62 / 248
七章 ヒジリは自立したい。
5.勝者と敗者のいない戦い。
しおりを挟む
(side ヒジリ)
世界をつくるのは、天才ではない、秀才だと私は思う。天才なんて、そういないわ。そんな1%にも満たない奇跡的存在でないことを悔やむより、凡人であることを認めて、秀才になるべく努力をすることの尊さ‥。人生において最も素晴らしいことは、汗と涙と努力でしょ!
ナツミの持論。
もう、「口癖か」って位にそのセリフを言っていた。
そして、彼女はそれを実行して来た。
あの言葉を何度も口にしながら。‥自分に言い聞かせ、俺を諭すように。
彼女が、座右の銘であるあの言葉を、俺にも言ってきた理由‥あれこそが、彼女の優しさだった。
彼女から見て、俺は「天才(リバース)」だったことを、驕っていたように見えたのだろう。
人間驕っている間は、更なる進化の為の努力をしない。『おごれるものは ひさしからず』っていうのは、不変の原理だ。
ナツミは、俺が奢っている間に、努力する秀才に追い越されるよ、と忠告してくれていたのだろう。
そして、‥自分こそがその秀才だって言っていたんだ。
友としての忠告と、ライバルとしての宣戦布告。そして、‥純粋に『利用できる実験動物』。『純粋』はおかしいか。‥世の中に、『純粋』なんてものは、ない。
好きなのに、嫌い。
嫌い過ぎて‥離れられない。
ナツミは‥俺が、嫌いで、憎くて、‥俺の愚かさ故に、ちょっとほだされたりして‥何故だか離れられなかった。‥愚かな俺が、愚かな『他の人間に』ぎゃふんといわされ(いずれ言わされていただろう)『他の人間によって』改心させられるのも悔しかったのかもしれない。
好きだから、ではなく、それ位嫌いだったから。
嫌い過ぎて、執着してしまう。その行動は、だけど、‥好きと似ている。
好きと嫌いはそれ程紙一重なんだ。
だけど、俺から見たら「本当の天才」は、ナツミだった。
魔力量がでたらめで、思いついたスキルで出来なかったことは無かった俺は、あの時のナツミには天才って風に見えたのだろう。
だけど、スキルと魔法は違う。
スキルは、ショートカットで固定るすることが出来る、『状態異常』の進化版にしか過ぎない。
子供の頃の俺は、普通よりちょっと発想が豊かで、普通よりずっと勉強していなかった。
「でたらめなチートと、分類できる能力」
ミチルが教えてくれた、学校で学び損ねた「状態異常』理論。
俺がさぼってたってのもあるんだけど、‥虐められてたとか色々あって、インテリ眼鏡が先生だった私たちは、普通の勉強をあんまりしてきていなかった。‥いや、認める。多分、理論みたいなものは、もっと前に勉強していた。俺が‥していなかっただけだ。
ミチルは、ラルシュから教えてもらったらしい。魔法が当たり前にない世界に居たら、「何が何だかわからない」のも無理がない。むしろ、当たり前にある方が「まあ、使えればいいじゃない」に陥りやすい‥よね? そうだよね?? 俺が怠け者なんじゃないよね?? (‥いや、いいです。認めてますから‥)
ミチルは、だけど、俺の不勉強を呆れたりなじったりせず、混成丁寧に説明してくれた。
‥学校もこれ位丁寧だったら、俺聞いたと思うよ? あっちの先生って「俺天才」「教えてやるから心して聞け」って感じな人多いんだ。
「俺の、スキルを、『ヒジリに具体例を説明するために』見せるね。
スキル:最上位 詮索
中級隔離空間制作(状態異常)
上級、行動制御(状態異常)
状態異常:空間の状態異常
意識の状態異常(昏睡)
属性: 風、水
この、最上位 詮索が、でたらめなチート、他の中級、上級ってなってるのが、分類できる能力」
『詮索』のスキルを持たない俺は、ミチルが『情報開示』をしてくれないと、自分のスキルすら分からない。情報開示っていうのは、ミチルオリジナルのスキルで、第三者のステータスをスキル使用者が認めた第三者に開示できるスキルだ。
魔法に近いんだけど、魔法と違って、開示理由を明快にする等、制約がある。そして、誰にでも、誰の分でも開示できるわけではない。
「違いが分かる? 」
聞かれて、『心当たり』があったので、頷いた。
さっきのミチルの例をみて、その心当たりがあながち間違っていないと思ったのもあるし。
「俺の水は、‥でたらめなチートだよね? で、土属性の‥『金属で‥』は、分類される分。違う? 」
「正解。理解が早いね」
ふわりとミチルが柔らかい微笑みを見せてくれた。
「心当たりがあったんだ」
その微笑みの破壊力に、思わず赤面してしまい、俺は視線を外し、心なし俯く。
性別関係なく、美形の微笑って身体に悪いね‥!
国見や吉川だったらこうはならないぞ‥。
あ、でも女の子が嬉しそうににぱ~って笑ったら、ついつられて笑っちゃうかも。嬉しそうな女の子って、最強だよね‥っ。
よし、さっきまでの動悸が収まった。
「心当たり? 」
俺の心の中の戦いを知らない呑気なミチルは、何の疑問も持たず話を続けて、ちょっと首を傾げた。
「うん」
顔の熱が引いた俺は、顔をあげてミチルを見る。
「水を沸騰させたりするのは、本来水と火の力がいるって母さんから聞いて。俺は、そんな括りないなって。もっと、アバウトな感じで水なら何とでも出来るなって。だけど、金属で‥は、あの通り修行が遅々として進まない」
若干ドヤ顔で話し始めたのだが、金属で‥の部分を話し始めると、自分で言ったのだが、ちょっと心がしぼんだ。
「前に見せてもらったけど、ヒジリの水は‥魔法に近いね。でも、魔法じゃない」
俺が頷くのを確認してミチルが言葉を続けた。
「本来、リバーシっていうのは、魔法を持つ者が多いというけど、ヒジリは‥俺もだけど魔法が使えない。そして、‥敵は魔法使い。一番の問題はそこだね」
俺は今度も黙って頷いた。
‥そうなんだ。まったく、その通りなんだ。
リバーシが魔法使いであることが多い‥というか、逆に魔法が使えないヒジリの方が少数派だってことは、前に母さんに聞いた。ミチルも使えないが、それは魔法がない地球出身だからだろう。
その代わり‥みたいなのが、俺とミチルにある魔法に近い「でたらめなチート」なんだろう。
状態異常には、核がいる。水のないところに水を出すことは出来ない。水を何もないところから作ることは出来ない。元々水がある状態から、それを増やしたり、減らしたり、凍らせたり‥する。
俺の場合は、「空気を水に変えて」その水を「状態異常」させてる‥って感じ。
その「水の無いところから水を出すことが出来る」のが魔法使い。
魔法使いは、正しい呪文だとかイメージだとかがあればさえ、スキルの様に「理論」が要らない。
俺の様にスキルしか使えない者は、沢山の理論を先に作って置いてショートカットを作って、スキル化させて、使用の際わざわざ引き出してくる必要がある。
機械みたいなものって思ってもらったらいい。
水道を作っておいたら、「空気→水」って作業をいちいちしないでも、水が出せる。
それしかできない機械。それがスキル。
水を消そうと思ったら、魔法使い以外だったら、蒸発させなければいけない。
水を蒸発させようとしたら、「沸騰させて(状態異常)」さらに「温度をあげていくことによって(状態異常)」「蒸発させる(状態異常)」
これが、「蒸発」のスキルの理論だ。(機械で言ったら‥乾燥機かな? )
魔法は、違う。
水→消すと命令する。
それだけ。
「ともあれ。自分がもっている力を最大限に利用して戦うしかないね。ヒジリの強みはどう考えても水だ。水を中心に『金属で‥』は補助的なものと考えておいた方がいい。水の攻撃魔法を極めよう」
俺は黙って頷いた。
もとよりそのつもりだ。
攻撃魔法。
魔法っていっても、実は所詮、状態異常の超進化版的なものだ。
この前、俺がナツミとの戦い(?)でしたような奴。水を凍らせて攻撃させた奴ね。
そういう攻撃のレベルにまでいつでも持っていけるかと言われると、そうではない。
生命に危険が‥とかそういう非常時じゃないと、出せないし、出さない。
状態異常を魔法に『近い』ランク迄無理矢理進化させた、非常時限定の『魔法』。
精神的に追い込まれ、普段以上の力が働くことによってのみ、発動される『魔法』
火事場の馬鹿力ってやつだね。
「魔法使い‥ナツミには‥、状態異常ごときでは勝てない」
俺の強みと言ったら‥なんといっても魔力量だろう。
その魔力を有効利用できるか、出来ないかってのが問題なんだ。
現地点、‥俺は、この魔力の有効利用法が分からない。
だけど、「世界の災厄」って呼ばれてるような量なんでしょ? 有効利用したら、きっとまずい。
だから、力をセーブしながら、自衛する方法を考える。
状態異常のマスターだからこそできる、防衛という戦い方。
誰も傷つけない、俺なりの戦い方。
俺の戦いに、ヒーローも勝者も要らない。
敗者もない。
俺も負けないけど、ナツミも負かさない。
綺麗ごとだとでも、何とでも言えばいい。
俺は、‥俺の理想理念を曲げる気はない。
その為に強くなる。
イニシアティブを俺が取らないと、勝者・敗者が出るのを避けられない。‥どちらかが死ぬことになる。
殺さなければ、殺される。なんて、‥俺のリアルにはない。
世界をつくるのは、天才ではない、秀才だと私は思う。天才なんて、そういないわ。そんな1%にも満たない奇跡的存在でないことを悔やむより、凡人であることを認めて、秀才になるべく努力をすることの尊さ‥。人生において最も素晴らしいことは、汗と涙と努力でしょ!
ナツミの持論。
もう、「口癖か」って位にそのセリフを言っていた。
そして、彼女はそれを実行して来た。
あの言葉を何度も口にしながら。‥自分に言い聞かせ、俺を諭すように。
彼女が、座右の銘であるあの言葉を、俺にも言ってきた理由‥あれこそが、彼女の優しさだった。
彼女から見て、俺は「天才(リバース)」だったことを、驕っていたように見えたのだろう。
人間驕っている間は、更なる進化の為の努力をしない。『おごれるものは ひさしからず』っていうのは、不変の原理だ。
ナツミは、俺が奢っている間に、努力する秀才に追い越されるよ、と忠告してくれていたのだろう。
そして、‥自分こそがその秀才だって言っていたんだ。
友としての忠告と、ライバルとしての宣戦布告。そして、‥純粋に『利用できる実験動物』。『純粋』はおかしいか。‥世の中に、『純粋』なんてものは、ない。
好きなのに、嫌い。
嫌い過ぎて‥離れられない。
ナツミは‥俺が、嫌いで、憎くて、‥俺の愚かさ故に、ちょっとほだされたりして‥何故だか離れられなかった。‥愚かな俺が、愚かな『他の人間に』ぎゃふんといわされ(いずれ言わされていただろう)『他の人間によって』改心させられるのも悔しかったのかもしれない。
好きだから、ではなく、それ位嫌いだったから。
嫌い過ぎて、執着してしまう。その行動は、だけど、‥好きと似ている。
好きと嫌いはそれ程紙一重なんだ。
だけど、俺から見たら「本当の天才」は、ナツミだった。
魔力量がでたらめで、思いついたスキルで出来なかったことは無かった俺は、あの時のナツミには天才って風に見えたのだろう。
だけど、スキルと魔法は違う。
スキルは、ショートカットで固定るすることが出来る、『状態異常』の進化版にしか過ぎない。
子供の頃の俺は、普通よりちょっと発想が豊かで、普通よりずっと勉強していなかった。
「でたらめなチートと、分類できる能力」
ミチルが教えてくれた、学校で学び損ねた「状態異常』理論。
俺がさぼってたってのもあるんだけど、‥虐められてたとか色々あって、インテリ眼鏡が先生だった私たちは、普通の勉強をあんまりしてきていなかった。‥いや、認める。多分、理論みたいなものは、もっと前に勉強していた。俺が‥していなかっただけだ。
ミチルは、ラルシュから教えてもらったらしい。魔法が当たり前にない世界に居たら、「何が何だかわからない」のも無理がない。むしろ、当たり前にある方が「まあ、使えればいいじゃない」に陥りやすい‥よね? そうだよね?? 俺が怠け者なんじゃないよね?? (‥いや、いいです。認めてますから‥)
ミチルは、だけど、俺の不勉強を呆れたりなじったりせず、混成丁寧に説明してくれた。
‥学校もこれ位丁寧だったら、俺聞いたと思うよ? あっちの先生って「俺天才」「教えてやるから心して聞け」って感じな人多いんだ。
「俺の、スキルを、『ヒジリに具体例を説明するために』見せるね。
スキル:最上位 詮索
中級隔離空間制作(状態異常)
