デビルフェイス

ガトリングレックス

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偶然編

第3話伝説の赤き槍

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「マスター、俺は戦わなくて良いのか。見ているだけではつまらない」
そう言うのは、黒いフルアーマーを装着、背中に布の様な触手を全身に巻きつけている。
彼の名前はウェポンと言う。
「ウェポンは最強なの。だから戦わなくて良い、最後の最後で戦えば良いのよ」
ロシア人の女子高校生、アリシアビーンは自分のデビル、ウェポンを戦わせない。
それはなぜか。
それはウェポンがオオアタリだからだ。
ブレイドなら刃がある武器。ガンなら重火器。ランスなら槍を生成、貯蔵できる。
ウェポンはなんとすべての武器を生成、貯蔵できる。
さらに武器に触れると使い方を瞬時に理解できる。
まさに武器を生成できるデビルの頂点なのだ。
だからアイシアはできるだけウェポンを傷つけたくない。
「暇つぶしに格ゲーでもやろうじゃないか。マスターの○S4で」
「良いわね、なにやる、○トファイ、○ルキャリ、○レブル、○撃文庫」
「じゃあ○レブルで」
「よし、じゃあ帰るわよウェポン」
「あぁ」
〈武器の殺人〉にウェポンを戻し、マンションに帰る。
数十分後、マンションの部屋に帰って来たアイシアはウェポンを召喚し、アーケードコントローラーの接続コードを2つ刺して、○S4を起動する。
アリシアは父と母の3人暮らし。
ウェポンの事は父と母は認めている。
と言うのも、〈武器の殺人〉を購入したのは父である。
遺産目当てであり、アイシアをマスターにしたのも自分が死ぬのを避けるためと言うクズ的理由である。
だがそれをアイシアと母は知らない。
ウェポンはその事については知っているが、家系崩壊を防ぐため言わなかった。

一方その頃、シゲルとギンナイ、レンコはランスと交戦していた。
3対1と言う不利な状況に、それを感じさせない戦い振り。
「そろそろあれを出しますか」
そう言って次元の裂け目から魔力を放出する、赤き槍が3本が半分出る。
「気をつけろ、あれは多分ヤバイ奴だ」
「俺達に命令するな!」
「そのとおり。デビルに魂を売った者はすべて敵よ。あなたもここで死んでもらうわ」
ギンナイとレンコはアサルトライフルをシゲルに向け、連射する。
「スピード!」
トランスフォームがフォームチェンジして、スピードが上がる。
一気に加速し、シゲルは銃弾を躱す。
「あぶねぇな」
「だから助けるなって言ったのだ。まったく、お人好しもいいところだ」
苦笑いをしつつ、スピードはそのままに、ランスに襲いかかる、
「では、まとめて死んでもらいましょうか」
その言葉に全員赤き槍を避ける体勢に入る。
ランスは赤き槍3本を放つ。
すると、赤き槍がそれぞれ1本ずつ、レンコ、ギンナイ、シゲルに向かってマッハで飛んで行く。
3人は避けようとするが、なんとホーミングして、心臓部に向かって行く。
ギンナイとレンコは脱出装置を起動し、赤き槍が装甲に刺さった直前に後ろに飛び出す。
攻撃は避けれたが〈Z4〉と〈T6〉が赤き槍に貫かれ、大爆発をひき起こした。
これは〈Z4〉、〈T6〉の爆発に加え、赤き槍が爆発を引き起こしたのだ。
一方シゲルは赤き槍をパワーのステータスが高い赤き姿になり、殴って粉砕する。
「やりますねぇ、あの神話の英雄であり、女を魅了した男クーフーリンの槍、〈ゲイボルグ〉をいとも簡単に破壊するとは。それに比べて軍隊の2人はどうですか、ロボットスーツを盾にして躱すなどと、これでは私と対等に戦えないではありませんか」
ランスが言うクーフーリンとは、ケルト神話における英雄ポジションの戦士である。
その高い戦闘力から20歳しか生きられない呪いをかけられるが、なんとか呪いを解き、死なずに済んだ。
その戦闘力は剣を両手でへし折り、簡単に戦車を破壊できるほど。
そんなクーフーリンだが女に関してはかなり強欲で、仕えていた国の姫と結婚したにもかかわらず、戦った魔女に子どもを産ませ、大人になった息子と戦い、殺害していた。
そして〈ゲイボルグ〉とは、クーフーリンの師匠であるスカサハから授かった槍である。
〈ゲイボルグ〉にはルーンと言う魔力に近い様で違う物が大量に注ぎ込まれており、投げるとマッハで飛んで行く。
また使用者の意思に連動し、狙った相手の心臓部に向かって飛んで行き、さらに追尾する。
槍先には30のギザギザがあり、突き刺さった瞬間ルーンが放出し、30の傷を負わせ、死亡させる。
さらにルーンを暴発させる事で、大爆発を引き起こす。
その爆発で〈ゲイボルグ〉が破壊される事はない。
そんな恐ろしい槍を大量に貯蔵しているランス。
しかしそんな物をいとも簡単に破壊する事ができるシゲル。
どちらが強いのか。
シゲルは紫のオーラを放出し、一気に加速、高く飛び上がり、ドロップキックを仕掛ける。
「そんな隙のある攻撃で・・・・・」
ランスが続きを言おうとした。次の瞬間、まるで録画したテレビの番組を30秒飛ばしボタンでCMを飛ばす様に、いきなり距離が近くなり、シゲルのドロップキックが命中。
「ぐをー!」
あんまりの力に大きく吹き飛ばされるのだった。
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