お気楽少女の異世界転移――チートな仲間と旅をする――

敬二 盤

文字の大きさ
178 / 188
第四章『不穏な空気! エグリゲイション聖国』

第六話 やっと見つけた転移魔法陣

しおりを挟む
二週間近くもの間、投稿期間が空いてしまい申し訳ございません。
少しこちらの事情で、執筆時間が取りにくい時期となっていました。
これからは少しづつ投稿ペースを戻していきつつ、一週間に一話以上投稿できる様に精進致しますので、これからも応援の程をよろしくお願い致します。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


視点変更 ライト→実穂

「あっ! 見つけた!」

私が『幻術魔法全書第56巻』を読んでいる時、それを見つけた。

「《世界壁突破式転移魔法陣》………世界の壁を越えて意識だけを別世界に転移させる魔法陣………これをなんとかして改良すればなんとかなるかも!」

「へぇ………え? 意識だけ?」

美堀が本を見ながら疑問を持った。

「うん、私が転移する時にスキルに妨害されて行けないんでしょ? 意識だけならもしかして………ってね」

「ふーん……」

美堀がその魔法陣を見つめているのを横目に見ながら、私はライトに念話を繋げた。

『ライトー、良さそうな魔法見つけたよー』

そうライトに呼び掛けると、突如私の横に《ワープホール》の穴が開き、中からライトが上半身だけ飛び出してきた。

「どれどれ?………うん、これならもしかしたら行けるかもね」

「やった!」

ようやく見つけられたよ………。

「あっでも………」

ライトが微妙な顔をしている。

「どうしたの?」

「これ、魔法陣書くのに『聖銀』が要るね」

聖銀………何か凄そうだね。

「聖銀って何なの?」

美堀がライトに聞く。

「聖銀は聖職者が銀に特別な『神術』を掛ける事によって、銀が変化した物だね。 聖銀で作った武器はアンデットに効果的なんだよ」

つまりアンデットに凄い強い金属だね!

「だけどこれ、聖国でしか作れないんだよねぇ」

あー、前地図見せて貰った時にあったね、王国の上の方にある国。

「なら行きましょ? ここで他の方法を探すよりも早いわよね?」

「そうだね、それにずっと本ばっか読んでたから違う事もしたいし!」

「私はご主人様に付いていきます」

私達がそう言うと、ライトは少し考え込んだ。

そして何か思い付いたかの様に顔を上げた。

「じゃ、防具の新調でもしようか、それなら少しは安全になるし」

「え? 聖国って危険な所なの?」

「念の為念の為っと………じゃあ全員分の防具をちゃちゃっと作ってくるから部屋に集合しといて」

そう言い残すとライトは《ワープホール》の内側に戻っていき、穴は消えていった。

「………とりあえず双子を呼んでこないとね」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


視点変更 実穂→ライト


さてさて………まずは実穂の防具から。

いつものミスリル糸………って、聖銀ミスリル切れてるから駄目じゃん。

うーん………なら生物素材の方が良いかな?

服に使えそうな素材………何かあったっけな?

僕はポーチの中をガサゴソと探す。

そしてその中から、『キラークイーンスパイダーの糸』を取り出した。

うん、これならミスリル糸より頑丈だし柔らかいから使えるね………でも魔法の通りが悪いのが問題なんだよねぇ。

頭の中でそう愚痴りながら、ライトは染色材と茜色に光る金属を取り出して、光海に《念話》を繋げた。

光海ー、少し手伝ってー。

『………』

光海からの返答が無い。

光海ー? どうしたの? 光海ー?

『………あっ、マスター………すみません、少しボーッとしてました』

もしかして疲れる? それなら一人でやるから無理しないでね。

『いえ、少し考え事をしていただけです』

それなら良いんだけど………。

光海は何かを誤魔化す様に急いでライトの周囲にウィンドウをいくつかの展開した。

『それで、今回はその素材で服を作るんですね?』

そうそう、それでまずは実穂のやつからなんだけど………実穂は棒を使ってるから腕回りの装甲は腕の動きを邪魔しないのが良いよね。

『そうですね、脇から肩にかけては装甲を付けず、代わりにそこへ流すエンチャントを強めにした方が良いでしょう』

なら良く動かす関節部分以外に………そうだ、部分召還式にしようか、特定のキーワードで装甲が出てくるやつ。

「装甲が付いていると普段使う服としては使えなくなりますしね、良い案です」

さて、実穂のデザインが決まったから次は美堀だね。

『美堀さんは脚部装甲だけで良さそうですね、無理に固くしようと増やしても、動きの妨げになるだけですし、美堀さんは投げ技等も使っているのでお腹や胸の装甲も邪魔になりますし』

そうだね、それで行こう………クルミはもう装甲は無くして、エンチャントを強くした方が良さそうだね

『軽ければスピードも出しやすいですもんね』

双子は………冒険者服にエンチャントマシマシで良いかな?

『まだあの二人の力は図りきれていませんので、それが良さそうですね』

じゃ、これで決まりだから後はエンチャント付けるだけだけど………。

光海?

『何でしょう?』

君の正体をあの子達に言うかどうかは、君の心次第だからね?

『………え?』

じゃ、切るよー。

『えっ、ちょっとマス』

光海が全部言い終わる前に僕は念話を切る。

………相談には乗ってあげたいけど、これは光海自身が決める事だからね。

これで光海が一人立ちできる様になってくれれば良いんだけど………。

そう思いながら、僕は空白の魔法陣を取り出すのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ディメン「どうも皆さんこんにちは、あとがき担当のディメンだぜ」

ライト「どうも皆さんこんにちは、ライト スターダストです」

ディメン「ついに魔法陣見つかったな」

ライト「スキルを壊す魔法陣じゃなかったけど、これはこれで応用できそうな魔法陣だったね」

ディメン「意識だけ異世界に飛ばす………生存報告ぐらいならできるな………今回のステータスだぜ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


・進和 実穂 
・性別 女 年齢 18歳
・種族 人間
・職業  ?
・LV 8  38/40
・握力 5
・HP 37
・MP 120
・AT  24
・DE 28
・IN 30
・MD 28
・AG 23
・EX 15

スキル
・支援魔法支配 Lv 2
・聞き耳 Lv 4
・合成魔法 Lv 5
・読み聞かせLv 4
・反転 Lv 1

パッシブスキル
・異世界言語
・§高?の?護
・自衛術
・幻影魔法耐性Lv 1
・森羅万象(一部封印中)

加護 呪い

称号
・異世界人
・最高?の?護
・助けられた者
・空を飛ばされし物
・トラブルメーカー
・弱者
・強者
・生者
・死者
・支援の支配者


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ディメン「てか何でお前聖銀切らしてるんだよ」

ライト「少し前に全部上位素材に変えちゃってね………一応別世界の聖銀ならあるけど」

ディメン「そんなもん使ったらその世界に魔法陣の効果が引き寄せられないか?」

ライト「そうなんだよねぇ………困ったなぁ」

ディメン「ま、頑張れ………今回はこの小説を読んでくれてありがとな」

ライト「誤字脱字やストーリー矛盾等がありましたらご報告の方をお願いします」

ディメン「それでは皆さん」

ディメン&ライト「さようなら」
しおりを挟む
感想 35

あなたにおすすめの小説

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
 毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 連載時、HOT 1位ありがとうございました! その他、多数投稿しています。 こちらもよろしくお願いします! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

ぽっちゃり女子の異世界人生

猫目 しの
ファンタジー
大抵のトリップ&転生小説は……。 最強主人公はイケメンでハーレム。 脇役&巻き込まれ主人公はフツメンフツメン言いながらも実はイケメンでモテる。 落ちこぼれ主人公は可愛い系が多い。 =主人公は男でも女でも顔が良い。 そして、ハンパなく強い。 そんな常識いりませんっ。 私はぽっちゃりだけど普通に生きていたい。   【エブリスタや小説家になろうにも掲載してます】

異世界に召喚されて2日目です。クズは要らないと追放され、激レアユニークスキルで危機回避したはずが、トラブル続きで泣きそうです。

もにゃむ
ファンタジー
父親に教師になる人生を強要され、父親が死ぬまで自分の望む人生を歩むことはできないと、人生を諦め淡々とした日々を送る清泉だったが、夏休みの補習中、突然4人の生徒と共に光に包まれ異世界に召喚されてしまう。 異世界召喚という非現実的な状況に、教師1年目の清泉が状況把握に努めていると、ステータスを確認したい召喚者と1人の生徒の間にトラブル発生。 ステータスではなく職業だけを鑑定することで落ち着くも、清泉と女子生徒の1人は職業がクズだから要らないと、王都追放を言い渡されてしまう。 残留組の2人の生徒にはクズな職業だと蔑みの目を向けられ、 同時に追放を言い渡された女子生徒は問題行動が多すぎて退学させるための監視対象で、 追加で追放を言い渡された男子生徒は言動に違和感ありまくりで、 清泉は1人で自由に生きるために、問題児たちからさっさと離れたいと思うのだが……

修学旅行に行くはずが異世界に着いた。〜三種のお買い物スキルで仲間と共に〜

長船凪
ファンタジー
修学旅行へ行く為に荷物を持って、バスの来る学校のグラウンドへ向かう途中、三人の高校生はコンビニに寄った。 コンビニから出た先は、見知らぬ場所、森の中だった。 ここから生き残る為、サバイバルと旅が始まる。 実際の所、そこは異世界だった。 勇者召喚の余波を受けて、異世界へ転移してしまった彼等は、お買い物スキルを得た。 奏が食品。コウタが金物。紗耶香が化粧品。という、三人種類の違うショップスキルを得た。 特殊なお買い物スキルを使い商品を仕入れ、料理を作り、現地の人達と交流し、商人や狩りなどをしながら、少しずつ、異世界に順応しつつ生きていく、三人の物語。 実は時間差クラス転移で、他のクラスメイトも勇者召喚により、異世界に転移していた。 主人公 高校2年     高遠 奏    呼び名 カナデっち。奏。 クラスメイトのギャル   水木 紗耶香  呼び名 サヤ。 紗耶香ちゃん。水木さん。  主人公の幼馴染      片桐 浩太   呼び名 コウタ コータ君 (なろうでも別名義で公開) タイトル微妙に変更しました。

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

処理中です...