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番外編※
過保護な夫
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王妃リラフィアの懐妊。
その知らせが国内を駆け巡ったのは、爽やかな初夏に差し掛かったころだった。
婚姻から実に7年の時が経ち、待望の吉報。
国民達は喜び、国の安寧を願い城へは多くの花が届けられた。
しかし、城内では…
「ああ王妃様、どうか無理はなさらず」
「なんでも仰ってくださいませ、欲しいものはございませんか?」
「運動も必要ですが、城外への外出は控えられてくださいね」
待ちに待った懐妊に、女官達の過保護が炸裂。
国民達の祝いの品も言葉も、リラフィアに届ける余裕がないくらい女官らは世話を焼いて回っている。
「ありがとう、みんな。わたくしは大丈夫よ」
初めての妊娠、初期からの悪阻。
心身共に不安定になる日もあったが、あまりにも周囲が過保護になっている為リラフィアは少し疲れていた。
なにより、誰よりも過保護なのは…
「リラフィア!また書類整理してたらしいね?座りっぱなしは駄目だよ!」
夫である、国王イルヴィンド。
勇気を振り絞って初夜を迎えてから半年程で懐妊の兆しを知った時はただただ喜んでいたが、確定してからの心配ぶりは侍女達以上だ。
「毎日何もせずに過ごしていては、呆けてしまいますわ。わたくしには不向きです」
「大事な身体なんだよ、今までと違うんだからね!」
「分かっております…必ずやお世継ぎを産んでみせます」
たった一人の王族であるイルヴィンドに血族を。
その重圧は常にリラフィアの肩にのしかかっていた…ようやく巡ってきたその時を逃すわけにいかない。
無意識に手を握りしめるリラフィアを、イルヴィンドが優しく抱きしめる。
「子供も大切だけど、僕はリラフィアが心配なんだよ。ストレスも良くないって言うから散歩とかはしたほうがいいんだろうけど、倒れたりしたら大変だもん」
「イルヴィンド…」
リラフィアはよく分かっていた。
彼がなによりも自分のことを愛し、思いやってくれているかという事を。
まだ見ぬ我が子を楽しみにしながらも、目の前にいるリラフィアに何かあったら耐えられない。
そんな彼の不安な気持ちを理解しているからそこ、リラフィアは我儘を言うことができないのだ。
「大丈夫ですわ、ちゃんとお医者様の指示に従っておりますから」
「うん…ごめんね、一日だけでも代われたらいいのに。何ヶ月も不自由で、具合悪くなったりするのにさ」
「うふふ、そのお気持ちだけで十分ですわ。産まれてからはたくさん助けてくださいね」
「もちろん!頼ってね!」
ーーーその後、リラフィアは無事に王子を出産する。
そしてイルヴィンドは誓い通り子育てに参加していたのだが…
「…ねえ、リラフィア。僕のことも忘れないでね?」
「何を仰っておりますの?イルヴィンド?」
「だって!ヴィルクスにはいつも優しく笑いかけるのに、最近僕には笑ってくれてない!」
息子にヤキモチを妬く、ちょっとウザイ系の夫になってしまった少年王。
しかしリラフィアは面倒とは思わず、周囲の協力も得ながら上手く掌で転がす。
「嫌ですわ、わたくしの愛する旦那様はイルヴィンドだけ。他に代わりはおりませんのよ?」
「…本当?僕に飽きちゃったとか、ない?」
「飽きるだなんて、とんでもない。毎日お忙しいのにヴィルクスのお世話もしてくださって、感謝しておりますの。頼りにしておりますし、尊敬しておりますわ」
「えへへ…抱っこも上手になったでしょ」
ええ、とても。
そう言ってリラフィアがニコリと微笑めば、イルヴィンドは得意げな顔で息子をあやし始める。
そんな様子を、ゾエら女官は笑いを堪えながら見守るのであったーーー
その知らせが国内を駆け巡ったのは、爽やかな初夏に差し掛かったころだった。
婚姻から実に7年の時が経ち、待望の吉報。
国民達は喜び、国の安寧を願い城へは多くの花が届けられた。
しかし、城内では…
「ああ王妃様、どうか無理はなさらず」
「なんでも仰ってくださいませ、欲しいものはございませんか?」
「運動も必要ですが、城外への外出は控えられてくださいね」
待ちに待った懐妊に、女官達の過保護が炸裂。
国民達の祝いの品も言葉も、リラフィアに届ける余裕がないくらい女官らは世話を焼いて回っている。
「ありがとう、みんな。わたくしは大丈夫よ」
初めての妊娠、初期からの悪阻。
心身共に不安定になる日もあったが、あまりにも周囲が過保護になっている為リラフィアは少し疲れていた。
なにより、誰よりも過保護なのは…
「リラフィア!また書類整理してたらしいね?座りっぱなしは駄目だよ!」
夫である、国王イルヴィンド。
勇気を振り絞って初夜を迎えてから半年程で懐妊の兆しを知った時はただただ喜んでいたが、確定してからの心配ぶりは侍女達以上だ。
「毎日何もせずに過ごしていては、呆けてしまいますわ。わたくしには不向きです」
「大事な身体なんだよ、今までと違うんだからね!」
「分かっております…必ずやお世継ぎを産んでみせます」
たった一人の王族であるイルヴィンドに血族を。
その重圧は常にリラフィアの肩にのしかかっていた…ようやく巡ってきたその時を逃すわけにいかない。
無意識に手を握りしめるリラフィアを、イルヴィンドが優しく抱きしめる。
「子供も大切だけど、僕はリラフィアが心配なんだよ。ストレスも良くないって言うから散歩とかはしたほうがいいんだろうけど、倒れたりしたら大変だもん」
「イルヴィンド…」
リラフィアはよく分かっていた。
彼がなによりも自分のことを愛し、思いやってくれているかという事を。
まだ見ぬ我が子を楽しみにしながらも、目の前にいるリラフィアに何かあったら耐えられない。
そんな彼の不安な気持ちを理解しているからそこ、リラフィアは我儘を言うことができないのだ。
「大丈夫ですわ、ちゃんとお医者様の指示に従っておりますから」
「うん…ごめんね、一日だけでも代われたらいいのに。何ヶ月も不自由で、具合悪くなったりするのにさ」
「うふふ、そのお気持ちだけで十分ですわ。産まれてからはたくさん助けてくださいね」
「もちろん!頼ってね!」
ーーーその後、リラフィアは無事に王子を出産する。
そしてイルヴィンドは誓い通り子育てに参加していたのだが…
「…ねえ、リラフィア。僕のことも忘れないでね?」
「何を仰っておりますの?イルヴィンド?」
「だって!ヴィルクスにはいつも優しく笑いかけるのに、最近僕には笑ってくれてない!」
息子にヤキモチを妬く、ちょっとウザイ系の夫になってしまった少年王。
しかしリラフィアは面倒とは思わず、周囲の協力も得ながら上手く掌で転がす。
「嫌ですわ、わたくしの愛する旦那様はイルヴィンドだけ。他に代わりはおりませんのよ?」
「…本当?僕に飽きちゃったとか、ない?」
「飽きるだなんて、とんでもない。毎日お忙しいのにヴィルクスのお世話もしてくださって、感謝しておりますの。頼りにしておりますし、尊敬しておりますわ」
「えへへ…抱っこも上手になったでしょ」
ええ、とても。
そう言ってリラフィアがニコリと微笑めば、イルヴィンドは得意げな顔で息子をあやし始める。
そんな様子を、ゾエら女官は笑いを堪えながら見守るのであったーーー
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作者様の他の作品を拝読し面白かったので他も読みたく何作か目にこのお話に辿り着きました。
可愛いーーー!イルヴインドもリラフィアもかーわーいーいー!!!
成長していくイルヴインドに、読んでいる私も母のような目でニヨニヨ見守ってしまいましたw
話自体もショタの成長にざまぁに素敵カッコいい王妃にキャラの濃い周りの人々に…めっちゃ楽しめました!
作者様の作品は、文章のテンポもよく、構成も読みやすく、人物設定もしっかりしており、本当に好みです!!
素人が偉そうですが、てにをはの使い方や言葉の選び方、誤字脱字のなさが、小さな事に引っかかって現実に戻ってしまう私にとってストレスなく読める数少ないものです。その上面白いなんて…w
これからも作品を楽しみにしておりますし、他の作品ももっと拝読させていただきたいと思います思います!
応援していますー!!
しろちょこ様
感想ありがとうございます!!
イルヴィンドは可愛くてでもリラフィアのためにカッコよくなっていく子にしたかったので、上手く表現できていたら嬉しいです(*^^*)
文章の書き方は自分が読み手の時に気になるのでなるべく気をつけている部分でして、お褒め頂けて嬉しいです!
誤字やキャラ名を間違えたりはコッソリやらかしがちなので、これからも公開前にも後にもチェック頑張ります!
おもしろい!
お気に入りに登録しました~
ありがとうございます!^_^