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30話
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「では、書類の方を確認させていただきますね」
俺が1人、考え事に没頭してる間にママとパパが書類を書き終えて、三枝さんが確認をしてた。
「はい、では、こちらの書類の方も問題なく書いていただいたので、本日より、神尾さんご夫婦は正式に聖くんの里親とさせていただきますね。では、神尾さんご夫婦と聖くんに最終確認ですが、本日付で聖くんをこの施設から退所という形で手続きをしてもよろしいですか?」
本当だったら、もっと色んな手続きとかあるはずなのに、三枝さんは俺の為に簡素化してくれてるんだなって、改めて思った。
「ゆいちゃんはどうする?」
「ゆいちゃんの気持ちで決めていいわよ」
2人はあくまでも俺の気持ちを優先していいといってくれる。俺は小さく頷きながら大我を見た。俺だけの気持ちで動きたくないって思ったんだ。だって、この先は大我と一緒に決めていかなきゃいけないから…。
「大丈夫だ、ゆいが決めていい」
小さく笑いながら大我は俺に決めていいと言ってくれた。なら、俺の気持ちは一つだ。
「退所で手続きをしてください」
「わかりました。では、こちらの書類をお渡ししますね」
俺の言葉に三枝さんは小さく返事をして、今度は違う書類を俺の前に出した。
「これは?」
俺はそれを見て聞いてみた。
「聖くんご本人の退所手続きの同意書です。内容を読んで間違いがなければ署名捺印をしてくださいね聖くん」
三枝さんは俺に説明をしてくれた。本当に準備がいいなって思う。里親だけじゃなくて、退所の手続きも一緒にサクサクやってくれるんだもん。もしかして、大我が話したのかな?なんて思う。俺は書類を読み、今日の日付と名前を書いた。
「あっ、俺、印鑑もってない」
まさか自分の印鑑が必要になるって思ってなかったから持ってない。
「あぁ、ほら」
俺の呟きに大我が差し出したのは俺の印鑑でした。この人も用意周到でした。
「ありがとう」
色々と聞きたいことはあるけど、それは帰ってからでいいやって思った。だって、ここで聞いたら話が長くなると思ったからさ。
「これで大丈夫ですか?」
俺は大我から受け取った印鑑を押し、三枝さんに渡した。
「はい、確かに。では、聖唯斗くんは本日付で、神尾ご夫妻の里子になり本施設を退所ということで、手続きさせていただきます。控えを用意しますので、お待ちください」
三枝さんはそれらを確認して、部屋を出ていった。
「大我なんか怒ってる?」
ふと大我を見て思ったことを口にしたら
「なんでもない」
苦笑して言われた。なんだろう?なんか歯切れが悪い気がするんだよな。心なしかなおパパも機嫌悪そうな感じだし…。俺が首を傾げてたら
「少しだけ、覚悟しとけよゆい」
わしゃわしゃって大我に頭を撫でられた。意味がわかんないけど、俺はその言葉に素直に頷いた。
「お待たせしました。こちらが神尾さんの控えになります。聖くんの同意書も一緒にさせていただいてます」
封筒に入れた書類をまさパパの前に置いた。
「ありがとうございます」
まさパパはそれを受け取り、みきママと一緒に中身を確認してテーブルに置いた。
「これで、聖くんの里親の手続きは以上となります」
三枝さんの言葉に俺はホッと息を吐いた。
三枝さんが口を開いたその瞬間、
「お待ちください。今、所長はお客様の対応をしております」
部屋の外から他の職員の声がした。
「こっちだって大事な話があるんだ」
そんな怒鳴り声がする。その声を聞き俺の身体が強張った。出来れば会いたくない人物だ。
「待ってください、そこはダメです!」
職員の静止の声を聞く間もなく、バン!って乱暴に扉が開かれた。
「何ごとですか!」
三枝さんが扉に向かって声をかけるが、相手を見て、固まった。
俺は、無意識のうちに大我に助けを求めていた。
