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第三章 一夜の契り
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「あら、行かせたのね」
「アイニス。
消えたんじゃなかったの?」
いきなり壁から現れる様は、洋画にあるような演出でしかも夜とかこんな暗い地下室だと本物のホラー映画モノにしか見えないので、茜は極力驚かないようにはしていたが。
しかし、心臓はドキドキと脈打っていた。
鼓動を抑えながら問うと、精霊女王様は、
「あんなのは気分よ。
だいたい、家臣にあそこまで言わせておくアッシュも悪いのよ。
それにあなたも、妻ならきちんと自分の立場を‥‥‥」
「アイニスー‥‥‥お願いだから。
彼の立場が一番じゃない?
それを悪くしてまで、ここはわたしの城です、なんてふんぞり返るばか女じゃないわよ。
でもうまく受け流せるほど賢い女じゃないけど、ね」
「あらそう、で、シェイディア印のラーメン。
もう食べれないじゃないの。
きちんとあれは施したの?」
あーあ、残念なんていいながらまだスープあるし、沸かせば行けるわねーなんてアイニスは喜んでいる。
そしてついでのように言ったその一言に、茜はうなづいていた。
「もちろん。
本人は気づいていないはず。
ただー‥‥‥、まあ、いっか」
「なら、わたしたちはわたしたちで行きましょうか。
まずは、あなたのその首輪をなんとかしないとね?」
自分にもかかっているように、茜の首を彩る厄介なそれをアイニスは示して見せる。
ああ、これ?
茜は、少しだけ悩んでいた。
うーん、と声にすように唸り、そしてもういいや!
そう言うと、
「ねえ、アイニス。
これ秘密にしてくれない?」
「秘密って‥‥‥?」
不審顔の精霊女王の目の前で、茜はさっさと、首に回っているそれを――
「え、ちょっと!?
それはそんな簡単に外れるものじゃあー‥‥‥」
と、光の精霊女王様が目を白黒させるようにあっさりと。
それを外してしまっていた。
パクパクと口を開けて信じられない、そんな顔をするアイニスに茜はごめんね?
と、しおらしく謝る素振りを見せる。
「あなたどうやって?
それは精霊でも高位も存在以外には有効な捕縛用の魔道具なのに」
「これねー、メカニズム‥‥‥わかんないか。
鎖をするのと同じ考えで作られてるでしょ?
装着する犯罪者の魔力を利用して、吸い付くように半永久的に持続して指示を唱えれば爆破もできる優れものなんて開発した人間?
魔法使いかな?
そう考えたんだろうけど、抜けが多いのよ。
魔力を中で作らずに、一度、体内で限りなくこれの範囲外。
ような一番低い段階で反応できないとこにまで魔力を下げて、それから一気にこれの許容限界まで上げてやったら、ほら。
簡単に壊れるの。
耐久性がもろいし、何より魔力を持たない存在だっているはずだっていう。
そんな前提がないからわたしみたいな異世界の人間で、元々魔力なんかに恩恵のない存在にはあまり意味が無いのよねー」
と、その輪を指先で振り回しながらほら、こうすれば外れるし、と解錠して一つの繋がっていないベルトのような状態にまで茜は変えてしまう。
アイニスはこの世界の常識をあっけなく覆されて唖然としていた。
「ねえ、アイニス、まだ食べるの?」
「あ、え‥‥‥あなた、ね。
そんな、いかにもあっさりと。
子供のオモチャのように扱わなくても‥‥‥ならなに?
この世界のマールは全員、すぐにでもそうできるってこと!?」
「さあ?
わたしと相棒はできるんじゃない?
もう一人、少年が来てるけどどっかの鉱山にいると思うわ。
まあ、目つき悪いし、陰謀大好きだし。
ほっとけば、そのうちどこかで反乱でも起こすか静かに迎えに来るか‥‥‥どっちかじゃないかな?」
「ねえー、お願いだからそうあっさりと、おはようなんて言うような感じで話すのはやめて欲しいわ、茜。
まだ友人がいたのね、その――」
アイニスは影から鼻先を出して臭いをかいでいるリッカを指差した。
彼は僕は用無しのようだね、と影に消えてしまう。
茜はそうねえ、と考えて、
「アイニスにだけ教えておこうかな。
わたしと彼、タカヒロはね。
うーんと‥‥‥金色の猫みたいな異世界の創造神。
これはリッカのお父さんのヤンギガルブ神よりも更に上位の創始の存在なんだけど。
彼が教える、うーん。
まあ、学院があってそこの生徒だったの。
八人生徒がいてね、ある日、彼は世界を創造する方法を教えようとしたんだけど。
一人、せっかちなのがいてそれを壊してしまったの。
世界は十二個の欠片になり、回収しなきゃいけない羽目になっちゃった。
で、仕方ないからわたしと彼で、ああリッカじゃないほうね。
二人で回収して回ってて」
とんでもないことを言いだしたぞ。
アイニスは目がまわりそうだった。
誰よその創造神って!?
わたしですらも知らない存在‥‥‥!?
なんでそんな神の生徒がここにいるの?
理解が追い付かない。
それでもどうにか理性を保ちつつ、聞きたいことは山ほどあったがー‥‥‥。
「それで‥‥‥この世界に来た、と?」
「うん、正確には二回目」
「二回目!?」
「いや、二回目っていうかこのハルフゲインは一回目。
ブラン・ブリタスやオルンベルヌ、エル・オルビスには何回か行ったかな?」
「茜‥‥‥あなた、何者なの?」
茜はその質問にキョトンとする。
だって、自分は単なる女子高校生だからだ。
ほんの少しだけ魔法が使えて、魔物と話が出来て、世界を飛び回れるだけの。
普通の女子高生。
「別に普通の十六歳よ?
ただ、いま二巡目なのよね」
「二巡目?」
「そう。
最初の時は、十二の欠片はそれぞれ別の世界にあって三年間だけは必ず拘束されるの。
年もとらず、死ぬことも無い不死の肉体で三十六年間。
まず、それをやって欠片を回収して。
そしたら、全部の記憶がなくなるというかー‥‥‥わかる?」
「最初の、世界が別たれた時に戻るとそういうこと?」
「さすが、光の精霊女王様。
理解が早い。
そう、なんだけど。
アイツ、それを察知しててね?
わたしたちの力を、そうなる前に複製して保存しておいたの。
おかげで思い出したくないことも、大事なことも思い出してしまってー‥‥‥」
「それで二巡目?
でも、なんで?」
コイツ、と茜は足元を指差した。
「どうもね、その世界が欠片になった時に巻き込まれたい人が数人いるみたい。
それで、その金色の猫の‥‥‥デカいブサイクな猫がね、捜索に行けって言いだして。
どうしようかって話してる時にこの子に出会った、と」
アイニスはため息をついた。
壮大な話で、理解したくない。
その話が本当ならば、この世界はもしかしてー?
嫌な事実に思い当ってしまったからだ。
「ねえ、茜。
この世界は、いいえさっきあなたが上げた世界は確かに‥‥‥十二の異界と呼ばれる入り口同士で繋がっているけど。
あなた、その先?
いいえ、世界の向こう側から来たの?
もし、それが一つになったらこの世界は??」
消えてしまうのではないか。
アイニスはそんな心配をしていた。
しかし、茜はあっさりとそれを否定する。
「あーないない、消えないから。
出来た時点で、世界は世界なの。
ただ、それをまとめるために必要な宝石みたいなやつが散らばっただけ。
でも、もう‥‥‥まとまっているから安定はしてるわよ」
「そう‥‥‥なんだか安心したような怖いような。
その気になれば、あなただけでもこのハルフゲインを壊せるような気がして来たわ」
出来るわよ?
そう、茜は言いたかった。
彼――これは金色の猫のことだが。
彼が知らない未知のことも生まれた世界には点在していて、欠片はまたそれ以前からあった異世界にも通じていてー‥‥‥。
それはもう彼は知っているけど、以前の旅がなければ大問題にもなっていたある事件はそれで解決できるのだから。
ま、そんなのはどうでもいっか。
茜はそう思い返す。
今はそれではない。
まずは、やったことのないギルドの受付嬢。
それに興味があるし、何より。
「そんなこと、ないよ。
ただ、アッシュが好きなだけ。
子供も‥‥‥また、欲しいしね」
「茜?」
子供なんて産んだこと、ないって言ってなかった?
アイニスは深く聞くべきではないんだろうな、とそれを口にしない。
ただ、二人のこれからの目的は一致していたからそれに関しての話になった。
「クロウ様は、行ってるわよね?
あの喧嘩好きの暴れん坊だもの」
「そうね、それにあそこには来るはずよ。
姫の身の安全と引き換えに、牢から出された彼等が」
二人はシェイディアが出て行った出口から外へと出る。
まずは、山賊の問題。
そして、ギルドだ。
茜はとんがり帽子をかぶり、マントを羽織ると、足元になにか空を移動できるようなものを呼び出して、アイニスの先導の元、空中へと駆け上がっていった。
「アイニス。
消えたんじゃなかったの?」
いきなり壁から現れる様は、洋画にあるような演出でしかも夜とかこんな暗い地下室だと本物のホラー映画モノにしか見えないので、茜は極力驚かないようにはしていたが。
しかし、心臓はドキドキと脈打っていた。
鼓動を抑えながら問うと、精霊女王様は、
「あんなのは気分よ。
だいたい、家臣にあそこまで言わせておくアッシュも悪いのよ。
それにあなたも、妻ならきちんと自分の立場を‥‥‥」
「アイニスー‥‥‥お願いだから。
彼の立場が一番じゃない?
それを悪くしてまで、ここはわたしの城です、なんてふんぞり返るばか女じゃないわよ。
でもうまく受け流せるほど賢い女じゃないけど、ね」
「あらそう、で、シェイディア印のラーメン。
もう食べれないじゃないの。
きちんとあれは施したの?」
あーあ、残念なんていいながらまだスープあるし、沸かせば行けるわねーなんてアイニスは喜んでいる。
そしてついでのように言ったその一言に、茜はうなづいていた。
「もちろん。
本人は気づいていないはず。
ただー‥‥‥、まあ、いっか」
「なら、わたしたちはわたしたちで行きましょうか。
まずは、あなたのその首輪をなんとかしないとね?」
自分にもかかっているように、茜の首を彩る厄介なそれをアイニスは示して見せる。
ああ、これ?
茜は、少しだけ悩んでいた。
うーん、と声にすように唸り、そしてもういいや!
そう言うと、
「ねえ、アイニス。
これ秘密にしてくれない?」
「秘密って‥‥‥?」
不審顔の精霊女王の目の前で、茜はさっさと、首に回っているそれを――
「え、ちょっと!?
それはそんな簡単に外れるものじゃあー‥‥‥」
と、光の精霊女王様が目を白黒させるようにあっさりと。
それを外してしまっていた。
パクパクと口を開けて信じられない、そんな顔をするアイニスに茜はごめんね?
と、しおらしく謝る素振りを見せる。
「あなたどうやって?
それは精霊でも高位も存在以外には有効な捕縛用の魔道具なのに」
「これねー、メカニズム‥‥‥わかんないか。
鎖をするのと同じ考えで作られてるでしょ?
装着する犯罪者の魔力を利用して、吸い付くように半永久的に持続して指示を唱えれば爆破もできる優れものなんて開発した人間?
魔法使いかな?
そう考えたんだろうけど、抜けが多いのよ。
魔力を中で作らずに、一度、体内で限りなくこれの範囲外。
ような一番低い段階で反応できないとこにまで魔力を下げて、それから一気にこれの許容限界まで上げてやったら、ほら。
簡単に壊れるの。
耐久性がもろいし、何より魔力を持たない存在だっているはずだっていう。
そんな前提がないからわたしみたいな異世界の人間で、元々魔力なんかに恩恵のない存在にはあまり意味が無いのよねー」
と、その輪を指先で振り回しながらほら、こうすれば外れるし、と解錠して一つの繋がっていないベルトのような状態にまで茜は変えてしまう。
アイニスはこの世界の常識をあっけなく覆されて唖然としていた。
「ねえ、アイニス、まだ食べるの?」
「あ、え‥‥‥あなた、ね。
そんな、いかにもあっさりと。
子供のオモチャのように扱わなくても‥‥‥ならなに?
この世界のマールは全員、すぐにでもそうできるってこと!?」
「さあ?
わたしと相棒はできるんじゃない?
もう一人、少年が来てるけどどっかの鉱山にいると思うわ。
まあ、目つき悪いし、陰謀大好きだし。
ほっとけば、そのうちどこかで反乱でも起こすか静かに迎えに来るか‥‥‥どっちかじゃないかな?」
「ねえー、お願いだからそうあっさりと、おはようなんて言うような感じで話すのはやめて欲しいわ、茜。
まだ友人がいたのね、その――」
アイニスは影から鼻先を出して臭いをかいでいるリッカを指差した。
彼は僕は用無しのようだね、と影に消えてしまう。
茜はそうねえ、と考えて、
「アイニスにだけ教えておこうかな。
わたしと彼、タカヒロはね。
うーんと‥‥‥金色の猫みたいな異世界の創造神。
これはリッカのお父さんのヤンギガルブ神よりも更に上位の創始の存在なんだけど。
彼が教える、うーん。
まあ、学院があってそこの生徒だったの。
八人生徒がいてね、ある日、彼は世界を創造する方法を教えようとしたんだけど。
一人、せっかちなのがいてそれを壊してしまったの。
世界は十二個の欠片になり、回収しなきゃいけない羽目になっちゃった。
で、仕方ないからわたしと彼で、ああリッカじゃないほうね。
二人で回収して回ってて」
とんでもないことを言いだしたぞ。
アイニスは目がまわりそうだった。
誰よその創造神って!?
わたしですらも知らない存在‥‥‥!?
なんでそんな神の生徒がここにいるの?
理解が追い付かない。
それでもどうにか理性を保ちつつ、聞きたいことは山ほどあったがー‥‥‥。
「それで‥‥‥この世界に来た、と?」
「うん、正確には二回目」
「二回目!?」
「いや、二回目っていうかこのハルフゲインは一回目。
ブラン・ブリタスやオルンベルヌ、エル・オルビスには何回か行ったかな?」
「茜‥‥‥あなた、何者なの?」
茜はその質問にキョトンとする。
だって、自分は単なる女子高校生だからだ。
ほんの少しだけ魔法が使えて、魔物と話が出来て、世界を飛び回れるだけの。
普通の女子高生。
「別に普通の十六歳よ?
ただ、いま二巡目なのよね」
「二巡目?」
「そう。
最初の時は、十二の欠片はそれぞれ別の世界にあって三年間だけは必ず拘束されるの。
年もとらず、死ぬことも無い不死の肉体で三十六年間。
まず、それをやって欠片を回収して。
そしたら、全部の記憶がなくなるというかー‥‥‥わかる?」
「最初の、世界が別たれた時に戻るとそういうこと?」
「さすが、光の精霊女王様。
理解が早い。
そう、なんだけど。
アイツ、それを察知しててね?
わたしたちの力を、そうなる前に複製して保存しておいたの。
おかげで思い出したくないことも、大事なことも思い出してしまってー‥‥‥」
「それで二巡目?
でも、なんで?」
コイツ、と茜は足元を指差した。
「どうもね、その世界が欠片になった時に巻き込まれたい人が数人いるみたい。
それで、その金色の猫の‥‥‥デカいブサイクな猫がね、捜索に行けって言いだして。
どうしようかって話してる時にこの子に出会った、と」
アイニスはため息をついた。
壮大な話で、理解したくない。
その話が本当ならば、この世界はもしかしてー?
嫌な事実に思い当ってしまったからだ。
「ねえ、茜。
この世界は、いいえさっきあなたが上げた世界は確かに‥‥‥十二の異界と呼ばれる入り口同士で繋がっているけど。
あなた、その先?
いいえ、世界の向こう側から来たの?
もし、それが一つになったらこの世界は??」
消えてしまうのではないか。
アイニスはそんな心配をしていた。
しかし、茜はあっさりとそれを否定する。
「あーないない、消えないから。
出来た時点で、世界は世界なの。
ただ、それをまとめるために必要な宝石みたいなやつが散らばっただけ。
でも、もう‥‥‥まとまっているから安定はしてるわよ」
「そう‥‥‥なんだか安心したような怖いような。
その気になれば、あなただけでもこのハルフゲインを壊せるような気がして来たわ」
出来るわよ?
そう、茜は言いたかった。
彼――これは金色の猫のことだが。
彼が知らない未知のことも生まれた世界には点在していて、欠片はまたそれ以前からあった異世界にも通じていてー‥‥‥。
それはもう彼は知っているけど、以前の旅がなければ大問題にもなっていたある事件はそれで解決できるのだから。
ま、そんなのはどうでもいっか。
茜はそう思い返す。
今はそれではない。
まずは、やったことのないギルドの受付嬢。
それに興味があるし、何より。
「そんなこと、ないよ。
ただ、アッシュが好きなだけ。
子供も‥‥‥また、欲しいしね」
「茜?」
子供なんて産んだこと、ないって言ってなかった?
アイニスは深く聞くべきではないんだろうな、とそれを口にしない。
ただ、二人のこれからの目的は一致していたからそれに関しての話になった。
「クロウ様は、行ってるわよね?
あの喧嘩好きの暴れん坊だもの」
「そうね、それにあそこには来るはずよ。
姫の身の安全と引き換えに、牢から出された彼等が」
二人はシェイディアが出て行った出口から外へと出る。
まずは、山賊の問題。
そして、ギルドだ。
茜はとんがり帽子をかぶり、マントを羽織ると、足元になにか空を移動できるようなものを呼び出して、アイニスの先導の元、空中へと駆け上がっていった。
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