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4章 王都
ファミリア
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「もきゅもきゅーんもっきゅもきゅ!」
「なるほど、わからん」
「もきゅーん……」
「あ、あの、何をなさってるんですの?」
エーリカが、怪訝な顔をして俺に聞いてきた。
「いや、コイツをどうしたもんかと思って、直接話を聞いてみたんだが、さっぱりわからなくてな」
エーリカは何故か頭が痛そうにしている。
コンディションポーション使うか?
「使い魔との意思疎通は、契約した名付け親としか行なえません、まあ予めサイン等を決めておいて、他者とコミュニケーションをとる使い魔も居ますけどね」
「名付け?」
最初に解析した時にコイツのステータスを見た時に、名前は無かったはずだ。
一応改めて解析ツールで確認をしてみたが、やはり名前は無い。
「コイツ名前無いぞ?」
「はぁー、名付けは使い魔の契約の仕上げですのに、それをしていないと言う事は使い魔の契約は完了していませんわね……」
エーリカの話では、使い魔契約自体は初級の魔法スキルと十分なMPさえあれば行えるという事だ。
ただし大抵は使い魔にしようとしているモンスターよりも契約者自身が弱いと、成功しないのだそうだ。
知能が高いモンスターの場合は、何か条件をつけて来たり、気に入ったという理由で契約に応じるモンスターもごくごく稀にいるらしい。
仕上げとして名付けをし、名付け親という縁を結ぶ事で、契約が成されるのだという。
名付けをしない状態というのは、仮契約の状態でありこの状態であれば簡単に契約破棄が出来てしまうのだそうだ。
「そうか、お前どうしたい?」
「もきゅーん?」
こてりとクビをかしげるクレバーファーラット。 丸いのでどこが首なのかよくわからんけど……。
「このまま放置したら魔力不足で死んでしまいますわよ?」
「もきゅっ!?」
死んでしまうと言われたクレバーファーラットは、ソワソワしてあっちウロウロこっちウロウロとしだした。
「流石にそれは可哀想だな、魔石食わすとかで何とかならんか?」
「使い魔は主人である契約した術者からの魔力を貰って生きていますの。 主人からでない魔力は基本的に受け付けませんわ。 力の強い使い魔等ならある程度自給自足が出来るので問題は無いですが、こう言う小さな使い魔だと致命的なのですわ」
大きな動物と小動物では体重に大しての比率でみれば、小動物の方がより沢山の食べ物が必要となるが、それのようなものだろうか?
「もきゅーん……」
横たわって「もうだめだー」と言わんばかりのクレバーファーラットだが、流石にまだ余裕はあると思う。
「まあ、幸いな事に使い魔の契約は完了していませんから、誰かが新たに主人となれば大丈夫ですわ」
「契約解除して自然に帰してやっちゃ駄目なのか?」
野に放つってやつだな。 そんな他者に自分の生命を握れるってのも可哀想な気がしてしまうのだ。
「人の元で育ったこの子が自然の中で生きてはいけませんわ。 それこそ、ゴブリンあたりに捕まってあっという間に食べられてしまいますわ。 それに使い魔でも無いモンスターを飼うのは違法なんですのよ?」
「まじか、世知辛いな。 それじゃあコリンナ様にでも里親になってもらうか?」
おお、何気なく言ったが魔法少女にマスコット的な感じで良いかも!?
「それはちょっと難しいかもしれませんわ」
「なぜに!?」
「コリンナ様はまだまだ使い魔を養うほど魔力に余裕が無いからですわ」
そ、そうか、それじゃあ仕方がないか……。
良いアイディアだと思ったのだが残念だ。
魔力の問題なら、エーリカ使い魔にしてもらうののが無難かな? 面倒見も良いし。
「イオリさんの使い魔にすれば良いんじゃあれませんの?」
「え? 俺の?」
エーリカの使い魔にどうか?と言おうと思ったら、俺にどうかと先に奨められてしまった。
ペットなんて飼ったこと無いのだが大丈夫だろうか?
「後で誰かに譲る事も出来ますし、取り敢えずということでしたら、魔力有り余ってるイオリさんが適任かと」
いや、別に減らないだけで有り余ってるわけでは……あるか。
「お前はそれで良いか?」
「もきゅーん? ……もきゅっ!」
一応本人というか本モンスターに確認をとってやると、したっと前足をあげて肯定の意を示してきた。
「コイツも良いみたいなので、そうしようか。 で、どうやったら契約出来るんだ?」
「普通は取り決めをして魔力を少しあげて受け入れられれば名前をつけてお終いなんですが、中途半端に契約が結ばれてますからね。 私が仲介しますので、手に魔力を溜めてその子の前に差し出して下さいまし」
言われた通りに、手を差し出してやる。
「もきゅ」
そっと俺の手に冷たい小さな手が乗せられた。
冷たいと思ったその手はジワジワと温かくなり、漠然とではあるが何かが繋がったという実感がある。
なんというか不思議な感覚だ。
「では、この子に名前つけてあげてくださいまし」
「え? いや急に言われてもな、オスかメスかもわからんし」
「この種にオスもメスもありませんわ」
え? 性別無いとか……。とはいえ名前とかすぐには思いつかない。
真っ白だからピ○チュウって色でもミ○キーって色でもないしなぁ。
うーん、白くて丸い……。
「ニクマンってのはどうだ?」
「もきゅい!」
プイっと顔を背けたので、嫌って事か……。
「タマ」
「もきゅい!」
またしても、プイっと顔を背ける。
贅沢なやつだな。
その後も、しろみ、まんじゅう、だいふく、つぶれアンパン、マシュマロ、わたあめ等イロイロと言ってみたが、どれも拒否されてしまった。
第二王子がいい加減だったんじゃなくて、コレが面倒だっただけなんじゃとちょっと思い始めた。
なんとなく、食い物の名前はヤダって言っているような感じが伝わって来ている。
この世界に無い食い物がほとんどなのだが、俺との繋がりでコイツにも名前の意味が伝わっているようだ。
めんどくせーなーもー。
「もきゅきゅ!」
俺の手をたしたしと叩いて、一生使う名前なんだからちゃんと考えて!と言うような気持ちが伝わってきた。
「じゃあ、マルモアでどうだ?」
まだ安直な響きだが、どうだろうか? 丸いしこんなのしか思いつかなかった……。
「もきゅきゅ!」
何となくだが、オーケーだと言っているような気がする。
「決まったようですわね、では契約を結びます。 ……コントラクト!」
じわりと温かさから一瞬熱い感覚になり、その温度は急速に冷めていく。
冷めてはいるが、コイツとの繋がりはしっかりと残っているとはっきり解かる。
「これからよろしくな、マル」
「もきゅ? もっきゅー!」
なんかまたたしたしと叩かれた。
え? いきなり名前を略すなって?
「知らん、マルで良いだろマルで」
「もきゅぅぅ……」
なんかぐぬぬってなってるな。
「無事、契約を結べたようですわね」
「もきゅん!」
マルがエーリカに向かってペコリと頭を下げた。
主人の俺より、エーリカに対しての方がよっぽど主従関係が取れているように見えるのは気のせいだろうか?
一応コリンナ様や他の皆にも、俺の使い魔になったことを知らせに行った。
マルはもきゅもきゅと愛想を振りまいて、自分は無害であるとアピールしていたがアリーセにだけは近づかなかった。
「なんで、私を見ると怯えるのかしら?」
「捕食者と被捕食者の関係だからじゃないか?」
ネズミとフクロウの間柄じゃ、仕方がないと言っちゃ仕方がない気がする。
「それを言ったら、アンドレアだって猫なんだから捕食者じゃない」
「んー、じゃあ初見で食うとか言ったからじゃないか?」
ああ、やっぱりそうみたいだ、自分は美味しくないよ!って一生懸命言っている。
というか、美味しそうな名前だと食べられちゃうからヤダって思っていたのか……。
「良いかマル、アリーセに逆らうと名前とか関係なく頭からバリバリ食べられちゃうから、ちゃんと言うこと聞かないと駄目なんだぞ?」
「も、もきゅ!!」
マルに教えてやると緊張した様子で、わかった! とビシっと敬礼をした。
その瞬間にスパーンとハリセンのいい音が響く。
「食べないわよ! 変なことおしえるんじゃないの!!」
「もっきゅー!?」
俺の頭を思いっきりハリセンで叩いたアリーセを見て、この人には逆らわないぞという気持ちがマルから伝わってきた。
違うぞマル、怖いのはアリーセだけじゃないからな?
ひとまず、ほんの少しのトラブルはあったが、こうして、新しい仲間が加わった。
使い魔という扱いでは無かったが、ゲーム時代にもペットシステム的なものがあって、それに伴うスキルも幾つかあったので、せっかくだからと久々にスキルを取ることにしよう。
俺は久しぶりに自分のステータスを表示した。
------------------------------------------------------------------
名前:イオリ・コスイ
種族:ヒューマン?
年齢:18歳
ジョブ:ノービス
レベル:81
HP:8900
MP:5500
スタミナ:12000
筋力:600
敏捷:700
知力:500
器用:600
体力:1000
魔力:700
頑健:1000
精神:700
物理攻撃力:500
魔法攻撃力:400
物理防御力:500
魔法防御力:400
称号:異世界人、露出狂、偽記憶喪失者、ドラゴンバスター、ウンチク魔人、簒奪者、魔道具使い、都市の守護者、鑑定名人、ジャイアントキリング、お大臣、歩く錬金術師ギルド、存在が都市伝説、追込みマスター、名付け下手
スキル
パッシブ:言語翻訳
:アイテムボックス(x9999)
:装備制限解除クリアボーナス
:チートツール LV MAX
:解析ツール LV MAX
アクティブ:剣術 LV2
→スマッシュ LV1
カウンター LV1
ダブルアタック LV1
カウンタースマッシュ LV1
ウェポンガード LV1
ソニックスラッシュ LV1
:体術 LV1
→アクロバット LV1
登攀 LV1
受け身 LV1
忍び足 LV1
潜伏 LV2
投擲 LV2
:射撃 LV1
集中 LV1
命中 LV1
装填 LV1
クイックショット LV1
:格闘 LV1
→コンビネーションアタック LV1
バックアタック LV2
サイレントアタック LV1
:魔法 LV3
→龍言語魔法LV1
究極魔法 LV1
上級魔法 LV1
中級魔法 LV2
初級魔法 LV3
:知覚 LV1
→暗視 LV1
聞き耳 LV1
危険感知 LV1
オートマッピング LV1
:クラフト LV1
→ポーション作成 LV2
武具メンテナンス LV1
鑑定 LV3
魔道具作成 LV2
料理 LV3
罠設置/解除 LV3
解錠 LV1
所持金:999987643GP (+直接所持18GP)
魔晶石:999971個
ファミリア:マルモア(クレバーファーラット)
------------------------------------------------------------------
称号とか言いたい事は山ほどあるがまず言わせろ。
いつの間にか種族に「?」が付いてるじゃねーか!?
人間じゃないかも? って言いたいのかっ!?
「もきゅ」
いや、流石ご主人じぇねーよ、これディスられてるだけだからな?
「もきゅーん?」
あ、解ってないなコイツ。
「なるほど、わからん」
「もきゅーん……」
「あ、あの、何をなさってるんですの?」
エーリカが、怪訝な顔をして俺に聞いてきた。
「いや、コイツをどうしたもんかと思って、直接話を聞いてみたんだが、さっぱりわからなくてな」
エーリカは何故か頭が痛そうにしている。
コンディションポーション使うか?
「使い魔との意思疎通は、契約した名付け親としか行なえません、まあ予めサイン等を決めておいて、他者とコミュニケーションをとる使い魔も居ますけどね」
「名付け?」
最初に解析した時にコイツのステータスを見た時に、名前は無かったはずだ。
一応改めて解析ツールで確認をしてみたが、やはり名前は無い。
「コイツ名前無いぞ?」
「はぁー、名付けは使い魔の契約の仕上げですのに、それをしていないと言う事は使い魔の契約は完了していませんわね……」
エーリカの話では、使い魔契約自体は初級の魔法スキルと十分なMPさえあれば行えるという事だ。
ただし大抵は使い魔にしようとしているモンスターよりも契約者自身が弱いと、成功しないのだそうだ。
知能が高いモンスターの場合は、何か条件をつけて来たり、気に入ったという理由で契約に応じるモンスターもごくごく稀にいるらしい。
仕上げとして名付けをし、名付け親という縁を結ぶ事で、契約が成されるのだという。
名付けをしない状態というのは、仮契約の状態でありこの状態であれば簡単に契約破棄が出来てしまうのだそうだ。
「そうか、お前どうしたい?」
「もきゅーん?」
こてりとクビをかしげるクレバーファーラット。 丸いのでどこが首なのかよくわからんけど……。
「このまま放置したら魔力不足で死んでしまいますわよ?」
「もきゅっ!?」
死んでしまうと言われたクレバーファーラットは、ソワソワしてあっちウロウロこっちウロウロとしだした。
「流石にそれは可哀想だな、魔石食わすとかで何とかならんか?」
「使い魔は主人である契約した術者からの魔力を貰って生きていますの。 主人からでない魔力は基本的に受け付けませんわ。 力の強い使い魔等ならある程度自給自足が出来るので問題は無いですが、こう言う小さな使い魔だと致命的なのですわ」
大きな動物と小動物では体重に大しての比率でみれば、小動物の方がより沢山の食べ物が必要となるが、それのようなものだろうか?
「もきゅーん……」
横たわって「もうだめだー」と言わんばかりのクレバーファーラットだが、流石にまだ余裕はあると思う。
「まあ、幸いな事に使い魔の契約は完了していませんから、誰かが新たに主人となれば大丈夫ですわ」
「契約解除して自然に帰してやっちゃ駄目なのか?」
野に放つってやつだな。 そんな他者に自分の生命を握れるってのも可哀想な気がしてしまうのだ。
「人の元で育ったこの子が自然の中で生きてはいけませんわ。 それこそ、ゴブリンあたりに捕まってあっという間に食べられてしまいますわ。 それに使い魔でも無いモンスターを飼うのは違法なんですのよ?」
「まじか、世知辛いな。 それじゃあコリンナ様にでも里親になってもらうか?」
おお、何気なく言ったが魔法少女にマスコット的な感じで良いかも!?
「それはちょっと難しいかもしれませんわ」
「なぜに!?」
「コリンナ様はまだまだ使い魔を養うほど魔力に余裕が無いからですわ」
そ、そうか、それじゃあ仕方がないか……。
良いアイディアだと思ったのだが残念だ。
魔力の問題なら、エーリカ使い魔にしてもらうののが無難かな? 面倒見も良いし。
「イオリさんの使い魔にすれば良いんじゃあれませんの?」
「え? 俺の?」
エーリカの使い魔にどうか?と言おうと思ったら、俺にどうかと先に奨められてしまった。
ペットなんて飼ったこと無いのだが大丈夫だろうか?
「後で誰かに譲る事も出来ますし、取り敢えずということでしたら、魔力有り余ってるイオリさんが適任かと」
いや、別に減らないだけで有り余ってるわけでは……あるか。
「お前はそれで良いか?」
「もきゅーん? ……もきゅっ!」
一応本人というか本モンスターに確認をとってやると、したっと前足をあげて肯定の意を示してきた。
「コイツも良いみたいなので、そうしようか。 で、どうやったら契約出来るんだ?」
「普通は取り決めをして魔力を少しあげて受け入れられれば名前をつけてお終いなんですが、中途半端に契約が結ばれてますからね。 私が仲介しますので、手に魔力を溜めてその子の前に差し出して下さいまし」
言われた通りに、手を差し出してやる。
「もきゅ」
そっと俺の手に冷たい小さな手が乗せられた。
冷たいと思ったその手はジワジワと温かくなり、漠然とではあるが何かが繋がったという実感がある。
なんというか不思議な感覚だ。
「では、この子に名前つけてあげてくださいまし」
「え? いや急に言われてもな、オスかメスかもわからんし」
「この種にオスもメスもありませんわ」
え? 性別無いとか……。とはいえ名前とかすぐには思いつかない。
真っ白だからピ○チュウって色でもミ○キーって色でもないしなぁ。
うーん、白くて丸い……。
「ニクマンってのはどうだ?」
「もきゅい!」
プイっと顔を背けたので、嫌って事か……。
「タマ」
「もきゅい!」
またしても、プイっと顔を背ける。
贅沢なやつだな。
その後も、しろみ、まんじゅう、だいふく、つぶれアンパン、マシュマロ、わたあめ等イロイロと言ってみたが、どれも拒否されてしまった。
第二王子がいい加減だったんじゃなくて、コレが面倒だっただけなんじゃとちょっと思い始めた。
なんとなく、食い物の名前はヤダって言っているような感じが伝わって来ている。
この世界に無い食い物がほとんどなのだが、俺との繋がりでコイツにも名前の意味が伝わっているようだ。
めんどくせーなーもー。
「もきゅきゅ!」
俺の手をたしたしと叩いて、一生使う名前なんだからちゃんと考えて!と言うような気持ちが伝わってきた。
「じゃあ、マルモアでどうだ?」
まだ安直な響きだが、どうだろうか? 丸いしこんなのしか思いつかなかった……。
「もきゅきゅ!」
何となくだが、オーケーだと言っているような気がする。
「決まったようですわね、では契約を結びます。 ……コントラクト!」
じわりと温かさから一瞬熱い感覚になり、その温度は急速に冷めていく。
冷めてはいるが、コイツとの繋がりはしっかりと残っているとはっきり解かる。
「これからよろしくな、マル」
「もきゅ? もっきゅー!」
なんかまたたしたしと叩かれた。
え? いきなり名前を略すなって?
「知らん、マルで良いだろマルで」
「もきゅぅぅ……」
なんかぐぬぬってなってるな。
「無事、契約を結べたようですわね」
「もきゅん!」
マルがエーリカに向かってペコリと頭を下げた。
主人の俺より、エーリカに対しての方がよっぽど主従関係が取れているように見えるのは気のせいだろうか?
一応コリンナ様や他の皆にも、俺の使い魔になったことを知らせに行った。
マルはもきゅもきゅと愛想を振りまいて、自分は無害であるとアピールしていたがアリーセにだけは近づかなかった。
「なんで、私を見ると怯えるのかしら?」
「捕食者と被捕食者の関係だからじゃないか?」
ネズミとフクロウの間柄じゃ、仕方がないと言っちゃ仕方がない気がする。
「それを言ったら、アンドレアだって猫なんだから捕食者じゃない」
「んー、じゃあ初見で食うとか言ったからじゃないか?」
ああ、やっぱりそうみたいだ、自分は美味しくないよ!って一生懸命言っている。
というか、美味しそうな名前だと食べられちゃうからヤダって思っていたのか……。
「良いかマル、アリーセに逆らうと名前とか関係なく頭からバリバリ食べられちゃうから、ちゃんと言うこと聞かないと駄目なんだぞ?」
「も、もきゅ!!」
マルに教えてやると緊張した様子で、わかった! とビシっと敬礼をした。
その瞬間にスパーンとハリセンのいい音が響く。
「食べないわよ! 変なことおしえるんじゃないの!!」
「もっきゅー!?」
俺の頭を思いっきりハリセンで叩いたアリーセを見て、この人には逆らわないぞという気持ちがマルから伝わってきた。
違うぞマル、怖いのはアリーセだけじゃないからな?
ひとまず、ほんの少しのトラブルはあったが、こうして、新しい仲間が加わった。
使い魔という扱いでは無かったが、ゲーム時代にもペットシステム的なものがあって、それに伴うスキルも幾つかあったので、せっかくだからと久々にスキルを取ることにしよう。
俺は久しぶりに自分のステータスを表示した。
------------------------------------------------------------------
名前:イオリ・コスイ
種族:ヒューマン?
年齢:18歳
ジョブ:ノービス
レベル:81
HP:8900
MP:5500
スタミナ:12000
筋力:600
敏捷:700
知力:500
器用:600
体力:1000
魔力:700
頑健:1000
精神:700
物理攻撃力:500
魔法攻撃力:400
物理防御力:500
魔法防御力:400
称号:異世界人、露出狂、偽記憶喪失者、ドラゴンバスター、ウンチク魔人、簒奪者、魔道具使い、都市の守護者、鑑定名人、ジャイアントキリング、お大臣、歩く錬金術師ギルド、存在が都市伝説、追込みマスター、名付け下手
スキル
パッシブ:言語翻訳
:アイテムボックス(x9999)
:装備制限解除クリアボーナス
:チートツール LV MAX
:解析ツール LV MAX
アクティブ:剣術 LV2
→スマッシュ LV1
カウンター LV1
ダブルアタック LV1
カウンタースマッシュ LV1
ウェポンガード LV1
ソニックスラッシュ LV1
:体術 LV1
→アクロバット LV1
登攀 LV1
受け身 LV1
忍び足 LV1
潜伏 LV2
投擲 LV2
:射撃 LV1
集中 LV1
命中 LV1
装填 LV1
クイックショット LV1
:格闘 LV1
→コンビネーションアタック LV1
バックアタック LV2
サイレントアタック LV1
:魔法 LV3
→龍言語魔法LV1
究極魔法 LV1
上級魔法 LV1
中級魔法 LV2
初級魔法 LV3
:知覚 LV1
→暗視 LV1
聞き耳 LV1
危険感知 LV1
オートマッピング LV1
:クラフト LV1
→ポーション作成 LV2
武具メンテナンス LV1
鑑定 LV3
魔道具作成 LV2
料理 LV3
罠設置/解除 LV3
解錠 LV1
所持金:999987643GP (+直接所持18GP)
魔晶石:999971個
ファミリア:マルモア(クレバーファーラット)
------------------------------------------------------------------
称号とか言いたい事は山ほどあるがまず言わせろ。
いつの間にか種族に「?」が付いてるじゃねーか!?
人間じゃないかも? って言いたいのかっ!?
「もきゅ」
いや、流石ご主人じぇねーよ、これディスられてるだけだからな?
「もきゅーん?」
あ、解ってないなコイツ。
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