122 / 248
十二章 ヒジリと地球の仲間たち
9.お后教育的な? (ヒジリに言ったら絶対怒られるから言わないけど)
しおりを挟む
(side ヒジリ)
「いい機会だから、ヒジリに「王族の勤め」って話をするね。
‥この国の仕組みって言った方が正しいかな? 」
ナラフィスさんがにやり、と笑った。
「いえ、聞きたくないです」
って俺の返事ってか‥心からの叫びは、スルーだ。
‥聞きたくないのに、話は続けられる。
はい、これ以上「知らずに話してしまう」ことを避けるためですね。
俺は、もうしぶしぶ‥(いやいや)頷く。
そのことにナラフィスさんは満足げに頷くと、(話が長くなるのか)俺に着席を勧め、自身も俺の向かいの椅子に座った。
ナラフィスさんは、自分で紅茶を用意してくれた。
‥本格的に長くなる奴やん?
俺は諦めて、ナラフィスさんにお礼を言って紅茶に口をつけた。
ナラフィスさんの紅茶は、やたら苦かった。
‥なに、どうやったらこんなに渋く苦く出せる。あれかな? 同僚(リバーシじゃない)を寝かさない為、とかなのかな?
ナラフィスさんも紅茶に口をつけ、思いっきり顔をしかめた。「紅茶、初めて入れたんだが‥適当に淹れたらマズいな」小声で呟いたんだろうが、聞こえてるぞ!!
俺と目が合うと、にや、っと笑い俺の分と自分の分の紅茶を流しに流しに行き、そして、まるではじめっから何も無かったかのように「じゃあ、始めます」ってゆったりと微笑んだ。
‥何もなかったことにすればいいんですね。分かりました。(口は苦いままだけどね)
「王は、この国を運営するマスターだ。そして、王族はそれを補佐するスタッフのまとめ役だね。
じゃあ、スタッフはどういう人たちかというと‥。ヒジリ君、解りますか? 」
今度は何だ、急に‥。学校ごっこか?
俺はしぶしぶその変なノリに付き合うことにした。
‥反論とかしたら、話が長くなるから。
「大臣さんとか? 」
取り敢えず答えた。
けど‥答えは勿論自信なし!
王の補佐は、‥大臣とかで合ってる? 俺、そういうのよくわかんないんだけど‥。
「半分外れ! スタッフは、リバーシや魔法使いといった特別な能力を持った人たちです。大臣たちも皆そういう特別な能力持ちだから、半分はあたりですね」
ふふ、ってナラフィスさんの笑顔がむかつく。
だから
「ナラフィス先生もスタッフなんですか? 」
先生とか言ってやった。
「そうですね。末端のスタッフですね」
白々しい「先生」攻撃にも‥ナラフィスさん全然こたえてない。
もういいや、普通にしよう。
それよりも‥
「末端? 」
王子たちのご学友で、城に研究室も持ってるのに??
「じゃあ、大臣が上司? 」
‥そりゃ大臣の方が偉いよね?
俺が首を傾げると、ナラフィスさんはゆったりと首を振って否定する。
「大臣も末端のスタッフです」
大臣も、末端???
どういうこと??
「大臣が末端だったら、誰がメインのスタッフなんですか? 」
もう、頭が「ハテナ」だらけの俺。
「白と黒のインフルエンサーです」
さらに、俺のハテナを増やしていくナラフィスさん。
しかも、にっこりと笑ってる。
「よくぞ聞いてくれました」って顔、ウザい。
ほんと、今日のナラフィスさん、話し方とか含めて全部ウザい。
「白と黒のインフルエンサー? 何ですか、それ」
分からない言葉ばっかりだし。
若干イライラしながら‥でも聞いた後、「もしかして、これ常識か? 聞いたら恥ずかしい系の奴か? 」って思ったり。だけど、‥まあ、俺は記憶喪失だから‥。この国の常識とか、知らないし‥。って無理やり自分に言い聞かせて‥納得してみたり。
ちらっとナラフィスさんをみると、ナラフィスさんはちょっと真顔になって、
‥ちょっと俺に顔を寄せ来た。
なに、近い。怖い。
耳に唇が触れるくらいの距離。
‥なに、内緒話ですか?
内緒話は‥好きじゃないですよ? (絶対ろくな事ないから)
「いい機会だから、ヒジリに「王族の勤め」って話をするね。
‥この国の仕組みって言った方が正しいかな? 」
ナラフィスさんがにやり、と笑った。
「いえ、聞きたくないです」
って俺の返事ってか‥心からの叫びは、スルーだ。
‥聞きたくないのに、話は続けられる。
はい、これ以上「知らずに話してしまう」ことを避けるためですね。
俺は、もうしぶしぶ‥(いやいや)頷く。
そのことにナラフィスさんは満足げに頷くと、(話が長くなるのか)俺に着席を勧め、自身も俺の向かいの椅子に座った。
ナラフィスさんは、自分で紅茶を用意してくれた。
‥本格的に長くなる奴やん?
