同期の御曹司様は浮気がお嫌い

秋葉なな

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同居の御曹司は甘やかすのがお好き

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優磨くんは本当に困ったように顔を歪めた。

「これ……」

ずっと抱えたままだった封筒を渡すと「ありがとう」と打って変わって微笑んでくれる。

「波瑠に会えて嬉しい」

「毎日会ってるのに?」

「ここでは気が抜けないからね」

その言葉にガラスの向こうのフロアを見るとほとんどの社員が私たちを興味深そうに見ていた。それに気づいた優磨くんはガラスに近づきブラインドを閉める。

「ごめんなさい……私、来ない方がよかったよね……」

「いいんだ。会えてほっとしてる」

優磨くんはフロアの向こうが見えないのをいいことに私を抱きしめた。

「ちょっと! 優磨くん?」

「少しだけ。波瑠で息抜き」

いつも以上に疲れていそうな優磨くんを労わるように私も腰に手を回した。

「お疲れ様。いつもありがとう」

「うん……波瑠が俺の原動力だよ」

私の肩に頭をつける優磨くんの背中を撫でた。
職場ではきっと私の知らない苦労があるのだろう。それを見せないこの人が少しでも落ち着けるのなら、いつだって肩を貸す。

「泉さんはもう行っちゃった? 波瑠はどうやって帰るの?」

「えっと……電車かな」

「それはだめ」

優磨くんは心配そうな顔をする。

「もう遅い時間だし一緒に帰ろう」

そこまで遅い時間でもないのに心配そうにする優磨くんに戸惑う。

「大丈夫。今から帰っても遅くはならないよ」

「波瑠に満員電車に乗ってほしくないの。もう少し待っててくれたら帰れるから」

「わかった」

過保護にされて悪い気はしない。優磨くんの負担にならないかは心配だけど。

「会社の前にカフェがあるからそこで待ってて。閉店までには行くから」

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