40 / 200
新たなる布石の登場
しおりを挟む
ヘリコプターは当たり前だか、その神社があるところに止まることはできない。どこに行くのかと思っていたら、まさかのまたの大邸宅。葉山の丘の上に別宅だと言われる。ヘリから見下げるその家は、大きな丘の上の一軒家いうよりちょっとした美術館かなにかと思っていたら、こちらの御曹司の別宅でした。こちらの家にもヘリポート完備とは……さすがです。組長……いえ、会長。
騒々しいヘリから降り立ち、その小さな美術館といった趣の別邸はからは美しい相模湾が見渡せた。正直、蓮司がかわいそうに思えてきた。体ひとつなのにこんないっぱい大きな家があって、両親もすでに他界。兄弟や親戚のことはあまり聞いたことがない。彼が金に物をいわせて何かを強要したり、自慢するところは見たことがない。しかも多忙すぎてこんな別宅さえほとんど来る機会などないだろう。
思わず、声が出てしまう。
「蓮司会長って、体は一つなのに、こんな大きな家ってちょっとさびしいですね」
彼の顔を見ないでいったので、どんな顔をしているかは想像できない。背後からの声しか聞こえなかった。
「……美代」
振り向いて返答する。
「あ、美代って呼ばないでください。なんか変です。上司なんですから……」
「じゃー子リスでもいいか?」
「え? さらに呼び名が悪くなってますよ」
「だったら、美代でいいではないか?」
絶対にそんな馴れ馴れしく呼んでほしくない。だって自分があの白色のリビングルームに呼ばれるような女の一人に成り下がるような気分がするのだ。
「いや、土屋でお願いします」
「……いやだ……」
「!!!!!!!」
最近なぜかこんなやり取りが多くなってきた。それを驚いて歩美ちゃんが唖然として見ている。
「美代!!あんたいつもそんな感じ?」
「え?どういうこと?」
「だから!!!あの会長さんと……」
「エ? まずい?」
「ま、まずいというか……これはちょっとすでに原始棒銀かも……」
「な、なにそれ……また将棋用語?? 不安な響きしかしないんですが!!」
「初見でその攻めを見分けるのが、かなり困難。が、奥が深い攻めなので、その対策がなければ、知った後では後の祭り……」
「ごめん。歩美ちゃん、まったくやっぱり意味不明。つまり、なんかの対策がないとやばいってこと?」
「んんんん……もう時すでに遅し???かも」
「え? なんなの? それ??」
邸宅には玄関先のU字のロータリーに黒塗りタクシーが3台あった。
これは……と思っていたら……
「公共機関使わないとな……誰かさんが言ったじゃないか……」
どこかのセレブのお兄さんが私たちに話しかける。いえ、違うね。上司だったよ。
ぐうの音も出ない。
なにかが違うと思うが、だんだん反論する気力が失われていた。
「いいよ。美代、乗ろうよ。もうなんだがヘリコプターで腰ぬかしたけど、なんだかこのペースなれてきたよ」
歩美ちゃん! あなた素晴らしい! よかった友達になれて……
「うん。わかった。乗ろう!」
二人の会話をにこやかに眺めていた蓮司会長だったが、話が誰が前に座って、後ろに座るかで揉めると顔が険しくなる。
「だ、だからさ!!!タクシー三台あるから、そんなに後部座席座りたかったら、もう一台あるし、私、助手席でも全然大丈夫だよ」
と、私が提言したら、キッと二人に睨まれる。
「「そういう問題じゃない!!」」
いたたまれない。6人ぐらいのSPさんが立ちながら苦笑して我々を見ている。
隊長の山川さんが、
「蓮司会長……レディーファーストじゃーないですか?」
と言ったので、歩美ちゃんがニヤっと蓮司に微笑む。
実はこの歩美……あの二日酔いに倒れている真田から連絡をもらった時に一言彼から言われていた。
**
歩美サイドのストーリー
いつもの寮の狭い部屋で寝正月をしているところに、けたたましい携帯の電話が鳴る。昨日は大晦日の特番を見ていたら、そのまま小さいソファーで寝落ちしてしまっていた。
「工藤歩美様。元旦早々から申し訳ありません」
寝不足から頭痛がするので、電話口の口調からそんなんだったら、寝かしてほしいと歩美は思う。電話を切ろうとしたら、
「あのご友人の美代様のことで身体に関わる大事な内容でございまして……」
と、この変に慎重な口調で話す男に思い当たることがあった。
「あなた……もしかして真田さん?」
「……はい、私、土屋美代様の同僚の真田と申します。ただいま、お時間いただきまして、お話したいことと早急にお願いしたい……ぅうっ……いえ、すみません。お願いしたいことがあります」
電話口の美代の真田は具合が悪そうだが、それを抑えて話をしている感じがあった。
「工藤歩美様。あたらめまして、土屋美代様の同僚の真田と申します。あの初対面で、しかも電話口で大変失礼しますが、しかも、ちょっと美代様に関して事情がありまして、最近大変親しくされている歩美様にちょっとご相談とお願いがございます」
「なに? お願いって。正月早々なんだから、かなりのことじゃないと私、キレるわよ」
「ふぅうう。それがですね……美代様の上司、つまり私の上司の話なんですが……」
真田という男は、時々なにかの具合が悪そうな気配も見せながらも、自分の上司、御曹司が美代にベタ惚れなことを説明した。だが、その気持ちはまだ美代には伝わっていないし、それを自分はお手伝いしたいが、いまの状況だとその蓮司会長の気持ちと行動が先走りすぎて、害にしかなりえないことを歩美に説明する。だから、害から美代を守って欲しいということだった。
そのお願いとはかなり歩美を仰天させるものだったが、彼女の棋士マニアいや、勝負事がすきな性格が相まって、
「わかりました。お受けします。美代を守ります。おたくの変態系鬼畜のご主人様から……」
と答えた。
ちょっと絶句した真田は、
「さ、さすが美代様がご友人とされる方ですね。頼もしいです。でも、まあそんなはっきりと第三者から変態系鬼畜と言われるとちょっと従事しているものとしては、かなり複雑な気持ちになりますが、まあその辺り、執着が強い主人ぐらいに訂正していただけますとありがたいです……」
歩美はそんな提言をする真田には沈黙で返答した。
「あ、真田さん!!」
「なんでしょう……」
「あんたのご主人……本当に美代のこと大切に思っているの?遊びだったら、マジ許さないよ!!」
美代の苦労を知っている歩美は、鋭い目線で真田を見る。
「はい。それは本当です。恥ずかしながら、主人の遅き初恋だと思います。だから、どうしていいかわからないのです。へたに権力と財力、それにあの容姿……すべてを持っている人なのに、それをもてあましながら、美代様という存在にどう接していいのか混乱しているのです。でも、美代様が傷つくようなことをするということは考えられません」
「わかった。協力する。でも、私、あんたのとこの御曹司の味方でないからね。美代の味方だから……」
真田がゆっくりと口角を上げる。
「結構です。それぐらいの方でないと……こちらとしても、お願いした甲斐がありません」
歩美が疑問を思って質問する。
「でもさ、真田さん。美代がそんな蓮司会長って人に気持ちが持てないで、彼の元から去ってしまったらどうするの?」
電話口で真田の沈黙が続く。
「……そうならないように……こうやって私が努力している次第ですが、まあ……歩美さんにははっきりお伝えしたほうがいいかもしれませんが、蓮司会長……いままで欲しいと思ったものを取り逃がしたことは一切ありません。私の知る限り……」
今度は歩美が沈黙してしまった。
騒々しいヘリから降り立ち、その小さな美術館といった趣の別邸はからは美しい相模湾が見渡せた。正直、蓮司がかわいそうに思えてきた。体ひとつなのにこんないっぱい大きな家があって、両親もすでに他界。兄弟や親戚のことはあまり聞いたことがない。彼が金に物をいわせて何かを強要したり、自慢するところは見たことがない。しかも多忙すぎてこんな別宅さえほとんど来る機会などないだろう。
思わず、声が出てしまう。
「蓮司会長って、体は一つなのに、こんな大きな家ってちょっとさびしいですね」
彼の顔を見ないでいったので、どんな顔をしているかは想像できない。背後からの声しか聞こえなかった。
「……美代」
振り向いて返答する。
「あ、美代って呼ばないでください。なんか変です。上司なんですから……」
「じゃー子リスでもいいか?」
「え? さらに呼び名が悪くなってますよ」
「だったら、美代でいいではないか?」
絶対にそんな馴れ馴れしく呼んでほしくない。だって自分があの白色のリビングルームに呼ばれるような女の一人に成り下がるような気分がするのだ。
「いや、土屋でお願いします」
「……いやだ……」
「!!!!!!!」
最近なぜかこんなやり取りが多くなってきた。それを驚いて歩美ちゃんが唖然として見ている。
「美代!!あんたいつもそんな感じ?」
「え?どういうこと?」
「だから!!!あの会長さんと……」
「エ? まずい?」
「ま、まずいというか……これはちょっとすでに原始棒銀かも……」
「な、なにそれ……また将棋用語?? 不安な響きしかしないんですが!!」
「初見でその攻めを見分けるのが、かなり困難。が、奥が深い攻めなので、その対策がなければ、知った後では後の祭り……」
「ごめん。歩美ちゃん、まったくやっぱり意味不明。つまり、なんかの対策がないとやばいってこと?」
「んんんん……もう時すでに遅し???かも」
「え? なんなの? それ??」
邸宅には玄関先のU字のロータリーに黒塗りタクシーが3台あった。
これは……と思っていたら……
「公共機関使わないとな……誰かさんが言ったじゃないか……」
どこかのセレブのお兄さんが私たちに話しかける。いえ、違うね。上司だったよ。
ぐうの音も出ない。
なにかが違うと思うが、だんだん反論する気力が失われていた。
「いいよ。美代、乗ろうよ。もうなんだがヘリコプターで腰ぬかしたけど、なんだかこのペースなれてきたよ」
歩美ちゃん! あなた素晴らしい! よかった友達になれて……
「うん。わかった。乗ろう!」
二人の会話をにこやかに眺めていた蓮司会長だったが、話が誰が前に座って、後ろに座るかで揉めると顔が険しくなる。
「だ、だからさ!!!タクシー三台あるから、そんなに後部座席座りたかったら、もう一台あるし、私、助手席でも全然大丈夫だよ」
と、私が提言したら、キッと二人に睨まれる。
「「そういう問題じゃない!!」」