部屋の中にイヤな沈黙が流れていった。
イヤだ、イヤだ、イヤだ、
助けて、大我…
俺は…
俺が1人、考え事に没頭してる間にママとパパが書類を書き終えて、三枝さんが確認をしてた。
「はい、では、こちらの書類の方も問題なく書いていただいたので、本日より、神尾さんご夫婦は正式に聖くんの里親とさせていただきますね。では、神尾さんご夫婦と聖くんに最終確認ですが、本日付で聖くんをこの施設から退所という形で手続きをしてもよろしいですか?」
本当だったら、もっと色んな手続きとかあるはずなのに、三枝さんは俺の為に簡素化してくれてるんだなって、改めて思った。
「ゆいちゃんはどうする?」
「ゆいちゃんの気持ちで決めていいわよ」
2人はあくまでも俺の気持ちを優先していいといってくれる。俺は小さく頷きながら大我を見た。俺だけの気持ちで動きたくないって思ったんだ。だって、この先は大我と一緒に決めていかなきゃいけないから…。
「大丈夫だ、ゆいが決めていい」
小さく笑いながら大我は俺に決めていいと言ってくれた。なら、俺の気持ちは一つだ。
「退所で手続きをしてください」
「わかりました。では、こちらの書類をお渡ししますね」
俺の言葉に三枝さんは小さく返事をして、今度は違う書類を俺の前に出した。
「これは?」
俺はそれを見て聞いてみた。
「聖くんご本人の退所手続きの同意書です。内容を読んで間違いがなければ署名捺印をしてくださいね聖くん」
三枝さんは俺に説明をしてくれた。本当に準備がいいなって思う。里親だけじゃなくて、退所の手続きも一緒にサクサクやってくれるんだもん。もしかして、大我が話したのかな?なんて思う。俺は書類を読み、今日の日付と名前を書いた。
「あっ、俺、印鑑もってない」
まさか自分の印鑑が必要になるって思ってなかったから持ってない。
「あぁ、ほら」
俺の呟きに大我が差し出したのは俺の印鑑でした。この人も用意周到でした。
「ありがとう」
色々と聞きたいことはあるけど、それは帰ってからでいいやって思った。だって、ここで聞いたら話が長くなると思ったからさ。
「これで大丈夫ですか?」
俺は大我から受け取った印鑑を押し、三枝さんに渡した。
「はい、確かに。では、聖唯斗くんは本日付で、神尾ご夫妻の里子になり本施設を退所ということで、手続きさせていただきます。控えを用意しますので、お待ちください」
三枝さんはそれらを確認して、部屋を出ていった。
「大我なんか怒ってる?」
ふと大我を見て思ったことを口にしたら
「なんでもない」
苦笑して言われた。なんだろう?なんか歯切れが悪い気がするんだよな。心なしかなおパパも機嫌悪そうな感じだし…。俺が首を傾げてたら
「少しだけ、覚悟しとけよゆい」
わしゃわしゃって大我に頭を撫でられた。意味がわかんないけど、俺はその言葉に素直に頷いた。
「お待たせしました。こちらが神尾さんの控えになります。聖くんの同意書も一緒にさせていただいてます」
封筒に入れた書類をまさパパの前に置いた。
「ありがとうございます」
まさパパはそれを受け取り、みきママと一緒に中身を確認してテーブルに置いた。
「これで、聖くんの里親の手続きは以上となります」
三枝さんの言葉に俺はホッと息を吐いた。
三枝さんが口を開いたその瞬間、
「お待ちください。今、所長はお客様の対応をしております」
部屋の外から他の職員の声がした。
「こっちだって大事な話があるんだ」
そんな怒鳴り声がする。その声を聞き俺の身体が強張った。出来れば会いたくない人物だ。
「待ってください、そこはダメです!」
職員の静止の声を聞く間もなく、バン!って乱暴に扉が開かれた。
「何ごとですか!」
三枝さんが扉に向かって声をかけるが、相手を見て、固まった。
俺は、無意識のうちに大我に助けを求めていた。
部屋の中にイヤな沈黙が流れていった。
イヤだ、イヤだ、イヤだ、
助けて、大我…
俺は…
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