家族のカタチ~旦那さまと息子ができました~

reina

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 「まぁ、事情はなんとなくわかりました。でも東さん、それって結局、奥さんになる女性を蔑ろにしてません?要するに、奥さんになる人は二人の防波堤っていうか、カモフラージュに利用されるだけってことですよね?結婚する前から、愛される可能性がない奥さんって、悲惨じゃないですか?」

 東さんのスペックから言って、彼にひかれる女性は多いだろう。

イケメン(最初どこの俳優さんかと思ったよ)
 高身長(180くらいあるかな?)
 高学歴(東京にある某有名国立大学卒だって)
 高収入(お医者さん。)

 今時アニメか漫画かドラマか?ってぐらいの4拍子。
 初めて会った婚活パーティーでも引く手数多だったし、最後のカップリングで私が選ばれたときなんかは周りの視線に殺されるかと思った。

 「結婚を決めたからには、誠実にはありたいと思っています」
 「結婚を決めたとして、他に交際相手がいる時点で誠実ではないですよね」
 「・・・まぁ」

ん?東さんって実は残念な人?
 違うか。橘くんのことを第一に考えていて、他に思考が回ってないんだろうなぁ。

 「少し質問していいですか?」
 「え、はい。どうぞ」
 「東さんって、最初からそっちの方ですか?」
 「そっち、とは?」
 「恋愛対象者が同性の方なのか、ということです」
 「同性で引かれたのは橘が初めてです。一応、彼女はいた事ありますし・・・」

おお、言いにくそう。
まぁ自分の恋人横に置いていうことじゃないよね。
でもちゃんと確認しないと。

 「女性と結婚したとして、子供作る気あります?」
 「相手の方が望めば、ですが」

 「ふんふん。で、橘くん」

びくっ

「返事」
 「・・・・はい」
 「橘くんは、東さんが結婚することに対して実の所どう思ってるの?あ、自分の為に犠牲になって申し訳ないとかそういうのじゃなくて、純粋に彼が結婚することに対しての感想」
 「東さんと、一緒にいたい。それだけ」
 「それだけ?」

こく。

 「じゃ、東さんが結婚したとしても反対はしない、と」
 「東さんが、結婚しないっていうのは無理だと思うから」

 結婚しないのが無理?
なんかよくわかんないけど、結婚することに拒否はない、と。

よし。

 「じゃ、東さん。私と結婚しましょう!」

 「「は?」」

 「で、橘くんも一緒に結婚しちゃいましょう!!」

 「「はぁ?!」」

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