異世界に召喚されたが『聖王』じゃなくて『性王』(風俗王)だったので、下品だと追放された。仕方がないのでチート風俗魔法で風俗国家を再建します

横島イクオ

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ローションでコンクリートを作ります

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 娼館に寄った後、ミアとレイナを連れて街を歩いていた。

 目的は王都三大浴場の跡地。一つは新娼館としてオープンしていたが、残り二つは手付かずだったのだ。ここを修復し、新たな資金源とするのが目的だった。

「旦那様、ここにも娼館をつくるの?」

「いや、普通の浴場だ」

 俺の風俗魔法で召喚できる温水で、普通の風呂を復活させる計画だった。

「大きなお風呂、楽しみ~」

 フリージアの生活水準は中世ヨーロッパ程度だが、衛生概念はこの世界の方がずっと進んでいる。だからこそ、衛生的な施設を作っておきたかった。

「浴場が完成したら、大きなお風呂に三人で入りたいね」

「れ、レイナさん。困ります」

 うぶなミアは顔を真っ赤にしている。

「レイナとミアはともかく俺はだめだろ」

 例え浴場を再建しても、混浴にするつもりはなかった。

「え~、だって旦那様は一人では体洗えないよ?」

「そんなことはない」

 確かにこの世界に来て必ずレイナやルシアと一緒に入浴し、泡洗いをさせている気がするが、別に一人で入れないわけではない。

「え~、本当かな~」

「俺は屋敷のお風呂があるからいいんだ。浴場は、家に風呂がない庶民の為の施設だ」

「うん、そうだね。お屋敷でなら、あたしが洗ってあげれるね♪」

 何故か楽しそうなレイナ。

「・・・・・・」
 
 ミアは、顔を真っ赤にしながら、黙り込んでしまっている。

「これは、セイオウ様」

 跡地には、マイヤ事務官がいた。女性部下数名を引き連れて、跡地に来ていた様だ。

「マイヤ事務官、どうしてここに?」

「姫様のご命令で、セイオウ様の魔法で浴場を再建できないか、調査に来ていたのです」

 俺の風俗魔法でお湯を召喚し、浴場を復活させるつもりか。低コストで収入源を選られる上に、衛生状態も改善できる。さすがは姫、俺と考えている事は同じだった。

「しかし、随分と損傷がひどいな」

「こちらの浴場は、かなり古い時代に建てられたものですから」

 石積だった前の浴場(現、新娼館)と違い、こちらは砂を固めて作ったような作りだった。

「驚いたな、これはコンクリートか」

 よく見ると、石灰と砂利と水を混ぜて作るコンクリートだった、現代でさえ使われている建築技術だ。

「はい、古代の技術だとされていますが、細かい手法は失われております」

 マイヤ事務官の前には、いくつもの桶が並んでいた。古代のコンクリートを再現できないか、実験中なのだろう。

 コンクリートというと現代の技術の様に思えるが、古代ローマ帝国でも使われていた。それも現代コンクリートよりも、いくつかの点で勝っているという。

 しかしローマンコンクリートも、手法が失われてしまっている。失われた技術を復活させるのは、簡単なようで難しいのだ。

「再現できそうか?」

「主原料は石灰の粉と砂利と水であったとされていますが、それ以外のつなぎに、何を混ぜていたのかがわからないのです。それでつなぎになりそうなものを入れて、実験しているのです」

 現代のコンクリートにも、混和剤を混ぜている。この世界の古代人は、何を混ぜていたのだろう?

「一つ、桶を貸してくれるか」

「はい」

 ──風俗魔法 アンリミティッド・ローション──

 桶の中にローションを注ぎ込む。なんとなくだが、これを混ぜればよく固まる気がした。

「これもどう固まるか、見ていてほしい」

「はい、わかりました」

 まあうまくいくとは思えなかったが、ローションなら俺が大量に召喚できる。もし使えるのなら、これにこしたことはない。

「あと別件だが、明日の夕方、親衛隊の駐屯施設を視察したい。カノン隊長はもちろん、姫と君にも出てもらいたいんだが」

「何かお考えがあるのですね。了解いたしました、伝えておきます」

 俺はレイナとミアを連れて、屋敷へと引き返した。もう夕方、今日もよく働いた気がする。
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