46 / 248
五章 王家の秘密
4.王家の結婚事情
しおりを挟む
(side ラルシュ弟・サラージ)
そんな話し合いと、俺の暗躍のお陰で、貧乏くじを引かされることになったラルシュ兄は、(さっきも言ったが)二つ上の俺の兄だ。
因みに、ラルシュ兄は長男・サイダラールとは一つ違いだ。
次男だけど、長男・サイダラールに何かあった時の保険‥第二王位後継者とかじゃない。
サイダラール(サイ兄)は、産まれた時から「(次期)国王」だった。
それは、性質だ。
ラルシュ兄が産まれつき魔法使いで、俺が産まれつきリバーシであるのと同じだ。
もし、長男が魔法使いやリバーシで、次にで産まれた子が国王の資格を持っていたら、その子が国王になる。
それは、性別は関係ない。順番も関係が無い。
ただ、そういう性質を持っているか否か、なんだ。
そういう性質‥っていうのは、
一. いかなる魔法の影響も受けない。(全魔法無力化)
二. いかなるインフルエンサーの影響も受けない。
三. 意志が強く、確固たる自信をもっている。
三については‥俺にはよくわからない。
王の品格とかそういう話かな。父上は「国政に対するビジョンを持っているってことだ。国王たるものは、それを成し遂げるために意志を曲げたりしないものだ」みたいなこと言ってたな。そりゃそうだろ。
国王が誰よりも偉くって、国王と次期国王は特別。
他国でよくある後継者争いとかは、我が国においては無縁なんだ。
我が国だけでなく、この世界は、皆長命だし、最高の医療魔法師が付いている王家であったら、寿命以外で死ぬことは、まあない。資格がなければ王になれないから、誰かが国王を殺して国王になる‥ってこともない。
魔力や、スキルの有無が寿命や老いにも影響するから、魔力の調達が容易で、スキルに長けた王家は総じて、皆若いし、寿命も長い。
魔法使いっていうのは、総じて魔力が低めな傾向にあるんだけど、それは、あれだ‥魔石その他で補充が可能だ。
王家は、特別なんだ。
魔力だけで言ったら、王家で、しかもリバーシである俺がこの国で最強って感じだったんだろうが爆弾ゴリラはその俺をも凌ぐ‥ってことなんだろう。(素で、だ)
きっと長生きするだろうし、長命な王家が監視しとかなきゃ‥ってことだろう。
王家ならだれでもいいってわけではない。
もっとも不適合なのが次期国王だ。
次期国王の嫁には「異世界人」が好まれる傾向にある。
この世界の人間じゃなく、客観的にこの国を見れる人間っていう条件に合いやすい‥からだろう。
そりゃ、誰でもいいってわけじゃないけどね。
次期国王じゃなくて、王の信用がある‥それが俺とラルシュ兄だったってわけ。
で、俺は嫌だからラルシュ兄で‥。
ラルシュ兄は損ばっかり‥かもしれないが‥いや、考えてみよう‥きっと、得なこともある。
ああ‥そうだ。
リバーシはとんでもない美形が多い。それは、「魔力が余ってしょうがないし、特に反乱の意思なしという態度を分かりやすく示すため」らしい。
つまり、余った魔力を使って、美貌をアップさせてみました。別に蓄えてませんよ。使ってますよ。って感じなんだろう。とはいえ、魔力が高い者は、容姿も魔力が低い者より良いから、元々も他の平民に比べてよいのだろう。
だから、多分、爆弾ゴリラも今は知らないが将来はとんでもない美形になるかもしれない。
将来、国一番の美人の嫁。‥いいじゃないか。
‥まあ、俺にとってはどうでもいいが。
ラルシュ兄にとっても、きっとそれは変わらない‥。
それに加えて、穏やかで優しいラルシュ兄は、女受けがすこぶるいい。多分、一生女に困ることは無いだろう(※5歳児が言う事か)
今回、そのラルシュ兄が婚約者を持つという話が出たら、泣く女の人も多いだろうなあ。
だけど、ラルシュ兄がそういう婚姻話を面倒だと思ってるらしい‥ってことは何となくわかるわけで‥
‥案外、婚約者がいるからって煩わしい婚姻話から逃げられていいかも!
