最凶のダンジョンで宿屋経営

藤雪たすく

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お久しぶりですな話

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『最近、良い男が減ってない?』

『ダンジョンのレベルが上がったせいで最下層まで来れる実力のあるやつ居ないしねぇ~』

『いっそ、どの階層からも来れるように入り口増やしちゃわない?』

『それ良い!!』

ーーーーーー


「最近はダンジョンのレベルが上がったおかげでのんびり出来て良いね~」

タマモの騒動から1週間ほどが経ち、のんびりした日を送っている。

「なあ……見て見て。ショッピングでさ、好きなようにフィールドオプションを買えるんだってさ」

「フィールドオプション?」

ヒュウガもタブレットを覗きこむ。

スキルが色々出してくれるし欲しい物はないだろうと、今まで見ていなかった『ショッピング』だったが、見てみると中々面白い。
お姉様達の気まぐれに頼らずに欲しい物が欲しい時に手にはいる。
金は掛かるが……。

「岩山をレベルアップさせられるって事らしいよ。滝とか岩山のボスとかも出せるみたいだね。ヒュウガの遊び相手にピッタリじゃないか?」

「遊び相手ってなぁ……」

興味無さげに言っているが尻尾は正直だ。格闘家を職業としているので戦闘狂とまではいかなくても戦う事は好きなのだろう。

ボス……もう少しお金がいるなぁ。
土産屋に不死鳥の羽やワイバーンの爪等を並べたけど、客が来ないので買う人もいない。

チリン、チリン……

お金がいるとか考えたからお姉様達の気まぐれか!?

チリンチリンチリンチリンチリンチリン……

は?
何か鐘の音いつもより多くない?

『はぁい!!ヤマトちゃん最近ご無沙汰でしょ?入り口を増やしたから選り取り見取りよ!!頑張って精液集めてねぇ~』

感動的に最後のお別れをしたと思ったお姉様方は結構普通に話しかけてくる。
あの時のあれは何だったんだ?

『日本人のおもてなしの心見せてね、ヤマトちゃん』

日本人が全員おもてなしの心を持っていると思ったら大間違いだ。大体お姉様達のいうおもてなしをおもてなしと言って良いのか?

面……狐の面はヒュウガが嫌がるので止めて、狼が良いと言い張るので犬の面をつける。

ヒュウガに先に行って貰っているので、のんびりと……重い足取りでフロントへ向かった。
アスの為、アスの為、アスの為……これも全部アスの為。

うわっ……6人もいる。

先に行ったヒュウガが冒険者達に宿の説明をしているのかと思いきや……。

「うちの主人に手を出しても言いが、無理強いした奴は俺が噛み殺す!!ムード作りから入れ、以上!!」

「以上!!じゃねぇよ!!この馬鹿犬!!」

ヒュウガの股間を蹴りあげた。

はっ!!思わず飛び出してしまった……。
おもてなし、おもてなし……何か旅館っぽい事を……そして精液を集めるためにもそれとなく誘う感じで……。

「め……飯は食堂で勝手に食え!!風呂はマナーを守って、客室は2階の好きな部屋を使ってくれ!!じゃあ!!」

無理だった。
ヒュウガと大差なかった。
人数多いし、いきなり男を誘うなんて高すぎるハードルは越えられなかった。

走り去ろうとした手を掴まれ……。

「主、お久しぶりです。逢いたかった」

ギャー!!いきなり抱きつかれた!!
……と、この声は。

「リーダー!?」

「クラウスです。主……俺ではレベルが足りず中々お訪ねできなくて申し訳ありませんでした」

知った笑顔に俺の肩から力が抜けた。
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