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第10章 ダンジョン攻略
17 【ダンジョン踏破2】
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<<マサル視点>>
グリルさんと冒険者ギルドで打ち合わせをしていると、グリルさんに渡してあるトランシーバーに通話が入った。
冒険者のナルンさんからだった。
どうやら、ダンジョンの最下層に辿り着いたみたいだ。
トランシーバーの音量を上げて、音声を共有してもらう。
赤い棒4本で出来た門があるだって!
俺にはそれが鳥居に思えたので、特徴を確認する。
やはり鳥居のようだ。
と、すると古代の転移者によるものに違いない。
「わたしも今からそっちに行きます。
すぐに行くので、そのまま動かないで下さいね。」
興奮気味にそれだけ言うと、俺はグリルさんを伴って、ナルンさん達のところへ転移した。
目の前に鳥居があった。
やはり、これは古代の転移者の遺物のようだ。
近寄ってみると、日本語で何か書いてある。
「門を抜けるには、狐が持つ石を2つの灯籠の上に2つづつおけ。」
俺は、鳥居の右下にある石の狐が持っている6個の石から4つを掴んで、左右にある灯籠にそれぞれ2つづつ置いた。
何も変わらない。
試しに鳥居を潜ってみると、普通に潜ることができた。
グリルさん達も潜ろうとしたが、潜れなかった。
どうやら、あの文章を読むことが出来る者だけ、つまり日本からの転移者のみが潜れるようだ。
「どうやら、わたししか潜れないようです。
ここから先は、わたしが行ってきます。」
俺は皆にそう言って、奥へと進んで行った。
しばらく歩くと後方に濃い霧が発生し、後ろが見えなくなる。
もう少し行くと、神社の境内が見えてきた。
境内には、人間と同じくらいの背丈のゴーレムが数体、掃き掃除をしている。
その横を抜けて更に奥に行くと、社があった。
木製の格子状になった扉を開く。
暗い社の中は少しカビ臭く、長い年月の経過を感じさせる。
「ライト」
光が俺の前方に現れ、次第に広がると共に、暗い社の中が露わになっていく。
正面には、女性が3人立ち、その側には竜と虎が控えている。
荒削りだが、活き活きとした躍動感のある木彫りの像だ。
女性3人は、マリス様とこの世界を作った2人の女神だろう。
確かシール様とポーラ様だったか。
竜はもしかすると、セイルかナージャだろう。
ホコリを払おうと像に近寄って行くと、像の背後から唸り声が聞こえてくる。
「グルルル」
素早く目の前に結界を張り、一歩下がる。
虎の像の背後から何か大きなものが飛び出して来た。
そいつが繰り出した虎爪攻撃は、俺が張った結界に弾かれ、そいつは一歩下がって、俺の前に立った。
体長5メートルはあろう、大きな虎だった。
「グルルル、ここに入って来たということは、お前も異世界の者か?」
「マリス様に召喚されたマサルと言います。」
「ほお、マリス様にか。どおりで強力な結界を張れるわけだ。」
「そこの像は、マリス様、シール様、ポーラ様、横の竜はセイル様でしょうか?」
「ほお、マリス様以外にも、シール様やポーラ様、それにセイルまで知っておるのか。
我の名はハリー。お主同様にマリス様に召喚されたタカシ殿の飼い猫だった者だ。」
「飼い猫?」
「そうだ。タカシ殿が召喚された時、我はタカシ殿の腕の中で生を終えるところであった。
しかし、召喚された時にタカシ殿の願いによって、我はマリス様より永遠の命を授かったのだ。
そして、タカシ殿が寿命で永眠された後は、3柱を守護するためにここに留まったのだ。」
「それはいつ頃の話でしょうか?」
「そうだな、まだこの世界に何も無かった頃だな。
マリス様が創造された人族に安定した生活基盤を用意することが、タカシ殿に課せられた使命であったからな。
5000年ほど前になるか。」
「5000年前!」
「そうだ、タカシ殿が田畑を作り、その技術をこの世界に広めたのだ。
そして村から町、そして国と言うこの世界の秩序の基礎を作ったのもタカシ殿なのだ。
