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第一章 外れスキル
120.リハビリ開始
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俺はフェーズに義足を装着させ、現状の能力を把握するために一度立たせてた。
「特に義足が合わないとかは無いですね」
「ああ、魔力で調整してくれるから特に合わないとかはないぞ」
義足自体も魔道具のため、魔力を魔石に通すことで自動的にフィッティングするようになっていた。
歩いてないということは筋力が落ちている可能性を考えると、まずはフィッティングがしっかりしているが重要だ。
それを気にしなくていいなら難易度はかなり下がる。
「便利な義足なんですね。じゃあ、歩いてみましょうか」
俺はフェーズが倒れないように横側に付き一度歩かせた。
基本的に移動は這いずって生活していたため、立つときも片脚と両上肢を使ってどうにか過ごしていた。
そのため、不恰好ながらもどうにか歩けていたが実用性は低くく、使っていない義足側の右脚は力が入らなかった。
「だいぶ筋力が落ちてきてますね」
「そうか?」
触った感じでも太ももの左右の周径は異なっている。
「少し支えますけど自身で意識して歩いてくださいね」
俺は後方より脇に手を入れて、フェーズを歩かせた。
最近身長が伸びてきた俺でも元冒険者のフェーズは体型が大きく体格差は一目瞭然だった。
「大丈夫か?」
「大丈夫だと思いますよ」
俺は右脚に体重が乗る瞬間に少し上に軽く引き上げ、荷重量を調整させると姿勢崩れは減っていた。
「おお、歩きやすいな」
しかし体格差もあり少し歩くと俺の方が力尽きていた。
「もう力が入らない」
「ぎゃはは! 本当に冒険者か? ケントひ弱だなぁ」
フェーズはそんな俺を見て笑っていた。
「歩きが全てじゃないですからね! そもそも臀部筋も弱いし、ハムストリングスも内転筋も全然使えてないから筋力訓練からですよ」
「なっ……デンブキン? ハム……名前が長いぞ?」
「はい、少しうつ伏せになってください」
「おっ……おう」
聞いたこともない言葉にフェーズは圧倒されていた。
少し意地悪だったかなと思いながらも説明はしたためそのまま続けることにした。
「脚を上に持ち挙げながら横に広げてください」
「はあ……きついな」
数回やるだけでフェーズは疲れていた。
「あれー、フェーズさんって元冒険者ですよね?」
「くっ……」
「ふふふ、仕返しですよ」
「お前覚えておけよ」
フェーズは何かに燃えていた。どこか火をつけるとやる気が増す冒険者だが肝心なことを忘れていた。
冒険者は全員"脳筋"だ!
「まずは力のつけ方をいくつか教えるのでやってください。絶対にやりすぎはダメですからね! やりすぎたら動けなくなるので気をつけてくださいね! いいですか?」
少し圧をかけながら伝えるとフェーズは理解したようだ。
「ケント依頼書を出せ」
俺はフェーズに依頼書を渡した。
「次回も頼むな」
「あっ、出来れば依頼書に異世界病院に依頼するように書いてもらってもいいですか?」
「異世界病院?」
「僕達みたいな医療スキルを持った人達が集まった組織です」
俺は異世界病院についてフェーズに話すとすぐに理解していた。
「あー、そういう活動してるんだな! でもお前ら冒険者にもなれてないのによく認められたな」
「きっと受ける依頼が全てFランクだからだと思いますよ。基本的には外には出ないですし、一般的に雑用ですからね」
基本的に冒険者の組織といえば、魔物討伐型、採取型に分けられる。
冒険者はパーティーもしくはソロで依頼を受けるか、どちらかの組織に入って活動することになる。
組織に入ればそれだけ組織からの恩恵は受けられるが、一人当たりの給料が固定されてしまうのが特徴だ。
逆にパーティーやソロ活動では、そのまま依頼料が本人達に入るため働いただけ貰えるという歩合制に近い形なのが特徴だ。
それを組織として、魔物討伐で稼ぐのか、採取で稼ぐのか分かれているだけだ。
冒険者も安定を求める人は一部いるため、そういう組織があることはいいことなんだろう。
「でもまさか外れスキルって言われているやつらがまさかの回復魔法に近い能力を持っていたなんて誰も思わないだろうな」
「そうなんですよね。でも教えるのも中々大変ですし、そもそも依頼数も少ないので仕事にもならないですよ」
実際今のところ異世界病院の依頼はコルトンとフェーズのみだった。
「なら今度その孤児院の奴も連れてこい。 どうせ目の前だしな」
「良いんですか?」
「まぁ、依頼料は変わらないけどな」
「助かります!」
フェーズは異世界病院に協力的だった。それだけ俺に掛けているのだろう。
俺は依頼達成報告書と次回の依頼書を持ってフェーズの元を後にした。
♢
冒険者ギルドに戻り、依頼を受けた受付嬢に依頼達成報告書と依頼書を渡した。
「依頼を受けてもらってありがとうございます」
受付嬢はなぜか俺に対して深々と頭を下げていた。
「フェーズさん協力的でしたし、やってて楽しかったですよ」
「ならよかったです。彼が冒険者をやっていた頃、私が彼らのパーティーの専属スタッフだったんです」
どうやらこの女性はフェーズが冒険者時代の時に専属で受付嬢をやっていたらしい。
「朝はあの様な態度を取ってすみませんでした。今後もフェーズさんをよろしくお願いします」
「はい、異世界病院に任せてください」
受付嬢もどこかフェーズを気にしていたのだろう。
実際彼女の中では怪我をしたのはフェーズの責任ではあるが、自身が依頼を紹介して怪我をさせてしまったと心の奥底には罪悪感が残っているのだろう。
「いつか冒険者ギルドに連れてくるので楽しみにしててくださいね」
俺は歩いてフェーズを冒険者ギルドに連れてくることを目標にした。
「特に義足が合わないとかは無いですね」
「ああ、魔力で調整してくれるから特に合わないとかはないぞ」
義足自体も魔道具のため、魔力を魔石に通すことで自動的にフィッティングするようになっていた。
歩いてないということは筋力が落ちている可能性を考えると、まずはフィッティングがしっかりしているが重要だ。
それを気にしなくていいなら難易度はかなり下がる。
「便利な義足なんですね。じゃあ、歩いてみましょうか」
俺はフェーズが倒れないように横側に付き一度歩かせた。
基本的に移動は這いずって生活していたため、立つときも片脚と両上肢を使ってどうにか過ごしていた。
そのため、不恰好ながらもどうにか歩けていたが実用性は低くく、使っていない義足側の右脚は力が入らなかった。
「だいぶ筋力が落ちてきてますね」
「そうか?」
触った感じでも太ももの左右の周径は異なっている。
「少し支えますけど自身で意識して歩いてくださいね」
俺は後方より脇に手を入れて、フェーズを歩かせた。
最近身長が伸びてきた俺でも元冒険者のフェーズは体型が大きく体格差は一目瞭然だった。
「大丈夫か?」
「大丈夫だと思いますよ」
俺は右脚に体重が乗る瞬間に少し上に軽く引き上げ、荷重量を調整させると姿勢崩れは減っていた。
「おお、歩きやすいな」
しかし体格差もあり少し歩くと俺の方が力尽きていた。
「もう力が入らない」
「ぎゃはは! 本当に冒険者か? ケントひ弱だなぁ」
フェーズはそんな俺を見て笑っていた。
「歩きが全てじゃないですからね! そもそも臀部筋も弱いし、ハムストリングスも内転筋も全然使えてないから筋力訓練からですよ」
「なっ……デンブキン? ハム……名前が長いぞ?」
「はい、少しうつ伏せになってください」
「おっ……おう」
聞いたこともない言葉にフェーズは圧倒されていた。
少し意地悪だったかなと思いながらも説明はしたためそのまま続けることにした。
「脚を上に持ち挙げながら横に広げてください」
「はあ……きついな」
数回やるだけでフェーズは疲れていた。
「あれー、フェーズさんって元冒険者ですよね?」
「くっ……」
「ふふふ、仕返しですよ」
「お前覚えておけよ」
フェーズは何かに燃えていた。どこか火をつけるとやる気が増す冒険者だが肝心なことを忘れていた。
冒険者は全員"脳筋"だ!
「まずは力のつけ方をいくつか教えるのでやってください。絶対にやりすぎはダメですからね! やりすぎたら動けなくなるので気をつけてくださいね! いいですか?」
少し圧をかけながら伝えるとフェーズは理解したようだ。
「ケント依頼書を出せ」
俺はフェーズに依頼書を渡した。
「次回も頼むな」
「あっ、出来れば依頼書に異世界病院に依頼するように書いてもらってもいいですか?」
「異世界病院?」
「僕達みたいな医療スキルを持った人達が集まった組織です」
俺は異世界病院についてフェーズに話すとすぐに理解していた。
「あー、そういう活動してるんだな! でもお前ら冒険者にもなれてないのによく認められたな」
「きっと受ける依頼が全てFランクだからだと思いますよ。基本的には外には出ないですし、一般的に雑用ですからね」
基本的に冒険者の組織といえば、魔物討伐型、採取型に分けられる。
冒険者はパーティーもしくはソロで依頼を受けるか、どちらかの組織に入って活動することになる。
組織に入ればそれだけ組織からの恩恵は受けられるが、一人当たりの給料が固定されてしまうのが特徴だ。
逆にパーティーやソロ活動では、そのまま依頼料が本人達に入るため働いただけ貰えるという歩合制に近い形なのが特徴だ。
それを組織として、魔物討伐で稼ぐのか、採取で稼ぐのか分かれているだけだ。
冒険者も安定を求める人は一部いるため、そういう組織があることはいいことなんだろう。
「でもまさか外れスキルって言われているやつらがまさかの回復魔法に近い能力を持っていたなんて誰も思わないだろうな」
「そうなんですよね。でも教えるのも中々大変ですし、そもそも依頼数も少ないので仕事にもならないですよ」
実際今のところ異世界病院の依頼はコルトンとフェーズのみだった。
「なら今度その孤児院の奴も連れてこい。 どうせ目の前だしな」
「良いんですか?」
「まぁ、依頼料は変わらないけどな」
「助かります!」
フェーズは異世界病院に協力的だった。それだけ俺に掛けているのだろう。
俺は依頼達成報告書と次回の依頼書を持ってフェーズの元を後にした。
♢
冒険者ギルドに戻り、依頼を受けた受付嬢に依頼達成報告書と依頼書を渡した。
「依頼を受けてもらってありがとうございます」
受付嬢はなぜか俺に対して深々と頭を下げていた。
「フェーズさん協力的でしたし、やってて楽しかったですよ」
「ならよかったです。彼が冒険者をやっていた頃、私が彼らのパーティーの専属スタッフだったんです」
どうやらこの女性はフェーズが冒険者時代の時に専属で受付嬢をやっていたらしい。
「朝はあの様な態度を取ってすみませんでした。今後もフェーズさんをよろしくお願いします」
「はい、異世界病院に任せてください」
受付嬢もどこかフェーズを気にしていたのだろう。
実際彼女の中では怪我をしたのはフェーズの責任ではあるが、自身が依頼を紹介して怪我をさせてしまったと心の奥底には罪悪感が残っているのだろう。
「いつか冒険者ギルドに連れてくるので楽しみにしててくださいね」
俺は歩いてフェーズを冒険者ギルドに連れてくることを目標にした。
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