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愛が先か、セックスが先か
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なんとなく眠れなくて、私はベッドから抜け出した。彼を起こさねように細心の注意をはらいながら。
私は部屋が真っ暗じゃないと寝つきが悪い。だから寝室に余分な光はない。手探りで部屋を進み、リビングに続く扉を開けた。
リビングにも余計な明かりはつけていない。閉めたカーテンの隙間から月明かりが漏れていた。そのカーテンに私は手をかけ、なるべく静かにカーテンを引く。
暗闇に慣れた瞳に眩しい程の月光が入ってきて目を細める。部屋に月光がしんしんと満ちていく。
月明かりに慣れてきた瞳の前に広がる海に、思わず息が漏れてしまう。
海のすぐ近くに立つこのマンションは見晴らしがすごくいい。大好きな海をいつでも眺められる代わりに、月々の家賃が少し高くはなってしまったが、この景色にはその価値が充分ある。
今日は、満月だったんだな……。
夜空に浮かぶまん丸を見て視線を海面に移す。月明かりがきらきらと反射する海面を見ながら心を落ち着かせようとする。
小説を一本書き上げた所だから、達成感や高揚感で眠れないのかな。
普段は短編や長くても中編程度を扱っていて、久々の長編だったから書き上げた時の感動はかなりのものだった。久しぶりに何も気にすることなくゆっくり眠れると早めにベッドに入ったものの、書き上げてからそんなに時間も経っておらず、興奮冷めやらない状態なのだろう。
そんなことを思いながら窓から少し離れて腰を落とし、なんとなく膝を抱えてみる。
いつもと変わらないはずの部屋を見渡してみと、月明かりが満ち溢れて静かな部屋は、いつもの生活感が身を潜め、ロマンチックな空間に感じた。だけど、一人だとそれも寂しく思える。
ガチャっと音を立てて開いた扉に身体がビクリと震えてしまう。振り向けば扉の前に彼が立っていた。
近づいてきた彼は私のすぐ横に座る。
「どうしたの? 眠れない?」
今の雰囲気を壊さないようになのか、彼は小声で優しく言葉を吐いた。
私も無駄な音は立てたくなくて、小さく頷くだけに留める。
二人で並んでしばらく海を見つめていた。
触れあった腕の温度が、互いの息遣いが、いつもよりも敏感に感じられる。
あったかいなぁ。彼の体温が心地よい。もっと触れあいたい……。そんなことを思うも口を開くことがなんとなくできなかった。
「そういえばさ、付き合って半年くらいの頃かな。こんな風に満月の日に海を見ていたことがあったよね。その時は海岸だったけど」
彼のその言葉に記憶をさかのぼる。
「I love youを君ならなんて訳すのって聞いたら、なんて答えたか覚えてる?」
海岸で二人並んでいたような記憶はあったが、そんなことを話したか思い出せず首を横に振った。
付き合って半年の頃か……。
ありがたいことに仕事が増えて忙しくしていた時期で、作家であること、メインでは官能小説に近いものを書いていること等、たいがいのことは打ち明けるしかなく、受け入れてくれた彼が心底好きだ、大切だと感じていた時期だっけ。
「作家としてのゆりなら悩んで悩んで、素敵な言葉を考えつくかもしれないけれど、今あなたの前にいる生身の私は、今夜もあなたに満たされたいと、そんな直接的なことしかいえないっていったんだ。ロマンチックな言葉ではなかったけれど、作家としての君ではなく、笑って泣いて一生懸命な君の素直な言葉は、僕の心をグッと掴んだのを覚えてるよ。君が性行為を大事にしているのは知っていたし」
