お気楽少女の異世界転移――チートな仲間と旅をする――

敬二 盤

文字の大きさ
22 / 188
第一章『参上! まさにチートな仲間たち』

第十九話 初心者あるある 薬草採取!

しおりを挟む
「突然だけど実穂、少し出掛けて来るよ」

「本当に突然だね」

武器等を大量に渡されたあと、私はラキトと色々な店を見て回った。

そして、今はお昼ご飯真っ最中。

「まあそう言う訳で今から三日間、自立生活をしてもらいまーす」

「それぐらいなら出来ると思うけど」

「おやおやー、実穂さんは自信がおありのようですなー」

「兄ちゃん、そのしゃべり方はちょっとうざいよ」

「ぐはっ!…簡単に言うと僕は仕事があるから少し出掛ける、実穂は冒険者ギルドで適当な仕事を探して宿代銅貨1日五枚を集める、ラキトは監視役、オッケー?」

「つまり私はギルドで宿代を集めれば良いって事だね」

「ラキトの宿代はラキトが払うから実穂は自分のだけ稼げば良いからね」

「分かった」

ギルドでの初お仕事、楽しみ!

「じゃあラキト、あの事もお願いね」

「行ってらっしゃい、兄ちゃん」

「行ってきまーす」

ライトはそう言うとワープホールを出して潜っていった。

「あの事って?」

「まだ知らない方が良いこと」

…何か怖いね。

「じゃあ行こうか」

「何処に?」

「ギルドに」

ラキトってどこか言葉足らずな気がする。

そんなことを思いながら私は宿を出て、冒険者ギルドに向かった。

「…大丈夫そうだね」

「何が?」

「トラウマになってなくて」

確かにトラウマになってたら仕事自体出来なさそうだしね。

「この中から選んで」

ラキトはそう言ってギルドの中にある掲示板らしき物を指差した。

どれにしようかな?

コボルト討伐、何か強そう。

オークの肉の買い取り 出来るだけ多く持ってきてください、持ってない。

薬草採取、これなら出来る、ギルドの初心者依頼と言ったらこれでしょ。

あとは…ゴブリン討伐、これもやってみようかな。

「ラキト、これとこれをしたいんだけどどう思う?」

「薬草採取は良いと思う、でもゴブリン討伐はやめておいた方が良いよ」

「何でやめておいた方が良いの?」

「後で教える」

まあラキトが言うならやめた方が良いんだろうけどね。

私は薬草採取の依頼が書かれた紙を持って受付へ向かった。

…掲示板に直接紙を張ってあるんじゃなくてパンフレットみたいに重ねて置いてあるんだね、何かイメージと違う。

「本日はどのようなご用件でしょうか」

「この依頼を受けたいんですけど」

「ではギルドカードの提出をお願いします」

私はカードを手渡す。

「ミホさんですね、どうかお気をつけ下さい」

「分かりました」

お気をつけ下さいは行って良いの合図と、ライトが出掛ける前に聞いていた。

よし、初めての依頼、頑張ろう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


私は只今森の中に来ております。

さて、薬草は何処にあるのでしょーか。

それでは、薬草を探せ…こんな元の世界での人気番組の真似をしてみても、全くと言って良いほど薬草は見つからない。

あれって初心者用依頼じゃ無かったの?

「グギャア!」

うわ!

ビックリした!

やる気満々って感じのゴブリンが出てきた。

今回は市長の娘も居ないし、ラキトは危なくなったら助けてくれるだろうし、やってみても良いよね。

私は棒を構えてゴブリンと向き合った。

「とりゃ!とりゃ!とりゃー!」

よし、後もうちょっとのはず。

「グギャーァ!」

私が急いで防御をすると、ガコン!と大きな音がして私は尻餅をついた。

そしてゴブリンは私を追撃しようとして、跡形も無く消し飛んだ。

本当に、文字通り。

「これが実穂にゴブリン討伐を進めなかった理由の一つ、分かった?」

「うん、ありがとう」

一つって事はまだあるんだね

って、あ!

薬草あった、よしこれで後四つ。

ピロピロリン

『スキル《採取》を取得しました』

よしこれで採取が捗る、どうやって使うかは分からないけど、こうかな?《採取》。

おお!足元の草が光った、これは薬草かな?

あとさっき転んだ所で取った薬草もまとめて見ちゃお《物質鑑定》。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


・ヒール草×2

一般的な回復薬の素材として使われている
よく知られているヒール草の見た目は葉っぱの部分だけだが
実際に使われているのがそこだけなので仕方ない


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


この薬草ってヒール草って名前だったんだ。

まあ関係無いか。

このまま一杯探し出そう、《採取》。

あ、またあった。

結構あるんだね。

「…実穂、何かしたの」

「何で?」

「急に一杯薬草を掘り出したから」

確かに他の人から見ると、さっきまで全く普通の草と薬草の区別が付かなかった人が、急に見分けられるようになったみたいな感じだしね。

「採取スキルを覚えたから使ってみたんだよ」

凄く便利だよ。

「…まあ良いか」

え、何?

私何かしたの?


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ディメン「どうも皆さんこんにちは、あとがき担当のディメンだぜ」

ライト「どうも皆さんこんにちは、仕事中だったのに急に呼ばれてテンパってたライト スターダストです」

ディメン「ギルドの依頼って以外と少ないんだな」

ライト「まああれは常駐依頼だけだし」

ディメン「オーク肉の買い取りって常駐依頼なのか?」

ライト「いやー、毎日五十個以上は持ってきてくれるから大助かりだよー」

ディメン「あの依頼出してたのお前かよ!…今回のステータスだぜ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


・進和 実穂 
・性別 女 年齢 18歳
・種族 人間
・職業  ?
・LV  1   1/5
・握力 5
・HP 23
・MP 10
・AT  12
・DE 13
・IN 12
・MD 12
・AG 15
・EX 7

スキル
・実力鑑定 Lv 1
・物質鑑定 Lv 1
・魔力察知
・採取Lv 1

パッシブスキル
・異世界言語
・?高????
・気配察知 Lv 3

加護 呪い

称号
・異世界人
・?高????
・助けられた者
・空を飛ばされし物


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ディメン「今回は採取スキルを習得したな」

ライト「実穂、そのスキルの使い方何か違う、いや絶対に違う」

ディメン「何で違うんだ?」

ライト「採取スキルは採取方法が難しい薬草の採取に使うスキルで、何処を持ったら安全かを見極める事が出来るんだよ、決して薬草が何処にあるか探すスキルじゃないよ」

ディメン「それでラキトは何か言いかけてたのか」

ライト「便利そうだから良いけど…今回はこの小説を読んでいただきありがとうございます」

ディメン「誤字脱字やストーリ矛盾等があったらご報告の方をお願いするぜ」

ライト「それでは皆さん」

ディメン&ライト「さようなら」
しおりを挟む
感想 35

あなたにおすすめの小説

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
 毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 連載時、HOT 1位ありがとうございました! その他、多数投稿しています。 こちらもよろしくお願いします! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。 最強主人公はイケメンでハーレム。 脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。 落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。 =主人公は男でも女でも顔が良い。 そして、ハンパなく強い。 そんな常識いりませんっ。 私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。   【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

弓術師テイマー少女の異世界旅 ~なぜか動物系の魔物たちにめちゃくちゃ好かれるんですけど!?~

妖精 美瑠
ファンタジー
高校弓道部の部長・赤上弓美は、大学合格発表の日に異世界クラシディアへ突然転移してしまう。 弓道一筋で真面目な彼女には密かな悩みがあった。それは“動物にだけはなぜか嫌われてしまう体質”――。 異世界で女神様に謝罪されながら三つの能力と「テイマー」という職業を与えられ、さらに容姿まで10歳の赤髪少女に変わってしまった弓美。 それなのに、なぜか動物系の魔物たちにはやたらと懐かれまくって……? 弓術師+テイマーという職業を駆使し、回復・鑑定・アイテムボックスまで兼ね備えた万能少女となったユミは、 この世界で出会いと冒険を重ねながら、魔物たちに囲まれて異世界旅を始めていく! 弓術師&テイマーになった幼女、癒しスキルでモフモフ魔物に囲まれてます。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー ※素人ですが読んでくれると嬉しいです。感想お待ちしています。 毎週月曜日12時公開です。

修学旅行に行くはずが異世界に着いた。〜三種のお買い物スキルで仲間と共に〜

長船凪
ファンタジー
修学旅行へ行く為に荷物を持って、バスの来る学校のグラウンドへ向かう途中、三人の高校生はコンビニに寄った。 コンビニから出た先は、見知らぬ場所、森の中だった。 ここから生き残る為、サバイバルと旅が始まる。 実際の所、そこは異世界だった。 勇者召喚の余波を受けて、異世界へ転移してしまった彼等は、お買い物スキルを得た。 奏が食品。コウタが金物。紗耶香が化粧品。という、三人種類の違うショップスキルを得た。 特殊なお買い物スキルを使い商品を仕入れ、料理を作り、現地の人達と交流し、商人や狩りなどをしながら、少しずつ、異世界に順応しつつ生きていく、三人の物語。 実は時間差クラス転移で、他のクラスメイトも勇者召喚により、異世界に転移していた。 主人公 高校2年     高遠 奏    呼び名 カナデっち。奏。 クラスメイトのギャル   水木 紗耶香  呼び名 サヤ。 紗耶香ちゃん。水木さん。  主人公の幼馴染      片桐 浩太   呼び名 コウタ コータ君 (なろうでも別名義で公開) タイトル微妙に変更しました。

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

処理中です...