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3章 ダンジョンアタック
準備をしよう
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ひとまず、報奨の方は後回しにさせてもらい、指名依頼の報酬などについては、アリーセに丸投げした。
長居しても墓穴を掘るだけなので、さっそく探索に入る旨を伝え、領主の館を後にした。
ギルドに一度帰ってきた俺達は、ギルドに併設されている食堂兼酒場で、アリーセと現状確認と打ち合わせを行うことにした。
「で、ダンジョンを探すって言っても、今までもさんざん探して見つからなかったんだよな?」
「探したって言っても、大規模にやったのは、もう10年前の事よ? 多分そのときの資料とかはギルドに残ってると思うけど」
「誰かそのへんに詳しそうな人とかに心当たりは無いのか?」
やみくもに資料を調べたら、時間がいくらあっても足らなそうだしな。
「当時実際に依頼を受けていた古参の人なら何か知ってるかも知れないけど、大体引退しちゃったり、腕を上げてもっと稼げる他の街に行っちゃったりで、ほとんど残ってないはずよ」
そういや、この街はスタンピードを除けば、そこまで高ランクの依頼があんまり無いんだったな。
「当時からいるギルドの職員とかはいないか?」
資料を当たるにしても、当時を知る人が居れば手っ取り早いはずだ。
「うーん、エマと位しか面識が無いからなぁ……、とりあえずエマに聞いてみる?」
「そうするかー……って、居るじゃん、当時から居るギルドの職員!」
「え? だれ?」
「パトリックさんだよパトリックさん!」
しまったな、置いてこないで一緒に帰ってくれば良かった。
「パトリックさん置いてきちゃったな」
「お腹が空いたら帰ってくるんじゃない?」
そんな猫じゃあるまいし、って猫じゃねーか。
中身は親バカなおっさんだけど……。
「それじゃあ、一旦そっちはパトリックさんが帰ってくるまで置いといて、どう探して行くかなんだけど、二人じゃ流石に厳しいよな?」
「そうね、探査系と探すのに集中出来るようにモンスター避けのスキルか魔法が使える人が居ると良いわね、それとダンジョンを発見したら調査で少し潜るわけだから、シーフ系の人も必要ね」
「そういう場合、どうやって募集すんの?」
「普通に知り合いに声をかけたり、ココで誰か居ないかー?ってやったりするのよ」
ゲームで野良パーティ組むときのロビーサーバーと同じ感じか。
人の多いところで、ドコドコのクエスト行きます。後2人! とか言って人を募るやつである。
「いっそ、広域依頼を出してしまうというのはどうだ?」
こういった捜し物の場合、人海戦術に勝るモノは無いように思う。
「多分、そんなに報酬が出せないから指名依頼にしてきたんだと思うわよ?」
「あ、いや、俺が個人で依頼を出して、そっちの報酬は俺が出すつもりだったんだけど……」
「え?」
鳩が豆鉄砲食らった様な顔からの呆れ顔への流れるような表情変化のコンボを食らった。
そのまま、頭痛がするのか、こめかみに指を当てて難しい顔をしている。
「イオリ、貰う報酬より支出が大幅に大きくなるようなことをするのはどうかと思うわよ?」
「それはごもっともで……」
目的はダンジョンを見つけることなのだから、別に構わないんじゃないか? と言おうとした時にに、自分の金銭感覚がすでにおかしくなっていることに気がついて、口を閉じた。
金にものをいわせて解決するとか、ゲームだったらともかく、客観的に見て庶民としては確かにおかしい。
自重しないと決めたとは言え、ゲーム感覚で報酬を無視して金で依頼をクリアしていくのは、世間様から白い目で見られそうだ。
流石にわざわざウザい人間になりたいとは思わない。
「そういや、そもそもダンジョンって、探知の魔法とかスキルで見つかるものなのか?」
すこしバツが悪いので、話題を変えよう。
「ダンジョンは、独特の波長みたいなものがあるらしいから、レベルが低くてもスキルや魔法で簡単に見つけられるみたいよ」
「その簡単に見つかるはずのものが、見つからないってのも不思議だな」
ゲーム的に考えると、存在を隠す何かがあってイベントが始まったりするんだろうが、実際どうなんだろうな。
10年前にその手のスキルや魔法が使える冒険者が誰も居なかったとは考えにくいし、何らかの要因があるだろうとは思うが。
「確かにそうね。 何かあるって考えた方が良いわね」
「魔法だけとかスキルだけじゃなく、色んな方法で探したほうが良さそうだな。 特徴的な波長とかあるなら、そういうのを感知する魔道具とかもありそうだし」
「そうね、その意見には賛成だわ」
「その意見とか限定しないで、全部賛成してくれよ?」
「無理」
ひどい……。
「それはさておき、メンバーにはもう声をかけるか? 俺、知り合いとかほとんど居ないんだけど……」
「全然居ないの間違いじゃないの?」
ひどい……。
「俺にだって、冒険者の知り合いくらいいる! エーリカだけだけどな!」
あと一回話しただけだが、ウッツとか……。
「あー、でも彼女なら魔法の腕はたしかだし、私みたいななんちゃってBランクじゃない、ちゃんとしたBランク冒険者だから信頼出来るわ、ダメ元で誘ってみて」
「わかった」
どこに居るか知らないけど……。
「パトリックさん戻ってこないし、手分けして仲間集めや準備するか?」
「魔道具とかはイオリの方が詳しいでしょ? なにか良い魔道具が無いかも調べてきてくれる?」
「あいあいまむ」
俺とアリーセはギルドを出て、それぞれの準備に向かう。
頼んでおいたオリジナルの魔導銃の進捗も気になるし、まずはワトスンの店に行って聞いてみようか。
長居しても墓穴を掘るだけなので、さっそく探索に入る旨を伝え、領主の館を後にした。
ギルドに一度帰ってきた俺達は、ギルドに併設されている食堂兼酒場で、アリーセと現状確認と打ち合わせを行うことにした。
「で、ダンジョンを探すって言っても、今までもさんざん探して見つからなかったんだよな?」
「探したって言っても、大規模にやったのは、もう10年前の事よ? 多分そのときの資料とかはギルドに残ってると思うけど」
「誰かそのへんに詳しそうな人とかに心当たりは無いのか?」
やみくもに資料を調べたら、時間がいくらあっても足らなそうだしな。
「当時実際に依頼を受けていた古参の人なら何か知ってるかも知れないけど、大体引退しちゃったり、腕を上げてもっと稼げる他の街に行っちゃったりで、ほとんど残ってないはずよ」
そういや、この街はスタンピードを除けば、そこまで高ランクの依頼があんまり無いんだったな。
「当時からいるギルドの職員とかはいないか?」
資料を当たるにしても、当時を知る人が居れば手っ取り早いはずだ。
「うーん、エマと位しか面識が無いからなぁ……、とりあえずエマに聞いてみる?」
「そうするかー……って、居るじゃん、当時から居るギルドの職員!」
「え? だれ?」
「パトリックさんだよパトリックさん!」
しまったな、置いてこないで一緒に帰ってくれば良かった。
「パトリックさん置いてきちゃったな」
「お腹が空いたら帰ってくるんじゃない?」
そんな猫じゃあるまいし、って猫じゃねーか。
中身は親バカなおっさんだけど……。
「それじゃあ、一旦そっちはパトリックさんが帰ってくるまで置いといて、どう探して行くかなんだけど、二人じゃ流石に厳しいよな?」
「そうね、探査系と探すのに集中出来るようにモンスター避けのスキルか魔法が使える人が居ると良いわね、それとダンジョンを発見したら調査で少し潜るわけだから、シーフ系の人も必要ね」
「そういう場合、どうやって募集すんの?」
「普通に知り合いに声をかけたり、ココで誰か居ないかー?ってやったりするのよ」
ゲームで野良パーティ組むときのロビーサーバーと同じ感じか。
人の多いところで、ドコドコのクエスト行きます。後2人! とか言って人を募るやつである。
「いっそ、広域依頼を出してしまうというのはどうだ?」
こういった捜し物の場合、人海戦術に勝るモノは無いように思う。
「多分、そんなに報酬が出せないから指名依頼にしてきたんだと思うわよ?」
「あ、いや、俺が個人で依頼を出して、そっちの報酬は俺が出すつもりだったんだけど……」
「え?」
鳩が豆鉄砲食らった様な顔からの呆れ顔への流れるような表情変化のコンボを食らった。
そのまま、頭痛がするのか、こめかみに指を当てて難しい顔をしている。
「イオリ、貰う報酬より支出が大幅に大きくなるようなことをするのはどうかと思うわよ?」
「それはごもっともで……」
目的はダンジョンを見つけることなのだから、別に構わないんじゃないか? と言おうとした時にに、自分の金銭感覚がすでにおかしくなっていることに気がついて、口を閉じた。
金にものをいわせて解決するとか、ゲームだったらともかく、客観的に見て庶民としては確かにおかしい。
自重しないと決めたとは言え、ゲーム感覚で報酬を無視して金で依頼をクリアしていくのは、世間様から白い目で見られそうだ。
流石にわざわざウザい人間になりたいとは思わない。
「そういや、そもそもダンジョンって、探知の魔法とかスキルで見つかるものなのか?」
すこしバツが悪いので、話題を変えよう。
「ダンジョンは、独特の波長みたいなものがあるらしいから、レベルが低くてもスキルや魔法で簡単に見つけられるみたいよ」
「その簡単に見つかるはずのものが、見つからないってのも不思議だな」
ゲーム的に考えると、存在を隠す何かがあってイベントが始まったりするんだろうが、実際どうなんだろうな。
10年前にその手のスキルや魔法が使える冒険者が誰も居なかったとは考えにくいし、何らかの要因があるだろうとは思うが。
「確かにそうね。 何かあるって考えた方が良いわね」
「魔法だけとかスキルだけじゃなく、色んな方法で探したほうが良さそうだな。 特徴的な波長とかあるなら、そういうのを感知する魔道具とかもありそうだし」
「そうね、その意見には賛成だわ」
「その意見とか限定しないで、全部賛成してくれよ?」
「無理」
ひどい……。
「それはさておき、メンバーにはもう声をかけるか? 俺、知り合いとかほとんど居ないんだけど……」
「全然居ないの間違いじゃないの?」
ひどい……。
「俺にだって、冒険者の知り合いくらいいる! エーリカだけだけどな!」
あと一回話しただけだが、ウッツとか……。
「あー、でも彼女なら魔法の腕はたしかだし、私みたいななんちゃってBランクじゃない、ちゃんとしたBランク冒険者だから信頼出来るわ、ダメ元で誘ってみて」
「わかった」
どこに居るか知らないけど……。
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