転生幼児は夢いっぱい

meimei

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「ねーー、リウラ嬢と何はなしてたの?」
 クルト


「仲よさげだったよなー氷の姫と」
 シバル


 氷の姫????
 なんだその……二つ名。



「別に今度一緒に遠乗りしようって話してただけ」
 カシウス



「えーーー!!!いいなー」
 クルト


「馬かーー、俺の馬は黒馬だな」
 シバル


「僕の馬は普通の茶色!カシウスのは?」
 クルト




「馬?馬は白いけど」
カシウス




「「白馬!!!」」
クルト、シバル



「白馬だけど、なんで?」
カシウス



「白馬ってさ、プライドがめちゃくちゃ高くて、知能も高いから乗れない人が多いんだよね」
クルト


「そうそう。白馬に乗れる人って選ばれた人って感じだよな」
シバル


えーーー、そうなの????


「すっごい不思議そうな顔してるー」
クルト



「だって、シルキーは最初から乗せてくれたから……」
カシウス


「それは多分カシウスだからだよ」
クルト


コクコクシバルも頷く


えーー、意味わかんないけど、まぁ……いっか。


「でもいいなーーー白馬かぁ」
クルト



「見てみたいなーー」
シバル



「え、シバルカシウスと一緒に公爵家に暮らしているのにまだ見たことないの?」
クルト



「ないけど」
シバル



「シルキーは領地にいるから」
カシウス


なるほどと皆頷く


いいなー遠乗り、いいなー遠乗りとあまりにもうるさいので、なら一緒に来れば良くない?と言うと

二人はぱあぁぁと笑顔になった。

その一方、その話声が聞こえていたリウラは眉間に皺をよせて歯をギリッと鳴らしていた。

リウラの周囲はその苛立った雰囲気に驚き距離を少しおきつつ、八つ当たりされないように回避したのだった。


なんなのかしら、あの男二人。

自分達はもうハーレム入りして「妻」の立場を得たくせに、なんで私の邪魔をするのかしら???

自分達さえよければそれでいいのかしら???

それとも独り占め的な感じ???



「リーウラ、どうしたの?苛立っちゃって。周りがびびってるよー」
キアラ


「キアナ、だってあの人達の話し聞いていたでしょ?」
リウラ



「てゆうかさ、リウラ抜けがけじゃん!!」
キアラ



「抜けがけもなにも、領地に来てくださるなら、キアラだって一緒でしょ。双子なんだから」
リウラ


リウラは呆れたようにキアラに
話した。

キアラはリウラの双子の妹だ。

一番上には兄がいる。


「で、なんで領地に来てくださる話しになったのにイライラしてちるの?」
キアラ



「だってそれは!!あの「妻」2人も来るとか言うから!!」
リウラ


「ふ~~ん。でもカシウス様のハーレム入りしたらあの二人とも夫人同士仲良くしなきゃならないし。今から仲良くしておいても損はないと思うけど」
キアラ


「…………そうだけど」
リウラ


だけど、どうせなら二人っきりで
遠乗りしてみたかったんだもん。

リウラは口を尖らせた



「もーそんな口を尖らせたら可愛い顔が台無しよ?」
キアラ


「可愛い顔ってキアラと同じ顔だけどね」苦笑
リウラ


「そうよ?だから可愛いでしょ」
キアラ


キアラはいつだって前向きで
明るくて優しくてみんなの人気者だった。

同じ双子なのにこんなに性格が違うのね、と良く分家の親戚に言われたっけ。

でも私は割と生真面目なこの性格も本が好きな自分も嫌いじゃない。

自分の事を好きでいられたのは
優しく愛情深く育ててくれている
両親とお兄様のおかげね。

あ~あ。でも二人っきりが良かったなぁ……

リウラは机に肘をつけその上に顎をのせてため息をついた。

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