貧乏メイド、官能作家に身体を資料として提供することになりました~資料のために抱かれ続けた私、いつの間にか彼の最愛に~

蜜井蜂

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第一部

☆答え

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数日間のぎこちなさを経て、ようやく彼が口を開いたのは夜更けのことだった。

「ちょっといいかい?」

真剣な顔のフェイ様に手を引かれて書斎に入る。

机の上には開きっぱなしの原稿用紙。
書きかけの文字が、何行も行き詰まったまま止まっている。
彼は深く息を吐き、私をまっすぐに見つめた。


「……リズ。もう資料のためじゃない」
低く震える声が、真っ直ぐに私を貫いた。
「君が欲しいんだ」

その言葉に、胸がぎゅっと締めつけられる。
冗談でも計算でもない――フェイ様の眼差しに宿っていたのは、ただ私だけを求める熱だった。

「私……」
喉がつまって、声が震える。
胸の奥がぎゅっと締め付けられるようだった。

「……私も、フェイ様と一緒にいたいです」

その言葉を絞り出した途端、フェイ様はふっと息を吐いて目を伏せ、私を抱きしめた。
腕が背中を包む重みと温度が伝わって、身体の奥からじわりと熱が湧き上がる。
唇が触れ合う瞬間、電流が全身に走った。

「ん……っ」
気づいたら私も自然と腕を回していた。
首筋を引き寄せて、今度は自分から強く唇を重ねる。
受け身だけじゃない、私も欲しかった。
欲しくて、たまらなかった。



衣擦れの音が耳の近くでこだまする。
互いの服が邪魔に思えて、唇の感触を確かめ合うたびに心がふわりと沈む。
「いいかい?」とフェイ様が低く訊く。
「……はい。私も――」と返すと、彼の指が私のシャツのボタンに触れた。


指先が布を押し分けるたび、その下にある温もりと鼓動がじかに伝わる。
ボタンが外れ、胸元が露になる瞬間、熱がどっと押し寄せて私の胸も思わず跳ねた。
フェイ様の手の温度、そして自分の胸に触れられる感覚がいとおしくて、思わず息が浅くなる。

「リズ……」
名前をそう呼ばれたら、もう堪えられない。
私は再び唇を求め、深いキスを交わす。
舌が絡み合い、吐息が混じるたびに体の内側が溶けていくみたい。
彼の胸板に手を押し当てると、硬く隆起した筋が脈打ち、そこから伝わる熱に思わず爪先立ちで背中を押し返したくなる。

フェイ様の手が首筋から肩へ、鎖骨へと滑るたびに背筋がぞくりと震え、私はシーツをぎゅっと握りしめる。
「気持ちいい……もっと……」
恥ずかしいのに、内側から素直な声が漏れてしまう。

胸を弄られるたび、私は自分の方から彼の背に指を這わせた。
大きく広い背中の肌は弾力があって、指先に返ってくる感触が心地よい。
彼の胸筋がピクンと動くのを感じて、私まで胸が高鳴る。
ふと目が合えば、彼は頬を緩め、私をじっと見つめている。

「リズ、ここはどうだい?」と問いかけられ、敏感な胸の尖りをそっと挟まれ上下に弾かれた瞬間、甘い悲鳴が喉から漏れる。
声は震え、言葉にならない。
「素直でいい子だね」と耳元で囁かれたとき、顔が一層熱くなった。


やがて彼の指先が下腹部へと降りてきて、布越しに撫でられるだけで洪水のように熱が広がる。
温度差に体が敏感に反応して、ぬるりとした水音が微かに響いた。
「もう濡れてる……触ってほしいのかい?」と低く促される。
私は震える声で「……は、はい……」としか言えない。


ショーツをずらされ、冷たい空気が敏感な箇所を撫でると、反射的に身体がびくんと跳ねた。
彼の指がゆっくりと入り、内部の狭さが指を包み込む感触が背筋を走る。
ひたひたと水音が重なり合い、指が動くたびに中から奥へと伝わる圧と熱が胸にまで響いてくる。


「指……熱い……っ、あ、あぁ……」
私は必死で彼の背にしがみつき、温かい脈拍を手で感じ取る。

指が抜かれると、糸を引くほど濡れた分泌液が指先にまとわりつき、夜の空気の中できらきらと光った。
フェイ様はその指を見つめ、静かに囁く。
「リズ……今度はここで、繋がりたい」

その言葉を待っていた自分がいた。
震える声で「……はい。私も……欲しいです」と答え、彼はゆっくりと腰を合わせる。

最初は挿入せず、互いの湿り気を擦り合わせながら確かめ合う。
素股のようなねっとりとした感触に、私は体の芯が溶けていくのを感じた。
擦れるたびに熱が広がり、脳が真っ白になる。

「リズ、どう感じる?」と問われ、私は息を整えて「ん……とても……熱くて、こすれるたびに変になりそう……」と返す。
言葉は震え、でも正直だった。

浅い出入りを繰り返すうちに、先端が奥を擦り始める。
ぬちゅ、という音とともに身体が反応し、頭の中が蕩けていくみたい。
フェイ様の手が私の腰を優しく支え、彼の瞳には慈しみと熱情が混じっているのがわかる。
次の瞬間、強く押し込まれ――私は声を上げた。

「っあ……ああぁぁっ!」
痛みと同時に、深い安堵が波のように押し寄せる。
彼と一つになる瞬間の、どうしようもない幸福感。
涙が溢れそうになるけれど、それも愛しい。

「リズ……可愛いよ……」とフェイ様が囁くと、胸がぎゅっと熱くなって、私は彼の胸の感触に自分の手を押し当て、腰を返して応えた。
声が震え、途切れ途切れになる。
「もっと動いて……私も……一緒に」私は必死に呼びかけ、彼も力強く抱き返す。

律動が深まるたびに、甘い痺れと幸福が重なっていく。
名前を呼ぶ声はいつしか呼吸と混ざり、言葉は溶けていった。

「フェイ……さま……すき、だいすき……っ」
「僕もだよ……リズ……!」

二人の声が重なり合って最奥まで届く熱に身体が勝手に跳ねる。
全てが溶け合う瞬間、私は強く彼に抱きついた。
彼も決して離さず、背を抱き返してぎゅっと包み込む。
二人とも息を整えるまでしばらくそのまま動けなかった。


柔らかな余韻の中で、私たちはただお互いの鼓動と温度を確かめ合った。
幸福が胸の奥に広がって、世界が優しく満たされていくような感覚。

「幸せです……」胸に顔を埋め、震える声で伝えると、
「僕もだ……ずっと一緒に」


フェイ様の言葉が熱を帯びて耳に残った。


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