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第132話 え?会いたい?
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オレはリュックから三日ぶりにスマホを取り出し、電源を入れてみた。
立ち上がるのに時間がかかる。
真っ暗な画面に光が満ちる。
通知のプレビューが画面にズラリと並んだ。
一番はじめに目に飛びこんで来たのは灰谷からのメッセージだった。
『真島、会いてえ』
え?会いたい?
『オマエ、どこにいる真島。つうか電源入れろ!』
スクロールして行くと『バイク二台ゲット。オマエどっちにする?』というメッセージに続いて灰谷がバイクにまたがっている写真。
え?これホンダジョーカーじゃね?
ブラックとシルバー二台?
どっちって。
え?え?
ゲット?
もしかしてオレの?
オレは画面をスクロールする。
『月はキレイだ。ドッグはウマイ。いっしょに食おうぜ。真島、帰ってこい』
アメリカンドッグをかじる灰谷の自撮り。
なんで眉間にシワ寄ってんだ。
それから月。月の写真。
あれ、これって昨日。
オレが見てたのと一緒じゃね?
え?通じてた?
さらに画面をスクロールする。
母ちゃん親父やサトナカからの安否確認がチョコチョコ間に入っている。
でも、そのほとんどが灰谷からだった。
ほぼ『真島、おい』とか『真島、ふざけんな』とかの短いものなんだけど。
あ、オレは指を止める。
二日前。海に行った日だ。
虹。
虹の写真。
今にも消えそうな、空に半円を描く虹だった。
灰谷も見たんだな。
んで、オレに、オレに見せたいから写真撮ってくれたんだ。
月といい虹といい……。
そんな事今までだって何度かあったのに、今、スゲー嬉しい。
灰谷、灰谷、虹、見たぜ。
オレも一番にオマエに見せたいって思ったんだぜ。
聞こえるか?灰谷。
灰谷。
灰谷。。
灰谷。。。
ガキかっつうの!
聞こえるわけない…。
ブブッツ。
「うおっ」
バイブにしてたスマホが突然震えてビックリした。
そして画面には<灰谷>の文字。
ウソだろ。電源入れた途端。
ブブッブブッ。
ブブッブブッ。
スマホは震え続けた。
どうしよう。
でも……。
オレは出れずにいた。
切れた。
と思ったら画面にメッセージが流れる。
『真島、電話に出ろ!』
そしてまた、スマホが震え始める。
<灰谷>
<灰谷>
名前が点滅する。
どうしよう。
オレ、オレ……。
また電話が切れたと思ったら、メッセージが流れる。
『どこだ真島。どこだ』
メッセージを開いてないから既読にはなっていないはずだった。
灰谷がわかってるのはオレがスマホの電源を入れたって事だけだ。
オレ……。
そうこうしているうちにまたメッセージが来た。
『わかった。そこで待ってろ』
え?そこでって。
オレがここに、城島さんの部屋にいる事、わかるわけがない。
ウソだろ?
心がザワザワした。
いやいやオレ、来るわけない。
闇雲に灰谷を走らせて、いいのかよオレ。
あいつが会いたいって言ってくれてるのに応えなくてどうするよ。
オレ……。
そうこうしているうちにどのくらいの時間がたったのだろうか。
ガチャッ。
玄関のドアノブが回される音がした。
立ち上がるのに時間がかかる。
真っ暗な画面に光が満ちる。
通知のプレビューが画面にズラリと並んだ。
一番はじめに目に飛びこんで来たのは灰谷からのメッセージだった。
『真島、会いてえ』
え?会いたい?
『オマエ、どこにいる真島。つうか電源入れろ!』
スクロールして行くと『バイク二台ゲット。オマエどっちにする?』というメッセージに続いて灰谷がバイクにまたがっている写真。
え?これホンダジョーカーじゃね?
ブラックとシルバー二台?
どっちって。
え?え?
ゲット?
もしかしてオレの?
オレは画面をスクロールする。
『月はキレイだ。ドッグはウマイ。いっしょに食おうぜ。真島、帰ってこい』
アメリカンドッグをかじる灰谷の自撮り。
なんで眉間にシワ寄ってんだ。
それから月。月の写真。
あれ、これって昨日。
オレが見てたのと一緒じゃね?
え?通じてた?
さらに画面をスクロールする。
母ちゃん親父やサトナカからの安否確認がチョコチョコ間に入っている。
でも、そのほとんどが灰谷からだった。
ほぼ『真島、おい』とか『真島、ふざけんな』とかの短いものなんだけど。
あ、オレは指を止める。
二日前。海に行った日だ。
虹。
虹の写真。
今にも消えそうな、空に半円を描く虹だった。
灰谷も見たんだな。
んで、オレに、オレに見せたいから写真撮ってくれたんだ。
月といい虹といい……。
そんな事今までだって何度かあったのに、今、スゲー嬉しい。
灰谷、灰谷、虹、見たぜ。
オレも一番にオマエに見せたいって思ったんだぜ。
聞こえるか?灰谷。
灰谷。
灰谷。。
灰谷。。。
ガキかっつうの!
聞こえるわけない…。
ブブッツ。
「うおっ」
バイブにしてたスマホが突然震えてビックリした。
そして画面には<灰谷>の文字。
ウソだろ。電源入れた途端。
ブブッブブッ。
ブブッブブッ。
スマホは震え続けた。
どうしよう。
でも……。
オレは出れずにいた。
切れた。
と思ったら画面にメッセージが流れる。
『真島、電話に出ろ!』
そしてまた、スマホが震え始める。
<灰谷>
<灰谷>
名前が点滅する。
どうしよう。
オレ、オレ……。
また電話が切れたと思ったら、メッセージが流れる。
『どこだ真島。どこだ』
メッセージを開いてないから既読にはなっていないはずだった。
灰谷がわかってるのはオレがスマホの電源を入れたって事だけだ。
オレ……。
そうこうしているうちにまたメッセージが来た。
『わかった。そこで待ってろ』
え?そこでって。
オレがここに、城島さんの部屋にいる事、わかるわけがない。
ウソだろ?
心がザワザワした。
いやいやオレ、来るわけない。
闇雲に灰谷を走らせて、いいのかよオレ。
あいつが会いたいって言ってくれてるのに応えなくてどうするよ。
オレ……。
そうこうしているうちにどのくらいの時間がたったのだろうか。
ガチャッ。
玄関のドアノブが回される音がした。
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