転生したのは、料理研究家の 私!?
魔法効果つきの“ごはん”で人を癒やし、王子を 虜に、ついには王宮キッチンまで!
心と身体を温める“スキル付き料理が、世界を 変えていく--
美味しい笑顔があふれる、異世界グルメファン タジー!
充実した人生の送り方 ~妹よ、俺は今異世界に居ます~
中畑 道
ファンタジー
「充実した人生を送ってください。私が創造した剣と魔法の世界で」
唯一の肉親だった妹の葬儀を終えた帰り道、不慮の事故で命を落とした世良登希雄は異世界の創造神に召喚される。弟子である第一女神の願いを叶えるために。
人類未開の地、魔獣の大森林最奥地で異世界の常識や習慣、魔法やスキル、身の守り方や戦い方を学んだトキオ セラは、女神から遣わされた御供のコタローと街へ向かう。
目的は一つ。充実した人生を送ること。
異世界転生特典『絶対安全領域(マイホーム)』~家の中にいれば神すら無効化、一歩も出ずに世界最強になりました~
夏見ナイ
ファンタジー
ブラック企業で過労死した俺が転生時に願ったのは、たった一つ。「誰にも邪魔されず、絶対に安全な家で引きこもりたい!」
その切実な願いを聞き入れた神は、ユニークスキル『絶対安全領域(マイホーム)』を授けてくれた。この家の中にいれば、神の干渉すら無効化する究極の無敵空間だ!
「これで理想の怠惰な生活が送れる!」と喜んだのも束の間、追われる王女様が俺の庭に逃げ込んできて……? 面倒だが仕方なく、庭いじりのついでに追手を撃退したら、なぜかここが「聖域」だと勘違いされ、獣人の娘やエルフの学者まで押しかけてきた!
俺は家から出ずに快適なスローライフを送りたいだけなのに! 知らぬ間に世界を救う、無自覚最強の引きこもりファンタジー、開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる