どうやら、自然消滅した元カレに復讐されるようだ

未知 道

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10.管澤 光輝→紀伊羅 満

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 ぼんやりとした頭で、自分は何をしているのかと疑問を抱いた。
 けど、考えがすぐに霧散し――またぼんやりとする。

「てめぇが悪い。だから……――」

 目の前に、誰かいる……?
 ああ、そういえば……視界も揺れている。
 何故だろう、と考えたが……またその考えが散った。

「光樹、光樹……っ!」

 ――じわじわとお腹の中に何かが入ってくる。
 温かいな、と思って……目を閉じた。



 ♢◆♢


「お前があんなことしたせいで、また……くそっ……」

 なにか温かなものの中に包まれ、気持ち良い。
 それが激しく動き、刺激を与えてくる。
 我慢出来ずにその中に熱を吐き出した。

 敏感なところをギュッギュッと締め付けられながら、上下に搾るようにされる。

「はぁっ、はっ……! すげぇいい……っ、もっと、もっと……ナカにたくさん寄越せ」

 ――……熱を吐き出す。下腹部がもう疲れたというようにジンと痺れている。

 温かなものが離れると、ゴプゴプといった音が耳に入る。

「ん、はぁ……」

 甘い吐息に、うっとりとした声。
 状況がよく分からないし、思考は霧散する――でも、胸にじわりと嬉しさが込み上がってきた。

 少しして、身体のナカになにか大きなモノが侵入してくる。
 激しくナカを突き上げられ、視界がガクガクと揺れ……――熱いものがお腹を満たす。

「俺のだ。この存在全て、俺だけの――」

 ナカをぐちゃぐちゃと掻き混ぜられ、ボタボタと生暖かい液が溢れ出ていく。

「……いや、なくなっ、ちゃう……」

 その液が自分のナカから零れ出ていくのが嫌だと思い、思考が霧散する前に口に出す。

「……ッ、光樹……!」

 ガツガツガツガツ――! 身体に衝撃が走る。

 ――いま、何をしているんだろう?
 この目の前にいる人、誰?
 あれ……? 自分って……誰なんだろう?



 ♢◆♢


 紀伊羅 満 side


 光樹の身体を持ち上げ、浴室に向かう。
 光樹の後孔は俺の精まみれになっている。
 そこに指を入れ、腹を下さないまで掻き出した。
 自身の後孔も同じように指を入れ、後処理をする――。

 その間、光樹はずっと宙をぼんやりと見上げていた。

 光樹の顔を俺の方へ向ける。
 ぼぅとしていても変わらずに綺麗な男だな、と感嘆する。

 赤い紅を引いたような唇に、かぶりつくようにして自身の唇を重ねる。
 光樹の口の中に俺の舌を挿し込み、クチックチッと舌同士を絡ませる。
 光樹の唾液は甘くて美味しい。
 きっと光輝は、どこもかしこも甘く出来ているのだろう。

 ジュルルと口内の唾液を啜り取り、代わりに俺の唾液を流し込む。
 こんなことをされているのに、光樹は吐息を漏らすだけで、ぼんやりと俺に身を任せるだけだった。

 もう光樹は、自分で考え行動することはほとんど出来ない。
 俺が劇薬を使って脳を壊したからだ。

 光樹と話すと胸が抉れるような気持ちになる。
 しかも、俺を――あのクソ野郎と同じような、己の性を解消するための道具にしやがった。
 俺のこと好きでもないくせに、あんな風に俺のことが好きなのではと錯覚するほどに熱烈に抱いた。
 しかしそれは、今まで関係を持った他の奴らにも、同じように抱いてきたということだろう。
 しなやかな指や綺麗な赤い唇や舌で不浄な場所まで丁寧に愛撫し、硬く大きなモノで奥まで突き上げ、その熱い精を腹の一番奥に飲ませて……――そうやって、たくさんの奴らを喜ばせてきたのだ。

 俺は今まで、光樹と過去に関係を持った人間がいたこと、そういった行為をしていたことを深く考えないようにしていた。
 実際に浮気現場を見ても、まだ我慢していた。
 行為の全てを見たわけではないから、光樹がどのように愛したということは頭から瞬時に追い出し、事実だけを客観的に認識した。

 ――だが、光樹にあのように抱かれたことで思い出した。
 光樹は俺にいつもしつこいくらいの愛撫をしてきて、とても大事に丁寧に……だけど激しく抱いた。
 きっと、こうやって他の奴らも抱いていたんだと……――特にあの男とは、学校内という短い時間で行為をしていた。
 なのに、あそこまで精が溢れ出るくらい何度もしてしまう程に良かったのかと……。
 なら俺よりも、一時の性処理として選んだそいつの身体の方が最高に良かったのだろうと――そう考えてしまった。

 それで、もう許せなくなった。

 だから、意思のない人形にしてしまおうと考えた。
 そんな奴らと過ごした記憶も全部、消えてしまえばいい。
 もう、光樹は俺の側にいてくれるだけでいいと……そう思って――。


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