そう思えば、俺がしたこともひどいばっかりじゃないかもね!
爆弾ゴリラにしたって、俺より優しいラルシュ兄の方がいいだろうしね!
俺‥咄嗟のこととはいえ、いいことした~!
「ラルシュは、最上位の意識操作(状態異常)をもっておるしな。無意識らしいが。それもきっと役に立つだろう。
普通じゃったら奴は真面目じゃし優しいから一生使うことはないだろうが、国の為‥といったら仕方なしって思ってくれるだろう」
ラルシュの最上位の意識操作は、威圧の進化版だ。
恐怖により、相手の要求に従ってしまう‥だけど、意識操作されている本人は、恐怖を感じていることすら(意識を操作されているため)気付かない‥っていうヤバいスキルなんだ。
にやにやと「ろくでもない事」を考えている俺を置き去りにして、父上たちの話はまだ続いていて‥
そして、完全に決定事項になっていた。
「とにかく、ラルシュと東のリバーシを婚約させましょう」
「そして、少しでも不安な点があれば‥監禁ということで」
その後、
「初めから、保険として‥服従の魔道具をつけておきましょうか? 」
と、大臣が鬼畜発言をし
「そんなことして気付かれたらそれこそ危険だ。それより、魔力を国の為に有効利用する術を考えましょう」
ファー将軍がもっと鬼畜発言をした。
‥こうなってくると、なんか爆弾ゴリラが気の毒になってきた。
‥三人だと、ホントろくでもない話しかしないな。この人たち‥。
俺が居るの覚えてるかな‥。
そんな話し合いと、俺の暗躍のお陰で、貧乏くじを引かされることになったラルシュ兄は、(さっきも言ったが)二つ上の俺の兄だ。
因みに、ラルシュ兄は長男・サイダラールとは一つ違いだ。
次男だけど、長男・サイダラールに何かあった時の保険‥第二王位後継者とかじゃない。
サイダラール(サイ兄)は、産まれた時から「(次期)国王」だった。
それは、性質だ。
ラルシュ兄が産まれつき魔法使いで、俺が産まれつきリバーシであるのと同じだ。
もし、長男が魔法使いやリバーシで、次にで産まれた子が国王の資格を持っていたら、その子が国王になる。
それは、性別は関係ない。順番も関係が無い。
ただ、そういう性質を持っているか否か、なんだ。
そういう性質‥っていうのは、
一. いかなる魔法の影響も受けない。(全魔法無力化)
二. いかなるインフルエンサーの影響も受けない。
三. 意志が強く、確固たる自信をもっている。
三については‥俺にはよくわからない。
王の品格とかそういう話かな。父上は「国政に対するビジョンを持っているってことだ。国王たるものは、それを成し遂げるために意志を曲げたりしないものだ」みたいなこと言ってたな。そりゃそうだろ。
国王が誰よりも偉くって、国王と次期国王は特別。
他国でよくある後継者争いとかは、我が国においては無縁なんだ。
我が国だけでなく、この世界は、皆長命だし、最高の医療魔法師が付いている王家であったら、寿命以外で死ぬことは、まあない。資格がなければ王になれないから、誰かが国王を殺して国王になる‥ってこともない。
魔力や、スキルの有無が寿命や老いにも影響するから、魔力の調達が容易で、スキルに長けた王家は総じて、皆若いし、寿命も長い。
魔法使いっていうのは、総じて魔力が低めな傾向にあるんだけど、それは、あれだ‥魔石その他で補充が可能だ。
王家は、特別なんだ。
魔力だけで言ったら、王家で、しかもリバーシである俺がこの国で最強って感じだったんだろうが爆弾ゴリラはその俺をも凌ぐ‥ってことなんだろう。(素で、だ)
きっと長生きするだろうし、長命な王家が監視しとかなきゃ‥ってことだろう。
王家ならだれでもいいってわけではない。
もっとも不適合なのが次期国王だ。
次期国王の嫁には「異世界人」が好まれる傾向にある。
この世界の人間じゃなく、客観的にこの国を見れる人間っていう条件に合いやすい‥からだろう。
そりゃ、誰でもいいってわけじゃないけどね。
次期国王じゃなくて、王の信用がある‥それが俺とラルシュ兄だったってわけ。
で、俺は嫌だからラルシュ兄で‥。
ラルシュ兄は損ばっかり‥かもしれないが‥いや、考えてみよう‥きっと、得なこともある。
ああ‥そうだ。
リバーシはとんでもない美形が多い。それは、「魔力が余ってしょうがないし、特に反乱の意思なしという態度を分かりやすく示すため」らしい。
