10 / 15
10.管澤 光輝→紀伊羅 満
しおりを挟むぼんやりとした頭で、自分は何をしているのかと疑問を抱いた。
けど、考えがすぐに霧散し――またぼんやりとする。
「てめぇが悪い。だから……――」
目の前に、誰かいる……?
ああ、そういえば……視界も揺れている。
何故だろう、と考えたが……またその考えが散った。
「光樹、光樹……っ!」
――じわじわとお腹の中に何かが入ってくる。
温かいな、と思って……目を閉じた。
♢◆♢
「お前があんなことしたせいで、また……くそっ……」
なにか温かなものの中に包まれ、気持ち良い。
それが激しく動き、刺激を与えてくる。
我慢出来ずにその中に熱を吐き出した。
敏感なところをギュッギュッと締め付けられながら、上下に搾るようにされる。
「はぁっ、はっ……! すげぇいい……っ、もっと、もっと……ナカにたくさん寄越せ」
――……熱を吐き出す。下腹部がもう疲れたというようにジンと痺れている。
温かなものが離れると、ゴプゴプといった音が耳に入る。
「ん、はぁ……」
甘い吐息に、うっとりとした声。
状況がよく分からないし、思考は霧散する――でも、胸にじわりと嬉しさが込み上がってきた。
少しして、身体のナカになにか大きなモノが侵入してくる。
激しくナカを突き上げられ、視界がガクガクと揺れ……――熱いものがお腹を満たす。
「俺のだ。この存在全て、俺だけの――」
ナカをぐちゃぐちゃと掻き混ぜられ、ボタボタと生暖かい液が溢れ出ていく。
「……いや、なくなっ、ちゃう……」
その液が自分のナカから零れ出ていくのが嫌だと思い、思考が霧散する前に口に出す。
「……ッ、光樹……!」
ガツガツガツガツ――! 身体に衝撃が走る。
――いま、何をしているんだろう?
この目の前にいる人、誰?
あれ……? 自分って……誰なんだろう?
♢◆♢
紀伊羅 満 side
光樹の身体を持ち上げ、浴室に向かう。
光樹の後孔は俺の精まみれになっている。
そこに指を入れ、腹を下さないまで掻き出した。
自身の後孔も同じように指を入れ、後処理をする――。
その間、光樹はずっと宙をぼんやりと見上げていた。
光樹の顔を俺の方へ向ける。
ぼぅとしていても変わらずに綺麗な男だな、と感嘆する。
赤い紅を引いたような唇に、かぶりつくようにして自身の唇を重ねる。
光樹の口の中に俺の舌を挿し込み、クチックチッと舌同士を絡ませる。
光樹の唾液は甘くて美味しい。
きっと光輝は、どこもかしこも甘く出来ているのだろう。
ジュルルと口内の唾液を啜り取り、代わりに俺の唾液を流し込む。
こんなことをされているのに、光樹は吐息を漏らすだけで、ぼんやりと俺に身を任せるだけだった。
もう光樹は、自分で考え行動することはほとんど出来ない。
俺が劇薬を使って脳を壊したからだ。
光樹と話すと胸が抉れるような気持ちになる。
しかも、俺を――あのクソ野郎と同じような、己の性を解消するための道具にしやがった。
俺のこと好きでもないくせに、あんな風に俺のことが好きなのではと錯覚するほどに熱烈に抱いた。
しかしそれは、今まで関係を持った他の奴らにも、同じように抱いてきたということだろう。
しなやかな指や綺麗な赤い唇や舌で不浄な場所まで丁寧に愛撫し、硬く大きなモノで奥まで突き上げ、その熱い精を腹の一番奥に飲ませて……――そうやって、たくさんの奴らを喜ばせてきたのだ。
俺は今まで、光樹と過去に関係を持った人間がいたこと、そういった行為をしていたことを深く考えないようにしていた。
実際に浮気現場を見ても、まだ我慢していた。
行為の全てを見たわけではないから、光樹がどのように愛したということは頭から瞬時に追い出し、事実だけを客観的に認識した。
――だが、光樹にあのように抱かれたことで思い出した。
光樹は俺にいつもしつこいくらいの愛撫をしてきて、とても大事に丁寧に……だけど激しく抱いた。
きっと、こうやって他の奴らも抱いていたんだと……――特にあの男とは、学校内という短い時間で行為をしていた。
なのに、あそこまで精が溢れ出るくらい何度もしてしまう程に良かったのかと……。
なら俺よりも、一時の性処理として選んだそいつの身体の方が最高に良かったのだろうと――そう考えてしまった。
それで、もう許せなくなった。
だから、意思のない人形にしてしまおうと考えた。
そんな奴らと過ごした記憶も全部、消えてしまえばいい。
もう、光樹は俺の側にいてくれるだけでいいと……そう思って――。
3
あなたにおすすめの小説
「これからも応援してます」と言おう思ったら誘拐された
あまさき
BL
国民的アイドル×リアコファン社会人
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
学生時代からずっと大好きな国民的アイドルのシャロンくん。デビューから一度たりともファンと直接交流してこなかった彼が、初めて握手会を開くことになったらしい。一名様限定の激レアチケットを手に入れてしまった僕は、感動の対面に胸を躍らせていると…
「あぁ、ずっと会いたかった俺の天使」
気付けば、僕の世界は180°変わってしまっていた。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
初めましてです。お手柔らかにお願いします。
ムーンライトノベルズさんにも掲載しております
冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される
マンスーン
BL
王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。
泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。
美澄の顔には抗えない。
米奏よぞら
BL
スパダリ美形攻め×流され面食い受け
高校時代に一目惚れした相手と勢いで付き合ったはいいものの、徐々に相手の熱が冷めていっていることに限界を感じた主人公のお話です。
※なろう、カクヨムでも掲載中です。
悪辣と花煙り――悪役令嬢の従者が大嫌いな騎士様に喰われる話――
ロ
BL
「ずっと前から、おまえが好きなんだ」
と、俺を容赦なく犯している男は、互いに互いを嫌い合っている(筈の)騎士様で――――。
「悪役令嬢」に仕えている性悪で悪辣な従者が、「没落エンド」とやらを回避しようと、裏で暗躍していたら、大嫌いな騎士様に見つかってしまった。双方の利益のために手を組んだものの、嫌いなことに変わりはないので、うっかり煽ってやったら、何故かがっつり喰われてしまった話。
※ムーンライトノベルズでも公開しています(https://novel18.syosetu.com/n4448gl/)
脱落モブ男が人気アイドルに愛されるわけがない
綿毛ぽぽ
BL
アイドルを夢見るも、デビューできずオーディション番組に出演しても脱落ばかりの地味男、亀谷日翔はついに夢を諦めた。そしてひょんなことから事務所にあるカフェで働き始めると、かつて出演していた番組のデビューメンバーと再会する。テレビでも引っ張りだこで相変わらずビジュアルが強い二人は何故か俺に対して距離が近い。
━━━━━━━━━━━
現役人気アイドル×脱落モブ男
表紙はくま様からお借りしました
https://www.pixiv.net/artworks/84182395
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
過保護な父の歪んだ愛着。旅立ちを控えた俺の身体は、夜ごとに父の形で塗り潰される
中山(ほ)
BL
「パックの中、僕の形になっちゃったね」
夢か現か。耳元で囁かれる甘い声と、内側を執拗に掻き回す熱。翌朝、自室で目覚めたパックに、昨夜の記憶はない。ただ、疼くような下腹部の熱だけが残っていた。
相談しようと向かった相手こそが、自分を侵食している張本人だとも知らずに、パックは父の部屋の扉を開く。
このお話はムーンライトでも投稿してます〜
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる