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第五章 真実の物語
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年末です。
うーん、こんな挨拶じゃだめだよね。
えっと、まず冬休みです。
うちは親戚がいないので、親子三人水入らず‥‥‥。
と思ってたんだけど。
母さん、27日から来年3日まで旅行行って来ますって言いまして。
嬉しそうに、あの、僕の好きじゃない彼氏さんと旅行らしいです。
正直、あの人を義理の父親に選ぶかどうかは母さんの自由なんだけど。
僕は、お父さん、とは呼びたくない。
記憶にはない、父親の幾人。
彼だけを父、そう呼びたい。
あとはエミュネスタの義両親だけ、かな‥‥‥。
僕は本当の家族を知らない。
その名前だけ。
母親の名前だけ。
高遠 茜。
その名前だけしか知らない。
インターネットで検索しても、似たような名前はあるんだけど。
どれも年齢が違う。
そして、兄。
名前もわからない、双子の兄。
産まれた病院や役場へはあまり良くないんだけど‥‥‥。
政府の調整官っていう、竜族と人類との間の交渉とか。
僕たちみたいな夫婦の監視だね。
それをしてる人にこっそりと調べて貰ったりした。
出産記録、出生証明書、戸籍謄本。
その他いろいろなデータを洗い出して貰って、いまも行方が分からない。
産まれた記録はある。
でも、その後の足取りがつかめない。
どこに行き、いま何をしているのか。
兄さん。
僕は会いたいよ、今すぐにでも。
僕たちを捨てた母さんのことは、どうでもいい。
でも、血を分けた兄さんにだけは会いたい。
何をしてでも、見つけ出したい‥‥‥。
そんなことを、あの夜。
エミュネスタの体温を感じて、彼女の中に抱かれた時。
僕は不覚にも泣いてしまった。
いや、まあ、なんというか。
その、朝までは、ね?
翌日もずっとベッドの中でいろいろと‥‥‥。
まあ、夫婦だから、そこは察して下さい。
でも、エミュネスタは毎度、不機嫌。
僕が避妊をするから。
彼女は早く、子供が欲しいらしい。
でも、僕にはその気はない。
ないというか、いつかは出来ることを望んでいない。
前にも書いたけど、僕には竜族が数万年前にこの地球に来たときに遺したはずの遺伝子。
いまは彼らの中では失われた遺伝子はないからだ。
それは、母さんの代で終わる。
僕は‥‥‥養子だからね。
竜族の今回の人類との婚姻も、現在の彼らの一族内では滅んだ遺伝子の採取が目的だから。
結婚も選ばれた訳ではなくて最初から決まっていたんだ。
ただ、なぜか彼らが僕の事だけは見落としていたという、そういう話。
だから、日本政府も僕ら夫婦には早く別れて欲しいらしい。
エミュネスタの両親のホルブ王や王妃も、僕を認めてはいないことは分かってる。
利用価値のない人間に、大事な娘をやりたくない。
まあ、王族なら外交問題もあるし、それは責務だから仕方がない。
そんなことも含めて、僕はエミュネスタを抱くことをずっと拒んできた。
あの夜までは。
そして、ルシアン。
義兄は竜族でも指折りの猛者だという。
彼が、なぜか分からないけど、僕を気に入ってくれてること。
色々な竜族の歴史や伝統、魔法や肉弾戦まで‥‥‥。
人間が、竜とまともにやりあって勝てるわけがないのにね。
義兄の好意からか、いまは日本政府からも義両親からも横槍は入らない。
でも、いつかは来ると思ってる。実の兄との再会と、妻との別れが。
ああ、僕の独演会になってる。
すいません。
「だんな様。
今夜はどうされますか?」
いつの間にか着付けを自分で覚えたらしい我が妻。
うーん、見事な晴れ着だね。
年末の夜、初詣に行くには文句のない美しさ。
「そうだね、もう20時だし。
22時くらいからで、どうかな?
その晴れ着姿、本当に綺麗だね、エミュネスタ」
そう言うけど僕の心の中では少しだけイライラしてる。
なぜかって?
あのドラゴン釣りの名人、高木呉服店の娘に!!!
同級生の高木さんに!
また‥‥‥買わされてるからだ、うちの妻は。
ああ、請求書の金額が怖い。
前は100万単位だったもんなあ。
どんどん、僕の借金が増えていくよ‥‥‥。
「そうですか?
