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「聖女クリスティーヌさまの御業である回復魔法。チャリティーの日に目の当たりにして僕はあまりの神々しさに涙が出ましたよ。アミシアさまもお姉さまとして鼻が高いことですよね?」

「……は、はぃ」

 だからって三人で食事って。

「クリスティーヌさまにはご了承をいただきました」

「お早いですね」

 つまり、私が遅い朝食を取っている間に、部屋にいるクリスティーヌと先に話を済ませていたってことよね? 会いに来たのは私じゃなくてクリスティーヌの方だったということ。

「クリスティーヌとお食事されたいのなら、私は遠慮しておきます。あの子はとても繊細なので。私が一緒に食事するとミレーさまとの弾む会話も弾まなくなってしまうでしょう」

 潤んだ瞳で見つめてみる。ちょっと過剰な演技だけど、ミレーは心を打たれたように目を輝かせた。

「アミシアお嬢さまの裁量には驚かされます。僕とクリスティーヌの二人の時間を作っていただくということですね」

「気を使って私も誘って頂いたんですよね?」

「い、いやまぁ。気を悪くされたのなら謝ります」

 素直な人なんだけどね。いいわよ。クリスティーヌのところに早く行ってちょうだい。私はどうせ、ついでの人間なんだから。教会でパンを配ったくらいじゃ……やっぱり何も以前と変わらないんだ。
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