上級、行動制御(状態異常)
状態異常:空間の状態異常
意識の状態異常(昏睡)
属性: 風、水
この、最上位 詮索が、でたらめなチート、他の中級、上級ってなってるのが、分類できる能力」
『詮索』のスキルを持たない俺は、ミチルが『情報開示』をしてくれないと、自分のスキルすら分からない。情報開示っていうのは、ミチルオリジナルのスキルで、第三者のステータスをスキル使用者が認めた第三者に開示できるスキルだ。
魔法に近いんだけど、魔法と違って、開示理由を明快にする等、制約がある。そして、誰にでも、誰の分でも開示できるわけではない。
「違いが分かる? 」
聞かれて、『心当たり』があったので、頷いた。
さっきのミチルの例をみて、その心当たりがあながち間違っていないと思ったのもあるし。
「俺の水は、‥でたらめなチートだよね? で、土属性の‥『金属で‥』は、分類される分。違う? 」
「正解。理解が早いね」
ふわりとミチルが柔らかい微笑みを見せてくれた。
「心当たりがあったんだ」
その微笑みの破壊力に、思わず赤面してしまい、俺は視線を外し、心なし俯く。
性別関係なく、美形の微笑って身体に悪いね‥!
国見や吉川だったらこうはならないぞ‥。
あ、でも女の子が嬉しそうににぱ~って笑ったら、ついつられて笑っちゃうかも。嬉しそうな女の子って、最強だよね‥っ。
よし、さっきまでの動悸が収まった。
「心当たり? 」
俺の心の中の戦いを知らない呑気なミチルは、何の疑問も持たず話を続けて、ちょっと首を傾げた。
「うん」
顔の熱が引いた俺は、顔をあげてミチルを見る。
「水を沸騰させたりするのは、本来水と火の力がいるって母さんから聞いて。俺は、そんな括りないなって。もっと、アバウトな感じで水なら何とでも出来るなって。だけど、金属で‥は、あの通り修行が遅々として進まない」
若干ドヤ顔で話し始めたのだが、金属で‥の部分を話し始めると、自分で言ったのだが、ちょっと心がしぼんだ。
「前に見せてもらったけど、ヒジリの水は‥魔法に近いね。でも、魔法じゃない」
俺が頷くのを確認してミチルが言葉を続けた。
「本来、リバーシっていうのは、魔法を持つ者が多いというけど、ヒジリは‥俺もだけど魔法が使えない。そして、‥敵は魔法使い。一番の問題はそこだね」
俺は今度も黙って頷いた。
‥そうなんだ。まったく、その通りなんだ。
リバーシが魔法使いであることが多い‥というか、逆に魔法が使えないヒジリの方が少数派だってことは、前に母さんに聞いた。ミチルも使えないが、それは魔法がない地球出身だからだろう。
その代わり‥みたいなのが、俺とミチルにある魔法に近い「でたらめなチート」なんだろう。
状態異常には、核がいる。水のないところに水を出すことは出来ない。水を何もないところから作ることは出来ない。元々水がある状態から、それを増やしたり、減らしたり、凍らせたり‥する。
俺の場合は、「空気を水に変えて」その水を「状態異常」させてる‥って感じ。
その「水の無いところから水を出すことが出来る」のが魔法使い。
魔法使いは、正しい呪文だとかイメージだとかがあればさえ、スキルの様に「理論」が要らない。
俺の様にスキルしか使えない者は、沢山の理論を先に作って置いてショートカットを作って、スキル化させて、使用の際わざわざ引き出してくる必要がある。
機械みたいなものって思ってもらったらいい。
水道を作っておいたら、「空気→水」って作業をいちいちしないでも、水が出せる。
それしかできない機械。それがスキル。
水を消そうと思ったら、魔法使い以外だったら、蒸発させなければいけない。
水を蒸発させようとしたら、「沸騰させて(状態異常)」さらに「温度をあげていくことによって(状態異常)」「蒸発させる(状態異常)」
これが、「蒸発」のスキルの理論だ。(機械で言ったら‥乾燥機かな? )
魔法は、違う。
水→消すと命令する。
それだけ。
「ともあれ。自分がもっている力を最大限に利用して戦うしかないね。ヒジリの強みはどう考えても水だ。水を中心に『金属で‥』は補助的なものと考えておいた方がいい。水の攻撃魔法を極めよう」
俺は黙って頷いた。
もとよりそのつもりだ。
攻撃魔法。
魔法っていっても、実は所詮、状態異常の超進化版的なものだ。
この前、俺がナツミとの戦い(?)でしたような奴。水を凍らせて攻撃させた奴ね。
そういう攻撃のレベルにまでいつでも持っていけるかと言われると、そうではない。
生命に危険が‥とかそういう非常時じゃないと、出せないし、出さない。
状態異常を魔法に『近い』ランク迄無理矢理進化させた、非常時限定の『魔法』。
精神的に追い込まれ、普段以上の力が働くことによってのみ、発動される『魔法』
火事場の馬鹿力ってやつだね。
「魔法使い‥ナツミには‥、状態異常ごときでは勝てない」
俺の強みと言ったら‥なんといっても魔力量だろう。
その魔力を有効利用できるか、出来ないかってのが問題なんだ。
現地点、‥俺は、この魔力の有効利用法が分からない。
だけど、「世界の災厄」って呼ばれてるような量なんでしょ? 有効利用したら、きっとまずい。
だから、力をセーブしながら、自衛する方法を考える。
状態異常のマスターだからこそできる、防衛という戦い方。
誰も傷つけない、俺なりの戦い方。
俺の戦いに、ヒーローも勝者も要らない。
敗者もない。
俺も負けないけど、ナツミも負かさない。
綺麗ごとだとでも、何とでも言えばいい。
俺は、‥俺の理想理念を曲げる気はない。
その為に強くなる。
イニシアティブを俺が取らないと、勝者・敗者が出るのを避けられない。‥どちらかが死ぬことになる。
殺さなければ、殺される。なんて、‥俺のリアルにはない。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?
玉響なつめ
恋愛
暗殺者として生きるセレンはふとしたタイミングで前世を思い出す。
ここは自身が読んでいた小説と酷似した世界――そして自分はその小説の中で死亡する、ちょい役であることを思い出す。
これはいかんと一念発起、いっそのこと主人公側について保護してもらおう!と思い立つ。
そして物語がいい感じで進んだところで退職金をもらって夢の田舎暮らしを実現させるのだ!
そう意気込んでみたはいいものの、何故だかヒロインの義兄が上司になって以降、やたらとセレンを気にして――?
おかしいな、貴方はヒロインに一途なキャラでしょ!?
※小説家になろう・カクヨムにも掲載
幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない
ラム猫
恋愛
幼い頃に、セリフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セリフィアはそれを喜んで受け入れた。
その後、十年以上彼と再会することはなかった。
三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セリフィアはその場を離れた。
しかし治療師として働いているセリフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。
それどころか、シルヴァードはセリフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。
「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」
「お願い、セリフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」
※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる