40 / 51
ダークサイド編
第4話数少ない強者達
しおりを挟む
「ウィナー、ウェポン! さすがは最強のデビルの一角、1人で2人まとめて倒しちゃた!」
「正直アイドルが来なければ俺はやられていた。スーパーではミサイルなど使えないからなぁ」
「だとしてもあなたは強い。謙遜しなくていいんだよ」
キックとパンチに勝利したウェポンをアイドルは優しい表情で褒める。
「でーも、あなた達、戦いを避けてるよね。それが王者の風格って奴なのかな?」
「もしかして俺を脅しているのか?」
「そうじゃないよ、それがマスターの戦略なら従うしかないよね」
「なにが言いたい」
呆れた様な口振りに、くるくると回り、ジト目になる。
「戦いに参加しているデビルはあなたを合わせて残り6体。武器、魂、正義、手を組んでいる救いと刃と電気、さあ生き残るのは誰かな?」
「待て、戦いに参加していない奴らはどうする?」
「ほっといてあげなよ。人と暮らす、殺戮を楽しむ、それが幸せなら私達もゲームマスターも作者もなにもしないし、手を加えない」
アイドルの言葉にウェポンは不満を感じる。
だがそれを言ったところでただ時間を浪費するだけである。
固有結界が解除され、荒れ果てたスーパー内に戻ってくる。
「俺はマスターのところへ帰る、遺産は俺達の物だ」
そう言ってスーパーを出て、高くジャンプする。
ミサイルの上に乗り、叫びを上げながら飛び去った。
「アハハハ! 死んじゃえ! 軍隊なんて世界には必要ないんだよ!」
「早くあいつを出してよ、乱切りにしたいんだから!」
フォックスの襲撃、軍隊の攻撃ももろともせず、二刀流で兵士達を殺して行く。
「まだギンナイは来ないのか!」
「レンコも来ない、こんな肝心な時に」
「そんな事を言ってるなら戦え。死にたくないならなぁ」
変身した状態でシンが現れる。
『シンさん!』
兵士達の声に反応し、耳をピクリと動かすフォックス。
「来たわね、絶対に殺してあげる」
「待て、武器を持って戦うお前達ではあいつには勝てない。ここはモンスターとインビジブルに任せておけ」
「ボスの指示には従う」
「僕も従う」
フォックスの能力が入れ替わり、刀が消滅、右手が化け物の顔になる。
「喰らい尽くせ」
指示を聞いて化け物は遠吠えを上げ、フォックスはシンに向かって走って行く。
「銃をくれ、それで俺が時間を稼ぐ。だからあいつらが再生できないぐらい強力な武器を倉庫から持って来て戦え」
「分かった。必ずあの化け物を倒せる武器を探して来る」
「頼んだぜシンさん!」
シンを信じ、兵士達はアサルトライフルを投げ渡す。
アサルトライフルを吸収し、両手をアサルトライフルに変化。時間稼ぎにはこれで十分だと思う。
「そんなので私達を倒せると? ずいぶんとバカにしてくれますね」
「時間稼ぎだって言ってたぞ。先にあいつらを倒してやる」
フォックスは透明になり、兵士を追いかけ様とする。
だが影で位置は丸見えだ。
「間抜けが」
アサルトライフルを間抜けな狐に向けて発砲する。
銃声に気づき、フォックスは振り返ると銃弾が頭に命中する。
「いやーーーーーーーーーー!銃弾がー!銃弾がめり込むー!」
「どうしたジョーカー」
「あちゃー。兄貴は頭を撃たれるとトラウマが蘇るんだ」
透明化を解き、モンスターとインビジブルから、ボーンとボスにスイッチする。
「思い知りなさい! 亡霊の恐ろしさを!」
亡霊達が悲しそうな叫びを上げながらシンを拘束する。
「はっ、離せ」
「大人しくしてください、今改造してあげますから」
背中から触手が勢いよくシンに向かって伸びて行く。
その時だった。
背中から、胸から激痛が走る。
「なんだ?」
バランスを崩し、倒れ込む。
「ボス! 後ろから攻撃を受けて体が溶けてます!」
「なに!?」
確認すると、徐々に肉体が溶けたり再生したりを繰り返している。
「これは一体?」
苦しい、その痛みに悶えそうになる。
「ずいぶんと早かったなぁ」
「こいつにはこれが1番だと思って急いで持って来たのさ」
「さあフォックス、今度こそ年貢の納め時だぜ」
肉体がどんどんと蝕まれ行く。
「こっこれは、まさか殺人バクテリアか!?」
「その通り、本来は日本で出回る事はない、最新兵器だ」
「貴様ら、どこまで落ちれば気がすむんだ!」
「さっさと消えな、そして地獄に落ちろ」
殺人バクテリア、スーイサイド。
スーイサイドを日本語に訳すと、自爆。
スーイサイドは肉体を食べ、お腹がいっぱいになった、もしくは獲物がいなくなった瞬間死滅する。
しかし増殖力はかなり高く、死滅しても再び子孫が喰らいつく。
フォックスの場合、再生してもそれを上回る食欲でより苦しみを味わう。
ジョーカーにスイッチするも、トラウマから叫びを上げ、〈エンジェルギフト〉が使えない。
「ボス、このままだと素体が保ちません!」
「また死ぬのか、俺達は」
「そんなの絶対にダメ! あいつを殺すまでは私死ねないの!」
フォックスの中でゼロが無理やりスイッチし、刀を生成、シンに襲いかかる。
「やめろ!お前の刀を吸収されちまう!」
仲間の声も虚しく、刀が肩に叩きつけられてしまった。
シンは刀を吸収し、右手を刀に変化、殺しにかかる。
素体ごと斬り裂いて行き、0距離でマシンガンを連射した。
『次のニュースです。今日5時頃、化け物と言われていたフォックスが軍隊によってようやく駆除されました』
そのニュースを観ていたセイギの母は驚きを隠せず、悲鳴を上げた。
「正直アイドルが来なければ俺はやられていた。スーパーではミサイルなど使えないからなぁ」
「だとしてもあなたは強い。謙遜しなくていいんだよ」
キックとパンチに勝利したウェポンをアイドルは優しい表情で褒める。
「でーも、あなた達、戦いを避けてるよね。それが王者の風格って奴なのかな?」
「もしかして俺を脅しているのか?」
「そうじゃないよ、それがマスターの戦略なら従うしかないよね」
「なにが言いたい」
呆れた様な口振りに、くるくると回り、ジト目になる。
「戦いに参加しているデビルはあなたを合わせて残り6体。武器、魂、正義、手を組んでいる救いと刃と電気、さあ生き残るのは誰かな?」
「待て、戦いに参加していない奴らはどうする?」
「ほっといてあげなよ。人と暮らす、殺戮を楽しむ、それが幸せなら私達もゲームマスターも作者もなにもしないし、手を加えない」
アイドルの言葉にウェポンは不満を感じる。
だがそれを言ったところでただ時間を浪費するだけである。
固有結界が解除され、荒れ果てたスーパー内に戻ってくる。
「俺はマスターのところへ帰る、遺産は俺達の物だ」
そう言ってスーパーを出て、高くジャンプする。
ミサイルの上に乗り、叫びを上げながら飛び去った。
「アハハハ! 死んじゃえ! 軍隊なんて世界には必要ないんだよ!」
「早くあいつを出してよ、乱切りにしたいんだから!」
フォックスの襲撃、軍隊の攻撃ももろともせず、二刀流で兵士達を殺して行く。
「まだギンナイは来ないのか!」
「レンコも来ない、こんな肝心な時に」
「そんな事を言ってるなら戦え。死にたくないならなぁ」
変身した状態でシンが現れる。
『シンさん!』
兵士達の声に反応し、耳をピクリと動かすフォックス。
「来たわね、絶対に殺してあげる」
「待て、武器を持って戦うお前達ではあいつには勝てない。ここはモンスターとインビジブルに任せておけ」
「ボスの指示には従う」
「僕も従う」
フォックスの能力が入れ替わり、刀が消滅、右手が化け物の顔になる。
「喰らい尽くせ」
指示を聞いて化け物は遠吠えを上げ、フォックスはシンに向かって走って行く。
「銃をくれ、それで俺が時間を稼ぐ。だからあいつらが再生できないぐらい強力な武器を倉庫から持って来て戦え」
「分かった。必ずあの化け物を倒せる武器を探して来る」
「頼んだぜシンさん!」
シンを信じ、兵士達はアサルトライフルを投げ渡す。
アサルトライフルを吸収し、両手をアサルトライフルに変化。時間稼ぎにはこれで十分だと思う。
「そんなので私達を倒せると? ずいぶんとバカにしてくれますね」
「時間稼ぎだって言ってたぞ。先にあいつらを倒してやる」
フォックスは透明になり、兵士を追いかけ様とする。
だが影で位置は丸見えだ。
「間抜けが」
アサルトライフルを間抜けな狐に向けて発砲する。
銃声に気づき、フォックスは振り返ると銃弾が頭に命中する。
「いやーーーーーーーーーー!銃弾がー!銃弾がめり込むー!」
「どうしたジョーカー」
「あちゃー。兄貴は頭を撃たれるとトラウマが蘇るんだ」
透明化を解き、モンスターとインビジブルから、ボーンとボスにスイッチする。
「思い知りなさい! 亡霊の恐ろしさを!」
亡霊達が悲しそうな叫びを上げながらシンを拘束する。
「はっ、離せ」
「大人しくしてください、今改造してあげますから」
背中から触手が勢いよくシンに向かって伸びて行く。
その時だった。
背中から、胸から激痛が走る。
「なんだ?」
バランスを崩し、倒れ込む。
「ボス! 後ろから攻撃を受けて体が溶けてます!」
「なに!?」
確認すると、徐々に肉体が溶けたり再生したりを繰り返している。
「これは一体?」
苦しい、その痛みに悶えそうになる。
「ずいぶんと早かったなぁ」
「こいつにはこれが1番だと思って急いで持って来たのさ」
「さあフォックス、今度こそ年貢の納め時だぜ」
肉体がどんどんと蝕まれ行く。
「こっこれは、まさか殺人バクテリアか!?」
「その通り、本来は日本で出回る事はない、最新兵器だ」
「貴様ら、どこまで落ちれば気がすむんだ!」
「さっさと消えな、そして地獄に落ちろ」
殺人バクテリア、スーイサイド。
スーイサイドを日本語に訳すと、自爆。
スーイサイドは肉体を食べ、お腹がいっぱいになった、もしくは獲物がいなくなった瞬間死滅する。
しかし増殖力はかなり高く、死滅しても再び子孫が喰らいつく。
フォックスの場合、再生してもそれを上回る食欲でより苦しみを味わう。
ジョーカーにスイッチするも、トラウマから叫びを上げ、〈エンジェルギフト〉が使えない。
「ボス、このままだと素体が保ちません!」
「また死ぬのか、俺達は」
「そんなの絶対にダメ! あいつを殺すまでは私死ねないの!」
フォックスの中でゼロが無理やりスイッチし、刀を生成、シンに襲いかかる。
「やめろ!お前の刀を吸収されちまう!」
仲間の声も虚しく、刀が肩に叩きつけられてしまった。
シンは刀を吸収し、右手を刀に変化、殺しにかかる。
素体ごと斬り裂いて行き、0距離でマシンガンを連射した。
『次のニュースです。今日5時頃、化け物と言われていたフォックスが軍隊によってようやく駆除されました』
そのニュースを観ていたセイギの母は驚きを隠せず、悲鳴を上げた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
後宮の胡蝶 ~皇帝陛下の秘密の妃~
菱沼あゆ
キャラ文芸
突然の譲位により、若き皇帝となった苑楊は封印されているはずの宮殿で女官らしき娘、洋蘭と出会う。
洋蘭はこの宮殿の牢に住む老人の世話をしているのだと言う。
天女のごとき外見と豊富な知識を持つ洋蘭に心惹かれはじめる苑楊だったが。
洋蘭はまったく思い通りにならないうえに、なにかが怪しい女だった――。
中華後宮ラブコメディ。
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
男装官吏と花散る後宮〜禹国謎解き物語〜
春日あざみ
キャラ文芸
<第8回キャラ文芸大賞にて奨励賞をいただきました。応援ありがとうございました!>
宮廷で史書編纂事業が立ち上がると聞き、居ても立ってもいられなくなった歴史オタクの柳羅刹(りゅうらせつ)。男と偽り官吏登用試験、科挙を受験し、見事第一等の成績で官吏となった彼女だったが。珍妙な仮面の貴人、雲嵐に女であることがバレてしまう。皇帝の食客であるという彼は、羅刹の秘密を守る代わり、後宮の悪霊によるとされる妃嬪の連続不審死事件の調査を命じる。
しかたなく羅刹は、悪霊について調べ始めるが——?
「歴女×仮面の貴人(奇人?)」が紡ぐ、中華風世界を舞台にしたミステリ開幕!
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる