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第二章 ロルフとリリアの危険な冒険!?
第11話 初めての共同作業?
しおりを挟む◇◇◇
「薬草を採取するときは、まず群生地を見つけることが大切だ。ただし、群生地を見つけたからといってその場所ばかり採取するのはマナー違反だ。一度に取りつくしてしまうとせっかくの群生地が無くなってしまうからな。だからこうして間引くような形で採取する。根を使うもの以外は基本的に葉の部分だけ採取するように。根を残すことでまたすぐに新しい葉が生えてくるからな」
ロルフは実際にひとつずつ薬草を採取して三人に実践して見せてくれる。リリア、フェン、ティアラの初心者三人組は初めてのクエストに興味しんしんだ。
「これが回復薬の原料となる薬草。こっちが、毒消し草。これはしびれを取る薬の原料。こっちの草を使うと火傷によく効く軟膏ができる」
「薬草にも色んな種類があるんだね。簡単な傷薬の材料くらいしか分かんないや」
薬草採取は初めてのリリアが、薬草の種類の多さに思わずため息をつく。薬草採取のクエストは初心者向けとはいえ、森の中には危険な毒草もあるため注意が必要だ。薬草の正しい知識を得ることは冒険者となる第一歩ともいえるだろう。
「そうだな。採取依頼は薬草の他にも珍しいキノコなんかもあるから覚えておくといい。あとは、この前遭遇した魔物の粘液とかな」
「うう、粘液はトラウマだよ……」
リリアが思わず情けない声をあげる。
「ははは、まぁ、あいつはめったにお目にかからないから安心しろ」
リリアたちはロルフのアドバイス通り、採り過ぎないように注意しながらバランスよく採取していく。地道な作業だがこれが意外に楽しい。のんびりと薬草採取を続けていると、魔物狩りに出かけていたジャイルとミハエルが帰ってきた。
「おーい!魔物狩ってきたぞー!」
見ると巨大な猪の魔物をプカプカと空中に浮かべながら歩いてくる。
「おお、凄いな!大物じゃないか」
ビッグホーンと言われるその魔物は鋭い牙を持っており、非常に気性の荒い魔物として恐れられている。通常Bランク以上の冒険者かCランク冒険者が3人以上のパーティーで討伐するケースが多い。大物を前に盛り上がるメンバー。
「すごいすごい!もうこんな大きな魔物を討伐できるなんて!二人とも腕を上げたね!」
「まあな~。ティアラのほうはどうだ?薬草の採取は終わったのか?」
「じいやとエリックがたくさん採取してくれたから、今ロルフさんに教えてもらいながらリリアさんとフェン君の分のお手伝いをしているの」
「お、じゃあ俺たちも手伝おうか?」
「ありがとう!でもお肉が新鮮なうちにギルドに届けたほうが喜ぶんじゃない?」
ティアラの言葉にロルフも軽く頷く。魔物は素材として納品する以上できるだけ新鮮なほうがいい。
「こっちもこれだけあれば十分だ。今日はここまでにしようか」
ロルフの言葉に一同は軽く頷いて森を後にした。常駐クエストである薬草採取クエストと魔物討伐クエストのため、成果物をギルドに提出した時点でクエストクリアになる。
「アデル、姫様、世話になったな。みんなも付き合ってもらって悪かった。ありがとう」
ロルフはアデル達に心からの感謝を伝える。
「気にすんな。フェンの件、用意ができたら知らせるよ」
「また逢いましょうね!」
こうしてロルフ達はアデル達に別れを告げた。
◇◇◇
「ねえ、アデル王子と何話してたの?」
リリアはなんとなく聞きそびれていた疑問を口にした。
「ん、フェンのこと頼んでたんだ。フェンを、正式にアリシア王国の国民として認めてもらえないかと思ってさ」
「フェンを!?」
「フェンリルには国籍なんて必要ないかもしれないが、これから冒険者として生きていくにはあったほうがいい。この国は獣人に対して寛容だしな」
「そっか。そんなこと全然気づかなかったな。ロルフ、ありがと」
「僕、アリシア国民になるんですか?」
「そ。もともとこの国の神獣だけどな。人としての居場所も確保しておいて損はないはずだ」
「えへへ……うれしいです!」
「フェン、良かったね!」
フェンのうれしそうな笑顔にリリアもうれしくなる。
「私、もっと回復魔法とか、他の魔法が使えないか色々試してみるよっ!ロルフ、つきあってくれる?」
「そうだな。フェンの実力も確認しておきたいし、無理のない範囲でクエストもこなしていこう」
「うんっ!」
(くっ、いつになく素直っ!かわいい……)
にこにこ笑うリリアを見つめつつ、リリアと一緒に暮らす生活に想いを馳せるロルフだった。
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