世界一の彼女として、愛してくれますか?──俺は求めてないのだが、ラブコメ展開になるのはどうしてだろうか?

R.K.

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一章

週末は、妹とラブラブ遊園地のはずだった……4

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「それじゃ、またね」

 そう言って、響鬼は電車を降りていった。

 それから少しの間、電車に揺られ、そして、電車をあとにした。


 特になにもない、どこにでもあるような、ありふられた住宅街。
 そんな住宅街を、俺は歩いていた。
 俺は、家まで帰る途中にあるコンビニに寄る。

 明日、俺は妹と遊園地に行くことになっている。
 遊園地に行く途中で、コンビニに寄って飲み物を買うなんて、そんなことはできないから、先に買っておこうと思ったというわけだ。

 俺は飲み物の並んでる棚を見て、どれにするか吟味する。

 そういえば、今の妹の好きなジュースがわからない。
 昔はいちごミルクなんかが好きだったはずだが、今は中学3年生だ。
 いちごミルクなんて子供らしい飲み物を、今も好きだなんて思えない。
 それに、理由を聞かれたら困る。
 正直に言ったら、絶対にキモいと言われるだろう。
 そう思って、俺はいちごミルクではなく、午前の紅茶のレモンティーを取る。

 自分の分の飲み物をどうするか悩んでると、期間限定とかかれてるのを発見する。
 それは、カフェ・モカだった。
 あまり見ないものが売っていることもあり、俺はそれにする。

 レジに行き、俺はコンビニをあとにした。

 外が真っ暗になり始めるころ、俺は家についた。

「ただいま」

「あ、お兄ちゃん......?ごめん、さっきまで友達が来てたから、まだよるご飯の準備できてない」

 帰って来るなり、そんなことを言われた。
 本当に申し訳ないと思ってるからなのか、顔を下に向けてバツの悪そうな顔をしている。

「いや、いいよ。それより、お前に友達がいるってわかって少し安心した」

「はっ......?お兄ちゃん、私に友達がいないと思ってたの?」

「いや、だって、友達が家に来るとかもなかったし、誰かと遊ぶとか用事も滅多にないから」

「最低。てか、そんなこと言ったら、お兄ちゃんはぼっちでしょ」

 申し訳ないと思ってた気持ちはどこへやら。
 ただ、俺はいつもの妹に戻ったことに、安心する。
 そこで、俺は微笑んだ。

「お兄ちゃん、その笑み本当にキモいからやめて」

 妹にガチめのトーンでそう言われて、心にぐさりと刺さる。

 いや、客観的にみたらある意味これはご褒美なのでは......?
 顔のルックスはS級美少女にと劣らない。
 胸が少し小さめというのは、成長期ということにして......。

「お兄ちゃん......?今、私に失礼なことでも思ってたでしょ。しかも、えっ、えっ......なことで......。本当、マジキモいから」

 やっぱり、そう言われたら傷つくわ。
 心にグサグサ刺さるわ。
 俺にはちょっと早すぎるやつだったわ。
 というか、普通に辛い。
 妹にキモいとか罵られても嬉しいとかそんな気分にはなれない。
 ただただ、辛い。
 そして、もともとない兄としてのプライドが粉々に砕け散って空を舞うことになる可能性がある。

 そんなこんなで、妹から二重のダメージをくらって瀕死の状態になった。

 とりあえず、片付けが終わらないことには夜ごはんを食べることができないため、妹の手伝いをするとこにした。

「なあ。お前の友達って、どんなやつなんだ?」

「なに、急に。お兄ちゃんなんかに関係ないじゃん。てか、妹のプライベートのことを平然と聞くとか最低。キモい」

「いや、単なる興味本意だよ!」

 なんでだろう。俺、なんか妹の気に触るようなことでもしたんだろうか?
 ちょっとのことでこんなにもキモいキモい言われてると、俺もへこむ。

「いや、普通の子だから。てか、お兄ちゃんバカなの?変な子と私が付き合ったりするんけないでしょ」

 はいはい、バカです。
 天才で運動神経のいい彩華さんが、変なことつるむことなんて、天と地がひっくり返ってもないですよね。

 と、俺が一人自虐していたそんなとき、

 ピンポーン//

 という、家のチャイムが鳴る音がする。
 こんな時間に誰が?と思いながら、片付けをする手を止める。
 妹が出ようとしてるのをとめて、

「お前は片付けをしてろよ。俺が出るから」

 俺は妹の代わりに玄関に行って、ドアを開ける。
 そこには、少し妖艶さを含んだ笑みを浮かべている少女がいた。

「えっと、君は──」

「あっ、初めまして。私、彩華さんのお友達の旭川耀子あさひかわようこといいます」

 彼女は礼儀正しく礼をする。

「えっと、俺は彩華の兄の、柊──」

「柊悠さんですよね。妹から悠さんのことはよく聞いてます」

 妹が俺の話を学校で?
 その言葉に耳を疑う。
 あんなに、いつも俺のことをチクチク刺してくるやつが、なんで?

 そこで、俺は一つの答えがでて、納得する。
 ああ、学校で俺のことを愚痴ってるのか。
 納得。納得。

「えっと、それで、なんでここに?」

「すいません、その、忘れ物をしてしまって......」

 彼女のしゅんとした姿に、俺はドキドキする。
 というか、よく見なくても、彼女はとてつもない美少女だ。
 鮮やかな髪、中学3年生にしては膨らみの大きな胸、そして、ミニスカートから見える、はりのある太もも。

「どうかしましたか、お兄さん?」

 もし、彩華ではなく、旭川さんが妹だったなら、なんてことを思ってしまう。

「あっ、ごめん。えっと、忘れものしたんだったけ?どうぞ、入って」

 そう言って、家の中に彼女を招き入れる。

「すいません。その、外が少し肌寒かったもので、その、お手洗いに行きたいんですけど、案内してもらえませんか?」

 彼女は少しもじもじしながら、恥ずかしさをかみ殺すようにそういう。

 実際、日によってはこの時期の夜は、肌寒いだろう。
 ましてや、ミニスカートなんて履いていたらよっぽどだ。

「あっ、うん。えっと、ここを真っ直ぐ──」

「その、今は頭が働かないので、その、お手洗いのある場所まで案内してもらえませんか?」 

 つまり、もう漏れそうで考えてられないから、案内をしてほしい、と。
 そういうことなら、彼女の沽券にも関わることなので、彼女の言う通り、連れていってあげることにする。

「えっと、ここが、その、トイ──」

 トイレについたため、俺はそこで立ち止まったのだが、彼女はなぜか俺の腕を強く掴んで一緒にトイレの中へ。
 そして、彼女は手際よくトイレの鍵をしめると、トイレの便器に座る。

「あ、あの、旭川、さん......?」

 俺は動揺を隠しきれずにいると、彼女は妖艶な笑みをまた浮かべた。
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