そういわれて、なんと恥ずかしいことをいったものだと思い出す。確かにあの頃は彼を大切だと自覚し、それでただ彼が愛しくなって、できれば仕事をほっぽり出してもずっとくっついていたいなんて思っていた。かといって、その会話の後、砂浜でたわむれてしまうのは、若かったとはいえ赤面しそうになる。
しかし、今冷静に考えてみると、私の中でセックスをするというのは愛しているということなのかもしれない。かといって、セックスがなければ愛していないというわけではないとは強く思うけれど。
私は愛している彼としかセックスをしたくない。愛が前提になくてはセックスはできない。だから、セックスをしたいと思うのは愛しているからそう思うということなのだ。
愛を確かめ合うセックスは、心にも体にもいい。その根本は変わらないけれど、私たちのセックスは今と昔で変わった。
今はあの頃のような激しさも衝動に駆られる程の情熱もない。
代わりに、絶対的な信頼と、繰り返ししてきた行為の中で私たちの体は馴染み、互いの気持ちのよくなるポイントをよく知っている。なのでセックスをした時の満足度はかなり高い。
しかし、昔の貪るようなセックスも捨てがたい。気持ちよくなりたい、気持ちよくしたい。そこに必死さがあったセックスは、求めていることや求められていることを強く感じて、興奮度が高かった。
そんなことを考えていると体がどんどん火照ってきて、体が彼を求めだす。
彼の腕が腰に回った。ぎゅっと寄せられて、彼に体を預けた。
「今の君ならなんて訳すかな?」
彼の方を見れば目が合い、視線が絡み合う。彼も今私としたいと思っていればいいのに。
「作家の私に聞いてる? それとも、生身の私?」
いたずらに笑ってそう聞けば、彼も口元をほころばせた。
「もちろん、生身の君に」
「今からあなたとセックスしたい」
考える前に言葉が出ていた。彼の首に腕を絡めた。そうすると彼は笑って、ド直球だね、何もかかってないしという。
「何かかかってることをいうと思ったの?」
月明かりのが落とす二人の影がじりじりと重なっていく。
「だって、今夜は夏目漱石から取って、満たされたいとか月の満ち欠けとかそういうの考えられてたんじゃないの?」
ふふふと笑みが漏れ、私は首を横に振る。昔の私はもしかしたら頭の片隅でそんなことも考えていたかもしれない。でもきっと今の私と同じように、ただ全身で彼を愛したくて感じたくて、彼にも同じように愛されたかったんだと思う。
「私はただ、あなたと繋がりたかったの……」
彼の瞳を見つめれば近くなる距離に目をつむった。そっと触れた唇がもどかしかった。
月明かり降り注ぐ部屋で、抱き合う二人はいつもよりも丁寧にゆっくりとキスを交わす。
互いの唇をついばみ、舌でなぞり、焦らすように舌を絡めない。そんな長いキスに先に焦れてしまったのは私の方だった。
彼の下唇に吸いついていた唇を離し、舌を出して彼の薄く開いている口に忍び込む。
舌はすぐに絡み合った。動きはいつもよりゆったりなのに、ねっとりと絡みあわせることに体がうずいてくる。
彼の手が私の身体を絶妙な加減で撫でさするから、彼の腕の中で跳ねてしまう。
絡み合う舌が段々激しくなっていき、クチュッという音や、荒い息を吐く音が広がる。
体の間にある服がもどかしくなってきて、唇をなるべく離さないようにしながら互いの服を脱がせ合った。
彼の肌は熱く滑らかでいつまでも触れていたくなる。その肌を手の平全体で楽しみながら、胸の突起を探した。そこを摘まんで転がせば、んぅ……と切なそうな声を上げるのでもっとしてあげたくなってしまう。
しかし、今度は彼が私の乳首を弄ぶ。指でつままれただけで体を捩ってしまう程の快感に、今日の私は感度がいいらしいとふと思う。
ゆっくりと押し倒されて床に寝転んだ。少し冷たかったが、火照った体にはちょうどいい。
「きれいだよ」
私のことを見下ろしながら彼はそういって、ゆっくり体を下ろし乳首に吸いついた。
「あんっ……」
片方の乳首は吸われたり舌先で転がされ、もう片方は指先で弄ばれた。
乳首に繰り返される快感に喘ぎ声が止まらなくなる。
片手が脇腹、お腹、黒々とした芝を滑り、割れ目へと到達する。早く触って欲しくて恥ずかしげもなく自分から足を開いてしまう。
指先が割れ目をまさぐり、敏感な小さな膨らみをとらえる。
「ん、あぁん」
ゆっくり撫でられ痺れるような快感が全身に走りとろけてしまいそうになった。
喘ぐ私を乳首から口を離して彼が見下ろす。
「いつもより色っぽい……。月明かりのせいかな……」
そんなことを呟いた彼は、私の足元の方に移動して足の付け根の辺りを抱えるように腕を回すと、割れ目にしゃぶりついた。
クリトリスを舐め、舌が中をかき回す。愛液やクリトリスを吸われるたびに、卑猥な音が響きその音に興奮が増した。
「あぁ……、だめ……、そんなにされたら、イっちゃう……」
腰が勝手に動き出しそれを止めることができなかった。
もうだめ……。
そう思っていると快感がやんだ。
「これを気持ちよくして欲しいな」
膝立ちになって彼がそういうので、私は彼の前に腕をついてそそり立つ肉棒に顔を寄せた。
目の前でびくびくと揺れる棒のしたの丸い袋に舌をはわす。
玉から裏筋、亀頭へと上がり、汁が溢れている先端を舐めとる。
「んぅ……」
漏れている声に満足しながら、口に含み舐め回した。
ジュポジュポ、ジュルルルッ……。
片手で玉の方に垂れてしまった唾液をすくいながら、根元をしごくと彼の腰が動き出す。
「んぅ、はぁ……あぁっ……」
もっと感じてもらいたくて必死にしゃぶっていると、腰を引かれて口が離れてしまった。
肩を軽く押されて私はまた床に転がされてしまう。そこに彼が馬乗りになって私を見下ろした。
「ゆりの中で出したい」
月明かりに照らされた真剣な顔が、私の心を熱くした。頷くと彼モノのが入り口に当てられる。蜜で溢れる外側を数回擦ると、中へと進みだした。それだけで気持ちがよすぎてぎゅっと目をつぶってしまう。
ぐりぐりと膣壁を押し広げながら入ってくるモノは、いつもよりも大きく存在感を持っている。
最奥に到達すると二人で息を吐いた。
目を開けると彼と視線が絡んだ。
こんこんこんと小刻みに腰を動かされ、奥を突かれるとすぐにでもイってしまいそうだった。
彼ももう苦しくなっているのか月明かりに浮かび上がる表情は切ない。
「あぁ……、もうだめ……イっちゃう……。一緒に……一緒に、イキたいっ……」
手を伸ばすと彼が下りてきてぎゅっと抱きしめてくれた。私も必死にしがみつき、彼のモノを少しでも奥まで迎え入れようと腰を突き出す。
「出そう……、ゆりの中、気持ちい……」
抱きしめられながら耳元で囁かれて、腰の動きがさらに早くなってしまう。彼もそれに合わせて動き、体が、陰部が打ち付けあい擦れあっている音が部屋に響き渡る。
「あぁっ、あぁっ……。イク、イクイク……」
「出るっ……」
痙攣している膣の奥に彼の熱いものがどくどくと吐き出されているのが分かった。
残り汁まですべて吐き出そうと跳ねる棒に合わせて、私の身体も跳ねてしまう。
出しつくした彼が私の中から出ていき、隣に寝転がった。彼のが出た時にとろりと溢れる感覚があったが、後で拭けば済むことと気にしないことにした。
彼が腕を回してくれたので頭を上げる。腕枕をされながら彼の方を向いて胸に擦り寄る。
「もうこのまま寝たいなぁ」
「風邪引いちゃうよ」
そういってはみたものの、私も身体を動かすのが気だるく感じてここで寝てしまいたいなと思ってしまう。
彼の温もりを感じながら、さっきのセックスがとても気持ちよかったなぁとぼんやり目を開けていた。少しすれば彼の寝息が聞こえだす。
手探りで脱ぎ散らかした服を手に取り、彼のお腹にかけると目をつむった。
私は月明かりの毛布をかけて寝よう。
手の届く範囲にこれ以上かけるものを見つけることができなくて、いいわけにもならない言葉を思い浮かべながら、力尽きるように安らかな眠りの中へ落ちていった。
私は部屋が真っ暗じゃないと寝つきが悪い。だから寝室に余分な光はない。手探りで部屋を進み、リビングに続く扉を開けた。
リビングにも余計な明かりはつけていない。閉めたカーテンの隙間から月明かりが漏れていた。そのカーテンに私は手をかけ、なるべく静かにカーテンを引く。
暗闇に慣れた瞳に眩しい程の月光が入ってきて目を細める。部屋に月光がしんしんと満ちていく。
月明かりに慣れてきた瞳の前に広がる海に、思わず息が漏れてしまう。
海のすぐ近くに立つこのマンションは見晴らしがすごくいい。大好きな海をいつでも眺められる代わりに、月々の家賃が少し高くはなってしまったが、この景色にはその価値が充分ある。
今日は、満月だったんだな……。
夜空に浮かぶまん丸を見て視線を海面に移す。月明かりがきらきらと反射する海面を見ながら心を落ち着かせようとする。
小説を一本書き上げた所だから、達成感や高揚感で眠れないのかな。
普段は短編や長くても中編程度を扱っていて、久々の長編だったから書き上げた時の感動はかなりのものだった。久しぶりに何も気にすることなくゆっくり眠れると早めにベッドに入ったものの、書き上げてからそんなに時間も経っておらず、興奮冷めやらない状態なのだろう。
そんなことを思いながら窓から少し離れて腰を落とし、なんとなく膝を抱えてみる。
いつもと変わらないはずの部屋を見渡してみと、月明かりが満ち溢れて静かな部屋は、いつもの生活感が身を潜め、ロマンチックな空間に感じた。だけど、一人だとそれも寂しく思える。
ガチャっと音を立てて開いた扉に身体がビクリと震えてしまう。振り向けば扉の前に彼が立っていた。
近づいてきた彼は私のすぐ横に座る。
「どうしたの? 眠れない?」
今の雰囲気を壊さないようになのか、彼は小声で優しく言葉を吐いた。
私も無駄な音は立てたくなくて、小さく頷くだけに留める。
二人で並んでしばらく海を見つめていた。
触れあった腕の温度が、互いの息遣いが、いつもよりも敏感に感じられる。
あったかいなぁ。彼の体温が心地よい。もっと触れあいたい……。そんなことを思うも口を開くことがなんとなくできなかった。
「そういえばさ、付き合って半年くらいの頃かな。こんな風に満月の日に海を見ていたことがあったよね。その時は海岸だったけど」
彼のその言葉に記憶をさかのぼる。
「I love youを君ならなんて訳すのって聞いたら、なんて答えたか覚えてる?」
海岸で二人並んでいたような記憶はあったが、そんなことを話したか思い出せず首を横に振った。
付き合って半年の頃か……。
ありがたいことに仕事が増えて忙しくしていた時期で、作家であること、メインでは官能小説に近いものを書いていること等、たいがいのことは打ち明けるしかなく、受け入れてくれた彼が心底好きだ、大切だと感じていた時期だっけ。
「作家としてのゆりなら悩んで悩んで、素敵な言葉を考えつくかもしれないけれど、今あなたの前にいる生身の私は、今夜もあなたに満たされたいと、そんな直接的なことしかいえないっていったんだ。ロマンチックな言葉ではなかったけれど、作家としての君ではなく、笑って泣いて一生懸命な君の素直な言葉は、僕の心をグッと掴んだのを覚えてるよ。君が性行為を大事にしているのは知っていたし」
そういわれて、なんと恥ずかしいことをいったものだと思い出す。確かにあの頃は彼を大切だと自覚し、それでただ彼が愛しくなって、できれば仕事をほっぽり出してもずっとくっついていたいなんて思っていた。かといって、その会話の後、砂浜でたわむれてしまうのは、若かったとはいえ赤面しそうになる。
しかし、今冷静に考えてみると、私の中でセックスをするというのは愛しているということなのかもしれない。かといって、セックスがなければ愛していないというわけではないとは強く思うけれど。
私は愛している彼としかセックスをしたくない。愛が前提になくてはセックスはできない。だから、セックスをしたいと思うのは愛しているからそう思うということなのだ。
愛を確かめ合うセックスは、心にも体にもいい。その根本は変わらないけれど、私たちのセックスは今と昔で変わった。
今はあの頃のような激しさも衝動に駆られる程の情熱もない。
代わりに、絶対的な信頼と、繰り返ししてきた行為の中で私たちの体は馴染み、互いの気持ちのよくなるポイントをよく知っている。なのでセックスをした時の満足度はかなり高い。
しかし、昔の貪るようなセックスも捨てがたい。気持ちよくなりたい、気持ちよくしたい。そこに必死さがあったセックスは、求めていることや求められていることを強く感じて、興奮度が高かった。
そんなことを考えていると体がどんどん火照ってきて、体が彼を求めだす。
彼の腕が腰に回った。ぎゅっと寄せられて、彼に体を預けた。
「今の君ならなんて訳すかな?」
彼の方を見れば目が合い、視線が絡み合う。彼も今私としたいと思っていればいいのに。
「作家の私に聞いてる? それとも、生身の私?」
いたずらに笑ってそう聞けば、彼も口元をほころばせた。
「もちろん、生身の君に」
「今からあなたとセックスしたい」
考える前に言葉が出ていた。彼の首に腕を絡めた。そうすると彼は笑って、ド直球だね、何もかかってないしという。
「何かかかってることをいうと思ったの?」
月明かりのが落とす二人の影がじりじりと重なっていく。
「だって、今夜は夏目漱石から取って、満たされたいとか月の満ち欠けとかそういうの考えられてたんじゃないの?」
ふふふと笑みが漏れ、私は首を横に振る。昔の私はもしかしたら頭の片隅でそんなことも考えていたかもしれない。でもきっと今の私と同じように、ただ全身で彼を愛したくて感じたくて、彼にも同じように愛されたかったんだと思う。
「私はただ、あなたと繋がりたかったの……」
彼の瞳を見つめれば近くなる距離に目をつむった。そっと触れた唇がもどかしかった。
月明かり降り注ぐ部屋で、抱き合う二人はいつもよりも丁寧にゆっくりとキスを交わす。
互いの唇をついばみ、舌でなぞり、焦らすように舌を絡めない。そんな長いキスに先に焦れてしまったのは私の方だった。
彼の下唇に吸いついていた唇を離し、舌を出して彼の薄く開いている口に忍び込む。
舌はすぐに絡み合った。動きはいつもよりゆったりなのに、ねっとりと絡みあわせることに体がうずいてくる。
彼の手が私の身体を絶妙な加減で撫でさするから、彼の腕の中で跳ねてしまう。
絡み合う舌が段々激しくなっていき、クチュッという音や、荒い息を吐く音が広がる。
体の間にある服がもどかしくなってきて、唇をなるべく離さないようにしながら互いの服を脱がせ合った。
彼の肌は熱く滑らかでいつまでも触れていたくなる。その肌を手の平全体で楽しみながら、胸の突起を探した。そこを摘まんで転がせば、んぅ……と切なそうな声を上げるのでもっとしてあげたくなってしまう。
しかし、今度は彼が私の乳首を弄ぶ。指でつままれただけで体を捩ってしまう程の快感に、今日の私は感度がいいらしいとふと思う。
ゆっくりと押し倒されて床に寝転んだ。少し冷たかったが、火照った体にはちょうどいい。
「きれいだよ」
私のことを見下ろしながら彼はそういって、ゆっくり体を下ろし乳首に吸いついた。
「あんっ……」
片方の乳首は吸われたり舌先で転がされ、もう片方は指先で弄ばれた。
乳首に繰り返される快感に喘ぎ声が止まらなくなる。
片手が脇腹、お腹、黒々とした芝を滑り、割れ目へと到達する。早く触って欲しくて恥ずかしげもなく自分から足を開いてしまう。
指先が割れ目をまさぐり、敏感な小さな膨らみをとらえる。
「ん、あぁん」
ゆっくり撫でられ痺れるような快感が全身に走りとろけてしまいそうになった。
喘ぐ私を乳首から口を離して彼が見下ろす。
「いつもより色っぽい……。月明かりのせいかな……」
そんなことを呟いた彼は、私の足元の方に移動して足の付け根の辺りを抱えるように腕を回すと、割れ目にしゃぶりついた。
クリトリスを舐め、舌が中をかき回す。愛液やクリトリスを吸われるたびに、卑猥な音が響きその音に興奮が増した。
「あぁ……、だめ……、そんなにされたら、イっちゃう……」
腰が勝手に動き出しそれを止めることができなかった。
もうだめ……。
そう思っていると快感がやんだ。
「これを気持ちよくして欲しいな」
膝立ちになって彼がそういうので、私は彼の前に腕をついてそそり立つ肉棒に顔を寄せた。
目の前でびくびくと揺れる棒のしたの丸い袋に舌をはわす。
玉から裏筋、亀頭へと上がり、汁が溢れている先端を舐めとる。
「んぅ……」
漏れている声に満足しながら、口に含み舐め回した。
ジュポジュポ、ジュルルルッ……。
片手で玉の方に垂れてしまった唾液をすくいながら、根元をしごくと彼の腰が動き出す。
「んぅ、はぁ……あぁっ……」
もっと感じてもらいたくて必死にしゃぶっていると、腰を引かれて口が離れてしまった。
肩を軽く押されて私はまた床に転がされてしまう。そこに彼が馬乗りになって私を見下ろした。
「ゆりの中で出したい」
月明かりに照らされた真剣な顔が、私の心を熱くした。頷くと彼モノのが入り口に当てられる。蜜で溢れる外側を数回擦ると、中へと進みだした。それだけで気持ちがよすぎてぎゅっと目をつぶってしまう。
ぐりぐりと膣壁を押し広げながら入ってくるモノは、いつもよりも大きく存在感を持っている。
最奥に到達すると二人で息を吐いた。
目を開けると彼と視線が絡んだ。
こんこんこんと小刻みに腰を動かされ、奥を突かれるとすぐにでもイってしまいそうだった。
彼ももう苦しくなっているのか月明かりに浮かび上がる表情は切ない。
「あぁ……、もうだめ……イっちゃう……。一緒に……一緒に、イキたいっ……」
手を伸ばすと彼が下りてきてぎゅっと抱きしめてくれた。私も必死にしがみつき、彼のモノを少しでも奥まで迎え入れようと腰を突き出す。
「出そう……、ゆりの中、気持ちい……」
抱きしめられながら耳元で囁かれて、腰の動きがさらに早くなってしまう。彼もそれに合わせて動き、体が、陰部が打ち付けあい擦れあっている音が部屋に響き渡る。
「あぁっ、あぁっ……。イク、イクイク……」
「出るっ……」
痙攣している膣の奥に彼の熱いものがどくどくと吐き出されているのが分かった。
残り汁まですべて吐き出そうと跳ねる棒に合わせて、私の身体も跳ねてしまう。
出しつくした彼が私の中から出ていき、隣に寝転がった。彼のが出た時にとろりと溢れる感覚があったが、後で拭けば済むことと気にしないことにした。
彼が腕を回してくれたので頭を上げる。腕枕をされながら彼の方を向いて胸に擦り寄る。
「もうこのまま寝たいなぁ」
「風邪引いちゃうよ」
そういってはみたものの、私も身体を動かすのが気だるく感じてここで寝てしまいたいなと思ってしまう。
彼の温もりを感じながら、さっきのセックスがとても気持ちよかったなぁとぼんやり目を開けていた。少しすれば彼の寝息が聞こえだす。
手探りで脱ぎ散らかした服を手に取り、彼のお腹にかけると目をつむった。
私は月明かりの毛布をかけて寝よう。
手の届く範囲にこれ以上かけるものを見つけることができなくて、いいわけにもならない言葉を思い浮かべながら、力尽きるように安らかな眠りの中へ落ちていった。
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