その後もタカシ殿が生み出した様々な技術で、この世界の文明は発達していき、人族は大きな繁栄と力を手に入れた。
タカシ殿はマリス様から200年ほどの寿命をもらい、その天寿を全うされた。
それから我はセイルと共にマリス様達を守護しているのだ。」
「この社はタカシさんが作られたのですか?」
「そうだ、タカシ殿はこの社をこの世界の象徴として作られた。
だがタカシ殿の晩年近くになると、この社を自国の物にしようとする国家間での争いが頻繁に起きたのだ。
この社を手中にすることで、この世界での覇権を唱えたかったのだろう。
タカシ殿は、そのことを憂いて、人族の文明から最低限の知識以外を消して、お亡くなりになったのだ。
そして我はこの社を人族の目に付かないこの地に埋めることにした。
そして、ここで長い眠りについていたのだ。」
この世界の古代文明はタカシさんによって作られたのか。
「ところでお主、どこでセイルのことを知ったのだ?」
「このダンジョンの55階層におられました。
今は、地上の我が家に住んでおられます。」
「なんと、ここに来ておったのか。
セイルとは、この社を沈める時に別れたのだ。
彼奴は外の見張り役をしておったはずだが。」
とりあえずは、友好的に話しが出来そうだ。
「久しぶりに起きたことだし、セイルにも会いたい。
マサル殿と言ったか、我をセイルのところに案内してはくれぬか。」
「ハリー様、お連れするのはやぶさかではありませんが、そのお姿のままでは、ちょっと。」
「そうだな。セイルはどのような格好をしておったか?」
「セイル様は、人間の少女でした。」
「では我も少年になるとしよう。」
ハリー様はそう言うと、可愛らしい少年の姿に変わった。
「マサル殿、これでどうだ。」
「全く問題ありません。」
「ではこの姿にしよう。
それと、我のことはハリーと呼び捨てで良いぞ。
マサル殿はタカシ殿と同格であるし、何よりこの姿の我に敬語はおかしいだろう。」
「分かりました。では、ハリー君と呼ばせて頂きます。」
「それで良い。では行こうか。」
「ちょっとお待ち下さい。
鳥居のところで仲間が待っていますので、一言話してきます。」
俺はナルンに適当に話しをして、ハリー様と一緒に自宅に移動した。
グリルさんと冒険者ギルドで打ち合わせをしていると、グリルさんに渡してあるトランシーバーに通話が入った。
冒険者のナルンさんからだった。
どうやら、ダンジョンの最下層に辿り着いたみたいだ。
トランシーバーの音量を上げて、音声を共有してもらう。
赤い棒4本で出来た門があるだって!
俺にはそれが鳥居に思えたので、特徴を確認する。
やはり鳥居のようだ。
と、すると古代の転移者によるものに違いない。
「わたしも今からそっちに行きます。
すぐに行くので、そのまま動かないで下さいね。」
興奮気味にそれだけ言うと、俺はグリルさんを伴って、ナルンさん達のところへ転移した。
目の前に鳥居があった。
やはり、これは古代の転移者の遺物のようだ。
近寄ってみると、日本語で何か書いてある。
「門を抜けるには、狐が持つ石を2つの灯籠の上に2つづつおけ。」
俺は、鳥居の右下にある石の狐が持っている6個の石から4つを掴んで、左右にある灯籠にそれぞれ2つづつ置いた。
何も変わらない。
試しに鳥居を潜ってみると、普通に潜ることができた。
グリルさん達も潜ろうとしたが、潜れなかった。
どうやら、あの文章を読むことが出来る者だけ、つまり日本からの転移者のみが潜れるようだ。
「どうやら、わたししか潜れないようです。
ここから先は、わたしが行ってきます。」
俺は皆にそう言って、奥へと進んで行った。
しばらく歩くと後方に濃い霧が発生し、後ろが見えなくなる。
もう少し行くと、神社の境内が見えてきた。
境内には、人間と同じくらいの背丈のゴーレムが数体、掃き掃除をしている。
その横を抜けて更に奥に行くと、社があった。
木製の格子状になった扉を開く。
暗い社の中は少しカビ臭く、長い年月の経過を感じさせる。
「ライト」
光が俺の前方に現れ、次第に広がると共に、暗い社の中が露わになっていく。