いたたまれない。6人ぐらいのSPさんが立ちながら苦笑して我々を見ている。
隊長の山川さんが、
「蓮司会長……レディーファーストじゃーないですか?」
と言ったので、歩美ちゃんがニヤっと蓮司に微笑む。
実はこの歩美……あの二日酔いに倒れている真田から連絡をもらった時に一言彼から言われていた。
**
歩美サイドのストーリー
いつもの寮の狭い部屋で寝正月をしているところに、けたたましい携帯の電話が鳴る。昨日は大晦日の特番を見ていたら、そのまま小さいソファーで寝落ちしてしまっていた。
「工藤歩美様。元旦早々から申し訳ありません」
寝不足から頭痛がするので、電話口の口調からそんなんだったら、寝かしてほしいと歩美は思う。電話を切ろうとしたら、
「あのご友人の美代様のことで身体に関わる大事な内容でございまして……」
と、この変に慎重な口調で話す男に思い当たることがあった。
「あなた……もしかして真田さん?」
「……はい、私、土屋美代様の同僚の真田と申します。ただいま、お時間いただきまして、お話したいことと早急にお願いしたい……ぅうっ……いえ、すみません。お願いしたいことがあります」
電話口の美代の真田は具合が悪そうだが、それを抑えて話をしている感じがあった。
「工藤歩美様。あたらめまして、土屋美代様の同僚の真田と申します。あの初対面で、しかも電話口で大変失礼しますが、しかも、ちょっと美代様に関して事情がありまして、最近大変親しくされている歩美様にちょっとご相談とお願いがございます」
「なに? お願いって。正月早々なんだから、かなりのことじゃないと私、キレるわよ」
「ふぅうう。それがですね……美代様の上司、つまり私の上司の話なんですが……」
真田という男は、時々なにかの具合が悪そうな気配も見せながらも、自分の上司、御曹司が美代にベタ惚れなことを説明した。だが、その気持ちはまだ美代には伝わっていないし、それを自分はお手伝いしたいが、いまの状況だとその蓮司会長の気持ちと行動が先走りすぎて、害にしかなりえないことを歩美に説明する。だから、害から美代を守って欲しいということだった。
そのお願いとはかなり歩美を仰天させるものだったが、彼女の棋士マニアいや、勝負事がすきな性格が相まって、
「わかりました。お受けします。美代を守ります。おたくの変態系鬼畜のご主人様から……」
と答えた。
ちょっと絶句した真田は、
「さ、さすが美代様がご友人とされる方ですね。頼もしいです。でも、まあそんなはっきりと第三者から変態系鬼畜と言われるとちょっと従事しているものとしては、かなり複雑な気持ちになりますが、まあその辺り、執着が強い主人ぐらいに訂正していただけますとありがたいです……」
歩美はそんな提言をする真田には沈黙で返答した。
「あ、真田さん!!」
「なんでしょう……」
「あんたのご主人……本当に美代のこと大切に思っているの?遊びだったら、マジ許さないよ!!」
美代の苦労を知っている歩美は、鋭い目線で真田を見る。
「はい。それは本当です。恥ずかしながら、主人の遅き初恋だと思います。だから、どうしていいかわからないのです。へたに権力と財力、それにあの容姿……すべてを持っている人なのに、それをもてあましながら、美代様という存在にどう接していいのか混乱しているのです。でも、美代様が傷つくようなことをするということは考えられません」
「わかった。協力する。でも、私、あんたのとこの御曹司の味方でないからね。美代の味方だから……」
真田がゆっくりと口角を上げる。
「結構です。それぐらいの方でないと……こちらとしても、お願いした甲斐がありません」
歩美が疑問を思って質問する。
「でもさ、真田さん。美代がそんな蓮司会長って人に気持ちが持てないで、彼の元から去ってしまったらどうするの?」
電話口で真田の沈黙が続く。
「……そうならないように……こうやって私が努力している次第ですが、まあ……歩美さんにははっきりお伝えしたほうがいいかもしれませんが、蓮司会長……いままで欲しいと思ったものを取り逃がしたことは一切ありません。私の知る限り……」
今度は歩美が沈黙してしまった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
母の下着 タンスと洗濯籠の秘密
MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。
颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。
物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。
しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。
センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。
これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。
どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる