103 / 143
第四章 異質殺し
4-18 ──おごっ?!
しおりを挟む
■
彼の言葉には納得できる材料はあるし、納得ができない材料もある。矛盾をつついてしまえば、止め処なく不信感というものは溢れてしまうけれど、私はそうすることを選択はしなかった。私の裏側にある感情が、それに対して納得をすることができる容量を持っていたからだ。
彼の言っている言葉は無茶苦茶だ。支離滅裂でしかないし、話すべきところを話していないし、それで納得をしろ、と強要している。そんな言葉になっとくなんてできるわけがないのに、それでも彼の言葉には嘘がないような気がした。
私には、彼と一緒に過ごした記憶も過去もない。それでも彼は私のことを幼馴染だといった。私のことを赤色だと表現した。そんな荒唐無稽な発言を、どうしてか私は信じることができてしまう。ほぼ初対面でしかないはずなのに、それこそ幼馴染のような信頼関係を彼に対して抱いているような、そんな感覚。
彼の中に隠し事はあるのだろう。彼は嘘こそはついていないものの、それでも話していない部分は大きくある。でも、彼はその上で離せることは話している。だから、彼が話していないことはどうしたって話せないことでしかないのだろう。
きっと、私のこの記憶についても、この感情についてもそうなのだ。
それを納得しろ、と言われても、きっとほかの人であったのならば、……人間であったのならば許容することは難しいのだろう。
けれど、私は日常に生きる人間じゃない。非現実を常としている魔法使いなのだ。
だからこそ、納得はできないけれど、納得をする。理解はできないけれど、理解はする。裏で何かしらの事情が働いていることを理解してしまう。
それならば、私は彼の言葉を受け容れなければいけないのだろう。
なんとなく、そう感じてしまうのだ。
□
『……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………』
◇
思い立ったら吉日、という言葉がある。その言葉に突き動かされたわけではないけれど、それでも彼女に声をかけたのが今日であり、さらに発展した行動を起こそうとしているのも今日だった。
「葵ってまだ携帯持ってなかったよね」
もうほぼ夜の時間帯になっている。彼女には魔法教室という深夜の習い事があるわけだけれども、そのうえで葵に了承を取って、俺たちはデパートのある方へと足を運んでいく。そんな道中、俺は彼女の境遇を思い出しながら、葵にそう呟いた。
彼女は未だに制服のままで、学生鞄を片手にぶら下げながら、夜の中の道を歩いていく。時間については定かではないけれど、それでも夜に溶け込むように歩く彼女の姿は非行少女のように見えてしまうのかもしれない。……それにしては身なりもすべて落ち着いているけれど。
「……まあ、そうですね」
一瞬、彼女は訝し気な態度をとったけれど、何かにハッとしたようにした後は、僕の言葉に慎重に答える。
確か彼女は片親で、いつも父親は海外出張で不在だったはずだ。そんな話を数年前くらいに聞いたことがある。だからこそ、片親同士である俺たちは仲が良くなり、そうして一緒に過ごしていたわけだけれど、それ故にというべきか、俺たちは文明の利器なる電子機器を何一つ持ち得ていなかった。
「それじゃあ買いに行くしかないね」
「……はい?」
俺の言葉に、彼女は戸惑ったように足を止める。その声音の中には戸惑いと一緒に、怒りというか、不満そうな声が確かに含まれている。
「……そんなお金持ってないです」
「うん、知ってる」
幼馴染だから、と付け足しそうになったけれど、その言葉を飲み込んだ。
「……だったら、どうするんですか」
「──俺が奢るのです」
「──おごっ?!」
──俺の手元には、半年間働いていた孤児院での給料がある。
孤児院では生活費を引いた給料が渡される。それで残る給料についてはおおよそ十万ほど。
高校生という年代には、なかなか重すぎるもの。というか、高校生が学業ではなく就業に励めば、確かにこれくらいの金額をもらうことはできるのだろうけれど。
ともかくとして、もともと無趣味ということもあって、今まで金を使うこともなく、そうして貯めに貯めることになった金が俺の手元にはたくさんある。
正直、他人の携帯をおごるのも容易いほどに。
そして今後も悪魔祓いとして活動していけば、更に給料は増えていくのだから、もうこれは彼女に対して携帯をおごらなければいけないのだ。
「……いや!! 流石にそれは駄目ですって! それは、ええと、なんていうか……」
彼女は後ろめたいように表情を曇らせて、視線を地面に落としていく。
彼女の後ろめたさについては理解がある。以前、彼女からイベントごとがある際に、何かしらのプレゼントをもらっていたときのような、そんな俺の感覚に近いのだろう。
だからこそ、俺は彼女に何かしら恩返しがしたい。
今の葵にそんな記憶は残っていないのは百も承知だけれど、それでも恩返しができるときに恩返しをしたい、という俺の気持ちは間違っていないはずだ。
……あと、俺がイギリスに渡った後、彼女と連絡ができない、というのは心細く感じてしまうから。正直、ここが彼女に携帯を奢る理由としては一番強いかもしれない。
困惑し続けている葵を俺はニヤニヤと笑いながら、とりあえずと言わんばかりに彼女の手を引いて、一緒にデパートの中にあるだろう携帯ショップへと足を向けていく。
まあ、たまにはこういうイベントがあってもいいだろう。
これが、俺たちの新しい関係性なのだと、心の中で信じながら。
彼の言葉には納得できる材料はあるし、納得ができない材料もある。矛盾をつついてしまえば、止め処なく不信感というものは溢れてしまうけれど、私はそうすることを選択はしなかった。私の裏側にある感情が、それに対して納得をすることができる容量を持っていたからだ。
彼の言っている言葉は無茶苦茶だ。支離滅裂でしかないし、話すべきところを話していないし、それで納得をしろ、と強要している。そんな言葉になっとくなんてできるわけがないのに、それでも彼の言葉には嘘がないような気がした。
私には、彼と一緒に過ごした記憶も過去もない。それでも彼は私のことを幼馴染だといった。私のことを赤色だと表現した。そんな荒唐無稽な発言を、どうしてか私は信じることができてしまう。ほぼ初対面でしかないはずなのに、それこそ幼馴染のような信頼関係を彼に対して抱いているような、そんな感覚。
彼の中に隠し事はあるのだろう。彼は嘘こそはついていないものの、それでも話していない部分は大きくある。でも、彼はその上で離せることは話している。だから、彼が話していないことはどうしたって話せないことでしかないのだろう。
きっと、私のこの記憶についても、この感情についてもそうなのだ。
それを納得しろ、と言われても、きっとほかの人であったのならば、……人間であったのならば許容することは難しいのだろう。
けれど、私は日常に生きる人間じゃない。非現実を常としている魔法使いなのだ。
だからこそ、納得はできないけれど、納得をする。理解はできないけれど、理解はする。裏で何かしらの事情が働いていることを理解してしまう。
それならば、私は彼の言葉を受け容れなければいけないのだろう。
なんとなく、そう感じてしまうのだ。
□
『……………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………』
◇
思い立ったら吉日、という言葉がある。その言葉に突き動かされたわけではないけれど、それでも彼女に声をかけたのが今日であり、さらに発展した行動を起こそうとしているのも今日だった。
「葵ってまだ携帯持ってなかったよね」
もうほぼ夜の時間帯になっている。彼女には魔法教室という深夜の習い事があるわけだけれども、そのうえで葵に了承を取って、俺たちはデパートのある方へと足を運んでいく。そんな道中、俺は彼女の境遇を思い出しながら、葵にそう呟いた。
彼女は未だに制服のままで、学生鞄を片手にぶら下げながら、夜の中の道を歩いていく。時間については定かではないけれど、それでも夜に溶け込むように歩く彼女の姿は非行少女のように見えてしまうのかもしれない。……それにしては身なりもすべて落ち着いているけれど。
「……まあ、そうですね」
一瞬、彼女は訝し気な態度をとったけれど、何かにハッとしたようにした後は、僕の言葉に慎重に答える。
確か彼女は片親で、いつも父親は海外出張で不在だったはずだ。そんな話を数年前くらいに聞いたことがある。だからこそ、片親同士である俺たちは仲が良くなり、そうして一緒に過ごしていたわけだけれど、それ故にというべきか、俺たちは文明の利器なる電子機器を何一つ持ち得ていなかった。
「それじゃあ買いに行くしかないね」
「……はい?」
俺の言葉に、彼女は戸惑ったように足を止める。その声音の中には戸惑いと一緒に、怒りというか、不満そうな声が確かに含まれている。
「……そんなお金持ってないです」
「うん、知ってる」
幼馴染だから、と付け足しそうになったけれど、その言葉を飲み込んだ。
「……だったら、どうするんですか」
「──俺が奢るのです」
「──おごっ?!」
──俺の手元には、半年間働いていた孤児院での給料がある。
孤児院では生活費を引いた給料が渡される。それで残る給料についてはおおよそ十万ほど。
高校生という年代には、なかなか重すぎるもの。というか、高校生が学業ではなく就業に励めば、確かにこれくらいの金額をもらうことはできるのだろうけれど。
ともかくとして、もともと無趣味ということもあって、今まで金を使うこともなく、そうして貯めに貯めることになった金が俺の手元にはたくさんある。
正直、他人の携帯をおごるのも容易いほどに。
そして今後も悪魔祓いとして活動していけば、更に給料は増えていくのだから、もうこれは彼女に対して携帯をおごらなければいけないのだ。
「……いや!! 流石にそれは駄目ですって! それは、ええと、なんていうか……」
彼女は後ろめたいように表情を曇らせて、視線を地面に落としていく。
彼女の後ろめたさについては理解がある。以前、彼女からイベントごとがある際に、何かしらのプレゼントをもらっていたときのような、そんな俺の感覚に近いのだろう。
だからこそ、俺は彼女に何かしら恩返しがしたい。
今の葵にそんな記憶は残っていないのは百も承知だけれど、それでも恩返しができるときに恩返しをしたい、という俺の気持ちは間違っていないはずだ。
……あと、俺がイギリスに渡った後、彼女と連絡ができない、というのは心細く感じてしまうから。正直、ここが彼女に携帯を奢る理由としては一番強いかもしれない。
困惑し続けている葵を俺はニヤニヤと笑いながら、とりあえずと言わんばかりに彼女の手を引いて、一緒にデパートの中にあるだろう携帯ショップへと足を向けていく。
まあ、たまにはこういうイベントがあってもいいだろう。
これが、俺たちの新しい関係性なのだと、心の中で信じながら。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
【もうダメだ!】貧乏大学生、絶望から一気に成り上がる〜もし、無属性でFランクの俺が異文明の魔道兵器を担いでダンジョンに潜ったら〜
KEINO
ファンタジー
貧乏大学生の探索者はダンジョンに潜り、全てを覆す。
~あらすじ~
世界に突如出現した異次元空間「ダンジョン」。
そこから産出される魔石は人類に無限のエネルギーをもたらし、アーティファクトは魔法の力を授けた。
しかし、その恩恵は平等ではなかった。
富と力はダンジョン利権を牛耳る企業と、「属性適性」という特別な才能を持つ「選ばれし者」たちに独占され、世界は新たな格差社会へと変貌していた。
そんな歪んだ現代日本で、及川翔は「無属性」という最底辺の烙印を押された青年だった。
彼には魔法の才能も、富も、未来への希望もない。
あるのは、両親を失った二年前のダンジョン氾濫で、原因不明の昏睡状態に陥った最愛の妹、美咲を救うという、ただ一つの願いだけだった。
妹を治すため、彼は最先端の「魔力生体学」を学ぶが、学費と治療費という冷酷な現実が彼の行く手を阻む。
希望と絶望の狭間で、翔に残された道はただ一つ――危険なダンジョンに潜り、泥臭く魔石を稼ぐこと。
英雄とも呼べるようなSランク探索者が脚光を浴びる華やかな世界とは裏腹に、翔は今日も一人、薄暗いダンジョンの奥へと足を踏み入れる。
これは、神に選ばれなかった「持たざる者」が、絶望的な現実にもがきながら、たった一つの希望を掴むために抗い、やがて世界の真実と向き合う、戦いの物語。
彼の「無属性」の力が、世界を揺るがす光となることを、彼はまだ知らない。
テンプレのダンジョン物を書いてみたくなり、手を出しました。
SF味が増してくるのは結構先の予定です。
スローペースですが、しっかりと世界観を楽しんでもらえる作品になってると思います。
良かったら読んでください!
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる