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本編
4話 ヒロインと悪役令嬢の奮闘
しおりを挟む「では、行って参りますね。」
「気をつけてね、サリアちゃん。」
「体調を崩したら、すぐに帰ってくるんだよ。」
「学園楽しんできてね。」
順番に、母、兄、父の言葉です。甘やかされていますね、我ながら。今日は昨日倒れたことで忙しい父と兄まで挨拶に来てくれました。
「大丈夫よ。昨日はたくさん寝たし、昨日は心配かけてごめんなさい。学園楽しんできます。」
そのまま、馬車に乗り…御者は昨日と同じ人です…学園に登校した。
「では、お嬢様。またお帰りの頃に迎えに来ますね。」
「えぇ、お願いね。いつもありがとう。行ってきます!」
使用人のみんなと話す時は少し口調が崩れてしまうけど、怒られたことはないのでいつものことだ。でも、今となってはこっちの方が話やすい。
「おはよう、サリア。昨日は体調は大丈夫だったかい?」
「おはようございます、ルクレウス殿下。えぇ、昨日はご心配をおかけいたしました。もうこの通り大丈夫ですわ。」
おぉ、朝から殿下と会ってしまった。
とりあえず、今は逃げよう!そうしよう!
「それでは、失礼致します。」
そのまま、すぐに足を早めたが後ろから手を引かれてしまった。
「なぜ?同じ教室なのだから一緒に行こう。それとも、何か用事があったのかい?」
「いえ、用事などはありません……」
あー、あるって言えばよかった。今は殿下と少しでも距離を置きたいのに…
「そしたら問題はないね。行こうかサリア。」
そのまま手を取られて、教室まで一緒に行くこととなった。
「ここか。私たちの席は…あぁ、少し離れているね。」
殿下は教室に入って行って席を確かめていたが、よしっ!と心の中でガッツポーズした。これで少しでも殿下と離れられる。
「ちょっと失礼。君、そこの席交換してくれないかな?」
「え、王太子殿下。でも…決められているので勝手に変えても良いんですか?」
「それは私が教師に言っておくから心配しなくていいよ。君のせいにはしないから。君は何か聞かれたら私の指示だと言って良いからね。」
「それなら、どうぞ王太子殿下。失礼いたしました。」
なんてことをしてくれたんだ。これでは全然離れられないし、んん?こんな展開あったっけ?
「サリア、これで隣の席だね。わからないことがあったら私に聞いてね。サリアならなんでも教えてあげるから。」
「はい、お気遣い感謝致します。殿下…」
いや、全然それは望んでない。ていうか、私の方見ないでってば。そうしないと、計画が進まない!
「おはよう、サリア。昨日はありがとうね。お茶会楽しかったわ。」
「おはよう、メル。私も楽しかったわ。また、お茶会しましょうね。」
メルがきたけど、殿下のいるところでは話せない。しかも、変わる前の殿下の席はメルの隣だった。これでは、メルとは接することができなくて、サリアと接する機会が増えるじゃん。早めに計画を進めなければ。
午前の授業が終わって、昼食の時間になってメルと一緒にご飯を食べようの思ったのだか、殿下が話しかけてきた。
「サリア、昼食を食べに行こう。」
「いえ、私はメルと一緒に取る約束をしていますので失礼いたします。」
「そしたら、メルティナ嬢も一緒に食べようか。メルティナ嬢はそれでも良いかい?」
「っへ?私?いや……ぜひご一緒させてください。」
まじかー。やっと殿下と離れられると思ったのに、メルが言質取られちゃったよ。
しょうがない、今日は我慢しよう。今日だけは…
「メルティナ嬢もこう言ってるし、サリア、行こうか。」
「えぇ、場所は食堂でよろしいですか?」
「いや、サリアと食べるつもりで料理長に作ってもらったから、中庭に行こうか。あそこならバラがきれいに咲いているだろうからね。」
え、それって、最初から私と食べることは決定してたってこと?なんか怖い。明日からは絶対にお断りしよう。
決意を硬くしてるうちに中庭についた。当然のように殿下は私の横に座ってくる。
「サリアもメルティナ嬢もたくさんあるから好きなものを食べてね。」
「殿下…私が殿下と一緒に昼食をいただくなど恐れ多いです。やっぱり、私はこれで…」
「メルティナ嬢、今の私は君たちと同じ学生だし、何より、サリアの友達なんだからそんなことは気にしなくていい。ほら、このサンドイッチはとても美味しいから、食べてごらん。」
おぉ、メルと殿下が仲良くなってる。殿下と一緒にご飯食べてよかったかも!
「サリア?食べないの?これ、サリアが好きなジャム入りのサンドイッチだから食べてね。はい、あーん。」
「いや、殿下。自分で食べれますから。」
「良いから、ほら口を開けて。」
「…はい… 美味しい!やっぱり料理長の作るジャムサンドは本当においしいですね。」
殿下の圧に負けてしまった…でも、サンドイッチは本当に美味しい。何個でも食べれそう。
「やっぱり、そういう美味しいそうに食べるサリアの顔はかわいいね。」
「ぐふっ。殿下なんてこというんですか。そんな冗談はやめてください。」
やば、めっちゃ焦った。なんてこというんだ。そういうことはメルティナに言えよ!
でもそのとき、メルティナは殿下の方を見つめて何やら考え事をしていた様に見えた。殿下の様子みて次の作戦をメルティナなりに練っているのかな。まぁ、いいか。それより、お昼ご飯食べよー。
お昼ご飯を美味しく食べていたら、午後の授業の時間になった。
あ、結局何にも計画進まなかった。
はぁ、明日からかな。
「殿下、明日からは、メルと2人で昼食を食べますので、殿下もクラスの方々と交流を深めてくださいね。」
「……じゃあ、週に4回は僕とご飯を食べようね。」
「いやいや、それは多すぎかと思います。2日にしましょう。私も他のクラスメイトと交流を深めますので。」
「わかった、じゃあ、3回だ。メルティナ嬢も一緒でいいからね。これ以上は減らさないよ、婚約者との交流を深めたいからね。」
「…わかりました。それでは、教室に戻りましょうか。」
チッ。結局一緒に食べることは変わらないのか。まあ、メルが一緒にいてくれるからまだいいが。はぁー、全然計画進まなさそう。長めに見るしかないか…はぁ……
その後は、何もなく午後の授業は過ぎていった。内容が貴族令嬢として、知っていることと日本で学んだことだったので簡単で寝ない様にするのが大変だった。
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