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第六章 辺境の島に国を作る
48.王子、老害に驚く
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コボスケにエルダートレントを離すように伝えると、僕はすぐに謝った。
「友達が迷惑かけてすみません」
『ほほほ、若いのは元気があっていいのお』
エルダートレントはどこかお爺さんのようだ。話し方もゆっくりで、ほのぼのとした空気感が流れている。
そう思っていたのは一瞬だった。
『あやつは無理やり腕を折りやがって、何度痛いと叫んでも止め――』
「ごめんなさい! 今すぐにでも注意しておきます!」
どうやら根に持っていたようだ。すごく優しい言葉の裏には色々と思っていたのだろう。
すぐにコボスケに頭を下げさせると嬉しそうにしている。
『ほほほ、舐め腐ったガキは年寄りへの言葉の使い方もわからんのかね』
ん?
これは僕に言っているのだろうか。
『そこは申し訳ありませんでしただよな? すぐに注意しておきますって何様のつもりだ?』
矛先がコボスケではなく、僕に向いている気がする。その後も僕に対して文句を並べ続ける。
ああ、これって貴族界でも問題になっている老害ってやつだろうか。
流石に僕もイライラしてきていたが、それよりもヤバい奴らがいた。
『拙者、こいつぶっ殺す』
『いや、それはワシの役目だ』
『いやーん、私が無理やり犯すわ』
様々なことを言っているが、エルダートレントにイライラしているのはみんな同じのようだ。止めようにも僕の力では止められそうにない。
メアリーに助けを求めるが、彼女も不気味な笑みを浮かべていた。
「ヒヒヒ、一本ずつ枝を折るのがいいのかな? 一つ……二つ……ヒヒヒたくさん折れるから――」
あれは僕が知っている妹だろうか。知られていないだけで、闇属性魔法を使うことによる副作用があるのかもしれない。
『今時の若いやつらは……おい、聞いているのか!』
エルダートレントは言いたいことが言えたからか、どこかスッキリした顔をしている。
年寄りになると、周りが見えなくなるって言うのは本当のようだ。
♢
『申し訳ありません』
さっきまでの姿が嘘のようだ。エルダートレントは体をしならせて僕に謝っている。確かにイライラはしたが、別にそこまで気にしていない。
ただ、仲間思いのコボスケ達がどうしようもなかった。
コボスケは葉を一枚ずつ引き抜いて、ヒツジは風魔法で木の表面を薄く削っていく。
焼き鳥は火炙りするし、リザードマンはフォークで何度も刺していた。
各々の容赦なくエルダートレントに攻撃している姿を見て、中々の残虐性を持っていると知った。
ももとささみも参加したそうにしていたが、流石に教育上良くないから子ども達は止めた。
途中からは家の資材に使えるから良いと目的が変わっていた。
『どうか幹の部分はやめてください』
今も必死にエルダートレントは謝っているが、コボスケ達は聞く耳を持たない。
『おい、お前ら幹が弱点らしいぞ! アドルを傷つけられて黙っているやつはいねーよなー?』
『お前らいくぞ!』
流石に見てて可哀想に見えてくる。僕は急いでエルダートレントの前まで走った。
「もう、そこまでにしてあげ――」
『へへへ、やはり馬鹿なガキは騙されやす――』
エルダートレントは僕を締めつけるために、幹をしならせる。
ああ、助けてあげようと思ったのにな……。
僕は指先に魔力を集めていく。イライラしているからか、魔力の通りが良い気がする。
『おおおおおい、ワシは逃げるぞ!』
『拙者もあのアドルは怖いぞ』
コボスケ達はすぐに立ち止まり逃げていく。今回はその判断で正しい。僕はお前達にこれを放つ気はないからな。
『ははは、お前ら情け――』
「クソジジイは黙っていろ! フィンガーフリック!」
僕は振り向いた瞬間に、指に集めた魔力を解き放つ。圧縮された魔力は直接エルダートレントの幹に当たる。
――バゴオオオオン!
大きな音を立ててエルダートレントは吹き飛んで行った。
「はぁ、清々しいな」
空を見上げるととても良い天気だった。
「友達が迷惑かけてすみません」
『ほほほ、若いのは元気があっていいのお』
エルダートレントはどこかお爺さんのようだ。話し方もゆっくりで、ほのぼのとした空気感が流れている。
そう思っていたのは一瞬だった。
『あやつは無理やり腕を折りやがって、何度痛いと叫んでも止め――』
「ごめんなさい! 今すぐにでも注意しておきます!」
どうやら根に持っていたようだ。すごく優しい言葉の裏には色々と思っていたのだろう。
すぐにコボスケに頭を下げさせると嬉しそうにしている。
『ほほほ、舐め腐ったガキは年寄りへの言葉の使い方もわからんのかね』
ん?
これは僕に言っているのだろうか。
『そこは申し訳ありませんでしただよな? すぐに注意しておきますって何様のつもりだ?』
矛先がコボスケではなく、僕に向いている気がする。その後も僕に対して文句を並べ続ける。
ああ、これって貴族界でも問題になっている老害ってやつだろうか。
流石に僕もイライラしてきていたが、それよりもヤバい奴らがいた。
『拙者、こいつぶっ殺す』
『いや、それはワシの役目だ』
『いやーん、私が無理やり犯すわ』
様々なことを言っているが、エルダートレントにイライラしているのはみんな同じのようだ。止めようにも僕の力では止められそうにない。
メアリーに助けを求めるが、彼女も不気味な笑みを浮かべていた。
「ヒヒヒ、一本ずつ枝を折るのがいいのかな? 一つ……二つ……ヒヒヒたくさん折れるから――」
あれは僕が知っている妹だろうか。知られていないだけで、闇属性魔法を使うことによる副作用があるのかもしれない。
『今時の若いやつらは……おい、聞いているのか!』
エルダートレントは言いたいことが言えたからか、どこかスッキリした顔をしている。
年寄りになると、周りが見えなくなるって言うのは本当のようだ。
♢
『申し訳ありません』
さっきまでの姿が嘘のようだ。エルダートレントは体をしならせて僕に謝っている。確かにイライラはしたが、別にそこまで気にしていない。
ただ、仲間思いのコボスケ達がどうしようもなかった。
コボスケは葉を一枚ずつ引き抜いて、ヒツジは風魔法で木の表面を薄く削っていく。
焼き鳥は火炙りするし、リザードマンはフォークで何度も刺していた。
各々の容赦なくエルダートレントに攻撃している姿を見て、中々の残虐性を持っていると知った。
ももとささみも参加したそうにしていたが、流石に教育上良くないから子ども達は止めた。
途中からは家の資材に使えるから良いと目的が変わっていた。
『どうか幹の部分はやめてください』
今も必死にエルダートレントは謝っているが、コボスケ達は聞く耳を持たない。
『おい、お前ら幹が弱点らしいぞ! アドルを傷つけられて黙っているやつはいねーよなー?』
『お前らいくぞ!』
流石に見てて可哀想に見えてくる。僕は急いでエルダートレントの前まで走った。
「もう、そこまでにしてあげ――」
『へへへ、やはり馬鹿なガキは騙されやす――』
エルダートレントは僕を締めつけるために、幹をしならせる。
ああ、助けてあげようと思ったのにな……。
僕は指先に魔力を集めていく。イライラしているからか、魔力の通りが良い気がする。
『おおおおおい、ワシは逃げるぞ!』
『拙者もあのアドルは怖いぞ』
コボスケ達はすぐに立ち止まり逃げていく。今回はその判断で正しい。僕はお前達にこれを放つ気はないからな。
『ははは、お前ら情け――』
「クソジジイは黙っていろ! フィンガーフリック!」
僕は振り向いた瞬間に、指に集めた魔力を解き放つ。圧縮された魔力は直接エルダートレントの幹に当たる。
――バゴオオオオン!
大きな音を立ててエルダートレントは吹き飛んで行った。
「はぁ、清々しいな」
空を見上げるととても良い天気だった。
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