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第14章 そして神になった
【怪盗スペルチ団8】
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<<マサル視点>>
生命エネルギーカプセルに関する情報元が、助けたヤスハさんに繋がっているとマリス様が事もなげに言った。
「もう少し詳しくお願いします。」
俺はマリス様に詳しい説明を求めた。
「うーんとね~。ヤスハさん、マサルさんって本当に信用できる人だから言っちゃってもいい?」
「マリス嬢がそう言われるのであれば。」
「ありがとう。
マサルさん、ヤスハさん達はスペルチ団なんです。
聞いたことない?ほら義賊って噂になってるでしょ。」
「ええ、噂ぐらいは。というとマリス様「さん」さんの友人というのは。」
「そうよ、スペルチ団の団長よ。少し前にお父さんから引き継いだの。
でも、わたしが知っているってことは彼女には内緒だからね。」
マリス様はいたずらっ子のような笑みを俺とヤスハさんを見ながら口端に舌を少し見せた。
「それでね、彼女から生命エネルギーの盗難について聞かれたから、どうしてそんなことを聞くのか、こちらからも質問したのよ。
そしたら生命エネルギーカプセルの販売量が異常に増えてるって聞いたのね。
だから、もしかしたら例の件に関りがあるかと思って。」
「なるほど、それじゃあ、マサルさんはわたしと同じ目的でシベルス商会に潜入されていたわけだ。」
どうやらヤスハさんを助けたのは正解だったみたいだな。
そしてここに連れてきたことも。
異世界であれば異世界管理局の完全な支配下にあり、他者が侵入することは出来なくなっているのだ。当然、盗聴や追跡も不可能になっているからな。
「とにかくカリナに連絡を取らなきゃ。ヤスハさんが捕まった以上、シベルス商会やマフィアの手がカリナに伸びるかもしれない。」
俺達は急いでカリナさんの元へ転移した。
「カリナ大丈夫?」
「マリスいきなりどうしたんだ。ヤスハ!連絡が取れなくて心配していたんだよ!」
「お嬢、間に合って良かったです。実はシベルス商会に監禁されていたのです。
そしてこちらのマサルさんに助けてもらいました。
マサルさんはマリス嬢の仲間だそうで、我々と同じ目的でシベルス商会を調査中に捕われていたわたしを助けて下さいったのです。」
「ヤスハ、それ以上は.......マリスがいる。」
「カリナ、わたしスペルチ団のことを知っていたの。黙っててごめんね。
以前偶然ヤスハさん達が話しているのを聞いたことがあって、その時にあなたのお父様に聞かされていたの。
いままで黙っててごめんね。」
「わたしこそ騙しているようですまない気持ちで一杯だったんだ。すまなかった。」
ふたりの微笑ましい光景を見ていたが、俺の危機察知魔法が警報を鳴らす。
「敵対者が来ます。結界を張るのでそこに入っていてもらえますか。俺が撃退します。」
「マサルさんお願いね。」
頷いて敵意を感じる最前線に転移する。
敵意はいくつかに分散されているが、まだこの場所を包囲される前だった。
「おっ、何だ貴様!」
転移を終えるとそこには数人の見るからにガラの悪い連中がこちらを覗いていた。
「拘束!」
その場にいる全員に向けて魔法を発動。動きを止めた後、念のために2重に張った結界の中に入れておく。
万が一内側の結界が破壊されたとしても外側の結界が内側に結界を再構築するように仕掛けておく。
そこから上空に浮上し、そこからこちらに向かってくるいくつかの集団に対して先程と同じように拘束し結界に閉じ込めていく。
やがて敵対的な気配が無くなったことを確認してから、拘束していた全ての者達をまとめて異世界の無人島に転送。
驚く彼らをそこに作った結界の檻に閉じ込めた。
これで彼らを完全に拘束できたはずだ。
ちなみにこの異世界、異世界管理局運営課の新人研修で作られた試作的な星で、誰にも管理されていない場所を調査室に譲ってもらったものだ。
本来は異世界で発生する様々な事象を検証するために使う予定だったのだが、まあここなら感知されることも無いし、拘束しておくにはちょうど良い。
結界を4重に掛け、内外どちらからの攻撃にも万全な状態にしておいてから、マリス様達の元へと戻った。
「マリスさ...ん、終わりました。一応調査室でもらった異世界の島に結界を張って捕らえてあります。」
結界を解除してマリス様達に報告する。
「ねっ、マサルさんって凄いでしょ。頼りになるんだから。」
「あんたが言うことじゃないんじゃないか。マリス。
マサルさん、ありがとう。助かったよ。」
「いえいえ、まだこれからですよ。奴らから記憶を奪いました。
どうやらシベリス商会から依頼を受けたマフィアの手下だったようです。
あっ、どうやら失敗に気が付いたシベリス商会に動きがあるようです。
早速行って見ますね。」
シベリス商会に転移すると中では大騒ぎになっていた。
ヤスハさんに仕掛けられていた追跡魔道具を追って派遣していた追っ手が突然消えたのだ。
彼らにしてみたら警察に捕まったと考えるのが当たり前だろう。
次に警察が来るのはこの場所だろうと見当をつけるのは当然で、そのために証拠隠滅を図るのにてんてこ舞いしているのだ。
俺は右往左往する人達が大事そうに抱えている荷物を次々と収納に収めていく。
突然手の中から重要書類が消えていくことに更に混乱は拡がる。
マリス様が呼んだのであろう警察が近づいてきた気配がしたので、彼らの記憶からヤスハさんの存在を完全に消去してその場を立ち去った。
生命エネルギーカプセルに関する情報元が、助けたヤスハさんに繋がっているとマリス様が事もなげに言った。
「もう少し詳しくお願いします。」
俺はマリス様に詳しい説明を求めた。
「うーんとね~。ヤスハさん、マサルさんって本当に信用できる人だから言っちゃってもいい?」
「マリス嬢がそう言われるのであれば。」
「ありがとう。
マサルさん、ヤスハさん達はスペルチ団なんです。
聞いたことない?ほら義賊って噂になってるでしょ。」
「ええ、噂ぐらいは。というとマリス様「さん」さんの友人というのは。」
「そうよ、スペルチ団の団長よ。少し前にお父さんから引き継いだの。
でも、わたしが知っているってことは彼女には内緒だからね。」
マリス様はいたずらっ子のような笑みを俺とヤスハさんを見ながら口端に舌を少し見せた。
「それでね、彼女から生命エネルギーの盗難について聞かれたから、どうしてそんなことを聞くのか、こちらからも質問したのよ。
そしたら生命エネルギーカプセルの販売量が異常に増えてるって聞いたのね。
だから、もしかしたら例の件に関りがあるかと思って。」
「なるほど、それじゃあ、マサルさんはわたしと同じ目的でシベルス商会に潜入されていたわけだ。」
どうやらヤスハさんを助けたのは正解だったみたいだな。
そしてここに連れてきたことも。
異世界であれば異世界管理局の完全な支配下にあり、他者が侵入することは出来なくなっているのだ。当然、盗聴や追跡も不可能になっているからな。
「とにかくカリナに連絡を取らなきゃ。ヤスハさんが捕まった以上、シベルス商会やマフィアの手がカリナに伸びるかもしれない。」
俺達は急いでカリナさんの元へ転移した。
「カリナ大丈夫?」
「マリスいきなりどうしたんだ。ヤスハ!連絡が取れなくて心配していたんだよ!」
「お嬢、間に合って良かったです。実はシベルス商会に監禁されていたのです。
そしてこちらのマサルさんに助けてもらいました。
マサルさんはマリス嬢の仲間だそうで、我々と同じ目的でシベルス商会を調査中に捕われていたわたしを助けて下さいったのです。」
「ヤスハ、それ以上は.......マリスがいる。」
「カリナ、わたしスペルチ団のことを知っていたの。黙っててごめんね。
以前偶然ヤスハさん達が話しているのを聞いたことがあって、その時にあなたのお父様に聞かされていたの。
いままで黙っててごめんね。」
「わたしこそ騙しているようですまない気持ちで一杯だったんだ。すまなかった。」
ふたりの微笑ましい光景を見ていたが、俺の危機察知魔法が警報を鳴らす。
「敵対者が来ます。結界を張るのでそこに入っていてもらえますか。俺が撃退します。」
「マサルさんお願いね。」
頷いて敵意を感じる最前線に転移する。
敵意はいくつかに分散されているが、まだこの場所を包囲される前だった。
「おっ、何だ貴様!」
転移を終えるとそこには数人の見るからにガラの悪い連中がこちらを覗いていた。
「拘束!」
その場にいる全員に向けて魔法を発動。動きを止めた後、念のために2重に張った結界の中に入れておく。
万が一内側の結界が破壊されたとしても外側の結界が内側に結界を再構築するように仕掛けておく。
そこから上空に浮上し、そこからこちらに向かってくるいくつかの集団に対して先程と同じように拘束し結界に閉じ込めていく。
やがて敵対的な気配が無くなったことを確認してから、拘束していた全ての者達をまとめて異世界の無人島に転送。
驚く彼らをそこに作った結界の檻に閉じ込めた。
これで彼らを完全に拘束できたはずだ。
ちなみにこの異世界、異世界管理局運営課の新人研修で作られた試作的な星で、誰にも管理されていない場所を調査室に譲ってもらったものだ。
本来は異世界で発生する様々な事象を検証するために使う予定だったのだが、まあここなら感知されることも無いし、拘束しておくにはちょうど良い。
結界を4重に掛け、内外どちらからの攻撃にも万全な状態にしておいてから、マリス様達の元へと戻った。
「マリスさ...ん、終わりました。一応調査室でもらった異世界の島に結界を張って捕らえてあります。」
結界を解除してマリス様達に報告する。
「ねっ、マサルさんって凄いでしょ。頼りになるんだから。」
「あんたが言うことじゃないんじゃないか。マリス。
マサルさん、ありがとう。助かったよ。」
「いえいえ、まだこれからですよ。奴らから記憶を奪いました。
どうやらシベリス商会から依頼を受けたマフィアの手下だったようです。
あっ、どうやら失敗に気が付いたシベリス商会に動きがあるようです。
早速行って見ますね。」
シベリス商会に転移すると中では大騒ぎになっていた。
ヤスハさんに仕掛けられていた追跡魔道具を追って派遣していた追っ手が突然消えたのだ。
彼らにしてみたら警察に捕まったと考えるのが当たり前だろう。
次に警察が来るのはこの場所だろうと見当をつけるのは当然で、そのために証拠隠滅を図るのにてんてこ舞いしているのだ。
俺は右往左往する人達が大事そうに抱えている荷物を次々と収納に収めていく。
突然手の中から重要書類が消えていくことに更に混乱は拡がる。
マリス様が呼んだのであろう警察が近づいてきた気配がしたので、彼らの記憶からヤスハさんの存在を完全に消去してその場を立ち去った。
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