正面には、女性が3人立ち、その側には竜と虎が控えている。
荒削りだが、活き活きとした躍動感のある木彫りの像だ。
女性3人は、マリス様とこの世界を作った2人の女神だろう。
確かシール様とポーラ様だったか。
竜はもしかすると、セイルかナージャだろう。
ホコリを払おうと像に近寄って行くと、像の背後から唸り声が聞こえてくる。
「グルルル」
素早く目の前に結界を張り、一歩下がる。
虎の像の背後から何か大きなものが飛び出して来た。
そいつが繰り出した虎爪攻撃は、俺が張った結界に弾かれ、そいつは一歩下がって、俺の前に立った。
体長5メートルはあろう、大きな虎だった。
「グルルル、ここに入って来たということは、お前も異世界の者か?」
「マリス様に召喚されたマサルと言います。」
「ほお、マリス様にか。どおりで強力な結界を張れるわけだ。」
「そこの像は、マリス様、シール様、ポーラ様、横の竜はセイル様でしょうか?」
「ほお、マリス様以外にも、シール様やポーラ様、それにセイルまで知っておるのか。
我の名はハリー。お主同様にマリス様に召喚されたタカシ殿の飼い猫だった者だ。」
「飼い猫?」
「そうだ。タカシ殿が召喚された時、我はタカシ殿の腕の中で生を終えるところであった。
しかし、召喚された時にタカシ殿の願いによって、我はマリス様より永遠の命を授かったのだ。
そして、タカシ殿が寿命で永眠された後は、3柱を守護するためにここに留まったのだ。」
「それはいつ頃の話でしょうか?」
「そうだな、まだこの世界に何も無かった頃だな。
マリス様が創造された人族に安定した生活基盤を用意することが、タカシ殿に課せられた使命であったからな。
5000年ほど前になるか。」
「5000年前!」
「そうだ、タカシ殿が田畑を作り、その技術をこの世界に広めたのだ。
そして村から町、そして国と言うこの世界の秩序の基礎を作ったのもタカシ殿なのだ。
その後もタカシ殿が生み出した様々な技術で、この世界の文明は発達していき、人族は大きな繁栄と力を手に入れた。
タカシ殿はマリス様から200年ほどの寿命をもらい、その天寿を全うされた。
それから我はセイルと共にマリス様達を守護しているのだ。」
「この社はタカシさんが作られたのですか?」
「そうだ、タカシ殿はこの社をこの世界の象徴として作られた。
だがタカシ殿の晩年近くになると、この社を自国の物にしようとする国家間での争いが頻繁に起きたのだ。
この社を手中にすることで、この世界での覇権を唱えたかったのだろう。
タカシ殿は、そのことを憂いて、人族の文明から最低限の知識以外を消して、お亡くなりになったのだ。
そして我はこの社を人族の目に付かないこの地に埋めることにした。
そして、ここで長い眠りについていたのだ。」
この世界の古代文明はタカシさんによって作られたのか。
「ところでお主、どこでセイルのことを知ったのだ?」
「このダンジョンの55階層におられました。
今は、地上の我が家に住んでおられます。」
「なんと、ここに来ておったのか。
セイルとは、この社を沈める時に別れたのだ。
彼奴は外の見張り役をしておったはずだが。」
とりあえずは、友好的に話しが出来そうだ。
「久しぶりに起きたことだし、セイルにも会いたい。
マサル殿と言ったか、我をセイルのところに案内してはくれぬか。」
「ハリー様、お連れするのはやぶさかではありませんが、そのお姿のままでは、ちょっと。」
「そうだな。セイルはどのような格好をしておったか?」
「セイル様は、人間の少女でした。」
「では我も少年になるとしよう。」
ハリー様はそう言うと、可愛らしい少年の姿に変わった。
「マサル殿、これでどうだ。」
「全く問題ありません。」
「ではこの姿にしよう。
それと、我のことはハリーと呼び捨てで良いぞ。
マサル殿はタカシ殿と同格であるし、何よりこの姿の我に敬語はおかしいだろう。」
「分かりました。では、ハリー君と呼ばせて頂きます。」
「それで良い。では行こうか。」
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