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かわいそうなまじん
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数体ママタンゴを狩ってホクホクした気分で9階層の雪山へ。
「奏は防寒具持ってるか?」
心配しなくても寒さぐらいで死にそうにはないが、声をかけながら、前に奏から貰ったコートに袖を通す。
まだ顔色が悪い。そんなにキノコが嫌だったのだろうか?網焼きしてボカチスの果汁を搾ってやると美味いんだけどな……ママタンゴ。
「ヒューってなった、主に下半身が……」
お腹を押さえている、昔毒キノコにでもやられたか。厄介なキノコも多いからな。
「美味しく食べれる様にしてやるから安心しろって……それより早く上着を着たほうが良い」
「ああ……はい……」
コートを羽織った奏の前を歩き、9階層に降り立つ……相変わらずのもう吹雪。
「ほら……」
「何?」
「手、ここは姿を見失いやすい。逸れられたら面倒」
手を繋いで、右手は負傷していて……魔物が出てきたら対処出来ないが、そこは奏が何とかするだろう。
深い雪をギシギシと踏みしめながら山頂を目指す。下の階層へ向かうのに山を登るというダンジョンの不思議。
魔物の姿は目にしていないんだけど……チラリと後ろを見ると、俺達の通ってきたあとの雪は赤く染まっている。
いつの間に倒してんだろうな……。
俺は何事もなく山頂に到着した。
足で雪をかき分けて、岩肌に刻まれた魔法陣に剣を突き立てると地面が割れて階段が現れる。
「はぁ……冷えたな。クダン茶飲むか?」
階段へと入り、寒さの収まって来たところでコートを脱いでアイテムバッグからクダン茶を取り出してカップに注いで奏に手渡した。
「あ~染みる……」
階段に座り、暫しの休憩。
「ルカちゃん凄いよね。地図を見てるわけじゃないのに一切の迷いなく進んでく」
「母親が方向音痴というか……地図を見ようと目を離した瞬間何処かへ消えるから、地図は頭に叩き込んでおくのが基本」
連れ戻すのに何度も苦労させられたもんだ。
「それ方向音痴というのかな……苦労したんだね」
「かなりな」
本当に手の掛かる人だった。思い出してもため息が出る。
「10階層は?いきなりボス部屋?」
「いきなりボス部屋。ボスはオーガファイター。美味しくない。オーガの斧は重たいだけだし、角だけ取れれば良い。問題は……」
「出るかな、魔人」
「どうだろうな。出てくれないのが一番だけど……出ても奏と入れば帰還への心配はないんだろ?」
自分が転送される魔道具を帰還の御守りと宣うぐらいだ。
「その点は、しっかり自分の仕事を務めさせていただきますよ」
「それしか取り柄がないんだ、励めよ」
「あ、待ってよルカちゃ~ん」
カップをアイテムバッグにしまって、小休憩は終わり。嫌な仕事はサクッと終わらせてしまおう。
階段を降りきってボス部屋に入ると見知ったオーガファイターが現れた。
「どう?」
「いつも通りだな。特に変わったところはない……あれぐらいなら俺がやる」
「右手使っちゃ駄目だよ?」
「問題無い」
駆け出し、オーガファイターの斧が振り降ろされる前に頸動脈を断ち切った。
やはり左手だと浅いな……。
不満を感じつつ周囲を確認すると、そこには通路があった。先程までは確実に無かったのに、最初からそこに存在していたかの様に。
「ルルケーヤやバンドロンもこんな感じ?」
「うん、あの時も普通に通路が伸びてたから普通かと思った」
初めてのダンジョンならそう思うかもな……それぐらい普通にそこに存在していた。
「ルカちゃんはどうする?」
「さすがに片手で躱せるとは思ってない。観戦」
万全の状態で躱すのがやっとだった力量の差で見せるプライドも何も無い。
「ルカちゃんに観られてると思うと張り切っちゃうなぁ。もし戦闘後、興奮収まらなかったらルカちゃんお願いね」
「死ぬ気で治めろ」
通路を通り……そこはやはり魔人部屋だった。
荒涼の大地と朽ち果てた神殿の様な建物が建っている。その神殿の廻廊の向こうから、巨大な頭が近づいてきた。
異様に大きな赤ん坊の顔だけの異形。
閉じられて目が開かれると光線が発射された。
「おい……」
観戦と言っておいたのに、飛び登った柱の上から奏を睨む。
「ごめん、ごめん……気持ち悪い顔にちょっと引いてた」
再び閉じられていた瞳が開こうとした瞬間、奏の剣が横薙ぎに一閃走った。
「ギイィィィィィッ!!」
眼球を切られて顔から血を噴き出しながら狂った様に転げ回る頭……確かに気持ち悪い。
「核はどこかなぁ……あそこか」
転げる頭を観察した後、魔人の髪を掴んで動きを止めさせると、大きな眉間に剣を突き刺した。
「キアァァァァァァッッッ!!」
断末魔の悲鳴を残して魔人は動かなくなった。まさしく赤子の手を捻るが如く。
「終わった?」
「終わった」
鏡の魔人や双子の魔人に、俺はあんだけ苦労したんだけどな……もう悔しがる気にもなれない力の差。
「その木剣まだ使ってたんだな。もう十分稼いだだろ?」
奏の持っていたのは初めて見かけた時に携えていた片手剣。
確かにそこらの剣よりも切れ味も硬度も扱いやすさが上だが、見た目がな。Sランクの冒険者のメイン武器が木剣っていうのも考えものだ。
「ルカちゃんに買ってもらった短剣とセットで作ったからさ……思えばあそこから俺とルカちゃんの運命がつながったんだと思うとなかなか買い替える気にもなれなくてさぁ」
柱から飛び降りて奏の側へ近づき、横たわる?魔人を見上げる。
これをどうするか。
「ギルドへ提出したいが、本部までいちいち戻るのもな……」
近くのギルドへも、本部との秘密の直接依頼なので持ち込めない。しかしこのまま放置しておくと消えてしまうだろう。
解体の仕方もわからないし、余計な物でアイテムバッグを圧迫したくないな。
「今度本部へ行くまで、俺のマジックボックスに入れとく?」
「容量は大丈夫なのか?」
「無制限だから大丈夫。ついいろいろ突っ込んじゃってて自分でも何が入ってるかわからないけど……」
「整理しろよ」
巨大な魔人の死体はそのまま奏のマジックボックスの中へ消えた。あのボックスの中には何が入っているんだか……。
「ボスを倒してまた魔人も復活するのか一回試してみとく?」
「そうだな。じゃあ時間までママタンゴ狩「9階層と10階層の間の階段で休もうか!!疲れちゃったなぁ!!俺!!」
ボスのリポップまでは1時間ほどある。それだけの時間があれば結構な素材が集まるんだがなぁ。疲れるほど動いていないであろう奏とともに面白くもない階層の間の階段に腰を下ろした。
「奏は防寒具持ってるか?」
心配しなくても寒さぐらいで死にそうにはないが、声をかけながら、前に奏から貰ったコートに袖を通す。
まだ顔色が悪い。そんなにキノコが嫌だったのだろうか?網焼きしてボカチスの果汁を搾ってやると美味いんだけどな……ママタンゴ。
「ヒューってなった、主に下半身が……」
お腹を押さえている、昔毒キノコにでもやられたか。厄介なキノコも多いからな。
「美味しく食べれる様にしてやるから安心しろって……それより早く上着を着たほうが良い」
「ああ……はい……」
コートを羽織った奏の前を歩き、9階層に降り立つ……相変わらずのもう吹雪。
「ほら……」
「何?」
「手、ここは姿を見失いやすい。逸れられたら面倒」
手を繋いで、右手は負傷していて……魔物が出てきたら対処出来ないが、そこは奏が何とかするだろう。
深い雪をギシギシと踏みしめながら山頂を目指す。下の階層へ向かうのに山を登るというダンジョンの不思議。
魔物の姿は目にしていないんだけど……チラリと後ろを見ると、俺達の通ってきたあとの雪は赤く染まっている。
いつの間に倒してんだろうな……。
俺は何事もなく山頂に到着した。
足で雪をかき分けて、岩肌に刻まれた魔法陣に剣を突き立てると地面が割れて階段が現れる。
「はぁ……冷えたな。クダン茶飲むか?」
階段へと入り、寒さの収まって来たところでコートを脱いでアイテムバッグからクダン茶を取り出してカップに注いで奏に手渡した。
「あ~染みる……」
階段に座り、暫しの休憩。
「ルカちゃん凄いよね。地図を見てるわけじゃないのに一切の迷いなく進んでく」
「母親が方向音痴というか……地図を見ようと目を離した瞬間何処かへ消えるから、地図は頭に叩き込んでおくのが基本」
連れ戻すのに何度も苦労させられたもんだ。
「それ方向音痴というのかな……苦労したんだね」
「かなりな」
本当に手の掛かる人だった。思い出してもため息が出る。
「10階層は?いきなりボス部屋?」
「いきなりボス部屋。ボスはオーガファイター。美味しくない。オーガの斧は重たいだけだし、角だけ取れれば良い。問題は……」
「出るかな、魔人」
「どうだろうな。出てくれないのが一番だけど……出ても奏と入れば帰還への心配はないんだろ?」
自分が転送される魔道具を帰還の御守りと宣うぐらいだ。
「その点は、しっかり自分の仕事を務めさせていただきますよ」
「それしか取り柄がないんだ、励めよ」
「あ、待ってよルカちゃ~ん」
カップをアイテムバッグにしまって、小休憩は終わり。嫌な仕事はサクッと終わらせてしまおう。
階段を降りきってボス部屋に入ると見知ったオーガファイターが現れた。
「どう?」
「いつも通りだな。特に変わったところはない……あれぐらいなら俺がやる」
「右手使っちゃ駄目だよ?」
「問題無い」
駆け出し、オーガファイターの斧が振り降ろされる前に頸動脈を断ち切った。
やはり左手だと浅いな……。
不満を感じつつ周囲を確認すると、そこには通路があった。先程までは確実に無かったのに、最初からそこに存在していたかの様に。
「ルルケーヤやバンドロンもこんな感じ?」
「うん、あの時も普通に通路が伸びてたから普通かと思った」
初めてのダンジョンならそう思うかもな……それぐらい普通にそこに存在していた。
「ルカちゃんはどうする?」
「さすがに片手で躱せるとは思ってない。観戦」
万全の状態で躱すのがやっとだった力量の差で見せるプライドも何も無い。
「ルカちゃんに観られてると思うと張り切っちゃうなぁ。もし戦闘後、興奮収まらなかったらルカちゃんお願いね」
「死ぬ気で治めろ」
通路を通り……そこはやはり魔人部屋だった。
荒涼の大地と朽ち果てた神殿の様な建物が建っている。その神殿の廻廊の向こうから、巨大な頭が近づいてきた。
異様に大きな赤ん坊の顔だけの異形。
閉じられて目が開かれると光線が発射された。
「おい……」
観戦と言っておいたのに、飛び登った柱の上から奏を睨む。
「ごめん、ごめん……気持ち悪い顔にちょっと引いてた」
再び閉じられていた瞳が開こうとした瞬間、奏の剣が横薙ぎに一閃走った。
「ギイィィィィィッ!!」
眼球を切られて顔から血を噴き出しながら狂った様に転げ回る頭……確かに気持ち悪い。
「核はどこかなぁ……あそこか」
転げる頭を観察した後、魔人の髪を掴んで動きを止めさせると、大きな眉間に剣を突き刺した。
「キアァァァァァァッッッ!!」
断末魔の悲鳴を残して魔人は動かなくなった。まさしく赤子の手を捻るが如く。
「終わった?」
「終わった」
鏡の魔人や双子の魔人に、俺はあんだけ苦労したんだけどな……もう悔しがる気にもなれない力の差。
「その木剣まだ使ってたんだな。もう十分稼いだだろ?」
奏の持っていたのは初めて見かけた時に携えていた片手剣。
確かにそこらの剣よりも切れ味も硬度も扱いやすさが上だが、見た目がな。Sランクの冒険者のメイン武器が木剣っていうのも考えものだ。
「ルカちゃんに買ってもらった短剣とセットで作ったからさ……思えばあそこから俺とルカちゃんの運命がつながったんだと思うとなかなか買い替える気にもなれなくてさぁ」
柱から飛び降りて奏の側へ近づき、横たわる?魔人を見上げる。
これをどうするか。
「ギルドへ提出したいが、本部までいちいち戻るのもな……」
近くのギルドへも、本部との秘密の直接依頼なので持ち込めない。しかしこのまま放置しておくと消えてしまうだろう。
解体の仕方もわからないし、余計な物でアイテムバッグを圧迫したくないな。
「今度本部へ行くまで、俺のマジックボックスに入れとく?」
「容量は大丈夫なのか?」
「無制限だから大丈夫。ついいろいろ突っ込んじゃってて自分でも何が入ってるかわからないけど……」
「整理しろよ」
巨大な魔人の死体はそのまま奏のマジックボックスの中へ消えた。あのボックスの中には何が入っているんだか……。
「ボスを倒してまた魔人も復活するのか一回試してみとく?」
「そうだな。じゃあ時間までママタンゴ狩「9階層と10階層の間の階段で休もうか!!疲れちゃったなぁ!!俺!!」
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