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ゼッツ編
第40話 助け合う戦士
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電灯に照らされる夜。
戦闘が激しくなる中、ヒサは復活したウォーノウの猛攻撃に苦戦していた。
「どうした。強者の力はそんなものか?」
「俺は強者なんかじゃない。それに強者なんて存在はないんだ」
「ザーガ、強者がいなければ戦争は起きない。今でも戦争は日々起きている。それでも強者はいないと言えるのか?」
理屈を並べるウォーノウに、話し合いでは解決しないことを改めて理解する。
「確かにお前の言う通り人間は愚かだ。でも生きるため必死に頑張ってる。それを否定してまで絶滅させようとするなんて、絶対に許せない!」
堕天使達では理解できない人間の素晴らしさ。
それを証明するため、再び剣を生成する。
刀身に破壊エネルギーを蓄積させ、ウォーノウに向かって走り出す。
対して刀を構え直し、ザーガを迎え撃つ。
「うおぉぉぉぉ!!」
白き戦士の剣は刀の刃に触れ、破壊エネルギーが爆発を引き起こす。
あまりの破壊力に刀を持つ腕がへし折れる。
土煙によって視界が奪われるウォーノウ。
かすかに見えたのは繰り出される拳。
連続パンチを食らい、破壊エネルギーが全身に到達する。
「同士よ! 私の意思を引き継ぎ、人間共を葬ってくれ!」
アームド・ダークエンジェル達に激励をし、ウェポニック・ダークエンジェルは爆散した。
「ウォーノウ様ァァァァァァ!? おのれ! おのれぇぇぇぇ!」
堕天使の1人が復活した上司を倒した敵に怒りに狂い、ビームソードをザーガに向かって振るう。
光の刃が無数に飛んで行くが、なんとすべて体に吸収されてしまった。
「バ、バカな!?」
あまりの強さに後退りするアームド・ダークエンジェル。
「おいおい。俺ことを忘れるなよ!」
堕天使の背中に〈カオスバロン〉を突きつけたゴアドはコッキングレバーを引っ張り、トリガーを弾いた。
「消えろ!」
撃ち出した光線が敵を消し炭にし、撃破に成功する。
だがさらに湧き出るようにアームド・ダークエンジェルが現れ、全員絶句した。
「お前達を倒すまでは、私達は終われない」
「戦士達よ! 今までの罪を、死で償うがいい!」
堕天使の数え切れない数が戦士を襲う。
計り知れないピンチ、その時だった。
現れたのは初代古代の戦士、オリジンザーガだ。
「六問さん!」
「ヒサ君、待たせたね」
サムズアップする六問はアームド・ダークエンジェルに向かって駆けながら〈オリジンザーガ・ザ・ヒーロー〉へ変身、黒き拳を敵に唸らせる。
破壊エネルギーが注入され、すぐさま爆散する堕天使。
「如鬼さん! これを!」
現人の部下が4連装バズーカ〈ワイバーン〉を投げ渡すと、現人はそれを両手でキャッチし、即座に右腰のケーブルを繋げる。
「撃たせるかァァァァァァ!!」
攻撃体勢に気づいたアームド・ダークエンジェルがビームソードを振るおうとしようした時、夏華がリロードした〈バスター〉の連射をくらう。
「グッ………」
敵が怯んだところにZDは〈ワイバーン〉のトリガーを弾き、ミサイルを発射する。
なんとか攻撃を躱し、3人の堕天使が一斉に突進を仕掛ける。
あまりの速度にAIのスーも捉えることができず、大きく吹き飛ばされた。
『如鬼!?』
体がアスファルトの地面に叩きつけられ、意識が遠ざかる。
如鬼が最後に見た光景は黒き装甲を纏った堕天使が取り囲むところだった。
「終わりだ。偽りの戦士」
堕天使がビームソードを逆手に持ち、胸に突き刺そうとした。
その時、彼女の体は機械の様に動き始める。
すぐさま立ち上がり〈バスター〉を敵1体に投げつけると、その右拳で顔面を殴った。
「だっ! 誰だお前は!」
動揺するアームド・ダークエンジェル達。
その光景をドローンのカメラ越しで見ていた幕昰は「まさか」となにかを察したように目を細める。
「そう……そのまさかです……今Z3+を動かしているのはスーです……」
「なるほど、如鬼くんの体を利用してスーがZ3+を操っていると言うことか」
「なに冷静になってるんですか! 救出しなければいけない状況なんですよ! バッテリーもそろそろ切れます! このままじゃ如鬼は!」
声を荒げる光炎に対して冷静な幕昰、その光景に鈴静はなにも言えなかった。
するとスーから連絡が入ってくる。
いきなりのことに彼女の目は丸くなるが、気持ちを切り替え、通信を開始する。
「どうしたのスー?」
『バッテリー残量がギリギリだ。これ以上の戦闘は危険と判断したよ。如鬼を守るため、これから帰還するね』
意外なスーの発言だったが、これも成長かとホッとする。
胸を撫で下ろし、安心したように「分かったわ。如鬼をいつも見守ってくれてありがとね」と感謝を返した。
『うん。如鬼は相棒だから、絶対守るよ。じゃあまたね』
そう言って連絡を切ると、堕天使の攻撃を振り切り白バイに乗車する。
「如鬼は危険な状態なんだ。僕は戦線を離脱する。あとはお願い」
スーが如鬼の状態を伝えると、ザーガは「分かったスー。ここは任せてくれ」と返事を返す。
「ありがとう」
感謝の言葉を告げ、バイクのエンジンを起動する。
「あいつを逃がすな!」
アクセルを回し走り出すスーを追いかけようとする堕天使達に対して、オリジンザーガとゴアドが立ちはだかる。
「君達に如鬼くんをやらせない!」
「悪いが、ここから先は通さない!」
一斉に走り出す2人の戦士。
かつて守られる側だった西前は、今戦う者としてここに居る。
おそらく六問は子どもの頃の自分を覚えてはいないだろう。
しかし今共闘できていることを誇りに思う。
〈カオスバロン〉のコッキングレバーを引っ張り、エネルギーをチャージする。
そして必殺技〈ガーディアンカオス〉を繰り出し、アームド・ダークエンジェル1体を撃ち抜くのだった。
戦闘が激しくなる中、ヒサは復活したウォーノウの猛攻撃に苦戦していた。
「どうした。強者の力はそんなものか?」
「俺は強者なんかじゃない。それに強者なんて存在はないんだ」
「ザーガ、強者がいなければ戦争は起きない。今でも戦争は日々起きている。それでも強者はいないと言えるのか?」
理屈を並べるウォーノウに、話し合いでは解決しないことを改めて理解する。
「確かにお前の言う通り人間は愚かだ。でも生きるため必死に頑張ってる。それを否定してまで絶滅させようとするなんて、絶対に許せない!」
堕天使達では理解できない人間の素晴らしさ。
それを証明するため、再び剣を生成する。
刀身に破壊エネルギーを蓄積させ、ウォーノウに向かって走り出す。
対して刀を構え直し、ザーガを迎え撃つ。
「うおぉぉぉぉ!!」
白き戦士の剣は刀の刃に触れ、破壊エネルギーが爆発を引き起こす。
あまりの破壊力に刀を持つ腕がへし折れる。
土煙によって視界が奪われるウォーノウ。
かすかに見えたのは繰り出される拳。
連続パンチを食らい、破壊エネルギーが全身に到達する。
「同士よ! 私の意思を引き継ぎ、人間共を葬ってくれ!」
アームド・ダークエンジェル達に激励をし、ウェポニック・ダークエンジェルは爆散した。
「ウォーノウ様ァァァァァァ!? おのれ! おのれぇぇぇぇ!」
堕天使の1人が復活した上司を倒した敵に怒りに狂い、ビームソードをザーガに向かって振るう。
光の刃が無数に飛んで行くが、なんとすべて体に吸収されてしまった。
「バ、バカな!?」
あまりの強さに後退りするアームド・ダークエンジェル。
「おいおい。俺ことを忘れるなよ!」
堕天使の背中に〈カオスバロン〉を突きつけたゴアドはコッキングレバーを引っ張り、トリガーを弾いた。
「消えろ!」
撃ち出した光線が敵を消し炭にし、撃破に成功する。
だがさらに湧き出るようにアームド・ダークエンジェルが現れ、全員絶句した。
「お前達を倒すまでは、私達は終われない」
「戦士達よ! 今までの罪を、死で償うがいい!」
堕天使の数え切れない数が戦士を襲う。
計り知れないピンチ、その時だった。
現れたのは初代古代の戦士、オリジンザーガだ。
「六問さん!」
「ヒサ君、待たせたね」
サムズアップする六問はアームド・ダークエンジェルに向かって駆けながら〈オリジンザーガ・ザ・ヒーロー〉へ変身、黒き拳を敵に唸らせる。
破壊エネルギーが注入され、すぐさま爆散する堕天使。
「如鬼さん! これを!」
現人の部下が4連装バズーカ〈ワイバーン〉を投げ渡すと、現人はそれを両手でキャッチし、即座に右腰のケーブルを繋げる。
「撃たせるかァァァァァァ!!」
攻撃体勢に気づいたアームド・ダークエンジェルがビームソードを振るおうとしようした時、夏華がリロードした〈バスター〉の連射をくらう。
「グッ………」
敵が怯んだところにZDは〈ワイバーン〉のトリガーを弾き、ミサイルを発射する。
なんとか攻撃を躱し、3人の堕天使が一斉に突進を仕掛ける。
あまりの速度にAIのスーも捉えることができず、大きく吹き飛ばされた。
『如鬼!?』
体がアスファルトの地面に叩きつけられ、意識が遠ざかる。
如鬼が最後に見た光景は黒き装甲を纏った堕天使が取り囲むところだった。
「終わりだ。偽りの戦士」
堕天使がビームソードを逆手に持ち、胸に突き刺そうとした。
その時、彼女の体は機械の様に動き始める。
すぐさま立ち上がり〈バスター〉を敵1体に投げつけると、その右拳で顔面を殴った。
「だっ! 誰だお前は!」
動揺するアームド・ダークエンジェル達。
その光景をドローンのカメラ越しで見ていた幕昰は「まさか」となにかを察したように目を細める。
「そう……そのまさかです……今Z3+を動かしているのはスーです……」
「なるほど、如鬼くんの体を利用してスーがZ3+を操っていると言うことか」
「なに冷静になってるんですか! 救出しなければいけない状況なんですよ! バッテリーもそろそろ切れます! このままじゃ如鬼は!」
声を荒げる光炎に対して冷静な幕昰、その光景に鈴静はなにも言えなかった。
するとスーから連絡が入ってくる。
いきなりのことに彼女の目は丸くなるが、気持ちを切り替え、通信を開始する。
「どうしたのスー?」
『バッテリー残量がギリギリだ。これ以上の戦闘は危険と判断したよ。如鬼を守るため、これから帰還するね』
意外なスーの発言だったが、これも成長かとホッとする。
胸を撫で下ろし、安心したように「分かったわ。如鬼をいつも見守ってくれてありがとね」と感謝を返した。
『うん。如鬼は相棒だから、絶対守るよ。じゃあまたね』
そう言って連絡を切ると、堕天使の攻撃を振り切り白バイに乗車する。
「如鬼は危険な状態なんだ。僕は戦線を離脱する。あとはお願い」
スーが如鬼の状態を伝えると、ザーガは「分かったスー。ここは任せてくれ」と返事を返す。
「ありがとう」
感謝の言葉を告げ、バイクのエンジンを起動する。
「あいつを逃がすな!」
アクセルを回し走り出すスーを追いかけようとする堕天使達に対して、オリジンザーガとゴアドが立ちはだかる。
「君達に如鬼くんをやらせない!」
「悪いが、ここから先は通さない!」
一斉に走り出す2人の戦士。
かつて守られる側だった西前は、今戦う者としてここに居る。
おそらく六問は子どもの頃の自分を覚えてはいないだろう。
しかし今共闘できていることを誇りに思う。
〈カオスバロン〉のコッキングレバーを引っ張り、エネルギーをチャージする。
そして必殺技〈ガーディアンカオス〉を繰り出し、アームド・ダークエンジェル1体を撃ち抜くのだった。
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