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第六章 辺境の島に国を作る
59.王子、邪魔をする
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僕はヒツジに抱えられてダンジョンに向かっていた。
『アドル大丈夫か?』
ヒツジに運ばれるのって珍しい気がする。
普段はコボスケの肩の上に乗っていることが多いため、今はヒツジと二人きりだ。
「ヒツジって結構紳士的だよね」
『なっ、褒められても嬉しくねーよ』
今日もツンツンは健在している。ただ、尻尾の動きは隠せていないようだ。今もピーンっと伸ばして、少しゆらゆらと揺らしている。
「そろそろダンジョンに着くね」
『ちゃんと捕まっておけよ!』
さらにヒツジは速度を上げていく。コボスケの親友って言うぐらい実力はある。
これで手先も器用で魔法も使えるって、一番最強な気がする。
ダンジョン内はヒツジが場所を覚えているのか、最短ルートで止まらずに進んでいく。
「そこの道を曲がったところにボス部屋があるはず」
『おう!』
そのままの勢いで向きを変えると、ボス部屋からカマバックのお尻が飛び出ていた。急な停止に僕はそのままヒツジから落ちそうになる。
『アドル危ないぞ』
「ありがとう」
どこかコボスケと違って、ヒツジは紳士的だ。僕はヒツジから降りて周囲を確認する。どうやら部屋の中に入る隙間がないようだ。
「お兄様って本当に無自覚だよね」
『そこがアドルきゅんの良いところでもあるわよ?』
『ぼくは一人でいた時間が長いので――』
「もう、そんなこと言わないでよ! カクレコはこれからも親友だよ?」
『あらあら、すぐにカクレコは泣くんだから』
どこかボス部屋からは楽しい空気感が漂っている。カマバックも話に夢中になっているのか、僕達のことに気づいていないようだ。
せっかくの女子会をやっているなら、僕達は邪魔になるだろう。
「ヒツジ帰ろうか」
『ああ、そうだな』
僕達は帰ることにした。
「うぉ!?」
その時何かに躓いたのか、僕はその場で転んでしまった。
視線を向けるとカマバックの長い脚に引っかかったようだ。
衝撃を感じたのか、カマバックはすぐにボス部屋から顔を出してきた。
『あら、アドルきゅん? カクレコが心配になって追いかけてきたの?』
「ああ、メアリーがすごく怒っていたからな」
どうやらみんな僕のことに気づいたらしい。せっかくの女子会を邪魔してしまった。
奥にいたメアリーは出てくると、すぐに謝ってきた。
「ちゃんと謝ったのか?」
僕の言葉にメアリーは頷いていた。ちゃんと彼に謝ったのなら特に問題はない。その後は恋バナに盛り上がって、時間を忘れていたらしい。
彼の名前はカクレコと言うらしい。カマバックは昔から存在自体は知っていたと。
「じゃあ、僕達は帰るから暗くなる前に帰ってこいよ」
僕はヒツジと帰ろうとしたが、魔石を持ってきたことを思い出した。せっかくなら今渡したほうが持って帰らなくて済むだろう。
結構大きいため、重さも相当ある。カクレコに魔石を渡すと、重そうに持っていたが、その目は輝いていた。
ダンジョンは基本的にお茶は飲むけど食事を食べることはないらしい。
じゃあ、何を食べているのか。その一つが魔石らしい。
大きな口を開けると、バリバリと音を立てながら魔石を食べていた。あんな硬い魔石を噛み砕ける顎の力に驚きだ。
僕の腕なんて一瞬にして砕けるだろう。
『んっ……あっん♡』
微かな吐息が漏れるその声はどこか中性的な響きをしていた。何かあったのかと思い、カクレコに視線を向けると艶やかな瞳でこっちを見ていた。
「お兄様見たらダメです! カクレコさん大丈夫ですか?」
どうやら魔石を食べて体調を崩したようだ。すぐにベッドで休ませようとするが、僕はメアリーに追い出されてしまった。
『ふふふ、アドルきゅんも大変ね』
そんな状況にカマバックは笑っている。しばらく待っていると、今までより少し肌艶が良くなったカクレコが出てきた。
「出てきても大丈夫なのか?」
さっきまでダンジョン部屋から出てこれないと言っていたのに、普通にメアリーについて出てきたのだ。
「魔石を食べて進化したみたい」
進化って魔物が種族が変わる進化なんだろうか。ダンジョンが進化する魔石ってことは、それだけエルダートレントの魔石にたくさんの魔力があったのだろう。
ダンジョン部屋から出ることができたら、あとはこの言葉を伝えるだけだ。
「よかったら僕の村に来ませんか?」
『はい、お世話になります!』
ダンジョンのカクレコが村に住むことになった。
『アドル大丈夫か?』
ヒツジに運ばれるのって珍しい気がする。
普段はコボスケの肩の上に乗っていることが多いため、今はヒツジと二人きりだ。
「ヒツジって結構紳士的だよね」
『なっ、褒められても嬉しくねーよ』
今日もツンツンは健在している。ただ、尻尾の動きは隠せていないようだ。今もピーンっと伸ばして、少しゆらゆらと揺らしている。
「そろそろダンジョンに着くね」
『ちゃんと捕まっておけよ!』
さらにヒツジは速度を上げていく。コボスケの親友って言うぐらい実力はある。
これで手先も器用で魔法も使えるって、一番最強な気がする。
ダンジョン内はヒツジが場所を覚えているのか、最短ルートで止まらずに進んでいく。
「そこの道を曲がったところにボス部屋があるはず」
『おう!』
そのままの勢いで向きを変えると、ボス部屋からカマバックのお尻が飛び出ていた。急な停止に僕はそのままヒツジから落ちそうになる。
『アドル危ないぞ』
「ありがとう」
どこかコボスケと違って、ヒツジは紳士的だ。僕はヒツジから降りて周囲を確認する。どうやら部屋の中に入る隙間がないようだ。
「お兄様って本当に無自覚だよね」
『そこがアドルきゅんの良いところでもあるわよ?』
『ぼくは一人でいた時間が長いので――』
「もう、そんなこと言わないでよ! カクレコはこれからも親友だよ?」
『あらあら、すぐにカクレコは泣くんだから』
どこかボス部屋からは楽しい空気感が漂っている。カマバックも話に夢中になっているのか、僕達のことに気づいていないようだ。
せっかくの女子会をやっているなら、僕達は邪魔になるだろう。
「ヒツジ帰ろうか」
『ああ、そうだな』
僕達は帰ることにした。
「うぉ!?」
その時何かに躓いたのか、僕はその場で転んでしまった。
視線を向けるとカマバックの長い脚に引っかかったようだ。
衝撃を感じたのか、カマバックはすぐにボス部屋から顔を出してきた。
『あら、アドルきゅん? カクレコが心配になって追いかけてきたの?』
「ああ、メアリーがすごく怒っていたからな」
どうやらみんな僕のことに気づいたらしい。せっかくの女子会を邪魔してしまった。
奥にいたメアリーは出てくると、すぐに謝ってきた。
「ちゃんと謝ったのか?」
僕の言葉にメアリーは頷いていた。ちゃんと彼に謝ったのなら特に問題はない。その後は恋バナに盛り上がって、時間を忘れていたらしい。
彼の名前はカクレコと言うらしい。カマバックは昔から存在自体は知っていたと。
「じゃあ、僕達は帰るから暗くなる前に帰ってこいよ」
僕はヒツジと帰ろうとしたが、魔石を持ってきたことを思い出した。せっかくなら今渡したほうが持って帰らなくて済むだろう。
結構大きいため、重さも相当ある。カクレコに魔石を渡すと、重そうに持っていたが、その目は輝いていた。
ダンジョンは基本的にお茶は飲むけど食事を食べることはないらしい。
じゃあ、何を食べているのか。その一つが魔石らしい。
大きな口を開けると、バリバリと音を立てながら魔石を食べていた。あんな硬い魔石を噛み砕ける顎の力に驚きだ。
僕の腕なんて一瞬にして砕けるだろう。
『んっ……あっん♡』
微かな吐息が漏れるその声はどこか中性的な響きをしていた。何かあったのかと思い、カクレコに視線を向けると艶やかな瞳でこっちを見ていた。
「お兄様見たらダメです! カクレコさん大丈夫ですか?」
どうやら魔石を食べて体調を崩したようだ。すぐにベッドで休ませようとするが、僕はメアリーに追い出されてしまった。
『ふふふ、アドルきゅんも大変ね』
そんな状況にカマバックは笑っている。しばらく待っていると、今までより少し肌艶が良くなったカクレコが出てきた。
「出てきても大丈夫なのか?」
さっきまでダンジョン部屋から出てこれないと言っていたのに、普通にメアリーについて出てきたのだ。
「魔石を食べて進化したみたい」
進化って魔物が種族が変わる進化なんだろうか。ダンジョンが進化する魔石ってことは、それだけエルダートレントの魔石にたくさんの魔力があったのだろう。
ダンジョン部屋から出ることができたら、あとはこの言葉を伝えるだけだ。
「よかったら僕の村に来ませんか?」
『はい、お世話になります!』
ダンジョンのカクレコが村に住むことになった。
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