42 / 139
34.
しおりを挟む
「え?いえ、来てないわ、なんで?」
「ん~なんか、イケメンの2人組が商人ギルドの戸籍部のおじさんと所に来てたのよね。私はたまたま戸籍部に用事が会ってその階にいたんだけど。で、なんか気になっておじさんにあのイケメン達はなんだったのって聞いたら怒られた。夫の死を受け入れたからって節操がないぞって」
「あはは」
「そんなんじゃないのに。でも他の女性たちもざわざわしてたから、そう見えたのかも。でもおじさんはね、あんな顔した男が平民な訳ないって貴族が平民の恰好をして女でも物色しているのだろうから関わるなって」
「そうかもね、うふふ」
「でも違うのよ。私はね、リアがイケメン兵士に助けて貰ったって言っていたから、そのイケメンに興味を持ったのよ。決して節操がないって訳では…」
「はいはい、続き続き」
「ああ、そうね。それで兎に角おじさんに理由を聞いたの。関係ないならそれでいいと思って、そうしたらそのイケメンは前に話をしていたカビラ家の末娘が亡命していないかって尋ねてきたんだって言うの。おじさんは規則だから言えないって事で帰って貰ったって言ってたけど、私ピンときたのよ」
「…」
「もしかしてリアの言っていたイケメン兵士じゃないかって。あ、でも変よね。助けた兵士なら場所が分かっているのだから、おじさんの所には来ないか。じゃあやっぱり関係ないのかな」
「そのイケメンはまだシシリーにいるの?」
「いないわよ。すぐにアンバーに行ったみたい。王都に向かってるんじゃない?」
「どうしてわかるのよ」
「え?イケメンの情報はすぐに知れるのよ。そこら中にスパイがいるんだから」
「若い女というスパイって事?すごいわね」
そのイケメンは助けてくれた兵士のひとりだろうな…私が地図の所にいなかったから探しているのかもしれない。陛下が戻ってきて探せとか命じられてきたのかな。モグリベルは私の生死を確認したいのよね。なんせ王妃候補ですもんね。もう死んだ事にしてくれないかな。それか生きている事を報告して王妃は断れるって事は出来ないものかな。とりあえず、おじさんに手紙を送るのはやめた方がいいかな。
その日は手紙を送るのを保留にして森に帰った。当然叔父さんの所にも連絡は言っていると思ったのだ。
森は天候が悪くなり吹雪になっていた。門からツリーハウスは離れてはいないが歩くことが困難になっていた。
「こんな吹雪に森に帰るのか」と、門番からも心配された。
「じゃ――ん。これがあるから大丈夫ですよ。心配してくれてありがとうございます」
リアは門番に羊皮紙に書かれた魔法円を見せた。
30分ほど雪の上をサクサクと歩ける魔法だ。10日ほど籠っている間に作ったのだ。オリジナル商品だ。商人ギルドに売ったらアイデァがいいからと1枚1000ルーで取引をして貰えた。比較的に簡単に作れたので100枚は用意していた。これは今までにあった浮遊魔法円の形状と雪の中にある少量の魔素を分離するという構造を考え魔法円として作り出した。
門番たちにもしっかりとアピールをした。街の中は結界などが施してあるので必要はないが一歩門の外に出れば雪で歩けないほどになるのだ。
評判が良ければ追加注文があるだろう。特許も取れるかもしれない。オリジナル商品だと認定されれば特許が認められる。そうすれば他の人が作って売ってもその都度数%の利益が見込める。
これはアルディのメモから盗んだものではなかった。アルディの本から勉強をして雪の中でも自由に歩ける魔法円が作れないかと考えたのだ。正真正銘、リアのオリジナルである。
「ん~なんか、イケメンの2人組が商人ギルドの戸籍部のおじさんと所に来てたのよね。私はたまたま戸籍部に用事が会ってその階にいたんだけど。で、なんか気になっておじさんにあのイケメン達はなんだったのって聞いたら怒られた。夫の死を受け入れたからって節操がないぞって」
「あはは」
「そんなんじゃないのに。でも他の女性たちもざわざわしてたから、そう見えたのかも。でもおじさんはね、あんな顔した男が平民な訳ないって貴族が平民の恰好をして女でも物色しているのだろうから関わるなって」
「そうかもね、うふふ」
「でも違うのよ。私はね、リアがイケメン兵士に助けて貰ったって言っていたから、そのイケメンに興味を持ったのよ。決して節操がないって訳では…」
「はいはい、続き続き」
「ああ、そうね。それで兎に角おじさんに理由を聞いたの。関係ないならそれでいいと思って、そうしたらそのイケメンは前に話をしていたカビラ家の末娘が亡命していないかって尋ねてきたんだって言うの。おじさんは規則だから言えないって事で帰って貰ったって言ってたけど、私ピンときたのよ」
「…」
「もしかしてリアの言っていたイケメン兵士じゃないかって。あ、でも変よね。助けた兵士なら場所が分かっているのだから、おじさんの所には来ないか。じゃあやっぱり関係ないのかな」
「そのイケメンはまだシシリーにいるの?」
「いないわよ。すぐにアンバーに行ったみたい。王都に向かってるんじゃない?」
「どうしてわかるのよ」
「え?イケメンの情報はすぐに知れるのよ。そこら中にスパイがいるんだから」
「若い女というスパイって事?すごいわね」
そのイケメンは助けてくれた兵士のひとりだろうな…私が地図の所にいなかったから探しているのかもしれない。陛下が戻ってきて探せとか命じられてきたのかな。モグリベルは私の生死を確認したいのよね。なんせ王妃候補ですもんね。もう死んだ事にしてくれないかな。それか生きている事を報告して王妃は断れるって事は出来ないものかな。とりあえず、おじさんに手紙を送るのはやめた方がいいかな。
その日は手紙を送るのを保留にして森に帰った。当然叔父さんの所にも連絡は言っていると思ったのだ。
森は天候が悪くなり吹雪になっていた。門からツリーハウスは離れてはいないが歩くことが困難になっていた。
「こんな吹雪に森に帰るのか」と、門番からも心配された。
「じゃ――ん。これがあるから大丈夫ですよ。心配してくれてありがとうございます」
リアは門番に羊皮紙に書かれた魔法円を見せた。
30分ほど雪の上をサクサクと歩ける魔法だ。10日ほど籠っている間に作ったのだ。オリジナル商品だ。商人ギルドに売ったらアイデァがいいからと1枚1000ルーで取引をして貰えた。比較的に簡単に作れたので100枚は用意していた。これは今までにあった浮遊魔法円の形状と雪の中にある少量の魔素を分離するという構造を考え魔法円として作り出した。
門番たちにもしっかりとアピールをした。街の中は結界などが施してあるので必要はないが一歩門の外に出れば雪で歩けないほどになるのだ。
評判が良ければ追加注文があるだろう。特許も取れるかもしれない。オリジナル商品だと認定されれば特許が認められる。そうすれば他の人が作って売ってもその都度数%の利益が見込める。
これはアルディのメモから盗んだものではなかった。アルディの本から勉強をして雪の中でも自由に歩ける魔法円が作れないかと考えたのだ。正真正銘、リアのオリジナルである。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
492
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる