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1.過去《1》
しおりを挟む「アメラ、ミリー、ほらこっちに来なさい」
「「はい、お母様。」」
私、ミリーと姉のアメラはいつものように商会のドレス職人を呼び、大量の豪華なお洋服たちを見ていた。
煌びやかなドレスを数着選び、心を躍らせながら
呼ばれた方へ向かう姉と私。
「アメラ、ミリーいい?あなた達は王子様に選ばれて本物のお姫様となるのよ?」
「「もちろんですわ!お母様!!」」
お母様は私たち二人を撫で、満足気に微笑んでいる。
「そのためには、きちんと綺麗にしてなければダメよ?ほら、そこのあなた、うちの娘達をうんと綺麗になさい!」
「は、はい、おかあ「お母様と呼ばないで!」
バシッ
「、っ」
目の前には小さなそれはそれは可愛い女の子が母から叩かれ、倒れている
そんな状況を見ても私にとっては別にどうってことない光景であった。
「ちょっと、メイ。私のドレスが汚れるじゃないの。どいてよ。」
姉のアメラが嫌そうにドレスを叩く
「も、申し訳ございません、お嬢様」
そう謝っているのは私の義理の妹であるメイ。
母の再婚相手であるお義父様の連れ子の娘だ。
キャラメル色の髪に透き通るような白い肌。
そしてクリクリの青色の瞳はどんな人も魅了するようなとても綺麗な顔立ちをしていた
メイの容姿とはうってかわり、私たちは、前父に似て平凡な髪色に平凡な顔。
唯一違うところといえば、お母様と同じ目の色で、グレーの色をした瞳だ。
人によっては可愛いと思われる、くらいの普通の令嬢であった。
そんな中可愛い妹が出来ても、ただ嫉妬の対象となるだけである。
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