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145.不器用な君を守る義務があるのは、同じく不器用な僕だって思ってる。
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「じゃあ設定を確認しておくよ。
まず、子爵家の令嬢であるフタバちゃんの婚約者になったロナウは、三男坊で帰る家がない。
で、婿養子先にちょっとでもいい顔をしたいロナウは、友人であるコリンの持ちかけた表には出ていない「儲け話」に目をつけた。
その儲け話っていうのが、貴族に魔薬を売ること。
‥そうだな‥効用どうしようかな‥貴族のどういう層をターゲットにするかにもよるな。
層と‥客の種類? 紳士か淑女‥。
ちょっと違法性をにおわせるか、それとも「軽いおまじない」的な感じにするか‥。
おまじないだったら女性だし、違法性を‥っていうんだったら上昇志向強めの若者‥それも、下級貴族‥って感じかな‥」
アンバーが顎に手をやりながら‥一つ一つ確認するように言う。
フタバが頷く。
「成程‥そうですわね。まずはそこを設定してから‥ですわね」
シークとザッカも頷く。ナナフルは、口には出さないが、違法薬物が商品だから、どうにも乗り切れない‥割り切れない? って顔をしている。
ここでの魔薬っていうのが、本当の魔薬じゃなくて、「本当の魔薬」をおびき寄せる為の、嘘の魔薬だとしても‥だ。
コリンはアンバーの表情を見ている。
‥アンバーを信用していないのではない。心配してるんだ。
過去の「悪い思い出」の象徴でもある「魔薬」の話。アンバーは、淡々と話しているが、無理しているんじゃないだろうか、って気になる。
‥僕なら、嫌だ。
せっかく離れることが出来た「嫌いな世界」に自分から‥わざわざ関わり合いに‥接触したいとは思わない。
‥自分が‥自分たちが今していることは、アンバーの古傷をえぐって‥否それ以上に、‥アンバーをわざわざ危険な目に合わせるかもしれない危険な行為なんだ‥。
ということに‥今更‥やっと気付いた。
気付いて、ぞくっとした。
自分の無神経さに。自分の‥身勝手さに。
真っ青なコリンの顔に気付いたのは、ロナウだった。
「どうした? 怖くなったのか‥? コリン」
自分を心配そうに見つめるロナウに、胸が痛む。
‥ロナウの気持ちも考えていなかった。
いままで、(気が付かずに)ひどい言い方して‥ごめん。
ロナウは、「ホントに」優しい人間なんだろう。
そして‥絶対に「黒い道」になんか一生縁がない人間なんだろう。
僕とは違う。
それなのに‥
ロナウを危険な目に合わせることに、僕は‥驚くほど‥無関心だった。
僕は‥
僕は、「自然に」人を大事にすることができない。
人だけじゃなく、自分の事も。
僕は‥自分の事が嫌いだから、自分なんて大事にする必要すらないって思ってる。
自分を大事にしないのは‥だけど、自分の勝手だ。
自分を大事に思ってくれる皆には迷惑をかけるけど‥、人に対して「実害」があるわけでは無い。
心配をかける not= 人を害する。
だけど、「人を大事にしない」のはそれとは別次元の問題だ。
人道的に正しくない。
人を大事にする‥って、きっと‥ナナフルさんやザッカさん、シークさんにとっては、わざわざ考えないような「当たり前」の感情。
だけど、僕は‥僕やアンバーにとっては違う。
僕たちは、もっと、打算的な感情で‥行動する。
例えば、目の前で友達が悪党に絡まれてるとする。
その友達の事「好きだから」悪党から庇う。
そういう二段階の感情で動く僕らみたいなタイプは、「こいつは知らない奴だから」→「助けない」って、目の前の対象者を選ぶ。選んで‥助けないって選択肢も普通に選択する。
(いや、見捨てたことはなかったと思うよ。
だって、
「人道的に正しくないっておもう」から「助けた」から。)
その際も、「かわいそうだから」助けるのとは違う。
弱者は助けるべきだろう‥って「考える」から助けるんだ。そうすべきなんだろうって「考える」から助ける。
そういうのを、ナナフルさんたち「いいひと」は、当たり前の様に‥誰に対してでも‥「自然に」やっちゃうんだ。
当たり前の様にやっちゃうし、‥やれちゃうんだ。
寧ろ助けない理由なんて‥彼らにとってないんだ。
そして、実際に助けられる力がある。
優しいだけじゃなくて、強い人たち。(物理的にも精神的にも)
友達だけじゃない。
親を大事に‥家族を大事に‥
それを、僕は「義務」だと思っている。
家族を大事に思うのは「当たり前」で、家族の一員として「お互いに」守り、‥いずれは成人したならば、自分が親を養う。
お金‥経済的な面であったり、例えば、培ってきた知識やらコネクション。そういう物理的なサポート。
精神的に‥ってことは、きっと僕にはできない。僕はアデル兄さん(長男)みたいにしっかりしてないし、リンク兄さん(次男)みたいに要領も良くない。僕は‥でも、稼ぎはそこそこある‥から、僕に出来ることをするしかないって思ってる。(つまり資金面で援助します、ってことだ)
精神的には支えられないから、せめて、ってことだ。
家族のことは好きだ。
家族も僕のことが好きだ。
お互いが好きで、お互いに対してする行動に、誰も見返りなんて求めない。僕らの両親は僕らが好きだから、僕らに衣食住を提供してくれてきた。子供のころ、そのことを僕らは‥僕は甘受して、ろくに感謝することもしてこなかった。
それどころか‥、今でさえも「僕は末っ子だから、家族が僕を大事に思ってくれるのは「当然」」みたいな‥甘い考えが僕の頭の‥根底にある気がする。
家を出て、一人で神殿の寮で暮らすようになって、親のありがたさを知って、自分のこれからの義務みたいなことを考えるようになって‥
僕は、「そんなこと考えられるような大人になった」「僕も成長したな」って満足してた。
家族を大事だって‥家族の一員として、今後家族を支えるって口に出すことが「大人になった」ってことだ‥って。
僕は大人になれたって‥勝手に思い上がっていた。
認めたくないけど‥、多分、僕は今でも「褒めてほしい子供」に過ぎない。
「コリンは大人になったね。成長したね。偉いね」って。
家族は褒めてくれるだろう。成長した僕に安心してくれるだろうって。
所詮は僕は、「常識がどう」だとか、「人からの評価」を気にして行動してるにすぎない。
僕は‥心から「自然に」人を大事に思ったりできない。
わざわざ、意識して、考えないと、行動できない。
アンバーが闇魔法の「解析」を持ってるって分かった時、気付いたんだ。
アンバーが自分と似てるってことに。
闇魔法の鑑定って、風魔法の鑑定みたいに「自然に備わった能力」じゃない。いうなれば、後から加わる‥性格のゆがみみたいなやつだ。
相手に対する不信感だとか、恐れから、習慣的に相手を観察する。そういう‥積み重ねの「凄い版」。
僕らは、相手に興味を持ってるから相手を知りたいって思うんじゃない。僕らにとって相手を観察するのは、自衛の為の癖みたいなもんなんだ。
僕らは常に冷めてるし、常に考えてるんだ。
そして、そのことを常に自覚してるんだ。
だけど、短気な僕は‥つい‥考えるより先に行動しちゃって後悔することも多い。アンバーは‥あの、余裕ありげな微笑? 含み笑い? で、ワンテンポ置いて考えたり‥周りの出方をみたりとかしてるんだから‥偉いよね。
僕には、だけど、周りにいい人たち‥過保護な兄弟だとかね、今だったらザッカさんたちだとかだ‥がいっぱいいて助けてくれたりフォローしてくれたりしてる。ありがたいって思う。
それは、たまたま僕が恵まれてる環境にいたってのもあるけど、‥助けられてもいいって本能的に認めた人間には、助けられてもいいって‥柔軟に考えることができたから‥ってのも勿論ある、って思う。
性格的なもの。
あれだ。
末っ子の気質(特権? )ってやつだ。
だけど、アンバーはそうじゃない。
もっと、意地っ張りだ。
意地っ張りだし、僕よりもっと強いから、一人でできちゃうことがもっと僕より多いから‥人に弱みを見せずに、一人で我慢しちゃうじゃない?
人に弱みもあんまり見せない。
意地っ張りで、カッコつけで、だけど、案外弱いところがある。
似てるから‥なんとなく、分かることってある。
アンバーのこと、「仲間」認識したんだから、僕くらいは、アンバーの事、気にかけて‥助けてやりたいって思うんだ。
まず、子爵家の令嬢であるフタバちゃんの婚約者になったロナウは、三男坊で帰る家がない。
で、婿養子先にちょっとでもいい顔をしたいロナウは、友人であるコリンの持ちかけた表には出ていない「儲け話」に目をつけた。
その儲け話っていうのが、貴族に魔薬を売ること。
‥そうだな‥効用どうしようかな‥貴族のどういう層をターゲットにするかにもよるな。
層と‥客の種類? 紳士か淑女‥。
ちょっと違法性をにおわせるか、それとも「軽いおまじない」的な感じにするか‥。
おまじないだったら女性だし、違法性を‥っていうんだったら上昇志向強めの若者‥それも、下級貴族‥って感じかな‥」
アンバーが顎に手をやりながら‥一つ一つ確認するように言う。
フタバが頷く。
「成程‥そうですわね。まずはそこを設定してから‥ですわね」
シークとザッカも頷く。ナナフルは、口には出さないが、違法薬物が商品だから、どうにも乗り切れない‥割り切れない? って顔をしている。
ここでの魔薬っていうのが、本当の魔薬じゃなくて、「本当の魔薬」をおびき寄せる為の、嘘の魔薬だとしても‥だ。
コリンはアンバーの表情を見ている。
‥アンバーを信用していないのではない。心配してるんだ。
過去の「悪い思い出」の象徴でもある「魔薬」の話。アンバーは、淡々と話しているが、無理しているんじゃないだろうか、って気になる。
‥僕なら、嫌だ。
せっかく離れることが出来た「嫌いな世界」に自分から‥わざわざ関わり合いに‥接触したいとは思わない。
‥自分が‥自分たちが今していることは、アンバーの古傷をえぐって‥否それ以上に、‥アンバーをわざわざ危険な目に合わせるかもしれない危険な行為なんだ‥。
ということに‥今更‥やっと気付いた。
気付いて、ぞくっとした。
自分の無神経さに。自分の‥身勝手さに。
真っ青なコリンの顔に気付いたのは、ロナウだった。
「どうした? 怖くなったのか‥? コリン」
自分を心配そうに見つめるロナウに、胸が痛む。
‥ロナウの気持ちも考えていなかった。
いままで、(気が付かずに)ひどい言い方して‥ごめん。
ロナウは、「ホントに」優しい人間なんだろう。
そして‥絶対に「黒い道」になんか一生縁がない人間なんだろう。
僕とは違う。
それなのに‥
ロナウを危険な目に合わせることに、僕は‥驚くほど‥無関心だった。
僕は‥
僕は、「自然に」人を大事にすることができない。
人だけじゃなく、自分の事も。
僕は‥自分の事が嫌いだから、自分なんて大事にする必要すらないって思ってる。
自分を大事にしないのは‥だけど、自分の勝手だ。
自分を大事に思ってくれる皆には迷惑をかけるけど‥、人に対して「実害」があるわけでは無い。
心配をかける not= 人を害する。
だけど、「人を大事にしない」のはそれとは別次元の問題だ。
人道的に正しくない。
人を大事にする‥って、きっと‥ナナフルさんやザッカさん、シークさんにとっては、わざわざ考えないような「当たり前」の感情。
だけど、僕は‥僕やアンバーにとっては違う。
僕たちは、もっと、打算的な感情で‥行動する。
例えば、目の前で友達が悪党に絡まれてるとする。
その友達の事「好きだから」悪党から庇う。
そういう二段階の感情で動く僕らみたいなタイプは、「こいつは知らない奴だから」→「助けない」って、目の前の対象者を選ぶ。選んで‥助けないって選択肢も普通に選択する。
(いや、見捨てたことはなかったと思うよ。
だって、
「人道的に正しくないっておもう」から「助けた」から。)
その際も、「かわいそうだから」助けるのとは違う。
弱者は助けるべきだろう‥って「考える」から助けるんだ。そうすべきなんだろうって「考える」から助ける。
そういうのを、ナナフルさんたち「いいひと」は、当たり前の様に‥誰に対してでも‥「自然に」やっちゃうんだ。
当たり前の様にやっちゃうし、‥やれちゃうんだ。
寧ろ助けない理由なんて‥彼らにとってないんだ。
そして、実際に助けられる力がある。
優しいだけじゃなくて、強い人たち。(物理的にも精神的にも)
友達だけじゃない。
親を大事に‥家族を大事に‥
それを、僕は「義務」だと思っている。
家族を大事に思うのは「当たり前」で、家族の一員として「お互いに」守り、‥いずれは成人したならば、自分が親を養う。
お金‥経済的な面であったり、例えば、培ってきた知識やらコネクション。そういう物理的なサポート。
精神的に‥ってことは、きっと僕にはできない。僕はアデル兄さん(長男)みたいにしっかりしてないし、リンク兄さん(次男)みたいに要領も良くない。僕は‥でも、稼ぎはそこそこある‥から、僕に出来ることをするしかないって思ってる。(つまり資金面で援助します、ってことだ)
精神的には支えられないから、せめて、ってことだ。
家族のことは好きだ。
家族も僕のことが好きだ。
お互いが好きで、お互いに対してする行動に、誰も見返りなんて求めない。僕らの両親は僕らが好きだから、僕らに衣食住を提供してくれてきた。子供のころ、そのことを僕らは‥僕は甘受して、ろくに感謝することもしてこなかった。
それどころか‥、今でさえも「僕は末っ子だから、家族が僕を大事に思ってくれるのは「当然」」みたいな‥甘い考えが僕の頭の‥根底にある気がする。
家を出て、一人で神殿の寮で暮らすようになって、親のありがたさを知って、自分のこれからの義務みたいなことを考えるようになって‥
僕は、「そんなこと考えられるような大人になった」「僕も成長したな」って満足してた。
家族を大事だって‥家族の一員として、今後家族を支えるって口に出すことが「大人になった」ってことだ‥って。
僕は大人になれたって‥勝手に思い上がっていた。
認めたくないけど‥、多分、僕は今でも「褒めてほしい子供」に過ぎない。
「コリンは大人になったね。成長したね。偉いね」って。
家族は褒めてくれるだろう。成長した僕に安心してくれるだろうって。
所詮は僕は、「常識がどう」だとか、「人からの評価」を気にして行動してるにすぎない。
僕は‥心から「自然に」人を大事に思ったりできない。
わざわざ、意識して、考えないと、行動できない。
アンバーが闇魔法の「解析」を持ってるって分かった時、気付いたんだ。
アンバーが自分と似てるってことに。
闇魔法の鑑定って、風魔法の鑑定みたいに「自然に備わった能力」じゃない。いうなれば、後から加わる‥性格のゆがみみたいなやつだ。
相手に対する不信感だとか、恐れから、習慣的に相手を観察する。そういう‥積み重ねの「凄い版」。
僕らは、相手に興味を持ってるから相手を知りたいって思うんじゃない。僕らにとって相手を観察するのは、自衛の為の癖みたいなもんなんだ。
僕らは常に冷めてるし、常に考えてるんだ。
そして、そのことを常に自覚してるんだ。
だけど、短気な僕は‥つい‥考えるより先に行動しちゃって後悔することも多い。アンバーは‥あの、余裕ありげな微笑? 含み笑い? で、ワンテンポ置いて考えたり‥周りの出方をみたりとかしてるんだから‥偉いよね。
僕には、だけど、周りにいい人たち‥過保護な兄弟だとかね、今だったらザッカさんたちだとかだ‥がいっぱいいて助けてくれたりフォローしてくれたりしてる。ありがたいって思う。
それは、たまたま僕が恵まれてる環境にいたってのもあるけど、‥助けられてもいいって本能的に認めた人間には、助けられてもいいって‥柔軟に考えることができたから‥ってのも勿論ある、って思う。
性格的なもの。
あれだ。
末っ子の気質(特権? )ってやつだ。
だけど、アンバーはそうじゃない。
もっと、意地っ張りだ。
意地っ張りだし、僕よりもっと強いから、一人でできちゃうことがもっと僕より多いから‥人に弱みを見せずに、一人で我慢しちゃうじゃない?
人に弱みもあんまり見せない。
意地っ張りで、カッコつけで、だけど、案外弱いところがある。
似てるから‥なんとなく、分かることってある。
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