デビルフェイス

ガトリングレックス

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救い編

第3話冥界への魔弾

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自然発火で殺されて行くロボットスーツ達。
床に転がる残骸を邪魔だと思いながら、ブレイドは上空にいるファイヤーに向けて次元の裂け目を開き、剣やらナイフやらを発射する。
しかしファイヤーはジェット噴射で交わし、ガラスを溶かし、スーパーを出る。
(あいつ、場所を変えるつもりだな)
そう感じ、その場を離れ様とする。
その時だった。
ファイヤーとはまた違うバーナー音が聞こえる。
それは今まで簡単に倒されたロボットスーツとは格が違う。
自動ドアを通り抜けて現れたのは、青いボディの戦闘兵器だった。
「貴様もあのロボットスーツの仲間か」
「そうだ、あいつらの無念は俺が晴らす」
「私と戦うつもりならマスターの指示がなければ戦えん」
「マスターとは今本をポケットに入れている、そいつか」
指を指され、キシタは「えっ」と驚く。
「お前はその本を持った時点で処刑確定なんだよ!」
叫びと共に機体名〈T6〉は両手にブレイドを装備し、ジェット噴射でブレイドとの距離を詰める。
だが複数の次元の裂け目から鎖鎌が発射され、〈T6〉を拘束する。
「さあどうするキシタ、このままこいつを殺すか、この状態で放置するか。指示を出してくれ」
「放置だ。俺達の目的は家族以外のデビルを倒す事。人を殺す事じゃない」
キシタの選択がたとえ間違いでも従う、それがブレイドの騎士道精神だ。
「仰せのままに」
一旦ブレイドを〈刃の殺人〉に戻し、〈T6〉の横を通り過ぎ、ファイヤーを追いかける。
「待てこら! くそー! 全然ちぎれねえー!」
ブースターで引きちぎろうとするが、強度が高く壊れない。
それどころかまるで知恵の輪の様により複雑になる。
「こちらチームA。敵2人を逃した。さらに仲間が全員やられた。現在敵の攻撃により拘束され動けない。チームB、敵の殲滅を頼む」
『分かった。仲間達の仇、私達が取る』
そう言うのは〈Z4〉に乗り込むサイバレンコだ。
「各小隊、チームAの大半が撃墜された。これよりチームBがこの戦いの主軸になる。作戦開始」
アスファルトの地面からジェット噴射で上空へ移動、それからデビル2人を捜索する。
ロボットスーツすべてにGPSが搭載されており、そこから逆算して敵の位置を特定する。
(相手はまだ遠くには行っていないはず。でもマスターの方は分からない。近くにいるのか遠くにいるのか。顔も分からない以上殺すのは困難。まずはデビルの方を始末するのが先決ね)
レンコは〈サンダーボルテックス〉を構えながら辺りを見回す。
「隊長、デビルらしき者を発見・・・・・」
その続きを言おうとした時だった。
銃弾がロボットスーツに命中し、爆発する。
『なっ!?』
思わず声が漏れる兵士達。
さらに銃弾がロボットスーツに命中、爆発を引き起こし、爆風でロボットスーツ達がバランスを崩した。
「ケッ、人間が悪魔に逆らうなんて100億年早いんだよ。まったく。人間って奴はなんで自分より弱い者にも強い者にも敵意を向けるのかねぇ」
そう言うのは銃の暗示であるデビルこと、ガンである。
20階建てのビルの建設現場からロボットスーツを狙っているのだ。
カウボーイを思わせる帽子、口元を隠すバンダナ。トカゲの様な目。焦げた様な黒い肌。皮製のジャンパー。手にはサイレンサー付きスナイパーライフルを構え、再びロボットスーツを狙う。
トリガーを引き、銃弾が打ち出される。
銃弾はロボットスーツの1機に命中し爆発を引き起こす。
「こんなにも最新兵器を簡単に倒せると歯ごたえがないな。まっ、マスターの指示だからやるけどよ」
ガンは呆れた様にしながらも指示通りスナイパーライフルの銃口をロボットスーツ達に向ける。
すると、殺気を感じ、後ろを振り返る。
そこにいたのは自然発火を狙うファイヤーだった。
すぐに銃口を向けるが、もう手遅れ。
全身が燃え始め、皮膚を焼いて行く。
「お前の敗因は俺が来る事を警戒しなかった事だ。バーナー音にも気づかないとは。どこまで集中していたのか」
慌てるガンに追い討ちと言わんばかりに、ファイヤーが巨大な火球弾を放つ。
火球弾をまともに受け、大きく吹き飛ばされ、ビルから落ちる。
このままだと、アスファルトの地面に激突、さすがのデビルと言えど、重傷は間逃れない。
落ちるスピードが段々と上がって行く、
(くそ、まさか他のデビルがいるなんてよ、だがここで死ぬガン様じゃねえよ)
スナイパーライフルを捨て、次元の裂け目から瞬間移動できる魔弾が入ったリボルバーを取り出す。
そして体を半回転させ、ハンマーを引き、アスファルトの地面に撃つ。
銃弾の方が地面に到達するのが早く、地面にぶつかる。
その瞬間、空中から地面に瞬間移動し、ノーダメージで到達する。
だが燃えているガンを見て、恐怖し、悲鳴を上げる人達がいた。
(まずい、人の目の事を警戒するのを忘れてた)
救急車を呼ばれるのは癪なので、立ち上がって、その場を離れる。
数分後、燃える体の痛みに耐え、なんとかマスターの元へたどり着き、〈銃の殺人〉に入る。
「悪いなマスター、しくじっちまった」
「まったく、ガンはいつもドジを踏むな。これじゃあ遺産なんて手に入らないだろう」
「敵は2体、これ以上の深酔いはオススメしないぜ」
「分かってる、ガン、お前の能力じゃあいつらには勝てない。今は仕事がある、取引先との大事な仕事がな」
それを聞いてガンはため息を吐く。
しかしマスターはそれを聞き流し、仕事に戻った。
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