世界一の彼女として、愛してくれますか?──俺は求めてないのだが、ラブコメ展開になるのはどうしてだろうか?

R.K.

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一章

週末は、妹とラブラブ遊園地のはずだった……3

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 ただでさえ、寝不足という状態なわけなのに、昼休みのあとで、さらに体育のあとなわけだから、まともに起きて授業を受けるなんてことが、できるわけがない。

 ただ、唯一救いがあるとすれば、日本史の先生は優しいということだ。
 寝てても怒られることはない。
 というより、日本史の先生が怒ってるところを見た生徒は、未だにいないことだろう。

 ただ、寝ると少しだけ成績に関わる点が引かれるらしい。
 まあ、当たり前だ。
 そうじゃなきゃ、真面目に授業を受けている生徒が報われない。
 それどころか、真面目に授業を受ける生徒なんて、一人残らずいなくなるだろう。たぶん。

 そんなわけで、俺は6時間目の授業は寝て過ごした。
 というより、俺が起こされたときには授業はすでに終わっていたので、たぶん寝てしまったのだろう。
 それも、熟睡で。

 ちなみに、俺を起こしてくれたのは葵だった。
 葵が言うには、授業が終わってすぐに起こしに来てくれたそうなので、ホームルームは始まっていなかった。

 ただ、葵は少しどこか呆れたように、「もう、授業は真面目に受けなきゃだめだよ......?」と、言われた。
 葵のその言葉は、本当にごもっともなので、ぐうのね一つでない。
 そもそも、意見しようだなんておこがましいことすら考えてないが......。

 ただ、なんで寝てたのかということを、深くまで聞かれると困るので、俺は露骨に話を変えようとする。

「葵って、勉強できるのか?」

 しかし、無理だった。
 とりあえず、徐々に話を変えていくことに、ジョブチェンジする。

「う~ん、どうだろう......。よくはわからないけど、たぶん......人並み程度、かな......」

 俺の考えは、上手く言ったようで、話の内容がそれる。
 とりあえず、俺は目的が上手く成功したことに安堵する。

「でも、悠くんよりは、できるよ?だって、授業中に寝ちゃうような人だからね。私、授業中に寝たことなんて一度もないんだから......!」

 そこで胸を張ることで、葵についている二つの大きな双丘は、より大きく強調される。
 俺は目のやり場に困ったので、少し目をそらして、なんとかあいつを鎮める。

 そこで、俺はそれをする前の少しいたずらめいた葵のものいいを思い出し、思わず「かわいい」ともれかける。
 ただ、なんとかその言葉をぐっと噛み締めて、それを喉の奥にぎゅっと押し込む。

 俺は、ドキドキしっぱなしのまま、葵と他愛のない会話に花を咲かせる。

 そうこうしてると、学校側から、『イチャイチャしてるんじゃねえ......!』とでも言いたげな、絶妙なタイミングで、ホームルームの始まりを知らせるチャイムが鳴った。


 俺は、響鬼に校門の方で待ってるように、連絡をいれると、俺は赤里のもとへ向かっていた。あれを回収するからだ。

 ただ、今回はいつもと違って少し急いでいた。


 ホームルームの終わりを告げるチャイムが鳴ると同時に、赤里から『私、今日、用事がある、早く来て』と、片言な日本語の文が送られてきていた。

 そんなわけで、俺は既読すると、できるだけ早く赤里のもとへ向かおうとする。

 しかし、昨日葵が一緒に帰ろうと言ってきたのを思い出し、今日も言われると思い、葵にそのことを伝えようと思って、葵のもとに行く。

 そして、葵に話しかけると、葵には葵の用事があったようで、「本当はとても一緒に帰りたいんだけど、というか、一緒に帰ろうと思ってたんだけど......!その、があるから、ごめんね......!」と、言われてしまった。

 葵にも友達ができたのか、それともアルバイトがあるのか、それはわからないが、用事があるというのじゃ、仕方ない。
 俺は、一人そう思いながら、「別に、いいよ」と、そう優しく返してあげた。

 と、俺が今度こそ赤里のもとに向かおうとすると、響鬼から返事がきていた。『わかったよ。僕は、お邪魔虫にならないように、先に校門に行って待ってればいいんだね......?』その内容を読み、俺は響鬼の満面の笑みが頭に浮かぶ。

 あったらあいつの顔面でもぶん殴ってやろう。
 俺は、密かにそれを決意して、俺は赤里のもとに急いだ。

 俺はいつもの場所に来ると、もうすでに赤里は来ていた。

「遅いわよ......!私からの呼び出しには、一分で来なさい!」

 どこの女王様だ......?と、赤里のわけがわからん話にイラッときながら、

「俺は、お前の奴隷じゃない」

 そう反論する。
 ただ、こういうのは理屈なんかじゃないらしく、

「女の子からの呼び出しなんだから、それが当たり前なのよ!」

 そう言われた。
 なんとも理不尽な話だ。
 もう少し、葵のことを見習ってもらいたい。もしかしたら、あれは葵の素じゃないのかもしれないが......。

 ただ、赤里は自分の言いたいことを言えてスッキリしたからなのか、すぐにあれを回収しだす。
 そして、それを回収すると、「私は、急ぐから」と、それだけ言い残して行ってしまった。

 俺は、そんな赤里の様子に、漠然と台風みたいなやつだなと思った。


「こうして悠と二人で帰るなんて久しぶりだね」

 響鬼のどこか気持ちの悪い発言に、俺は心の中で引きながら、

「お前がもし、かわいい女の子だったら、そのセリフを発してもいい」

 俺は、自分の本音を響鬼に伝える。
 俺と響鬼は、親友のようなものだ。

 けど、俺と響鬼は一度も喧嘩したことはない。
 相手の本当に嫌がることは、しないから。

「でも、僕は、君が言うにはイケメンなんだし、似たようなものじゃないかな?」

「全然ちげぇよ!」

 俺は、響鬼のわけわからんボケにそう返す。
 そんな俺たちの間には、深いようで、浅い、そんな関係だった。

「まあ、もし僕が君の立場で、あんなことを言ってこようものなら、あまりの気持ち悪さに、殴ってるかもしれないけどね」

「なら、やめろよ!俺だって、気持ち悪すぎて吐きそうだったわ!」

 俺は、響鬼の言葉にそう返す。
 少しの日にち喋っていなかっただけなのに、どこか久しいものを感じる。

 最近はずっと一緒に話していたからだろうか?
 俺は、響鬼との他愛のない会話を楽しみながら、下り坂をゆっくりと降りてゆく。
 こんな平和な日常が、永遠と続けばいいのに、なんて思いながら。
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