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溺愛御曹司は大胆な恋人がお好き
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しおりを挟む「変なことするなよ。いい加減大人になれって……」
「美麗はもう十分大人です」
頬を膨らませて優磨くんに怒る。
「大胆に壊してまでも貫きたい愛があるってことなの」
「姉さんに言われても説得力ないから」
「優磨はどうだった? 結婚式に乗り込んでこられた気分は」
顔を逸らした優磨くんはボソッと「悪くはなかったよ」と呟いた。
「パパにものすごい剣幕で無理矢理結婚させられても波瑠ちゃん以外の女とはエッチしないって言った甲斐があったね」
「なっ! そこまではっきり言ってないだろ!」
優磨くんは焦りだした。
「もっとオブラートに包めよ!」
呆れた顔をしてまた溜め息をついた。
「優磨、ごめんね」
美麗さんは優磨くんを真っ直ぐ見つめた。
「今までたくさん優磨の大事な人を傷つけた。こんなお姉ちゃんでごめんね」
優磨くんの頭を優しく撫でる。それに驚いたのか優磨くんは抵抗しないで大人しく撫でられる。
「めちゃくちゃなことばっかやっても美麗を見捨てないでくれてありがとう。これからは自分の幸せのことを考えて。波瑠ちゃんを大事にするんだよ」
美麗さんの目が潤んでいる。優磨くんも目元が赤い気がする。
「美麗のことは心配しないで。これからは困ったら泉ちゃんに頼るから」
ん? やっぱり二人はそういう関係? と入り口に立つ泉さんの顔を見ると額に手を当て溜め息をついている。
「二人の結婚式にはもちろん美麗も呼んでね」
「慶太さんを呼ぶんだから姉さんは来るな」
「なんで! 美麗は新郎の姉なのにぃ! 今度は式を邪魔したりしないから」
「前科があるのに信じられるかよ」
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