ありがとうございます。とても嬉しい。
初詣って行ったことないですし。
毎日、由樹といれて本当に‥‥‥」
なんて妻はにっこり言うから、僕は怒るに怒れない。
妻と母に使っている政府からの支援金や、義両親から貰った祝い。
これに関してはすでに数千万単位になってるけど、僕はそれを自分で返済する気でいる。
兄と会い、エミュネスタを離縁して義両親の元へ戻してからだから、まあ社会人になってからだけど。
あとは、死ぬまで働けばいい。
最悪、生命保険だけは高額なものに入れてるから。
それで全額、返済すればいい。
僕はいま、貰う資格のないものを貰っているのだから。
義理を果たすのは、当たり前のことだ。
まあ、妻にはそんなこと、言えないけどね。
そんなこんなで、帰宅して寝たのが元旦の2時くらいかな。
隣で寝ている妻がはしゃぎすぎて。
それを見るのがとても幸せだった。高木さんたちとも会えて嫌味も言えたしね。
そして僕は出会うことになる。
妻の、本当の父親に‥‥‥。
月明かりが窓のカーテンの隙間から入って来て、隣の夫婦はまだテレビを見てるみたいで音が聞こえてくる。
エミュネスタの頭を撫でてやりながら、ふと、窓に視線をやった時だ。
彼、いや、彼女はそこに浮かんで?
いや、空中で足を組んでまるで椅子に座っているかのようにして。
そこにいた。
「え、あれ?
エミュネスタ?
え‥‥‥???」
そう。そこには妻にそっくりの誰かがいた。
「久しいな、人間と会うのは」
彼は、そう、その声は男性のものだった。
彼は開口一番に僕に向けてそう言った。
久しい?
どういう意味だろう?
「そう、ですか。
あなたは、どなたでしょうか?
妻の容姿をされてますけど、中身は別のように伺えますが???」
僕はベッドの上でエミュネスタを守るようにして後ずさる。
竜族? もしかしたら‥‥‥。
そんな考えが浮かんだ。
だけど、それは彼によって簡単に覆された。
「いやいや、このような夜半にしかも寝込みを襲うなど。
我も腐っても‥‥‥まあ、いい。
いま、妻と言われたか?
エミュネスタを娶ったと?人間が???」
どうも、考えを読まれてるらしい。
通用するかなあ? ルシアン義兄が教えてくれた、結界の張り方。
どうせ、竜族相手なら通用しないかもだけど。
僕は習った手順で呪文と、必要な陣形を思い描き、それを妻の周りに張ってみる。
まあ、一応だけど。起動はしてくれた。
「ほう?
人間がそれを行うとは。
ルシアン? ルシールの間違いではないのか、婿殿?」
彼は僕の張った結界を見て楽しそうに、いや、なにか懐かしそうな声を上げた。
それよりもーー
え? 婿殿?
ルシール? それは始まりの英雄の名前では?
「ああ、面倒くさいな。
考えを読み、会話で繋げるには手間がかかりすぎる。
言葉で会話をせぬか、婿殿」
「え、ええ‥‥‥。
僕もそうしたいところです、御客人。
僕はあなたの思考が読める程、まだ進化していませんから」
進化。
彼はその言葉に面白そうに反応した。
「なるほど。
過去が何か、程度にはルシールから習ったか?」
「いえ、そのルシールという方が誰か。
僕には分かりません。
ただ、義兄の。竜族のルシアンからなら、こういった技法などは少しばかり‥‥‥」
「ふん?
ルシアン?
あれはいまはそう名乗っているのか?
竜族か‥‥‥はるかな異邦から旅をすればそうもなるか。
だいぶ、外見も変わったようだがな‥‥‥」
そんなふうに彼は僕に言葉を投げかけた。
外見が変わった?
あんなに美しい竜の肉体を持つエミュネスタが???
「ああ、そうか。
すまんな、婿殿。
話が通じておらんようだ。
まず、自己紹介をしておこう。我の名はフェイヴエスターク。
創始の存在というべきかな。
創始の意味は、ご存知か???」
「いいえ、異世界とは違うのですか?」
異世界も同じにしか聞こえない。
僕には眼前の創始と名乗る彼が何を言いたいのががさっぱり理解できなかった。
うーん、こんな挨拶じゃだめだよね。
えっと、まず冬休みです。
うちは親戚がいないので、親子三人水入らず‥‥‥。
と思ってたんだけど。
母さん、27日から来年3日まで旅行行って来ますって言いまして。
嬉しそうに、あの、僕の好きじゃない彼氏さんと旅行らしいです。
正直、あの人を義理の父親に選ぶかどうかは母さんの自由なんだけど。
僕は、お父さん、とは呼びたくない。
記憶にはない、父親の幾人。
彼だけを父、そう呼びたい。
あとはエミュネスタの義両親だけ、かな‥‥‥。
僕は本当の家族を知らない。
その名前だけ。
母親の名前だけ。
高遠 茜。
その名前だけしか知らない。
インターネットで検索しても、似たような名前はあるんだけど。
どれも年齢が違う。
そして、兄。
名前もわからない、双子の兄。
産まれた病院や役場へはあまり良くないんだけど‥‥‥。
政府の調整官っていう、竜族と人類との間の交渉とか。
僕たちみたいな夫婦の監視だね。
それをしてる人にこっそりと調べて貰ったりした。
出産記録、出生証明書、戸籍謄本。
その他いろいろなデータを洗い出して貰って、いまも行方が分からない。
産まれた記録はある。
でも、その後の足取りがつかめない。
どこに行き、いま何をしているのか。
兄さん。
僕は会いたいよ、今すぐにでも。
僕たちを捨てた母さんのことは、どうでもいい。
でも、血を分けた兄さんにだけは会いたい。
何をしてでも、見つけ出したい‥‥‥。
そんなことを、あの夜。
エミュネスタの体温を感じて、彼女の中に抱かれた時。
僕は不覚にも泣いてしまった。
いや、まあ、なんというか。
その、朝までは、ね?
翌日もずっとベッドの中でいろいろと‥‥‥。
まあ、夫婦だから、そこは察して下さい。
でも、エミュネスタは毎度、不機嫌。
僕が避妊をするから。
彼女は早く、子供が欲しいらしい。
でも、僕にはその気はない。
ないというか、いつかは出来ることを望んでいない。
前にも書いたけど、僕には竜族が数万年前にこの地球に来たときに遺したはずの遺伝子。
いまは彼らの中では失われた遺伝子はないからだ。
それは、母さんの代で終わる。
僕は‥‥‥養子だからね。
竜族の今回の人類との婚姻も、現在の彼らの一族内では滅んだ遺伝子の採取が目的だから。
結婚も選ばれた訳ではなくて最初から決まっていたんだ。
ただ、なぜか彼らが僕の事だけは見落としていたという、そういう話。
だから、日本政府も僕ら夫婦には早く別れて欲しいらしい。
エミュネスタの両親のホルブ王や王妃も、僕を認めてはいないことは分かってる。
利用価値のない人間に、大事な娘をやりたくない。
まあ、王族なら外交問題もあるし、それは責務だから仕方がない。
そんなことも含めて、僕はエミュネスタを抱くことをずっと拒んできた。
あの夜までは。
そして、ルシアン。
義兄は竜族でも指折りの猛者だという。
彼が、なぜか分からないけど、僕を気に入ってくれてること。
色々な竜族の歴史や伝統、魔法や肉弾戦まで‥‥‥。
人間が、竜とまともにやりあって勝てるわけがないのにね。
義兄の好意からか、いまは日本政府からも義両親からも横槍は入らない。
でも、いつかは来ると思ってる。実の兄との再会と、妻との別れが。
ああ、僕の独演会になってる。
すいません。
「だんな様。
今夜はどうされますか?」
いつの間にか着付けを自分で覚えたらしい我が妻。
うーん、見事な晴れ着だね。
年末の夜、初詣に行くには文句のない美しさ。
「そうだね、もう20時だし。
22時くらいからで、どうかな?
その晴れ着姿、本当に綺麗だね、エミュネスタ」
そう言うけど僕の心の中では少しだけイライラしてる。
なぜかって?
あのドラゴン釣りの名人、高木呉服店の娘に!!!
同級生の高木さんに!
また‥‥‥買わされてるからだ、うちの妻は。
ああ、請求書の金額が怖い。
前は100万単位だったもんなあ。
どんどん、僕の借金が増えていくよ‥‥‥。
「そうですか?
ありがとうございます。とても嬉しい。
初詣って行ったことないですし。
毎日、由樹といれて本当に‥‥‥」
なんて妻はにっこり言うから、僕は怒るに怒れない。
妻と母に使っている政府からの支援金や、義両親から貰った祝い。
これに関してはすでに数千万単位になってるけど、僕はそれを自分で返済する気でいる。
兄と会い、エミュネスタを離縁して義両親の元へ戻してからだから、まあ社会人になってからだけど。
あとは、死ぬまで働けばいい。
最悪、生命保険だけは高額なものに入れてるから。
それで全額、返済すればいい。
僕はいま、貰う資格のないものを貰っているのだから。
義理を果たすのは、当たり前のことだ。
まあ、妻にはそんなこと、言えないけどね。
そんなこんなで、帰宅して寝たのが元旦の2時くらいかな。
隣で寝ている妻がはしゃぎすぎて。
それを見るのがとても幸せだった。高木さんたちとも会えて嫌味も言えたしね。
そして僕は出会うことになる。
妻の、本当の父親に‥‥‥。
月明かりが窓のカーテンの隙間から入って来て、隣の夫婦はまだテレビを見てるみたいで音が聞こえてくる。
エミュネスタの頭を撫でてやりながら、ふと、窓に視線をやった時だ。
彼、いや、彼女はそこに浮かんで?
いや、空中で足を組んでまるで椅子に座っているかのようにして。
そこにいた。
「え、あれ?
エミュネスタ?
え‥‥‥???」
そう。そこには妻にそっくりの誰かがいた。
「久しいな、人間と会うのは」
彼は、そう、その声は男性のものだった。
彼は開口一番に僕に向けてそう言った。
久しい?
どういう意味だろう?
「そう、ですか。
あなたは、どなたでしょうか?
妻の容姿をされてますけど、中身は別のように伺えますが???」
僕はベッドの上でエミュネスタを守るようにして後ずさる。
竜族? もしかしたら‥‥‥。
そんな考えが浮かんだ。
だけど、それは彼によって簡単に覆された。
「いやいや、このような夜半にしかも寝込みを襲うなど。
我も腐っても‥‥‥まあ、いい。
いま、妻と言われたか?
エミュネスタを娶ったと?人間が???」
どうも、考えを読まれてるらしい。
通用するかなあ? ルシアン義兄が教えてくれた、結界の張り方。
どうせ、竜族相手なら通用しないかもだけど。
僕は習った手順で呪文と、必要な陣形を思い描き、それを妻の周りに張ってみる。
まあ、一応だけど。起動はしてくれた。
「ほう?
人間がそれを行うとは。
ルシアン? ルシールの間違いではないのか、婿殿?」
彼は僕の張った結界を見て楽しそうに、いや、なにか懐かしそうな声を上げた。
それよりもーー
え? 婿殿?
ルシール? それは始まりの英雄の名前では?
「ああ、面倒くさいな。
考えを読み、会話で繋げるには手間がかかりすぎる。
言葉で会話をせぬか、婿殿」
「え、ええ‥‥‥。
僕もそうしたいところです、御客人。
僕はあなたの思考が読める程、まだ進化していませんから」
進化。
彼はその言葉に面白そうに反応した。
「なるほど。
過去が何か、程度にはルシールから習ったか?」
「いえ、そのルシールという方が誰か。
僕には分かりません。
ただ、義兄の。竜族のルシアンからなら、こういった技法などは少しばかり‥‥‥」
「ふん?
ルシアン?
あれはいまはそう名乗っているのか?
竜族か‥‥‥はるかな異邦から旅をすればそうもなるか。
だいぶ、外見も変わったようだがな‥‥‥」
そんなふうに彼は僕に言葉を投げかけた。
外見が変わった?
あんなに美しい竜の肉体を持つエミュネスタが???
「ああ、そうか。
すまんな、婿殿。
話が通じておらんようだ。
まず、自己紹介をしておこう。我の名はフェイヴエスターク。
創始の存在というべきかな。
創始の意味は、ご存知か???」
「いいえ、異世界とは違うのですか?」
異世界も同じにしか聞こえない。
僕には眼前の創始と名乗る彼が何を言いたいのががさっぱり理解できなかった。
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