俺は諦めて、ナラフィスさんにお礼を言って紅茶に口をつけた。
ナラフィスさんの紅茶は、やたら苦かった。
‥なに、どうやったらこんなに渋く苦く出せる。あれかな? 同僚(リバーシじゃない)を寝かさない為、とかなのかな?
ナラフィスさんも紅茶に口をつけ、思いっきり顔をしかめた。「紅茶、初めて入れたんだが‥適当に淹れたらマズいな」小声で呟いたんだろうが、聞こえてるぞ!!
俺と目が合うと、にや、っと笑い俺の分と自分の分の紅茶を流しに流しに行き、そして、まるではじめっから何も無かったかのように「じゃあ、始めます」ってゆったりと微笑んだ。
‥何もなかったことにすればいいんですね。分かりました。(口は苦いままだけどね)
「王は、この国を運営するマスターだ。そして、王族はそれを補佐するスタッフのまとめ役だね。
じゃあ、スタッフはどういう人たちかというと‥。ヒジリ君、解りますか? 」
今度は何だ、急に‥。学校ごっこか?
俺はしぶしぶその変なノリに付き合うことにした。
‥反論とかしたら、話が長くなるから。
「大臣さんとか? 」
取り敢えず答えた。
けど‥答えは勿論自信なし!
王の補佐は、‥大臣とかで合ってる? 俺、そういうのよくわかんないんだけど‥。
「半分外れ! スタッフは、リバーシや魔法使いといった特別な能力を持った人たちです。大臣たちも皆そういう特別な能力持ちだから、半分はあたりですね」
ふふ、ってナラフィスさんの笑顔がむかつく。
だから
「ナラフィス先生もスタッフなんですか? 」
先生とか言ってやった。
「そうですね。末端のスタッフですね」
白々しい「先生」攻撃にも‥ナラフィスさん全然こたえてない。
もういいや、普通にしよう。
それよりも‥
「末端? 」
王子たちのご学友で、城に研究室も持ってるのに??
「じゃあ、大臣が上司? 」
‥そりゃ大臣の方が偉いよね?
俺が首を傾げると、ナラフィスさんはゆったりと首を振って否定する。
「大臣も末端のスタッフです」
大臣も、末端???
どういうこと??
「大臣が末端だったら、誰がメインのスタッフなんですか? 」
もう、頭が「ハテナ」だらけの俺。
「白と黒のインフルエンサーです」
さらに、俺のハテナを増やしていくナラフィスさん。
しかも、にっこりと笑ってる。
「よくぞ聞いてくれました」って顔、ウザい。
ほんと、今日のナラフィスさん、話し方とか含めて全部ウザい。
「白と黒のインフルエンサー? 何ですか、それ」
分からない言葉ばっかりだし。
若干イライラしながら‥でも聞いた後、「もしかして、これ常識か? 聞いたら恥ずかしい系の奴か? 」って思ったり。だけど、‥まあ、俺は記憶喪失だから‥。この国の常識とか、知らないし‥。って無理やり自分に言い聞かせて‥納得してみたり。
ちらっとナラフィスさんをみると、ナラフィスさんはちょっと真顔になって、
‥ちょっと俺に顔を寄せ来た。
なに、近い。怖い。
耳に唇が触れるくらいの距離。
‥なに、内緒話ですか?
内緒話は‥好きじゃないですよ? (絶対ろくな事ないから)
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
主人公の義兄がヤンデレになるとか聞いてないんですけど!?
玉響なつめ
恋愛
暗殺者として生きるセレンはふとしたタイミングで前世を思い出す。
ここは自身が読んでいた小説と酷似した世界――そして自分はその小説の中で死亡する、ちょい役であることを思い出す。
これはいかんと一念発起、いっそのこと主人公側について保護してもらおう!と思い立つ。
そして物語がいい感じで進んだところで退職金をもらって夢の田舎暮らしを実現させるのだ!
そう意気込んでみたはいいものの、何故だかヒロインの義兄が上司になって以降、やたらとセレンを気にして――?
おかしいな、貴方はヒロインに一途なキャラでしょ!?
※小説家になろう・カクヨムにも掲載
幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない
ラム猫
恋愛
幼い頃に、セリフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セリフィアはそれを喜んで受け入れた。
その後、十年以上彼と再会することはなかった。
三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セリフィアはその場を離れた。
しかし治療師として働いているセリフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。
それどころか、シルヴァードはセリフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。
「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」
「お願い、セリフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」
※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる