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9.う~ん、どうしようかな?
しおりを挟む「ああ~……。まさか、こんなこと……」
俺は、気が付かなかった。
悩む、悩む……。これを、切り捨てて良いものか――――。
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――ダンジョン核・レベル95
攻撃力・5848
防御力・6531
魔法攻撃力・8520
魔法防御力・7562
素早さ・12366
幸運・∞×4
↓↓↓↓↓
☆ボーナスポイント〖レベルが上がることで得られるポイント〗
28500【分配可能】
★技術ポイント〖技を使うことで得られるポイント〗
素早さ∶4352【分配可能】
魔法攻撃力∶1735【分配可能】
幸運∶∞×4【分配不可】
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これを、ディスプレイの本当に本当~に下の方に見つけた。
********
変態との一件があってから。今まで適当に流し読みしていた技の特性を、俺はめちゃくちゃ読み漁った。
それは、あの拘束魔法を何とかするためだ。
いくら食らわないように気を付けてはいても、もしもという場合がある。
よーく隅々まで読んでいると。
【拘束魔法を解除できる魔法はない】
と普通は見落とす程に小さく書いてあった。
そして……。
【それを構築する力によっては、回避する方法はある】
とも書いてある。
慌てて、拡大してそれを読むと。
【拘束魔法が魔力で出来ているものであるならば、魔法防御力を上げることによって弾く事が可能だ】
と書かれていた。
俺は、なるほど~と思ってから……『構築する力によって』『魔力で出来ているもの』と意味ありげに表記されてるのが少し気になったが、特にそれ以上は書かれていないようだった。
まあ、変態は魔力を使っていると思うし。あまり気にしないことにしよう。こんな意味不明な世界で、悩むだけ無駄だしな。
それよりも俺は、ちゃんと大きく書いとけよ! と、このディスプレイに対して苛ついた。
それで、今は魔法防御力はどれくらいだっけ? と……俺はステータスを見る。
すると、それがおかしい事に気付く――。
もともとのステータスでは。素早さに次いで、魔法防御力が高かったのは覚えていた。
それなのに、急に魔法攻撃力が高くなっていたからだ。
何故なのだろうと不思議に思い。説明文をもう一度よく読もうと、ディスプレイをスクロールし……――勢い余って、一番下までいってしまった。
そうして、ポイント配分の存在があることを。今になって、初めて気が付いたのだ。
********
「俺、こういうの興味あんま無かったから……見るのとか確かに適当だったけどさ~。だけど、それを抜きにしても……――これって、マジで不親切過ぎだろーーーっ!!」
……んで、これどうしようかな。
特に、何も書いてないから。配分出来るのは一度限りの可能性が高い。
配分全部を、魔法防御力に振るか?
いや、でも。う~ん……。
「よ~しっ! 決めた!!」
――ダンジョン核・レベル95
攻撃力・5848
防御力・6531
魔法攻撃力・6785
魔法防御力・36062
素早さ・14101
幸運・∞×4
今回はボーナスポイントを、全部魔法防御力に入れて、技術ポイントは素早さに入れ込んだ。
それは俺には、攻撃力・防御力・魔法攻撃力は必要ないからだ。
普段来る中二病共は、俺が近づくだけでも幸運スキルで勝手に吹っ飛んでくれるから、そもそもは何の技すらも必要ない。
問題は、変態なのである。
変態には攻撃より。絶対に、魔法防御力が必要だ。
だから、魔法防御力を上げるのは必須だが……。
それで仮に、魔法防御力のみを上げ、拘束魔法を弾くことが出来るようになったとしても。もし、直接捕まってしまっては本末転倒だ。
なので、捕まらないためにも、素早さだって必要だった。
そういう事で。これからもポイントが溜まれば、この2つにステータスを入れようと思っている。
ボーナスポイントはレベルが上がらないと得られないが、技術ポイントは技を使えば得られるだろう。
ならば、やることは一つだ!!
変態や、中二病共で、その技術ポイントを溜めるっ!!
「うしっ! そうと決まれば、色々な技を使ってやるぞ~!! ……って言っても、中二病達には近付けないから、魔法系しか無理だけどな~」
俺は、この世界に来て初めて。やるべき事のようなものが出来た。
応援ありがとうございます!
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