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苦
しおりを挟む「んん……」
意識が浮上し、目蓋を開けた。
重い身体を何とか起こしてから、意識を失う前の醜態を思い出し、悔しくて下唇を噛んだ。
そろりと隣の方を見遣る――。
私の身体を思う存分好き勝手にした弟が、すやすやと寝息を立てて眠っている。
果たしてこの目の前にいる人物が、冷ややかな笑みを浮かべながら私を貶める行為を強要していると言って、信じる人がどれだけ居るだろうか……。
サラサラとした烏の濡れ羽色のような髪に、くっきりとした二重瞼と筋の通った鼻筋、形の良い薄めの唇をしており、それはまるで清らかさを感じる程の美麗な容貌をしている。
さらに文武両道であって人当たりも良く、常に沢山のひとに囲まれているようなこの弟を悪く言うものならば、瞬時に私が全ての人から糾弾される事だろう。
気付かれないように、そっとベッドから足を下ろした瞬間――……こぷりと膣から何かが溢れ出てきた。
直ぐにこれが何だか思い当たり、血の気が引き、総毛立つ。
身体はさっぱりとしていて拭かれているようだが、奥に注がれた子種はそう簡単に綺麗には出来ない。
過去2回された時、全て掻き出したと思っていても、ふとした瞬間に奥から何度も漏れて来ていた。
その度に、泣きながら拭っていたのだ。
――早く、避妊薬を飲まないと!!
純潔を奪われた時に、学校を生まれて初めて嘘を付いて休み。直ぐ、病院に駆け込んだ。
大事にはしたくなかったため、医者には『避妊に失敗した』と説明したが……。その時の惨めな気持ちを思い出すと、今でも胸が苦しくなる。
脚から筋を作って垂れてくるものに顔をしかめながら、足を踏み出そうとした刹那――強く腕を引かれ、ベッドに仰向けに倒れ込んでしまう。
「……ひッ!?」
「あ~あ……。本当、学習しねえ~なぁ……」
気付けば、私が逃げられないようにだろうか……両腕に囲われるようにして弟に見下ろされていた。
「あっ……、離し、てっ! 部屋に、戻りた――ッう"ぅ!?」
聞く価値もないというように、いきなり太く硬いものが私の胎内に押し入って来て、言葉が詰まった。
驚愕で目を大きく見開き、突如として繋がった場所を呆然と見る。
「な、な……んでっ?」
何故、またこのような事をされているか理解が追い付かない。
「馬鹿な美憂……。逃げようとしなければ、そのまま休ませてやるつもりだったのに」
薄ら笑いを浮かべられ、冷たい視線を向けられる。
自分の行動が、弟の逆鱗に触れてしまった事を今更ながらに気付き、恐ろしさで体が硬直した――。
♢◆♢
――グチュッ、グチャッ……ブチュッッ!!
「あうう……、ぅ……」
長い時間、幾度となく中に子種を吐き出された為。それが収まり切らなくなり、シーツへとダラダラと大量に零れ落ちていた。
腰を打ち付けられる動きに合わせて、弟の肩に掛けられている私の両足がガクガクと揺れていて――まるで、自分が意思のない人形の様に錯覚する。
「ほら、こんなに漏らしちゃ駄目だろ? また注がなきゃいけないだろうが」
ナカをぐりぐりと掻き混ぜられ、子種がグチュグチュと卑猥な音を鳴らした。
息も絶え絶えな状況の中。ただただ、この責め苦が早く終わるのを祈るしか出来ない――。
グゥーッと体重を苦しい位に掛けられ、肉楔の先端を子宮口に押し付けるかのように、強くめり込ませられる。
――ビューーゥッ、ビュクッ! ビュックッッ!!
「~~~ッはっぁンッッ!!」
熱い滾りが注ぎ込まれる。その精を、子宮の中にさらに取り込もうとするかのように、柔肉がヒクヒクと勝手に蠢いてしまっている。
たくさんの子種を飲み込み。私の下腹部は、ポコッと膨らんでしまっていた。それを見て、恐れを抱く。
い、いや……! 早く、早く……避妊薬を飲まないと、こんなの絶対……――。
今すぐにでも、この行為が終わって欲しい。
けど、一切の疲れを感じさせない力強さで、再び腰を打ち付けられ――まだまだ終わりが遠いのだと、思い知らされた。
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