つまり、余った魔力を使って、美貌をアップさせてみました。別に蓄えてませんよ。使ってますよ。って感じなんだろう。とはいえ、魔力が高い者は、容姿も魔力が低い者より良いから、元々も他の平民に比べてよいのだろう。
だから、多分、爆弾ゴリラも今は知らないが将来はとんでもない美形になるかもしれない。
将来、国一番の美人の嫁。‥いいじゃないか。
‥まあ、俺にとってはどうでもいいが。
ラルシュ兄にとっても、きっとそれは変わらない‥。
それに加えて、穏やかで優しいラルシュ兄は、女受けがすこぶるいい。多分、一生女に困ることは無いだろう(※5歳児が言う事か)
今回、そのラルシュ兄が婚約者を持つという話が出たら、泣く女の人も多いだろうなあ。
だけど、ラルシュ兄がそういう婚姻話を面倒だと思ってるらしい‥ってことは何となくわかるわけで‥
‥案外、婚約者がいるからって煩わしい婚姻話から逃げられていいかも!
そう思えば、俺がしたこともひどいばっかりじゃないかもね!
爆弾ゴリラにしたって、俺より優しいラルシュ兄の方がいいだろうしね!
俺‥咄嗟のこととはいえ、いいことした~!
「ラルシュは、最上位の意識操作(状態異常)をもっておるしな。無意識らしいが。それもきっと役に立つだろう。
普通じゃったら奴は真面目じゃし優しいから一生使うことはないだろうが、国の為‥といったら仕方なしって思ってくれるだろう」
ラルシュの最上位の意識操作は、威圧の進化版だ。
恐怖により、相手の要求に従ってしまう‥だけど、意識操作されている本人は、恐怖を感じていることすら(意識を操作されているため)気付かない‥っていうヤバいスキルなんだ。
にやにやと「ろくでもない事」を考えている俺を置き去りにして、父上たちの話はまだ続いていて‥
そして、完全に決定事項になっていた。
「とにかく、ラルシュと東のリバーシを婚約させましょう」
「そして、少しでも不安な点があれば‥監禁ということで」
その後、
「初めから、保険として‥服従の魔道具をつけておきましょうか? 」
と、大臣が鬼畜発言をし
「そんなことして気付かれたらそれこそ危険だ。それより、魔力を国の為に有効利用する術を考えましょう」
ファー将軍がもっと鬼畜発言をした。
‥こうなってくると、なんか爆弾ゴリラが気の毒になってきた。
‥三人だと、ホントろくでもない話しかしないな。この人たち‥。
俺が居るの覚えてるかな‥。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?
玉響なつめ
恋愛
暗殺者として生きるセレンはふとしたタイミングで前世を思い出す。
ここは自身が読んでいた小説と酷似した世界――そして自分はその小説の中で死亡する、ちょい役であることを思い出す。
これはいかんと一念発起、いっそのこと主人公側について保護してもらおう!と思い立つ。
そして物語がいい感じで進んだところで退職金をもらって夢の田舎暮らしを実現させるのだ!
そう意気込んでみたはいいものの、何故だかヒロインの義兄が上司になって以降、やたらとセレンを気にして――?
おかしいな、貴方はヒロインに一途なキャラでしょ!?
※小説家になろう・カクヨムにも掲載
幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない
ラム猫
恋愛
幼い頃に、セリフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セリフィアはそれを喜んで受け入れた。
その後、十年以上彼と再会することはなかった。
三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セリフィアはその場を離れた。
しかし治療師として働いているセリフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。
それどころか、シルヴァードはセリフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。
「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」
「お願い、セリフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」
※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる