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十一章 特別な人
4.お互いにとってお互いは大事
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(side ラルシュ)
「睡眠欲は食欲・性欲と並ぶ「人が生きていく上に必要故に脳が体に欲することを要求する欲望」なはずなのに、リバーシにそれがないのはなぜだろうか」
ってナラフィスの問いに、ヒジリは
「俺たちにはそう必要が無い魔力が多いことは、魔法使いにとってリバーシは「羨ましい」し、「必要」って思わせる‥ため? 反対に、俺たちは魔法が使えない(使えてもそう大した魔法はつかえない)から、魔法が使える魔法使いが羨ましい。持ってるのに有効利用できないのがもどかしい。有効利用してくれるなら、してほしい、って思う。
そうやって、皆がちょっとずつ足りなくって、皆がお互いの事羨ましくって、‥認め合って、何となく世界はうまく回ってるのかな‥って」
って言った。
びっくりした。
そんなこと考えたことなかったから。
学生時代
「夢を見ることが出来る全ての人がうらやましくてならない」
ってナラフィスがつぶやいた時、そこにいた他の魔法使いは何て言ったっけ‥
「いいことばっかりだったらリバーシがなおも思い上がっちゃうから、戒め、的な? 」
ってため息をついたり
「そりゃ、リバーシばかり依怙贔屓されてるのは不公平だろう」
って言ったり。
そのうえで、
「睡眠時間をとらないでいいなんてラッキーなだけじゃないか。なに可哀そっぶってるんだ。同情でもひきたいの?
え? ホントにアンラッキーって思ってるの? それなら時間が無駄だよ。可哀そうでもなんでもないことを可哀そうって思うとか‥なにそれ、「後ろ向きになる呪い」? 黒魔術かな」
ナラフィスは‥それを聞いて苦笑いしてたっけ。
このナラフィスの言葉は、何故かリバーシにも共感を得られていなかったみたいで、
「そんなこと考えたことないよ。ナラフィスってそういうところが学者の卵って感じするよね」
って言われてた。
「別に俺は眠りたいなんて思わない。このままでいい」
とも。
「確かにリバーシは眠らないけど、その事で別に魔法使いが羨ましいとか、リバーシが劣ってるとかいうのはおかしいだろ」
って。
別にナラフィスは魔法使いがどうだとかリバーシがどうだか‥なんて言ってはいないのに‥
リバーシと魔法使いは、お互いを羨ましく思い、お互いを「下に見ている」
全くそっくりなんだけど、全く違う。
持ってるものがちがう、考え方が違う。
何よりも‥魔力に対する考え方が違う。
リバーシは魔力を「自分にとってそう重要じゃないもの」だが、生まれつき当たり前に沢山持っている。自分には要らないから、本当にいる人になら譲って上げてもいい。豚に真珠な「見当違い」の人にあげても仕方が無い。本当に欲しがっていて、そして、それを有用に使える人間にあげたい。じゃないと、感謝してもらえないし(なんかリバーシは相手に感謝されるか否か、ってことをやたら重要視するようなところがあるんだ)自分の価値を下げる。
あげるのが前提で、あげる相手が重要。「あげ損」とかいう考え方、魔法使いにはない。
魔法使いはそもそも、「無料でしてやる」とか「あげる」ってことをしない。
対価を貰って依頼を受けて‥が普通。
魔法使いは契約って形を大事にするんだ。一方的にするってことは絶対にない。一方的に魔法かけられたら困るでしょ? それに反対も‥魔法をかけてもいないのに「魔法をかけられた! 」って訴えられるとか‥。
だから魔法はきちんと法律にのっとって双方の同意のもと‥ってことになったわけ。
法律によって相手を守るとともに、魔法使いの人権なんかも守られるってことだ。
あと、魔法使いはケチが多い。(大魔法使い程)いつも魔力枯渇ギリギリで命がけで魔法使ってるから‥ってのが大きいのだろう。
お金は魔石を買うためにいくらあってもたりない。
魔石が無いと魔法が使えない。魔石を買うには‥。
‥その繰り返した。
魔法使いにとって魔力は、そのままズバリ「自分にとって必要で大事なもの」で、「他の魔法使いにとっても垂涎物の価値がある」もの。いくらあっても足りないし、自分で利用するだけではなく、ビジネスに、交渉のタネにと利用できる「無限の可能性を秘めたもの」
有り余るほどの魔力があるリバーシにはそういう感覚はわからない。
その結果
魔法使いはケチで欲望に忠実で好戦的。
リバーシは気前がよくって平和主義者。
って傾向が強くなる。
全く皆がそういう性格ってわけでは無いけど、そういう傾向にあるってこと。
それ故、
黒のインフルエンサーは魔法使い
白のインフルエンサーはリバーシ
って世間の人が思っちゃうってわけだ。(全員が全員そうでもないっていうのにね。その証拠に、私も黒のインフルエンサーではないし、サラージも白のインフルエンサーではない。「真ん中の人」の兄が言っていたから間違いはないだろう)
王族なのに、国にとって有用なインフルエンサーじゃない‥。
なんか、もどかしいね。
そこで、さっきの幼いころの話に戻る‥。
兄に「リバーシと関われ」って言われたアレだ。
そこで私は珍しい異世界渡りのリバーシ‥ミチルに会った。
「睡眠欲は食欲・性欲と並ぶ「人が生きていく上に必要故に脳が体に欲することを要求する欲望」なはずなのに、リバーシにそれがないのはなぜだろうか」
ってナラフィスの問いに、ヒジリは
「俺たちにはそう必要が無い魔力が多いことは、魔法使いにとってリバーシは「羨ましい」し、「必要」って思わせる‥ため? 反対に、俺たちは魔法が使えない(使えてもそう大した魔法はつかえない)から、魔法が使える魔法使いが羨ましい。持ってるのに有効利用できないのがもどかしい。有効利用してくれるなら、してほしい、って思う。
そうやって、皆がちょっとずつ足りなくって、皆がお互いの事羨ましくって、‥認め合って、何となく世界はうまく回ってるのかな‥って」
って言った。
びっくりした。
そんなこと考えたことなかったから。
学生時代
「夢を見ることが出来る全ての人がうらやましくてならない」
ってナラフィスがつぶやいた時、そこにいた他の魔法使いは何て言ったっけ‥
「いいことばっかりだったらリバーシがなおも思い上がっちゃうから、戒め、的な? 」
ってため息をついたり
「そりゃ、リバーシばかり依怙贔屓されてるのは不公平だろう」
って言ったり。
そのうえで、
「睡眠時間をとらないでいいなんてラッキーなだけじゃないか。なに可哀そっぶってるんだ。同情でもひきたいの?
え? ホントにアンラッキーって思ってるの? それなら時間が無駄だよ。可哀そうでもなんでもないことを可哀そうって思うとか‥なにそれ、「後ろ向きになる呪い」? 黒魔術かな」
ナラフィスは‥それを聞いて苦笑いしてたっけ。
このナラフィスの言葉は、何故かリバーシにも共感を得られていなかったみたいで、
「そんなこと考えたことないよ。ナラフィスってそういうところが学者の卵って感じするよね」
って言われてた。
「別に俺は眠りたいなんて思わない。このままでいい」
とも。
「確かにリバーシは眠らないけど、その事で別に魔法使いが羨ましいとか、リバーシが劣ってるとかいうのはおかしいだろ」
って。
別にナラフィスは魔法使いがどうだとかリバーシがどうだか‥なんて言ってはいないのに‥
リバーシと魔法使いは、お互いを羨ましく思い、お互いを「下に見ている」
全くそっくりなんだけど、全く違う。
持ってるものがちがう、考え方が違う。
何よりも‥魔力に対する考え方が違う。
リバーシは魔力を「自分にとってそう重要じゃないもの」だが、生まれつき当たり前に沢山持っている。自分には要らないから、本当にいる人になら譲って上げてもいい。豚に真珠な「見当違い」の人にあげても仕方が無い。本当に欲しがっていて、そして、それを有用に使える人間にあげたい。じゃないと、感謝してもらえないし(なんかリバーシは相手に感謝されるか否か、ってことをやたら重要視するようなところがあるんだ)自分の価値を下げる。
あげるのが前提で、あげる相手が重要。「あげ損」とかいう考え方、魔法使いにはない。
魔法使いはそもそも、「無料でしてやる」とか「あげる」ってことをしない。
対価を貰って依頼を受けて‥が普通。
魔法使いは契約って形を大事にするんだ。一方的にするってことは絶対にない。一方的に魔法かけられたら困るでしょ? それに反対も‥魔法をかけてもいないのに「魔法をかけられた! 」って訴えられるとか‥。
だから魔法はきちんと法律にのっとって双方の同意のもと‥ってことになったわけ。
法律によって相手を守るとともに、魔法使いの人権なんかも守られるってことだ。
あと、魔法使いはケチが多い。(大魔法使い程)いつも魔力枯渇ギリギリで命がけで魔法使ってるから‥ってのが大きいのだろう。
お金は魔石を買うためにいくらあってもたりない。
魔石が無いと魔法が使えない。魔石を買うには‥。
‥その繰り返した。
魔法使いにとって魔力は、そのままズバリ「自分にとって必要で大事なもの」で、「他の魔法使いにとっても垂涎物の価値がある」もの。いくらあっても足りないし、自分で利用するだけではなく、ビジネスに、交渉のタネにと利用できる「無限の可能性を秘めたもの」
有り余るほどの魔力があるリバーシにはそういう感覚はわからない。
その結果
魔法使いはケチで欲望に忠実で好戦的。
リバーシは気前がよくって平和主義者。
って傾向が強くなる。
全く皆がそういう性格ってわけでは無いけど、そういう傾向にあるってこと。
それ故、
黒のインフルエンサーは魔法使い
白のインフルエンサーはリバーシ
って世間の人が思っちゃうってわけだ。(全員が全員そうでもないっていうのにね。その証拠に、私も黒のインフルエンサーではないし、サラージも白のインフルエンサーではない。「真ん中の人」の兄が言っていたから間違いはないだろう)
王族なのに、国にとって有用なインフルエンサーじゃない‥。
なんか、もどかしいね。
そこで、さっきの幼いころの話に戻る‥。
兄に「リバーシと関われ」って言われたアレだ。
そこで私は珍しい異世界渡りのリバーシ‥ミチルに会った。
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